現金をインゴットや金貨などに変えたい、よりお得に売買をしたいと考えている方も多いのではないだろうか。そんな時に海外で金貨などを買って消費税分得をしたいと思う方もいるだろうが、どのぐらいお得になるのか、どのような仕組みで得をするのかわからないという方は多くいる。
今回は、香港で金貨などを買う場合どのぐらいお得になるのか、メイプルリーフ金貨とインゴットならどちらを買うのがおすすめか、など詳しく解説していく。
Canadian Maple leaf 1 OZ Gold Coins Wallpaper / Andrew Erickson
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香港でゴールドを買うとなぜお得になるのか?
現金を金やインゴットなどにしようと思った時に、日本での購入を考える人が多いだろうが、日本ではなく香港で買った方がお得に購入することができる。なぜなら、日本でゴールドを売買する場合には必ず消費税がかかるからだ。金額が大きくなればその分だけ消費税の額も多くなるので、消費税がかからない国でゴールドを買った方がお得になるということが言えるのである。
その点、香港では消費税がかからずにゴールドを買えるため、購入費用を抑えることができるだろう。
売却時にお得になる
また、購入額を抑えられるだけでなく、日本国内で売却する場合にもお得になる。海外で買ったゴールドを日本に持ち込んで売却する際の売却額には、当然だが消費税も含まれる。消費税分が上乗せされた額が手元に入るので、ゴールドのレートが変動していないと仮定すれば、単純計算で8パーセント分は儲けることができてお得だということになるだろう。
多くの人が行なっている方法
ただし手数料などは取られるので、8パーセント丸まる儲けられるわけではないので注意しよう。このような方法はアービトラージと言って、投資家などの間ではよく行われている方法になる。日本だと「せどり」や「鞘どり」と言われることもあり、国内と海外の相場の違いを利用して利ザヤを稼ぐという取引である。その中でも、香港で金貨などを買って日本に持って帰ってきて売る、というのは物理アービトラージとしてはとても有名で、実践している人の多い取引になっている。
なぜほかの国ではなく香港なのかというと、香港で買う場合には消費税がかからないだけでなく売買スプレッドという手数料の幅も狭いので、ほかの国で買うよりも安く買うことができるのである。
ゴールドの国内持ち込みルール
海外からゴールドなどを持ち込む際にはルールが定められている。ゴールドを持ち込む際には申請が必要で、持ち込むゴールドの金額分消費税を支払う必要があるのだ。
それでは、海外で買っても得することはできないじゃないか、と思う人もいるだろうが、これには”基本的には”という条件が付いている。”基本的”ということなので、もちろん消費税分を払わずに合法的に持ち込むことができるという例外も存在している。持ち込むゴールドの金額によって、例外として認められるかどうかが変わってくるので、詳しい条件を知っておこう。
消費税を払わなくてもいい上限金額は?
どのぐらいの金額なら例外として認められるかというと、総額が20万円を超えない場合とされている。ゴールドの重量が1キロ未満であること、総額が20万円を超えないこと、この二つの条件を満たしていれば非課税で日本国内に持ち込むことができる。
ここでポイントなのは「総額」ということ。この総額というのはゴールドだけではなく、その他に持ち込むものも含まれている。たとえば、ブランド物のバッグや宝飾品がある場合には、それらもあわせての総額になるので注意しよう。
申告せずに持ち込むのはNG!
ゴールドを申告せずに持ち込むことは密輸になるので、絶対にしてはいけない。インターネットなどには、ゴールドの運び屋募集などの広告が出ていることもあるが、これももちろん犯罪に当たるので、そのような話には乗らないように気を付けよう。
近年、密輸などが増える傾向にあり厳罰化の流れができているので、くれぐれも密輸に手を出すような真似はしてはいけない。非課税で持ち込みたいのなら、しっかりと20万円の範囲内でゴールドを買うようにしよう。
香港でゴールドを買うにはどうすればいいの?
香港で金貨やインゴットなどを買う場合の一般的な方法としては、銀行で買うという方法がある。銀行で金貨などを購入するためには、銀行口座を開設する必要があるが、口座を開設するには現住所が必要となるため、旅行者が金貨を購入することは基本的にはできない。
ハンセン銀行本店なら購入ができる
ただしここにも例外がある。恒生銀行(ハンセン銀行)の本店なら口座開設の必要がなく、ゴールドを買うことが可能になっているので、旅行や出張などで訪れて金貨などを買いたいという場合には利用してみよう。
ハンセン銀行の本店の投資理財服務の窓口に行き、ゴールドを購入したいということを伝えれば、簡単に購入することができるようになっている。パスポートや身分証明書を提示する必要はない。とにかく購入するための資金さえあるのなら買うことができるので、資金があるのなら手軽に買えるだろう。ただし一日あたりの購入金額制限があり、在庫がないという場合もあるので、購入の前に電話などで確認しておくと確実に買うことができる。
ハンセン銀行の支店は口座開設が必須となるので注意
ハンセン銀行の支店はたくさんあるが、銅鑼灣分行、九龍總行、尖沙咀分行という支店でもゴールドの購入は可能だ。ただし、これらの支店で購入する場合には口座の開設が必須となる。そのため、特に口座が必要ない、金を買いたいだけという場合には、本店に行って買うのが一番簡単な方法になる。
メイプルリーフ金貨とインゴットどちらがおすすめ?
では、本題のメイプルリーフ金貨とインゴットについて紹介しよう。
メイプルリーフ金貨とは
まず、メイプルリーフ金貨とはなにか。これはカナダ王室造幣局が1979年から発行している、純度99.9%の地金型金貨のことだ。通貨としての価値があるメイプルリーフ金貨だが、その額面よりも地金としての市価の方が高く、投資家などには人気の金貨になっている。

インゴットとは
一方インゴットとは、いわゆる金の延べ棒のこと。メイプルリーフ金貨もインゴットも純金製なので、あまり変わりがないように思えるが、メイプルリーフ金貨とインゴットには全く違った特徴がある。

2つの違い
まず、売買手数料の違いがある。インゴットは1キロを超える売買が主流であるため、500g以下の購入にはバーチャージという、別途の手数料がかかるケースがある。メイプルリーフ金貨にはバーチャージのようなものはないので、1キロ以上のゴールドを買うならインゴット、500g以下ならメイプルリーフ金貨という選択が賢い買い方になる。
また、インゴットとメイプルリーフ金貨はスプレッドにも差がある。金貨はインゴットと違って美しく加工されているので、スプレッドが大きくなってしまう傾向にあるのだ。
香港で金貨を買うならどちらがおすすめ?
このように特徴に違いのある両者だが、香港で買う場合、金貨とインゴットどちらがおすすめなのか。これは、金貨だと言える。
金貨なら日本でも売りやすい
前述したように、非課税で日本国内にゴールドを持ち込むためには、総額が20万円以下である必要がある。その金額を考慮すると、金貨で買った方が持ち込みやすくなっているのだ。価格相場に変動があるので一概には言えないが、メイプルリーフ金貨なら2017年10月時点で、1オンスで16万円程度なのでちょうどいい価格だということがわかる。
金貨なら日本でも売りやすいので、売却を考えているのならそのような面でも金貨の方が扱いやすいだろう。金貨であれば金属販売業者だけではなく、買取業者や質屋などでも買い取りを行ってくれるので気軽に売却することができるのが特徴である。
高めの金額設定であるならインゴットがおすすめ
しかしこれは、非課税で持ち込むということを考えた場合のおすすめになる。非課税でなくてもいい、もっと大きな金額のゴールドを買う予定という場合には、インゴットの方が手数料も安く済むのでそちらの方がお得に買うことができるだろう。
香港でゴールドを買うとどのぐらい儲かるの?
このように、香港で金貨などを買って日本で売ると利益が出ることは分かった。しかし、どのぐらいの利益が出るのか、手間に見合うぐらい儲かるのかということは、気になるポイントだ。
手数料がかかる
まず消費税分の8パーセントが丸まる儲けになるということではないというのを知っておこう。購入時には外貨で購入するので、為替手数料というものがかかる。クレジットカードで購入した場合には、約1パーセント程度の為替手数料がかかる。
日本で売った時の儲けは3〜4%程度
そのほかには、売買する時にかかる手数料も必要になる。諸々の手数料を合わせると、4~5パーセント程度の手数料がかかることになるので、香港で買って日本で売った場合の儲けは3~4パーセント程度ということになるだろう。これは、20万円分の金貨だと6,000円~8,000円程度の儲けになる。もちろん金のレートが変わっていない場合なので、レートが上下すればそれに合わせて儲けが減ったり増えたりする。
お小遣い程度の儲けでしかならない
しかし、レートを考えずに消費税から手数料を引いた儲けを見た場合はそう多い額ではない。そのため、20万円という上限の中でゴールドを買うならお小遣い程度の儲けだということを覚えておこう。旅行のついでに金を買って、チケット代を少し浮かせることができるぐらいの感覚なので、金を買うためにわざわざ香港に出向いてというほどの儲けは出ない。
頻繁に出張などで香港に行くという方の場合は、毎回上限分買ってくればちょっとしたお小遣い稼ぎにはなるかもしれない。
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金貨を売却する前に気をつけること
また、メイプルリーフ金貨を売る場合に気を付けてほしいこともある。それは、傷や汚れをつけないように保管すること。
傷がつくと価値がなくなり大幅に買値が下がることも
メイプルリーフ金貨は地金金貨特有のプレミアムというものがある。その美しさを保つことで付加価値が保たれるので、傷やスレがないように注意して扱うことが必要になる。傷がついてしまうと、プレミアムとしての価値がなくなり、地金としての価値しかつかなくなって買取価格が安くなってしまうのだ。なので、購入する際には信頼できるところから買う、保管は慎重にということに気を付けて、日本に持ち帰るようにしよう。
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