リサイクルショップやオークションサイト、フリマアプリなどで、ブランド品が安く売られるようになってきた。憧れのブランド品やほしかったブランド品を格安で手に入れられるのはうれしいことだ。
しかし、問題もある。それは偽物か、本物か、素人には見分けがつかないことだ。本物だと信じて買った商品が、実は偽物だったと分かったら、かなりのショックを受けるだろう。
「安物買いの銭失い」とはよく言ったものだが、そうならないために今回は、人気の靴メーカーであるドクターマーチンの偽物と本物の見分け方を徹底解説していこう。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
正規品と並行輸入品がある
ドクターマーチンの靴は世界的人気を誇り、インターネットの大手サイトAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどでも、数多くの商品が出回っている。もちろん、オークションやフリマアプリでも同じである。
ただし、偽物やコピー品が多いことでも有名である。ここで説明しておきたいのは、ドクターマーチンの靴には、正規品と並行輸入品があるということだ。
正規品
正規品とは、メーカーから直接仕入れをしている販売店や、メーカーが認めた販売ルートを通って仕入れられた商品で、メーカーの厳しい審査を通った正規販売代理店で売られている商品である。
並行輸入品
並行輸入品は、メーカーが認める正規販売代理店以外を通じて輸入された商品で、認定を受けていない輸入業者や個人輸入の商品で、正規販売代理店よりは安く売られることが多い商品である。
正規品は、ドクターマーチン直営の店舗で販売したり、ドクターマーチンの工場から直接輸入、または決められたルールに従い輸入をして販売しているため、販売されている商品が偽物ということは、まずないだろう。つまり、並行輸入品の中に偽物がまぎれ込んでいるのだ。
もちろん、並行輸入品の全てが偽物というわけではない。正規品もあるだろうが、多くの偽物が存在しており、インターネット上でも偽物をつかまされたという被害をよく目にする。
では、この偽物と本物を見分けることはできるのか、見分けるポイントはあるのか。これから徹底解説していく。
ネット上に流れる情報は本当か
ドクターマーチンの偽物と本物を見分けるポイントが、まことしやかにインターネット上でうわさされている。この情報を見て、しまった偽物をつかまされたとか、これは本物だとか、一喜一憂された方も多いのではないか。ここで、その情報を検証してみることにする。
中国産は偽物?
イングランド産やタイ産は本物で、中国産は偽物ということだが、この情報はどうやら間違いのようだ。イングランド産は今は製造しておらず、とても貴重でほとんど日本では出回っていない。
また、ドクターマーチンは、タイ・中国・ベトナム・ラオスの4つの国で生産されている。よって、中国産の正規品は存在する。中国産だからといって、安易に偽物だと決めつけてはいけない。
ソールの格子模様が縦向きなのは偽物?
靴底のソール部分にある格子模様が斜めになっているものと縦向きになっているものが存在し、縦向きのものは偽物といわれている。この情報も間違いだ。ソールの格子模様が縦向きの正規品は存在する。
実は、ソールの格子模様が斜めなのは、日本とアジアの一部でしか売られていないもので、逆にマイナーバージョンなのだ。つまり、海外で売られているもの、並行輸入品は縦向きの格子模様になる。
この並行輸入品の中に偽物がまぎれていることが多いので、偽物にも縦向きの格子模様があることは間違いではないのだが、縦向きだからといって一概に偽物とは言えない。
靴の中のインソールが取り外せるものは偽物?
靴の中敷き、インソールが取り外し可能な仕様になっているものがあり、それは偽物だといわれている。この情報も間違いである。一見明らかに偽物の雰囲気を漂わせてはいるが、ソールの格子模様と同じく、日本の正規品と並行輸入品の違いである。
これまたソールと同じく、並行輸入品のインソールが取り外し可能な仕様が一般的で、日本でおなじみの靴に縫い付けてあるタイプがマイナーバージョンである。
なぜこのマイナーバージョンを日本は取り入れているかというと、こちらのほうが日本人の足には合っている、なじみやすいという理由からだそうだ。
こちらも、インソールが取り外し可能な仕様だからといって偽物とは言い切れない。
ソールに6つの英単語が書いてあれば本物
靴底のソールにOIL、FAT、ACID、PETROL、ALKALI、RESISTANTの英単語が、縦に6列になって書いてあれば本物だといわれている。
こちらは書いてあるから本物というより、この6つの英単語が書かれていなかったり、正しく書かれていなかった際には偽物と疑ったほうがよいだろう。
すぐに痛むのは偽物
ドクターマーチンの正規品は、10年以上は使い続けられるほど品質の良い商品である。買ってすぐに痛むようなものは、偽物の可能性が限りなく高い。
また、正規品でない限りアフターフォローや保証は受けられないので、泣き寝入りである。
偽物の販売サイトを見分ける
偽物を販売しているサイトとそうでないサイトの見分け方だが、これも一筋縄ではいかない。なぜならば、堂々と「正規品」「本物」と表記して偽物を販売しているからだ。「正規品」「本物」の表記があるからというだけでは、本物とは言い切れない。
販売サイトの見分け方
ひとつの目安としては、ネット販売だけではなく、そのお店の実店舗があるかどうかでも信用度に差が出るだろう。それから、他のところの販売価格と比べて安すぎるのも疑うべきだ。
よい商品を販売するには、それなりのコストがかかることは事実だ。あまりに安すぎる価格には裏があるだろう。
「取扱い品安心宣言」の表記
また、正規販売代理店も、偽物が出回っていることに対して心中穏やかではない。正規販売代理店は、厳しいチェックを受け、販売ルールを守ることでドクターマーチンと契約をしているのだ。偽物が売られることに対して快く思わないのは当然のことだろう。
正規販売代理店は対策として、「取扱い品安心宣言」というものを表記しているのだ。こちらの宣言には、ドクターマーチンエアウエアジャパン株式会社より正規ルートで仕入れていることが明記されている。本物であったとしても、並行輸入品に対するアフターケアはいかなる場合でも一切受け付けないということも、はっきりと書かれている。
偽物を売っているサイトの場合は、正規代理店や正規販売店とは表記できない。もし表記してしまえば、それで詐欺罪の成立となってしまうからだ。参考までに、本物の「取扱い安心宣言」のアドレスを載せておく。最低限、この表記は確認したほうがよいだろう。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/dms/info/info_attention.html偽物のドクターマーチンを回避する方法
偽物のドクターマーチンをつかまされないためにはどうしたらよいのか。正規品を購入したい方のためにポイントを書いておく。
お金を惜しまない
まず言えるのは、お金を惜しまないことだ。できるだけ安く手に入れたい気持ちは分かる。しかし、それで手に入れたものが偽物で、数週間で壊れてしまうようなことになっては元も子もない。
ドクターマーチンは、正規品であれば、きちんとした品質で10年以上は使用することができる商品である。メンテナンスを丁寧にしていれば、一生ものといわれるほどの品質だ。初期投資が高かったとしても、大事に長く使えばコストパフォーマンスは全然悪くはない。
正規販売代理店で購入をする
やはり一番間違いないのは、正規販売代理店で購入することの他にはないだろう。ドクターマーチンの本店はもちろん、ABCマートもドクターマーチンの正規の工場から直接輸入をしているそうだ。
実店舗で購入するほうが、試着もでき履き心地も確認できるので、できることなら正規販売代理店の実店舗にて試着をして買われることをおすすめする。どうしてもインターネットで購入したい方は、ドクターマーチンの公式通販サイトが間違いはないだろう。
どうしても安く買いたいならAmazonか、楽天がおすすめ
また、少しでも安く買いたい方はAmazonか、楽天がよいだろう。Amazonは、「Amazon.co.jpが販売する並行輸入品はすべて本物で、契約した輸入業者により輸入される」と宣言している。価格はもちろん正規品より安く売られている。
ここで一緒にしてはいけないのが、Amazonマーケットプレイスの商品である。こちらについては、Amazonも出品者個人に責任があるとしているため、どうやらこのマーケットプレイスでの購入は避けたほうが得策だろう。
楽天は、ブランド品の出品審査も厳しく、「楽天あんしんショッピングサービス」で、ブランド品の模倣品の補償というものがある。この補償は、もし、楽天で購入したブランド品が偽物やコピー品だった場合に、上限30万まで購入金額を返金してもらえるというサービスだ。ただし、補償対象のブランドは決まっていて、残念ながらドクターマーチンは含まれていないようだ。しかし、これだけ補償や厳しい管理をしているので、他のサイトよりは比較的安全と言えるのではないだろうか。
まとめ
今までいろいろと解説してきたが、結局決定的な偽物と本物を見分けるポイントというのはないようだ。いろいろな国で作られ、いろいろな仕様があり、ざっと知識を取り入れたぐらいでは見抜くことはできない。
もちろん、先に上げた絶対に避けたほうがよいようなポイントは存在する。ただひとつ言えるのは、人気のブランドであるドクターマーチンは、はやりやデザインだけの商品ではないということだ。歴史があり、しっかりとした品質の商品を提供し続けている。
つまり、買って数カ月で壊れることなどありえないと言っていい。本物のドクターマーチンであれば、十何年も、いや手入れ次第では一生履くことができるほどの商品なのだ。
また、長年履いているうちに独自の色合いや、その人の足になじんできて、この世に一つしかない靴になるのである。これが一番の、本物だという見分け方なのかもしれない。

ブログカードがロードできませんでした。
