高級時計を買う人の動機は様々だ。自分へのご褒美だったり、誰かへのプレゼントだったりする。そして、どのブランドを選ぶかの理由も人それぞれだ。デザインや機能のほか、知名度も決め手になることがある。そして、「資産価値」も立派な理由の一つだ。
一つの時計を一生使い続けるならともかく、後々買い替えることを視野に入れるなら新たな時計の購入資金に変えられるような価値が下がりにくい、つまり資産価値の高いブランドを選ぶのはスマートな方法だと言える。
そんな資産価値の高い時計ブランドの一つがランゲアンドゾーネだ。この記事では、ランゲアンドゾーネの資産価値や時計ブランドとしての位置づけなどについて解説する。

A.LANGE & SÖHNE / acidpix
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ランゲアンドゾーネの時計ブランドとしての地位
時計のブランドについて述べるとき、「世界5大ブランド」という表現がされる場合がある。ブランドが持つ歴史や技術の見事さ、業界への貢献度や人気の高さなどを総合して、誰もが認める名ブランドと言える代表的な5社、と言う意味だ。
スイス時計唯一のドイツ時計
その世界5大ブランドの中に、まず間違いなくあげられる3社がある。パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲだ。これにブレゲとランゲアンドゾーネを加えて5社、5大ブランドとなるのだが、実はこのうち4社がスイス時計である。
その中にあってただ1社、ランゲアンドゾーネだけがドイツのメーカーなのだ。しかも、ランゲアンドゾーネは戦争と言う悲劇により、40年以上もの時間を奪われてしまったという過去がある。しかし東西ドイツの統一後、不屈の精神で復活を遂げるとそれからわずか20年のうちにスイスの名門と肩を並べるほどのメーカーとなった奇跡のブランドなのだ。この事実からもわかる通り、その実力から時計マニアたちの間でも特別な存在となっている。
ランゲアンドゾーネが成し遂げたもの
ランゲアンドゾーネは1845年、創業者のアドルフ・ランゲが、貧困に苦しんでいたグラスヒュッテの町に工房を構えたことから始まった。銀の採掘が資源枯渇で成り立たなくなり、衰退していたグラスヒュッテを見かねたザクセン王室が、町おこしのアイデア募集に応えたのがそのきっかけである。アドルフは、時計製造業を産業の中心に据えて、町を活性化させることを提案したのだ。
人格者として知られたアドルフは、家財をなげうってグラスヒュッテの人々とともに忍耐を貫いていく。1868年には、息子リヒャルトを共同経営者として工房の名前を「A. Lange & Söhne( A.ランゲ & ゾーネ、A.ランゲとその息子たち)」に変更し、辛抱強く後進の育成を行った。
やがて一帯は精密時計の一大産業地帯として発展を遂げることとなる。すでにこの時代から、彼の手掛ける時計は、今もその特徴となっている4分の3プレートのムーブメントを持ち、製造技術のレベルはスイス時計に勝るとも劣らないものだったのである。
高い耐久性を持つ高級時計は資産価値がある
どんなものでも資産価値があるということは、時間の流れに影響されない価値を持っているということだ。例えば、金が古代から現代まで資産価値を保ち続けているのは、誰もが美しいと感じるものであり、しかも錆びたりしない高い耐久性を持っているからなのだ。
高級時計も同じで、美しく精巧で、高い耐久性を持つことが資産価値に繋がる。そして、その条件が当てはまるのが世界5大ブランドの時計であり、その一角であるランゲアンドゾーネである。
高いリセールバリューとは
ランゲアンドゾーネのリセールバリュー(中古市場での買取価格)は平均して高いものとなっている。リセールバリューを決めるものは、ブランドの魅力であり、希少性である。そのブランドの時計が欲しいという需要が高く、一方で、市場に出回る数が少ないほど、リセールバリューは高くなるのだ。
ランゲアンドゾーネは、まず高価である。そのアイテムには、家が一軒購入できそうな価格のものがごろごろしているのだ。それでも、その魅力にひかれた人々は喜んで買い求める。そして、ランゲアンドゾーネのファンはマニアックだ。
中には、その芸術品とも呼べるような美しさを堪能するために観賞用として購入する人さえいるのだ。それゆえにランゲアンドゾーネを手放す人は少なく、中古市場での数は常に不足している。こうした要素がランゲアンドゾーネの高いリセールバリューとなって表れているのだ。
資産価値も時計メーカーとしての地位もトップクラスのブランド
ランゲアンドゾーネの価値を知り、目利きができる買取専門店には、ランゲアンドゾーネであれば状態の善し悪しに関わらず高価買取する、と明言しているものもある。また、定価の30%程度にもなれば十分高い買取率と言えるが、ランゲアンドゾーネには70%近い値で買取されるものも珍しくなく、プレミアがつけば定価を超える買取価格が提示されることもあるほどだ。
ランゲアンドゾーネは、資産価値も時計メーカーとしての地位も、間違いなくトップクラスのブランドなのである。
ランゲアンドゾーネの価値は時計メーカーという枠を超える
ランゲアンドゾーネは1920年頃には最盛期を迎えたが、その後は苦難を味わい続けることになってしまう。ナチスの圧政を受け、空襲により本社工房を失い、そして終戦後は工房がソビエト政権に奪われてしまったのだ。
しかし、ランゲアンドゾーネの技術は途絶えていなかった。4代目のヴァルターが辛くも西ドイツへと逃れ、ブランドの再興を目指していたのだ。これを知った財閥マンネスマングループが「統一の記念として、ドイツ最高峰の時計を復活させる」ことを企図する。ヴァルターは実に66歳にしての挑戦に果敢に立ち向かい、こうしてランゲアンドゾーネは復活したのである。
ランゲアンドゾーネはその後、リシュモン・グループに加わり、瓦礫と化していた本社工房も修復された。ランゲアンドゾーネはまさに不屈のゲルマン魂の象徴であり、その価値は時計メーカーと言う枠をはるかに超え、愛され続けているのだ。
売却する前に知っておきたいこと
手元にあるランゲアンドゾーネを売却するなら、その前に知っておきたいことがある。一般的に行われる査定でのチェックポイントと、売却先の選び方についてだ。
リセールバリューを計算する査定において確認すべきポイント
時計のリセールバリューを計算する査定において、主に見られるのは3点、売却されるアイテムそのものの状態、付属品の有無、そして買取相場である。
このうち、アイテムの状態と付属品については普段からの管理がものをいう部分になる。ランゲアンドゾーネのような高価な超一流品であれば、まず粗末に扱う人はいないにしても、せっかくの価値をいたずらに損なうことのないよう、最低限の手入れは行っておきたいものだ。
アイテム本体の状態のチェックの流れ
査定でアイテム本体の状態を見るときには、時計のパーツの中で最も目立つ文字盤からチェックが入る。傷がないか、あるならどの程度のものかなどを評価していくのである。その次は、リューズやプッシュボタンと言った、手動操作に関わる個所がきちんと本来の役目が果たせるかどうかの確認だ。
そしてベルト、ブレスレットのチェックに移る。革製のベルトなら、水濡れや汗による傷みの度合いや褪色が起きていないか、サイズを調節する穴に広がりがないかが価格に影響するポイントになるのだ。ブレスレットでは傷の有無や大きさのほか、時計を横にしたときに自立できるかといったところになる。自立できないようなら、ジョイントに異常が起きていることが考えられるからだ。
文字盤を覆うケースやラグ(ブレスレットとケースをつなぐパーツ)に消耗がないかもしっかり見られる。最後に、専用のツールでムーブメントの働きを計測し、時計の精度に問題がないかを確認して終了となるのだ。
できるだけオリジナルに近い状態であることが望ましい
時計は身に着けて使うものである以上、知らないうちに細かな傷はどうしてもついてしまうものである。しかし、例えば時計を身に着けた後、保管する前に柔らかな布で拭き取るようにすれば、ベルトの劣化を予防することができる。
ムーブメントにしても、5年に1度程度オーバーホール(時計を分解して丁寧にメンテナンスを行うこと)に出しておくだけで精度は保たれるのだ。
リセールバリューを高めるためには、時計を収めていた化粧箱や、国際保証書、取扱説明書などの付属品が揃っていることも大切である。次のオーナーになる人からすれば、できるだけオリジナルに近い状態であることが望ましいのは言うまでもないことだ。
本体とともに必ず一定の場所に保管し、失くしたり傷つけたりすることが無いよう心がけよう。査定にかける前には汚れやほこりがついていないかを見て、軽く拭いておくことが大切だ。
査定に出す方法
査定に出す方法としては店舗への持ち込みと出張によるもの、そして郵送が主なものとなるが、このうち郵送はできる限り避けるべきである。ランゲアンドゾーネともなれば、配送業者で用意されている保険の金額など軽く超えてしまうからだ。
紛失の危険はもちろんのこと、乱暴な扱いをされて査定までに傷ついてしまう可能性もないとは言えない。そんなことになれば目も当てられない事態となってしまうのだ。持ち込みをする際には、査定がスムーズに進むよう、事前に店舗へ電話などで連絡して持ち込む日時を予約しておこう。
売却先の選び方について
売却先については、ランゲアンドゾーネのアイテムに対して詳細な知識を持ち、取り扱い実績の豊富な「買取専門店」を選ばなくてはならない。
質店では高級ブランドの名前は知っていても、モデルごとに異なる価値までの情報は持っていないことがほとんどだからである。まして、ランゲアンドゾーネは流通量が少ない希少品であるため、取り扱ったことのない店も少なくないのだ。
いきなり実物を持ち込むのではなく、事前に電話やメールで問い合わせを行っておくことでそうした店を避けることができる。問い合わせたときに相場についての回答がなかったり、とにかく来店をすすめてきたりというような店は目利きについて自信がないのである。そのため、「ランゲアンドゾーネは難しい品なので」とごまかしたり、酷いケースではわざとあり得ないほど低い買取価格を提示して遠回しに査定を断ろうとすることすらあるのだ。
高級ブランド時計の買取にも力を入れている「おたからや」
良い買取専門店とは、丁寧で誠実な接客をする店である。問い合わせたアイテムについて関連する情報や相場をきちんと説明できること、客の立場に立ってものを考え、細かな質問にも面倒がらず答える姿勢を持っていることが、信頼できる店の証なのだ。
例えば買取専門店「おたからや」では、高級ブランド時計の買取にも力を入れており、取引が活発なロレックスやオメガなどはもちろん、ランゲアンドゾーネも買取強化ブランドとしてしっかり取り上げている。
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対策
「おたからや」のユニークな査定
また、おたからやでは、フリーダイヤルを用意しており、査定や買取で不安な事やわからないことがあれば、丁寧に相談に乗ってくれる。アイテムの買取相場についてもこの電話で聞くことが可能だ。ユニークなのはSNSアプリのLINEによる査定を行っているところで、これはアイテムの画像を撮影し、送信することで簡易的な査定が受けられるというものである。
時計のLINE査定では、文字盤をアップにし、文字が判別できるようピントを合わせて撮影するのがポイントだ。この査定方法の利点は、ランゲアンドゾーネに傷をつけたり紛失する恐れがないということである。
LINE査定を受けたからと言って、提示された価格で売却しなければならない、というわけではないので安心だ。むしろ画像での判定だけでその価格が付くという情報として、持ち込みや出張で詳細な査定を受けるための目安にすると良い。
「おたからや」は従業員への教育も熱心
おたからやでは、店員の接客態度に対して顧客からの評価制度を導入するなど、従業員への教育も熱心であり、問い合わせも気持ちよく行うことができる。アイテムの相場について把握するためには、いくつかの専門店で査定を行い、比較してみることが大切だが、おたからやの査定と接客姿勢のレベルはその基準になるものだと言える。
まとめ
今回は、ランゲアンドゾーネの歴史の概要から資産価値、時計ブランドの中で何番目なのかをご紹介した。また、売却する際に注意しておきたいポイントや売却先の選び方なども記事内に掲載しているので、自分の持つランゲアンドゾーネを売却したいときの参考にしていただきたい。
手元にあるランゲアンドゾーネが資産として活用できると分かれば、ただ腕時計として身に着けるのではなく、価値があるものとして日頃から取り扱いを変えてみてはいかがだろうか。