自転車での通勤・通学を行う「自転車ブーム」の中で、人気の最右翼となってるロードバイク。今まで自転車に見向きもしなかった層が、健康のために良質なロードバイクを購入して、運動に勤しむ姿を様々なところで見るようになった。ロードバイクは普通のシティサイクルに比べると、値段が高い。そのため中古での購入や売却を検討している人も多いだろう。
ここでは、中古売買の際に役立つ型番やモデル名の調べ方を紹介する。今回は、人気メーカー「DE ROSA(デローザ)」にスポットを当てていこう。

De Rosa Merak / Glory Cycles
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DE ROSA(デローザ)について
あまり一般的に知られてはいないが、DE ROSA(デローザ)は略称で、正式には「Ugo De Rosa & Figli(ウーゴ・デ・ローザ・エ・フィーリ)」というブランド名がある。設立は1953年とその歴史は深く、現在ではBianchi(ビアンキ)などと並んでイタリアを代表する自転車メーカーとなった。
ツールドフランスなどの、各種有名レースで名を馳せた伝説の選手エディ・メルクスのこだわりに応えるフレームを数多く作るなど、その技術には定評がある。創設者のウーゴ・デローサが退き、現在は息子が経営を行なっているが、その評価は依然として高い。
高いデザイン性
DE ROSA(デローザ)が人気の理由としては、その“高いデザイン性”が挙げられることが多い。スポーツバイクは、基本的に“走るため”に設計された自転車なので“見た目”という部分でいえば比較的シンプルなものが多い。しかし、デローザのロードバイクはファッションブランド顔負けの、秀逸なデザインの自転車が豊富なのだ。
デローザのアイコンでもあるハートマークを基調に、全体をロゴで覆い尽くした唐草模様のようなド派手なもの。ロゴマークがピンポイントに入ったものなど、これまでのロードバイクとは一線を画したデザインが、ファンの心を鷲掴みにするのだ。
ハンドメイドにこだわる
デローザの自転車は、他のブランドの物と比べても比較的高い、いわゆる“ハイブランド”という位置付けにある。この値段は、ブランド力が大きく影響しているが、実はそれだけではないのだ。
安値な労働力に頼り、中国などで製造を行うブランドが増えてきた中、デローザは未だにイタリアの自社工場でハンドメイドによる作業を続けている。このことが、デローザの自転車の値段を高くしてしまうのだ。自転車に対して一切の妥協を許さない、デローザらしいエピソードだといえるだろう。各ブランドが用意している、ビギナーズモデル(エントリーモデル)のような安いものがないため、初心者には手の出しにくいブランドだが、そのデザインに魅せられ、最初からデローザを購入する人もいるのだとか。
街乗り用というよりはレーサー向けのブランド
前述してきたように、デローザは販売価格が非常に高い。駐輪中の盗難など、高級車ならではの悩みも増えてくるため、普段の街乗り用にするのにはあまり適しているとは言えない。
その高い衝撃吸収性を活かすためにも、競技としての自転車(ロングライドやヒルクライムなど)としての購入をおススメする。
人気漫画の重要キャラが愛用しているモデル
日本におけるロードバイクブームの火付け役となった、漫画「弱虫ペダル」。その中に登場する、重要キャラ(御堂筋 翔)がデローザの自転車に乗っていることから、日本での認知度が大きく上がった。 今までロードバイクに興味のなかった層が、「デローザのバイクが欲しい!」と思い自転車屋に行くものの、高額すぎて手が出ないということが多数起きているようだ。
DE ROSA(デローザ)のモデル名・型番について
それでは、DE ROSA(デローザ)のモデル名・型番についてみていこう。他のブランドとは異なり、ハイブランドならではの事情があるので確認しておいてほしい。
完成車ではなくフレームでの販売も多い
“自転車を買う”といえば、全て完成された状態のものを買うことをイメージする人も多いだろう。しかし、デローザのようなハイブランドの場合完成車ではなく「フレームのみ」で販売することも多いのだ。
ロードバイクは、コンポーネント(自転車に搭載されているギア・ブレーキなどのパーツ)を含めてのモデル名(型番)であることが多いものの、デローザの場合は「フレーム」の名前がモデル名として呼ばれていることが多いことを覚えておこう。
- 《例》
- DE ROSA PROTOS
- DE ROSA SK Pininfarina Luxury
- DE ROSA IDOL Complete Model
- DE ROSA NICK
- DE ROSA AGE
- DE ROSA MILANINO
- DE ROSA FORMULA KING
- DE ROSA AVANT
- DE ROSA PLANET
- DE ROSA KING RS
- DE ROSA SUPER KING E
- DE ROSA KING X LIGHT
- DE ROSA TEAM
- DE ROSA DIVA
- DE ROSA R848
- DE ROSA CORUM
- DE ROSA MERAK
- DE ROSA CROSS CARBON PRO
- DE ROSA TANGO
- DE ROSA MACRO
- DE ROSA SESSANTA
- DE ROSA SCATTOFISSO
- DE ROSA NeoPRIMATO
- DE ROSA NUOVO CLASSICO
- DE ROSA VELOCE and ATHENA
- DE ROSA VELOCE
発売する年も重要となる
ロードバイクにおいて、発売の年代はとても重要な要素となる。これは、同じモデル名のフレームであっても年々形や素材が変化し、パフォーマンスが変わるためなのだ。そのため、購入の際(特に中古での購入)は年代をしっかり確かめる必要がある。
DE ROSA(デローザ)のモデル名(型番)記載場所
以下では、DE ROSA(デローザ)のモデル名(型番)が書かれている場所がどこなのかについて、確認していこう。また、型番以外の大切な番号“シリアルナンバー”に関しても言及していく。
モデル名は製品の保証書を確認
結論から言うと、自転車本体で正式なモデル名を確認することは難しい。デローザのロードバイクはデザイン性に優れており、フレームにモデル名が書いてあるようなものがあまりない。自転車に詳しい人であれば、色や素材からある程度のモデル名を把握することも可能かもしれないが、年代などの詳細までを知るのは不可能だ。
そのため、モデル名が知りたい場合は保証書で確認するのが一番だ<。正規ルートで買ったデローザのロードバイクには、必ず保証書が付いている。その保証書には、購入日・店舗の他にモデル名の詳細が確実に記載されているはずだ。売却、修理依頼など、保証書はあらゆる場面で使用する機会があるので捨てないで確実に保管しておこう。
シリアルナンバーは車体で確認可能
ロードバイクには、型番の他にシリアルナンバーと呼ばれる個体番号が割り振られている。これは、すべてのロードバイクに与えられるもので保証書にも記載がある。ユーザー登録するときや、メーカーに直接修理依頼する際に必要となる番号なので、確認が必要だ。
シリアルナンバーは保証書だけではなく、自転車本体にも記載がある。場所は、ボトムブランケット下部分。普段は目もくれないような部分ではあるが、一度確認してみてほしい。
ロードバイクを高く売るには
モデル名やシリアルナンバーを把握後、参考にすると良いロードバイクを高く売るためのコツをいくつか紹介していく。
ロードバイクの状態を確認する
非常に基本的なことではあるが、売却希望のロードバイクの状態を自分自身で把握しておく必要がある。需要の状態、メーカー名、ブランド名、製造年、状態などによって買取金額が決まるため、少しでも高く売却するには自分ロードバイクの状態を買取店に正しく伝えておかなければならないのである。
査定に出す前、以下のことを確認しておくと良いでしょう。
-
メーカー名製品名・型番
- 製造年(購入した時期)
- 外見のキズ、サビ、破損
- 正常動作(ブレーキ、シフターなど)
- 付属品(説明書・販売証明)の有無
ロードバイクの汚れを綺麗にしておく
高級なロードバイクは特に、どんなに高価であっても汚れていては台無しになってしまうため、しっかりと綺麗にしておく必要がある。買取店が持つ印象に関わることだけでなく、汚れが原因で動作不良を起こす可能性もある。もちろん、きちんと動作するロードバイクは査定価格も上がるため定期的にクリーニングをしたり、クリーニングを依頼すると良いでしょう。
売る時期を考える
ロードバイクの需要がもっとも高い季節は春と言われている、なぜなら、サイクリングをするにはちょうど良い季節の春は、ロードバイクを買いに来る人が増えることで在庫が減り、買取金額が上がりやすくなる。一方で需要が最も下がるのが冬なので、この時期に売るならば時期をずらした方が良いだろう。
また、新モデルが出た後に売ってしまうと、買い取り金額が下がることも十分あり得る。買い取り金額が変わらないものはヴィンテージ品に限ってしまうため、高い金額で売るには、いらなくなったらすぐに売るのが良い。
買取方法
買取方法がいくつかあるため、以下ではそれらを紹介していく。
自転車買取専門店
自転車買取専門店は、知識を持った査定士がロードバイクを見てくれるため、その価値をしっかり理解した上での高い買取金額が期待できると言える。買取方法は店頭買取、出張買取と宅配買取の3つがある。
店頭買取
店頭買取はロードバイクを実際に足を運び買取店舗にロードバイク持ち込む方法のことで、持ち込んだ分の交通費をキャッシュバックしてくれる店舗もあるようだ。
出張買取
は買取店舗に自宅まで来てもらう方法である。自宅で査定を行い、金額に納得をすればその場で買取してもらえる。気になる出張料金は、無料のところが多いため使い勝手が良いと言える。自転車を直接お店まで持ち込むのが難しいまたは面倒、そして時間がない人に一番向いている買取方法である。
宅配買取
宅配買取はお目当の買取店が遠い理由で出張買取が対象外の人のためにある、ロードバイクを宅配便で送るという方法である。全国から依頼でき、送料や梱包材が無料のところが多い。
オークション
自分で売りたいという人はオークションが向いているだろう。全国のロードバイクを求めている人が見ている可能性が非常に高いため、需要があれば売れる可能性も高い。まとめ
上記で述べてきたように、ロードバイクの基本情報は車体ではなく、保証書で確認するのが最も正確なのだ。特にデローザのようなハイブランドは、完成車ではなくフレームのみで売られていることも多い。新品・中古どちらで購入するにしても、保証書が付いてくることは確認した方がいいだろう。