エルメス財布などのブランド品の情報収集を行う時、商品名のベースとなる命名規則や型番、品番は多くの人々が検索ワードとして使う項目となっている。
しかし本体に「HERMES PARIS」と「MADE IN FRANCE」とした刻印されていないエルメスの財布やバッグの場合、多くのコレクターが「どこを調べても型番や品番の場所がわからない!」といった状況に陥ることが多いようだ。
今回は、将来的にブランド品の売り買いを行おうと考える皆さんと一緒に、エルメス財布の商品ラインナップと型番、品番、命名規則の調べ方や基礎知識を確認していきたい。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
エルメス財布の種類1 ベアン(Beant)
Hのバックルが魅力的なベアンは、手頃な価格によりファーストエルメスとして選ばれることも多い財布シリーズだ。特徴的なデザイン性のあるベアンは、アリゲーターやオーストリッチといったリッチレザーを選ぶことで、大人の女性にぴったりの落ち着いた印象の高い財布となる。
またこの他に、耐久性・耐水性を兼ね備えたヴォー・エプソンという革を使った商品にも高い人気があるようだ。
収納力の高いベアンスフレ
エルメスの人気財布ベアンに1cmのマチがついた商品を、ベアンスフレと呼ぶ。コインケースのデザインやポケット数といった基本的な仕様は、デザインのベースとなるベアンと同じになっている。
しかし1cmのマチのあるベアンスフレには、パスポートや通帳、100枚ほどの紙幣も入るため、本人確認書類を含めた大切なものを持ち歩きたいと考える女性の間でも、バッグに準ずる存在として注目度が高まっているようだ。
エルメス財布の種類2 ケリー(Kelly)
ケリーバッグのデザインをコンパクトにしたケリーの財布には、ケリーポルテヴァリュルという正式名称がある。中央にあるベルトと金具によって引き締まった印象となるケリーには、バッグと同様にフォーマルな服装と非常にマッチする特徴がある。
入手困難品となりつつあるケリーウォレット
バッグと同じように人気の高いケリーウォレットは、数あるエルメス製品の中でも特に入手の難しいシリーズとなっている。
また直営店の中にも新作入荷を行わないところもあるという情報も存在するため、ケリーの財布の購入を考えるならコンディションの良い商品も多く流れてくる中古市場にも目を向けた方が良いかもしれない。
エルメス財布の種類3 ドゴン(Dogon)
男性にも多く愛用されるドゴンには、3つのサイズバリエーションがある。
財布としては非常に大きなサイズとなるドゴンGMは、預金通帳や薄型のスマートフォンなども入る設計となっている。これに対してドゴンロングは、カード入れも充実した人気の高い長財布だ。
他には可愛らしいカードケースも用意されているため、同じシリーズで革小物を揃えたいと考える皆さんにもおすすめ度の高い存在になると言えそうだ。
多くの専門店で高価買取対象
男女問わず人気の高いドゴンは、中古市場においても多くの専門店で高価買取対象となっている。例えば、収納力と色鮮やかなカラーで話題のルージュカザックのドゴンGMは、トゴと呼ばれる質感の良いレザーを使っていることもあり、150,000円〜170,000円もの高額査定がつくこともある。
またドゴンを中心としたエルメス財布は、多くの専門店が買取強化をしているため、売る側にとっても手放しやすいシリーズと位置づけて良いだろう。
エルメス財布の種類4 エヴリン(EVELYNE)
「H」のマークがパンチで空いたエヴリンも、幅広いサイズ展開で知られる人気シリーズだ。エルメスを象徴するキラキラとした金具のないエヴリンは、シンプルなレザーウォレットを求める方々でも自然に持ち歩けるデザインとなっている。
小銭入れを別に持ちたい人にもおすすめ
コンパクトMMやコンパクトPMといった商品には、小銭入れが付いていない。またエヴリンには、8.5cm×11.5cmの小さな楕円形のコインケースも用意されているため、札入れと小銭入れを別に持ち歩きたいと考えている皆さんでも、自分のスタイルに合った財布選びができると捉えて良いだろう。
エルメス財布の種類5 フールトゥパース
レザー素材で有名なエルメスにも、かつてフールトゥパースという布製のシリーズが存在していた。トワルアッシュという素材を使ったこの商品は、高級レザーに敷居の高さを感じる人でも気軽にチャレンジできる親しみやすさがある。
また中古品の中には10,000円以下で購入できるものも非常に多く見受けられるため、初めてブランド品を購入する学生の皆さんにもより良いファーストエルメスの選択肢になると言えるだろう。
エルメス(財布)のどこに型番・品番が書かれているの?
どのシリーズにも魅力的な特徴の詰まったエルメスの財布には、一般ブランドで英数字を使ってあらわされる型番や品番が存在しない。こうした実態を知らないコレクターの中には、「製造番号や型番は一体どこにあるのだろう?」とエルメス財布のポケットや小銭入れの中を探しまくる方々も大変多く見受けられる。
しかし品番や型番自体が存在しないエルメスの場合は、どんなに財布本体を入念に確認したところで、商品検索に役立ちそうな情報を見つけられない実態があるのだ。
財布の中にある刻印=型番ではないの?
財布を中心としたエルメス製品には、「HERMES PARIS」と「MADE IN FRANCE」、たった1文字の英字が刻まれている。初めてこの刻印を見るユーザの中には、「この英字が品番をあらわすのではないだろうか?」と考える方々も少なくない実態がある。しかしエルメス製品の刻印からわかるのは、下記3つの非常に少ない情報だけなのだ。
刻印からわかる情報1 製造年
英字の刻印からわかる最も簡単な情報は、その財布の作られた製造年だ。
例えば、HERMES PARISとMADE IN FRANCEの右隣に「U」が入っている場合、その革製品は1965年に作られたと判断することができる。これに対して「U」の文字が丸であこまれていた場合は1991年製造の商品となるため、「アルファベットそのままなのか?アルファベットが丸や四角で囲まれているのか?」によっても製造年の判断は大きく変わってくると捉えて良いだろう。
刻印からわかる情報2 爬虫類系レザーの種類
一般の皆さんにとって判別の難しい爬虫類系レザーの商品の場合、HERMES PARISとMADE IN FRANCEの下側や右側に記号が刻印されている。
例えば、トカゲの革を使ったリザードのバッグや財布には、「−」が入っている。これに対してニロティカスやアリゲーターといったクロコダイル系の商品には、「・・」や「□」の記号が刻まれているようだ。
刻印からわかる情報3 希少価値の高い商品
とても可愛らしい流星や馬の蹄鉄のマークの入った商品は、非常に希少性の高いものと判断することができる。
スターマークと呼ばれる流星の刻印は、エルメス関係者や上顧客といった限られた人のために特に高い技術を持つ一級の職人が作った商品に入る形となる。これに対して蹄鉄の刻印の入った革製品はスペシャルオーダー品となるため、珍しいエルメス製品を求める皆さんにとって要チェックの刻印と捉えて良いだろう。
エルメス財布の特徴は何を見て調べればよいの?
こうした形で刻印を見ても型番・品番のわからないエルメス財布の場合、商品名や商品タイトルの中に記載されたキーワードを見て特徴を把握するしかない。
しかし商品名に入ることの多いキーワードの多くは、後ほど紹介する買取専門店のサイトで解説付きで情報がまとめられているため、何を参考にすればよいのかさえ掴めればネットを使って自分の欲しいエルメス財布を探すことも難しくないと捉えて良いだろう。
エルメス財布の商品名には「色情報」が記載されている
一般的なブランドショップでは、シリーズ名・サイズ・色情報(・材質)の順でエルメス製品の商品名を記載している。
例えば、「ケリー25 ブラック ボックスカーフ」と書かれたケリーバッグの場合、商品名を見ただけでサイズとカラー、材質がわかる形となる。財布については25や30といった数字を使ったサイズ表記はないようだが、それでも商品名に書かれたキーワードの意味を理解すれば、自分の欲しいウォレットに出逢いやすくなると言えるだろう。
エトゥープ
カジュアルだけでなくフォーマルなシーンにも自然に馴染むエトゥープは、エルメス製品の中で最も人気の高い定番カラーだ。シルバーのHマークが輝くエトゥープ色のベアンスフレの中には、230,000円もの参考買取価格で売却できる財布もある。
またエトゥープは、バーキンなどのバッグ市場でも人気が高い位置づけとなるため、エルメスデビューを考えている皆さんには要チェックのカラーになると言えそうだ。
ローズアザレ
多彩なカラーバリエーションで知られるエルメスの中には、若い女性でも気軽に持てるローズアザレやローズジャイプールといった色もある。インドのピンクシティに由来したローズジャイプールは、2012年の春夏モデルで登場した人気色だ。
これに対して少し赤みの強い印象のあるローズアザレのシルクイン長財布は、170,000円ほどの相場で高価買取対象となっている。
ブルーエレクトリック
個性的な色で仕上げられた財布を求める人には、エルメスが得意とするブルー系の商品も見逃せない存在となる。例えば、2017年の春夏コレクションでは、そよ風をイメージしたブルーゼフィールや、海面のように澄みきったブルーザンバジルといった新色が登場している。
またブルー系の色に染まったシルクインやドゴンGMも大変人気があるため、高く売れるカラーを求める皆さんにも青をベースとしたエルメス財布は大変おすすめと捉えて良さそうだ。
色から材質、材質から色選び
商品名から色情報がわかれば、財布に使われているレザー素材を調べることもできる。
例えば、先程ご紹介したエトゥープというカラーの財布は、かつてムーと呼ばれていたトリヨンクレマンスという雄成牛の革を使って作られている。レザーにこだわるエルメスでは、廃盤を合わせると50を遥かに超える素材が用いられているため、こうした材質の調べ方を知っておけばカラーバリエーションと革の両方から自分のスタイルに合う財布と出逢いやすくなると言えるだろう。
エルメス(財布)の商品名に関する情報収集に使えるサイト
最後に、ここまで紹介したエルメス財布の情報収集に活用できる便利なホームページを4つご紹介しておこう。
ブランドコンシェル
https://brand-concier.com/hermes-kaitori/category/wallet/買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランドコンシェルジュは、「エルメスの財布にどんなシリーズがあるのだろう?」といった疑問の解消に役立てやすいサイトだ。ここに書かれたコンテンツに目を通せば、エルメス財布の特徴やシリーズごとの違いなども比較的簡単に理解できる。
またカテゴリの中にはエルメスバッグや時計、食器などもあるため、エルメス製品全般の知識を深める上でも利用のメリットは高いと言えそうだ。
MARUKA
https://www.7-7maruka.com/goods/hermes/color-variation/買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド専門店・MARUKAのホームページには、エルメス製品のカラーチャートと素材、その色の意味が掲載されている。人気色の豊富なこのページでエルメスならではとも言えるカラーを確認すれば、ヤフオクやメルカリ、買取専門店のサイトでも商品検索がしやすくなる。
またこのページにはその色が登場した年代も掲載されているため、エルメス製品の歴史に触れる上でも良き参考情報になると言えそうだ。
西麻布レクラン
http://www.lecrin.jp/material.html※中古品・リサイクル品のお取り扱い無し
エルメス専門ブティック・西麻布L’ECRINのサイトでも、素材バリエーションとカラーバリエーションが紹介されている。素材のページを見れば、財布のレザーについてその知識を深められる。
またこの業者のサイトには、エルメス2017コレクションのテーマや新色情報も掲載されているため、旬のエルメスに詳しくなるにも使い勝手の良い存在と捉えて良さそうだ。
Buyma
https://www.buyma.com/contents/hermes/※ファッション通販サイト・ソーシャルショッピングサイト
海外製品の充実したBuymaでは、エルメスのバッグや財布、手帳などをシンプルに紹介するページを用意している。このページに目を通せば、長財布デザインの違いも簡単に理解できる。またトゴ、エキゾチックレザー、ヴォー・エプソンといった人気素材も並んでいるため、材質からHERMES財布を探す皆さんにも一見の価値あるサイトになるだろう。
まとめ
ここまで紹介したとおり、エルメスの財布にはルイヴィトンやグッチのような型番や品番が存在しない。
しかしブランド店各社が商品名に多くのキーワードを盛り込む今の時代は、そこに書かれた言葉の意味を理解さえすれば、比較検討も可能になると言えるだろう。