自分のコレクションを処分したい、引っ越しを機会に処分したい、今あるモノを処分して新しいモノが欲しいと考えたときに、買取で現金化したいという人は多いはず。そんなとき、何の下調べもしないで売ってしまうと、大きく損をしてしまうリスクは高くなる。買取を考えたときは下調べをして、ある程度のポイントはおさえておくべきだ。
そこで、買取における基本的な知識やポイントについて紹介していくのだが、今回取り上げるのは、「能面」。この能面を高く売る方法のポイントをまとめておくので、能面を売りたいと考えている人は、参考にしておくといいだろう。
CONTENTS
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使用する人はもちろん、コレクターも多いので買取ニーズも高い
まず、能面を買取依頼へ申し込む前に、「できるだけ高く売りたい」と考えているのであれば、買取市場における能面の価値を知っておくべきだろう。
能面は、日本古来からある能で身に着ける仮面の事で、能面の基本型は約60種類あり、現在では約250種類の能面があるといわれている。
能面には鬼神・老人・男・女・霊の5種類に大別され、老女、鬼女、少年、武人、翁、獅子など細かく分類されており、同じ能面でも能面を制作する面師によって表情が大きく違ってくる能面も存在している。
能面の歴史は、7世紀初頭に伎楽が日本に伝わり、聖徳太子が色々な場面で面を使用した事がはじまりといわれている。その後、伎楽は舞楽へととってかわり、平安時代には宮廷儀式として定着し、神社・寺院で取り入れられるようになった。鎌倉時代に入ると、武士が実権を握る社会になったため、貴族的な雰囲気が漂う舞楽は衰退していったが、安土桃山時代になると実権を握った豊臣秀吉の擁護によって、能は現在まで受け継がれてきたのだ。
能面は、木を彫り、彩色して制作されているが、能面の制作の事を「面を打つ」という。ただし、「めんをうつ」ではなく「おもてうつ」といい、「能」の文字が付く事で「のうめん」と読むようなる。近年では木彫り以外にも和紙で制作する張子面というものも存在している。
また、「能面のような表情」というように無表情の喩えとして用いられるが、能の世界はストーリー性よりも人間の内面を表現する事を重要としているため、能面には非常に豊かに感情が表現されている。怒り、悲しみ、喜び、憂い、憎悪、嫉妬、恥じらいなど人間の持つ心情をしっかりと表現できるように、能面には細かい造形的な工夫が施されているのだ。
買取市場において、能面を買取されることは多いだろう。能面は伝統芸能の道具でありながら、その作りの美しさなどの芸術性から、美術品としての価値もあり、コレクターも多く存在している。また、能自体の歴史が長く芸術的な観点だけでなく、歴史的な価値を持っている能面も数多くあるのだ。さらに、アート作品として作られている能面もあり、能面を作っている作家も多く存在している。
能面は骨董品・古美術品の専門業者で買い取ってもらうべき
まず、能面を買取依頼へ出そうと思ったときに、どこで買取の査定依頼をするといいのだろうか、悩むところだろう。能面を買取へ出す場合には、骨董品、芸術品、美術品を専門で買い取っている業者で、買取依頼を申し込んだほうがいいだろう。
こういった専門での買取を行っているところであれば、市場の価値や相場などの情報にも詳しいため、損をするリスクは少ないと言える。また、能面を買取に出すまで、自分でも気がつかなかったような価値があるかもしれない。しっかりとした査定結果が出来るところで買取依頼をするべきだろう。
ネットオークション・フリマアプリへの出品は?
能面を売りたいと考えたときに、ネットオークションやフリマアプリで売るほうがいいと思う人もいるだろう。ただしそのような場合には、芸術作品に関しての知識や教養がしっかりとあり、市場価値や相場がわかっていないと損をしてしまう可能性がある。
単純に購入金額と出来るだけ近い金額で売りたいと考えたとき、ネットオークションやフリマアプリを利用するケースが多い。だが、先述のとおり、もしかしたら購入金額よりも高い金額の価値があるかもしれない。あまりないケースだと思うかもしれないが、その時の買取金額は非常に高い金額になるだろう。そういった場合には、知らない間に損をしていることとなるので注意が必要だ。
また、自らオークションへ出品する場合には、出品する能面の正しい価値と商品の詳細を理解した上で商品について文章で的確に説明することが求められる。そもそもヤフオク!等のネットオークションの場合は、写真で品物の詳細を説明しなければならず、買う方もそういった少ない情報で判断しなければならないため、素人目には正確な価値がわかりにくい能面に関しては高値が付きづらいという事情もあげられる。
また、能面をどのオークションに出品するにしても、何度も相手とのやり取りが必要になってくるし、自身で能面の梱包・発送といった売買に関する一連の手間が発生することになる。場合によっては、発送のための持ち込みや引取といった手間が必要になる場合もあり、万が一、売れなければまた一から出品作業を考えなければならないだろう。
また、ヤフオクなどでは「状態に対する考え方の違い」によってトラブルに発展する可能性もある。また、取引に必要である登録証に関する事や発送等もほとんど自分で行わなければならないネットオークションにおいて、能面は「かなり怪しい品物」と言えるだろう。個人の感じ方次第で商品価値も左右されてしまう為、落札後に何かしらのトラブルに発展した場合、その対応についても自分で行わなければならないため、責任問題も非常に厄介だ。
以上のことを考えても、ネットオークションやフリマアプリといった個人間での売買は、あまりオススメできないと言えるだろう。
それだけ、骨董品、芸術作品の価値を量るには、膨大な知識や情報などが必要であり、また経験もいるため、能面の本当の価値は素人にはわかりづらいものなのである。
ただし、明らかに近年に作られた能面で、そこまで美術品として価値がないとわかるモノであれば、ネットオークションやフリマアプリで出品したほうが高く売れるだろう。
能面を買取してもらう際に重視されるポイントとは
能面の「状態」は何より大事
買取査定で、最も重要視されるのは現物の「状態」。これは、買取市場で基本的なポイントだろう。買取では現物の「状態」がシビアに査定されるため、良い状態で買取へ出すほうがプラス評価となりやすいのだ。
能面の「状態」の良さは、買取金額に大きく影響する。例えば、汚れ、ホコリ、欠け、ヤニなどがある。能面の査定でこういった状態が少しでも見つかれば、確実にマイナス評価となり買取金額は減額となるだろう。
保管の状態は日頃から気を配り、買取へ出す前にはキレイな状態で出せるよう、細かいところまで掃除をしたほうが買取査定で良い評価を得られるだろう。とにかく「状態」の善し悪しは、買取市場において最も大事なポイントなのである。
付属品は買取金額に大きく響く
基本的に買取市場では、付属品は揃っていると買取金額も数万円上乗せになることが多い。逆に付属品が揃ってない場合には、マイナス評価となり、買取金額も減額となる。
能面の付属品であれば、箱や家元の証明などの書物があるだろう。そのような付属品を買取査定する際には、忘れないようにすべきだろう。
一カ所だけの査定で買取を決めないで複数業者の比較検討を
出来るだけ高く売りたいと考えるのであれば、複数の買取ショップや業者へ買取依頼を申し込むべきだ。どういうことかというと、能面の目利きは非常に難しいものであり、買取金額も業者によって大きく違う。
また、業者によっては能面の需要度が高く、買取強化している場合もあるだろう。そういったところでは、市場の相場よりも少し高い買取金額となるだろう。ショップや業者によって、必要しているモノが違うため、買取金額も数万円変わる場合もあるようだ。できるだけ多くの店舗やショップの買取査定で比較検討すべきだろう。
能面の買取金額相場は…
能面の買取金額の相場に関しては、ピンからキリまでの買取金額があり明確な相場はないと言っていい。また、買取金額に関しても非公開にされていることが多いため、ここで紹介するものは、あくまで目安にしておいたほうがいいだろう。
いくつかのサイトや口コミなどでは、数千円〜数万円くらいまでの買取実績があるようだ。ただ、希少な能面となると、もっと高い金額になる場合もあるだろう。
能面の買取を行っているショップ・業者を紹介
ここで、能面をおこなっている買取業者を紹介。ぜひ、参考にしておくべきだ。どの業者も評判の高い買取業者なので押さえておこう。
いわの美術株式会社
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術品の買取専門で、その実績は10万件以上。全国対応の出張買取なども行っている。
古美術 やかた
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
京都に店舗を構える由緒あるお店。骨董品や歴史的に価値のあるものが沢山集まる土地柄、その査定にも安心感がありそうだ。
龍潭
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古美術の買取専門で、出張は全国対応。宅配にも対応している。即日買取、支払いが可能であるところもポイント。
にし古書倶楽部
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古書をはじめとし、骨董品の買取が専門である。古美術の会などに昭和60年代から通う信頼できるオーナーの査定が受けられる。
くまねこ堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古書専門の買取店ではあるが、能面などの古美術も買取してくれる。関東エリアなら即日出張に伺うことも可能。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
総合美術買取センターは当サイトでもトップ3に入る人気の買取業者である。電話、メール、LINE、訪問などのさまざまな査定方法と買取方法を選ぶことができ、スピード査定、スピード回答も行っているため急ぎの人にもおすすめの買取業者である。
能面の買取がされている種類、作家一覧
【種類】
女面、男面、翁面、尉面、怨霊面、神霊面、鬼神面、狂言面、郷土面、伎楽面、鬼面、狐面、鬼面
【作家一覧】
天下一近江、児玉満昌、児玉朋満、児玉長右衛門、近江井関家、井関家久、井関十兵衛、天下一河内、井関家重、大野出目家、天下一是閑、是閑吉満、越前出目家、阿古長兵衛、古阿古
まとめ
ここまで、能面の買取で押さえておきたいポイントについて紹介してきた。能面の買取では、ある程度ポイントを掴んでおくべきだ。なぜならば、非常に高価な買取となる可能性があるからだ。
また、こういった基本的な知識や注意点を押さえておかなければ、大きく損をしてしまうリスクも高くなるだろう。この機会にしっかりとポイントは押さえておこう。基本をおさえておくことは、損をするリスク回避にも繋がるだろう。