世界五大ウイスキーの1つにも数えられているカナディアンウイスキー。口あたりが軽く、ウイスキー初心者にも飲みやすいのが特徴だ。メジャーなウイスキーということで一定の需要があり、エイジステートメントによっては高く買い取ってもらえる可能性がある。そこで今回は、日本でも知名度が高いカナディアンクラブの買取相場を紹介する。
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カナダを代表するウイスキー
カナディアンクラブは、カナダのオンタリオ州ウィンザーで誕生したブレンデッドウイスキーで、当時流通していたウイスキーとは系統の異なる味が評価され、一躍メジャーブランドの仲間入りを果たした。
生みの親
カナディアンクラブの生みの親はハイラム・ウォーカーという人物だ。彼はアメリカでビジネスを学び、1856年にカナダに戻って蒸留所を建設した。そこは良質な水源が確保でき、穀物地帯も近いため原材料を入手しやすく、さらにアメリカへの輸出も容易におこなえる場所であったのだ。
ウォーカーが作ったウイスキーは、19世紀後半に主に紳士たちが通うクラブで愛用されるようになった。そのため、カナディアンクラブは誕生当初はクラブウイスキーという名前で販売されていた。
ウォーカーが心がけていたことは、ウイスキーを最低でも5年熟成させてから出荷するということだ。しっかりと熟成したウイスキーはまろやかになり、クラブウイスキーは高級酒としてアメリカ人に親しまれた。
アメリカのメーカーが関わっている
ウォーカーのウイスキーはやがてアメリカ西部まで普及するようになった。これに脅威を感じたのがアメリカのウイスキーメーカーだ。彼らは政府に働きかけ、アメリカ産のウイスキーを明確に区別できるよう、カナダ産のラベルに「カナダ」という単語を入れることを義務付けてくれと訴えたのだ。
こうして1890年に法律が制定されて、クラブウイスキーはカナディアンクラブという名称に変更されることとなった。アメリカの業者たちはこれで顧客がアメリカ産のウイスキーを飲んでくれるようになると安堵した。外国産より国産のほうが支持されるに決まっていると思ってのことだった。
しかし、その目論見は失敗することになる。消費者は依然としてウォーカーが作ったウイスキーを買い続け、産地を明確にしたことでカナディアンクラブのブランド力をより高めるだけに終わったのだ。
ウォーカーは1899年に死去して、蒸留所は息子が受け継ぐことになった。カナディアンクラブの人気は海を越え英国にも広がった。その人気は庶民の間だけではなく、王室にも広まりを見せた。王室御用達許可書をもらい、歴代の英国の王族にも愛飲されてきたのだ。
その後、カナディアンクラブは製造者が変わっていき、2019年時点ではサントリーホールディングスの子会社であるビームサントリーが製造している。しかし、蒸留所は依然としてオンタリオ州ウィンザーにあり、ウォーカーのウイスキー造りの精神は現在にも受け継がれているのだ。
カナディアンクラブの買取相場
それでは肝心のカナディアンクラブの買取相場を紹介していこう。カナディアンクラブの現行のラインナップはカナディアンクラブ、カナディアンクラブ ブラックラベル、カナディアンクラブ 12年、カナディアンクラブ 20年だ。
また、限定品としてリリースされたカナディアンクラブ 30年や、幻のカナディアンクラブ 41年といった長期間熟成させたエイジステートメントも存在する。今回は、この6種類のカナディアンクラブのそれぞれの銘柄の特徴と買取相場を紹介していく。
カナディアンクラブ
もっとも一般的に流通しているノンエイジのカナディアンクラブだ。公式のテイスティングノートには、キャラメルやバニラのような香りがして、口に含むと柔らかなオークの香りが堪能できるとある。
700mlサイズのメーカー希望小売価格は1,390円となっている。買取業者に持って行けば、500円以下で買い取られることが多い。
カナディアンクラブ ブラックラベル
ブラックラベルは日本人の味覚に合わせて特別にブレンドしたカナディアンクラブになる。オーク樽で8年以上熟成させたウイスキーのみを使用している。
通常のカナディアンクラブよりも明るい色で、キャラメルにオレンジ系統の香りがプラスされているのが特徴だ。ソーダ割や水割りにも合う味わいとなっている。このブラックラベルの買取相場は1,000~1,500円程度である。
カナディアンクラブ 12年
カナディアンクラブ 12年は、味と香りの角が取れるまで熟成期間を延ばしたものだ。香りはよりソフトになり、オークの風味もまろやかになっている。フィニッシュの余韻も長く、ワンランク上の仕上がりとなっている。
メーカー希望の小売価格は2,000円と安く、それなりに流通しているので買取相場は500円前後。1,000円を超えることはまずないと思っていい。
カナディアンクラブ 20年
カナディアンクラブ 20年は現行で販売されているなかではもっともエイジステートメントが高いカナディアンクラブだ。キャンディ、レーズン、スモモ、リンゴの花が混ざったような複雑な香りを持ち、味はナッツとスパイスをミックスしたような感じにバニラをプラスした感覚とある。リッチなカナディアンクラブ 20年だが、買取相場は4,000~5,000円程度になる。
カナディアンクラブ 30年
カナディアンクラブ150周年を記念して販売されたのがカナディアンクラブ 30年だ。2019年時点では、ネット通販でも気軽に手に入ることができないレアな逸品である。
香りはオレンジ、チョコレート、パイナップルなどさまざまなフルーツが混じり、20年ものよりも複雑になっている。味はナッツ、キャラメル、チョコレート系統という具合だ。限定品ということもあって、20年に比べると買取価格は跳ね上がり、カナディアンクラブ 30年を20,000円で買い取るとしている業者もある。
カナディアンクラブ 41年
カナディアンクラブ 41年は、2019年のカナダ・ウイスキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれるほどで、最高級のカナディアンウイスキーとの呼び声もある。ウイスキーは熟成が進めば進むほど、樽の中の原酒がどんどん減っていく。熟成期間41年ともなると、1つの樽からとれる原酒はわずかしかない。だからカナディアンクラブ 41年はほとんど市場に流通しない幻のウイスキーだ。
ドライフルーツ、オーク、バニラ、スパイスの香りと、ダークプラム、バニラ、メイプルバターの味わいは、歳月を重ねたからこそ出せる味わいだ。幻のウイスキーとだけあって過去の買取実績の情報がないが、状態が良い品ならば30年ものと同等かそれ以上の価格で買い取ってもらえるだろう。
高価買取で評判の業者
買取業者に1円でも高く品物を買い取ってもらうためには、複数の業者から見積もりを取って、そのなかで一番高く買ってくれるところに持って行くことが大切だ。LINEやWebフォームから簡易査定をおこなってくれる買取業者も増えてきたので、査定をしやすい環境になっている。こうした簡易査定をうまく使うことをおすすめする。
そして、業者選びだが酒類を専門的に買い取っている業者に依頼することをおすすめする。ウイスキーも含めていろいろな品物を買い取っている業者もあるが、酒類をメインに扱っている業者のほうが、ウイスキーに対する知識や購入後の販路がしっかりしている傾向がある。今回は、ウイスキーを高価買取してくれるという評判があるレッドバッカス、ライフバケーション、ジョイラボ、この3社を紹介する。
レッドバッカス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
レッドバッカスは、酒買取のパイオニア的存在だ。その自負は並々ならぬもので、他社よりも1円でも安ければ全品返却を謳っている。頻繁に買取強化キャンペーンもおこなっているので、カナディアンクラブが対象に入っていないか査定を依頼する前にチェックしておこう。
また、酒を買い取るだけではなく、オークション代行サービスもおこなっている。オークション代行サービスとは、依頼人の酒をレッドバッカスがヤフオクに出品してくれるサービスだ。レッドバッカスに手数料を支払う必要があるが、それは落札額から差し引かれるシステムになっている。
ただし、落札額が1,500円以下だと、落札額がまるまる手数料となり、自分の懐には1円も入らないということになる。だから、エイジステートメントが若いものはオークションではなく、買い取ってもらったほうがいい。
ライフバケーション
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ライフバケーションは、関東地方をメインに営業をしている酒専門の買取業者になる。ライフバケーションは自らが経営する酒場があり、買い取った品はそこで販売することができる。また、インターネットを使っての商品の販売もおこなっている。
このように買い取った商品の販売を自社でおこなっているので、買い手を見つけるための仲介業者が必要ない。だから、支払うべき中間マージンもなく、節約できた分を査定に上乗せするので高価買取ができるのだ。
ジョイラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ジョイラボは「お客様負担ゼロ」を信条に営業している買取業者になる。その謳い文句に偽りはなく、宅配買取で仮にキャンセルをしたとしても、キャンセル料と返送料は一切発生しない。また、東証一部上場企業が運営する買取専門店であるため、信頼度が高いのが特徴だ。
ジョイラボではウイスキーのほかにも、日本酒やシャンパン、焼酎などのさまざまな酒の買取に力を入れている。簡易査定の方法はLINEのほかに、電話・FAX・メール・オンラインと豊富にある。定期的に買取アップキャンペーンをおこなっているので、もしウイスキー買取強化をやっていれば、そのタイミングで査定に出すのがいいだろう。
高く売るためのポイント
買取業者選びは商材をより高く売るために大切なことだが、他にも高額買取のためのテクニックは存在する。まず、付属品をそろえることだ。カナディアンクラブのなかには、化粧箱に入れられて販売されているものもある。
そうした品は、買取に出すときには化粧箱にいれたまま査定に出すのがポイントだ。たとえ入れ物の箱でも、それは商品の一部であり、それが不足しているということは不完全な商品と見なされて、査定ダウンにつながってしまう。
また、家にカナディアンクラブ以外の酒があるなら一緒に査定に出してしまおう。まとめ売りをすると、業者によっては10%ほど査定額を上乗せしてくれるところもある。まとめ売りは業者にとっては作業の時短につながるので、浮いた分の経費を利用者に還元することもできるのだ。
買取業者ではなくヤフオク・メルカリといったサービスを利用する手もある。ヤフオクなどでは、買取業者で買い取ってもらえる相場の2~3割増しで商材が売れる傾向がある。自分で購入者に対応するのが苦でないのなら利用してみよう。
まとめ
カナディアンクラブはリーズナブルな値段で手に入るために、買取価格もそれほど高くはならない。しかし、20年ものを超えてくるとその価値はぐんと高くなる。30年や41年ものは、売るとちょっとした小遣い稼ぎになるだろう。
高く売れるのは需要があるということ。2010年代後半あたりからジャパニーズウイスキーの人気が高まって価格も高騰しているが、カナディアンウイスキーも世界で愛され続けているウイスキーなのだ。