武蔵野かんざしは、和装小物であるかんざしのひとつだ。かんざしには、さまざまな種類と長い歴史がある。この記事では、武蔵野かんざしに触れながら、かんざしの歴史や豆知識を解説する。武蔵野かんざしは骨董品としても注目されているため、買取相場やおすすめの買取業者も紹介する。
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武蔵野かんざしとは
武蔵野かんざしとは、竹で作られた本体に、鳥の羽飾りを付けたかんざしだ。未婚の若い女性や遊女の間で、ちょっとしたイベントを戯れる際に用いられた。武蔵野かんざしのブームは短く、天保11年から12年の間だけとされている。ブームがすぐに廃れた理由は、飾り気があまりなかったからだ。当時、流行していた銀製のかんざしのように、一般的に愛用されるようにはならなかった。
かんざしとは
そもそも、かんざしとは日本の伝統的な装身具だ。女性や芸者が髪を結う際に用いられ、江戸時代になると髪飾りとしても流行した。一般的なかんざしである玉かんざし、平打かんざし、チリカン、ビラカンなど、さまざまな種類がある。また、装着法には多くの種類や様式が存在し、芸者がどのようなかんざしをどのように着けているかで、遊びに精通した客は彼女たちの地位が判別できる。
かんざしの歴史
ここでは、かんざしの歴史について説明する。かんざしの起源は、紀元前14000年である縄文時代にまでさかのぼることができる。もっとも隆盛したのは江戸時代後期だが、かんざしの文化がどのような変遷を遂げたのか簡単に解説する。
縄文時代~奈良時代
縄文時代では、かんざしはお守りのような意味を持っていた。縄文時代の日本では、先端が尖った細い棒には、呪力が宿ると信じられていた。その棒を髪に挿すと、お守りとしての効果を発揮することができ、魔を払うことができるとも考えられていた。
お守りから髪飾りとしての色合いが強くなったのは、奈良時代からだ。この頃、中国からさまざまな文化が導入された。その文化の一つとして、髪飾りも存在したのだ。かんざしの漢字である『簪』は、この当時、中国からもたらされたものである。
平安時代~安土桃山時代
奈良時代に流行したかんざしの文化は、長く続かない。平安時代になると、髪を下ろす垂髪が一般的になったからだ。これは、国風様式の影響だと考えられている。垂髪は、髪を束ねることを必要としない。そのため、髪留めや髪飾りが使われなくなり、平安時代になるとかんざしの文化は廃れてしまった。
かんざしが再び流行し始めたのは、安土桃山時代になってからだ。この時代になると、日本髪が盛んになる。当時の日本髪とは、ポニーテールのような下げ髪や、お団子のような唐輪が主流だった。かんざしは、このような日本髪を作るために用いられるようになった。
江戸時代~江戸時代後期
江戸時代になると、女性の髪型にバリエーションが増える。かんざし職人も増え、島田かんざし、勝山かんざし、花びらかんざし、つまみかんざしなどといった多種多様なかんざしが作られるようになった。
江戸時代中期から後期にかけては、かんざしがもっとも流行する。形は、細身、幅広、楕円形などといったさまざまなものが増え、装飾方法も漆、蒔絵、らでん、ぞうがん、透し彫り、材質も象牙やべっこう、馬爪、金・銀などが新しいものが用いられるようになった。この頃までには、かんざしは、武家階級から一般庶民まで、女性の必需品となっていた。
現代におけるかんざし
かんざしは、現代になると日常的には使われなくなる。外国の文化が入ってきて、ストレートヘアやパーマなどが一般的になったからだ。2019年現在、かんざしは、神前結婚での花嫁や芸者などの女性が、日本髪を結う場合に使用される。
ただ、外国人観光客や一部の日本人の間で、かんざしを再興させようという動きもある。また、外国では、日本のかんざしはそのままKanzashiとして名高い。
かんざしの種類
かんざしには、武蔵野かんざし以外にもさまざまな種類がある。かんざしは、髪留めや季節の取り合わせだけではなく、伝統に基づく複雑な約束事も存在する。ここでは、かんざしの種類をいくつか紹介しよう。
吉丁
吉丁は『よしちょう』と読み、耳かき部分だけで他に装飾のない細長いかんざしだ。もともとはべっこう製が主流だったが、現在では金属やプラスティックが多い。既婚女性は、左のこめかみあたりに1本だけ挿すのが定番だった。
また、芸者は2本までしか着用が許されないが、遊女は制限がないため多くの吉丁を髮へ着けている。そのため、芸者と遊女を見分けるには、吉丁に注目するのが基本だ。
江戸銀かんざし
江戸銀かんざしは、江戸時代中期・後半から明治時代まで、江戸で広く愛用されたかんざしだ。素材は銀製で、大きさは江戸初期では15cm~18cmだったが、中期・後期になると12cm前後になった。
江戸銀かんざしの種類はさまざまだ。定番のものは、玉かんざしにサンゴや砂金石の玉、ひょうたんなどを飾ったもの。他にも、花鳥風月や、俵、うちわなど趣向を凝らしたものや、逆にまったく飾りのないタイプもある。
つまみかんざし
つまみかんざしは、花かんざしとも呼ばれるかんざしだ。正方形に小さく切った薄地の布を折りたたみ、のりで土台につけて幾重にも重ね、花や鳥の文様を形作る。花かんざしと呼ばれる理由は、花をモチーフにしたものが多いためだ。
つまみかんざしは、京都の舞妓や東京の半玉が身に付ける。特に、舞妓が付けるつまみかんざしは月ごとに決まっており、四季の移り変わりを表現している。かんざしによって舞妓の芸歴・趣味が反映されており、一年未満は花が小さく、年長になればなるほど大きくなっていく。
かんざしの豆知識
かんざしは、好事家にコレクターズアイテムとして見られることもある。特に、江戸時代職~明治時代のかんざしは、希少価値が高い。どちらも品質・材質が貴重だからだ。中でも、明治初期のベークライトでできたかんざしは、極めて珍重されている。
また、かんざしは、武器として使われていたこともある。琉球古武術では『ジーファー』と呼ばれ、男女ともに装着していた。使い方は、襲われたときにジーファーを突き刺し、ひるんだ隙に逃げ出すというものである。中には暗殺用として用いられることもあり、『かんざしも 逆手に持てば おそろしい』という俳句も存在する。
武蔵野かんざしの買取相場について
武蔵野かんざしは、数自体が少なく貴重なものだ。処分を検討している場合は、売却することをおすすめする。売却する方法としておすすめなのは、以下の2つだ。
- ・買取業者に依頼する
- ・オークションやフリマアプリを利用する
買取業者に依頼すると、すぐに現金が手に入る。買取に時間を掛けたくない、すぐに現金を手に入れたいと考える方におすすめだ。
一方で、オークションやフリマアプリは現金が手に入るスピードが遅い。落札されたり購入されたりするのに時間が掛かる上に、自分ひとりで落札者・購入者とやりとりしたり発送したりする必要があるからだ。しかし、その分、買取業者に依頼するよりも多く利益を受け取ることができる。
買取業者とオークションやフリマアプリでは、相場が全然違う。ここでは、それぞれの相場を紹介する。
買取業者に依頼する場合
武蔵野かんざしの買取を買取業者に依頼する場合、2019年4月29日現在、相場は買取業者に直接問い合わせるしかない。武蔵野かんざしは天保11年から12年の間に出回っただけで数が少なく、ほとんど人気も出なかったからだ。
ネット上には、武蔵野かんざしの相場を公表している買取業者は存在しなかった。かんざし全般に視野を広げてみれば、ネットオフがヒスイかんざしを10,000円で買い取ったという実績を公開していた。
オークションやフリマアプリを利用する場合
武蔵野かんざしは、2019年4月29日現在、オークションやフリマアプリで出品されていない。武蔵野かんざしは非常に貴重なものだからだ。かんざし全般に視野を広げてみると、1,000円前後だと言えるだろう。ヤフオク!では、15,000円で出品されているものがあるが、入札はされていない。
かんざしは、上記したように形や種類、材質などがさまざまだ。高価なものもあれば、まったく値段の付かないものもある。オークションやフリマアプリで売却したいと考える場合でも、相場を知るために、一度、買取業者で査定してもらうことをおすすめする。
おすすめの買取業者
買取業者は、慎重に選ばなければならない。なぜなら、買取業者によって和装小物の買取経験や知識はさまざまだからだ。武蔵野かんざしは、非常に貴重なもの。鑑定士が武蔵野かんざしを知らなければ、ほとんど値段が付かない可能性もある。ここでは、たしかな査定をしてくれる業者をいくつか紹介する。
ネットオフ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ネットオフは、大手買取専門店だ。ネットオフの特徴は、送料や手数料が無料だという点と、手間がかからないという点だ。ネットオフは送料や手数料が無料な上に、査定額に納得できなかった場合は返送料を全額負担してくれる。また、専用の宅配キットを5箱も送ってくれるため、手間がかからない上に大量の商品を買い取ってもらうこともできる。
ネットオフの買取方法は、以下のとおりだ。
- ・宅配買取
ネットオフはスピーディーに入金してくれる。品物が届いてから入金までは、最短で2日だ。また、集荷も非常に早く、22時までに申し込むと翌日の午前中に品物を取りに来てくれる。
呂藝
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
呂藝は、1975年に創業した骨董品の買取専門店だ。老舗であり、骨董品を専門にしているため、鑑定眼はたしかなもの。ブログでは骨董品にまつわるコラムなども公表されており、高い知識と経験が伺える。武蔵野かんざしも、納得のいく査定額を提示してくれるだろう。
呂藝の買取方法は、以下のとおりだ。
- ・宅配買取
- ・店頭買取
- ・出張買取
呂藝は東京都杉並区にある買取業者だが、日本全国に無料出張買取してくれる。また、土日でも対応可能だ。査定方法は、LINE査定とWEB査定がある。
道具屋たまはし
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
道具屋たまはしは、骨董品買取専門店だ。和装小物についての知識も明るく、取扱商品の中には武蔵野かんざしも含まれている。買取実績などは公表されていないが、信頼できる業者だ。
骨董買取市場の買取方法は、以下のとおりだ。
- ・宅配買取
- ・出張買取
宅配買取は全国対応だが、出張買取は東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県全域だけだ。査定は、メールフォームによる査定に対応している。
武蔵野かんざしを高く売るコツ
武蔵野かんざしが自宅にある場合、何もせずに売るのとコツを実践して売るのとでは、査定額が変わってくる。コツは、誰にでもできる簡単な査定アップ方法だ。ぜひ実践していただきたい。
複数の業者で査定してもらう
複数の業者で査定してもらうことは、査定額アップでもっとも大事なことだ。なぜなら、業者によって査定額が大きく変わってくるからだ。
武蔵野かんざしは、一般的にほとんど出回っていない。複数の業者に査定してもらったほうが、よりリアルな査定額を知ることができる。リアルな査定額を知ることができれば、他の業者とも交渉しやすい。なるべく多くの業者で査定してもらおう。
まとめ売りをする
まとめて売ると、査定額がアップする。まとめて売ることで、業者の手間が省け、人件費や交通費、送料などを節約できるからだ。多くの買取業者は、節約できた経費を査定額のアップに回してくれる。
総合買取をおこなっている買取業者では、かんざしや和装小物以外も取り扱っていることがほとんどだ。家に不用品が眠っている場合は、一緒に査定してもらおう。
キャンペーンを利用する
買取業者によっては、買取額アップや現金プレゼントなどのキャンペーンを行っていることがある。キャンペーン時期に買い取ってもらうことで、それらの特典を受けることができる。
ただし、キャンペーンには条件があることがほとんどだ。もっとも、難しいものではない。LINEの友だち追加や、買取査定額が◯◯万以上といったものばかりだ。
まとめ
武蔵野かんざしは、かんざしというよりも骨董品としての価値が高い。骨董品は、素人が見ても価値が分からないことが多いため、安易に捨てないようにしよう。
骨董品を売却する際は、買取業者に依頼するよりも、オークションやフリマアプリを利用したほうが高い利益を得ることができる。しかし、武蔵野かんざしは一般的に出回っていないため、相場を知るためには、まず買取業者に査定してもらおう。
査定は無料でできる。自宅にかんざしがあり、武蔵野かんざしだと思われる場合は、一度、査定を依頼してみてはいかがだろうか。