キャンピングカーを目にする機会は、キャンプ場にでも行かない限り、それほど多いものではないだろう。読者の周りでも、キャンピングカーを持っているという友人や知人はあまり多くないのではないだろうか。バブルの頃までは、キャンプは海外のアウトドア文化の一つとして憧れの的であった。そして、キャンピングカーは、ヨットと並んで、高所得者が道楽で持つものというイメージがあったようにも感じる。バブル崩壊以降、国土の狭い日本で活躍の場面が少なかったキャンピングカーは、手放される傾向にあった。しかし最近になりこうしたイメージは変わりつつあり、キャンピングカーは密かに人気が復活してきているのをご存知だろうか。
ところで、キャンピングカーはよほどアウトドア好きの人や家庭でないと稼働率は少ないだろう。もしかしたら、読者の中にもキャンピングカーを持て余してしまっているという人はいないだろうか。動くならまだしも、長いこと使用しておらず壊れてしまって、処分を検討している人はいないだろうか。今回はそんな人向けに、故障したキャンピングカーが売れるのかどうかについてまとめてみたので、紹介していく。
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密かに人気のキャンピングカー
キャンピングカーの再燃理由の一つは、高速道路網やサービスエリア、パーキングエリアが整備され、日本中で車中泊ができるような環境が整ってきていることだ。また、道の駅やコンビニも日本全国につくられ、例えどのような田舎であっても車を止めて休める場所が設けられている。インフラが整ってきたことにより、キャンピングカーを使って日本中を旅行したいと思う人も増えつつある。
さらに、近年のアウトドアブームの影響も小さくはない。アウトドアライフの最たるものこそ、キャンピングカーではないだろうか。とりわけ、団塊の世代や定年退職者がお金と時間を持て余し、アウトドアを老後の趣味にしていることも、キャンピングカーブームにつながっていると考えられる。つまり、今キャンピングカーに「流れ」がきているのだ。
一言でキャンピングカーといってもいろいろ
キャンピングカーとは、寝泊りできる設備を備えた車の総称だ。実は日本では、一般の自動車メーカーはキャンピングカーを作っておらず、メーカーで作られた車両をベースに、「ビルダー」と呼ばれるキャンピングカーメーカーに仕立て上げているのだ。通常、購入者の用途や内装等の要望を汲んでから、ビルダーがカスタマイズしていくが、完成品を購入するケースもある。
すべてをキャンピングカー仕様として作り上げるフルコンバージョン、トラックなどの荷台をキャンピングカー仕様に作り上げるキャブコンバージョン、バンを一部切り取ったりしてキャンピングカーにするバンコンバージョン、マイクロバスを改造するバスコンバージョンなど、様々なタイプが存在する。
近年は、軽自動車をキャンピングカーに改造する「軽キャンピングカー」が人気だ。なぜなら、キャンピングカーは車両代に加えて、改造費用がかかるため、普通車に比べて非常に高価だ。少ない人数でしか使用しないのであれば、ベース車両が安く、低維持費である上、駐車スペースを選ばず、取り回し安さ等を兼ね備えている軽キャンピングカーに注目がいくのは納得できる。
処分予定のキャンピングカーを売ろう
キャンピングカーは、実に高い。値段が高いゆえ、多くの人は中古車両を選ぶ傾向にある。これを背景に、キャンピングカーの中古市場は競争も激しく、活況だ。もし、キャンピングカーの処分を考えているという人がいたら、そのまま廃車にせずに、ぜひとも売却をお勧めしたい。
売るなら専門の買取業者へ
しかし、一般の中古車販売店等では、キャンピングカーの買取は行っていなかったり、買い取ってもらえたとしてもかなり安値となってしまうことがある。キャンピングカーは、非常に特殊な車両であるため、普通車とは違う整備や販路が必要となるからだ。そのため、キャンピングカーは、それ専門の買取業者に売るようにしよう。
売る前には複数業者へ見積り依頼を
キャンピングカーは普通車と違い、明確な相場が存在しない。売却する際は、できるだけ複数の業者へ査定を依頼し、高額で買い取ってくれる業者を地道に探すとよいだろう。そんなときに活用したいのが、インターネット上にある一括簡易査定依頼サイトだ。このようなサイトを利用すれば、ある程度交渉すべき業者を絞れると思うので、ぜひ積極的に活用してみてほしい。
キャンピングカーは壊れていても売れるのか
上記のように、中古キャンピングカーの需要があることは御理解いただけただろう。では、壊れてしまったキャンピングカーはどうなのだろうか。ここでは、故障したキャンピングカーが売れるのかについて見ていこう。
故障車でも売れる
キャンピングカーは、適切な業者を見つけることができれば、それなりに高値で売れるものだ。しかし、キャンピングカーは性質上、やはり都市を走る車に比べて故障が多く、車両が壊れてしまうと売却をあきらめてしまいがちだ。しかし、キャンピングカーは普通車と比べて、そもそもとても高額なものだ。多少の故障であれば直して販売する業者も多いので、故障を理由に売却をあきらめることはない。
日本産自動車が人気のアジア新興国の存在
確かに、故障箇所が多く、直してもツギハギだらけのような車であったり、10万キロ以上走行している車、あるいは事故車であったりすると、国内では買取手が少なくなってしまう。しかし、アジア圏を中心とした新興国では、日本の自動車が人気だ。こうした国々へ中古車を積極的に輸出する業者も少なくないので、例え損傷が激しくても、希望を捨てずに、まずは相談してみるのがよいだろう。
キャンピングカーを売るときのポイント
ここからはキャンピングカーを売るときの注意点について紹介する。売却を考えている人は参考にしてほしい。
査定前には掃除を
キャンピングカーは、普通車以上にインテリアが重要だ。内装の汚れやベッドの汚れはキャンピングカーの価値の大部分を占めているので注意しよう。そのため、査定前の掃除は必須と考えよう。
改造していないノーマル車は高額査定
また、キャンピングカーは一般的にノーマルに近ければ近いほど高額査定になり、後付けでオーナーが行った改造はプラス査定になりにくい。しかし、誰もが欲しがるような設備を設置した、付加価値を生み出す改造はこの限りでない。例えば、発電機、ウィンドエアコン、電子レンジなどは、キャンプや生活にあったら重宝する設備なので、プラス査定に繋がりやすい。逆に、誰もが必要としないような、個人の趣味に走った設備やパーツがあれば、査定前には取り外し、別途売却する方が得策かもしれない。
走行距離は少ないほうがよい
キャンピングカーはその性質から、走行距離が長くなっていることが多く、この辺りは普通車以上に買取金額に反映されやすい。走行距離が短ければ、高額で買い取ってもらえる可能性も高く、また故障していても、十分な値段で買い取ってもらえるケースが多いので、頭の片隅に入れておいてほしい。
まとめ
都会は忙しく時間の流れが早い。このような忙しない生活になればなるほど、キャンピングカーで過ごすゆったりとした時間の価値が高まり、中古車でのニーズが高まるのは間違いないだろう。