多くの女性にとって憧れのバッグであろう、エルメスのバーキン。これを手に入れることを目標に、仕事を頑張っている人も少なくないのではないだろうか。
商品名の中に25や30といった数字や、エトゥープ・ヴェールグリスといった聞き慣れないキーワードのたくさん入ったエルメスのバーキンには、バッグの特徴を把握する上で欠かせない命名規則に近いルールが存在している。この商品名は型番・品番のような役割を果たしているのだ。
さて、顧客を限定して販売されているバーキンを一般人が手に入れたいとなれば、方法も限られる。お値段的にも、中古店などで買うのが一番手っ取り早いだろう。
しかし買取専門店のサイト内に型番や品番が見受けられないバーキンの場合、「何をもとに商品検索を行えば良いのだろう?」といった疑問を覚えるユーザが大変多い実態があるようだ。
そこで今回は、エルメスのバーキンを将来的に買いたい・売りたいと考えている皆さんに、このブランドの特徴とも言える命名規則や型番や品番に関する意外な実態と、その調べ方を徹底解説していく。
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エルメスバーキンとは?
エルメスのバーキンはブティックに行けばいつでも買える、という訳ではない。在庫の個数や入荷されるタイミングの関係上、直営店で購入しようと思えばかなりの努力が必要になる。限られた人しか手に入れることができない、プレミアムなバッグというステータスも人気の理由だ。
世界の女性が憧れるバーキンは、五代目社長のジャン・ルイ・デュマ・エルメスによって1984年に作られたバッグだ。
社長のエルメス自らが見たとある女性歌手と彼女のバッグから、このバッグの発想が生まれたと言われている。その女性歌手とはジェーン・バーキンのことだ。
エルメスは飛行機の社内でたまたま隣り合わせになった彼女がボロボロの籐籠に荷物を押し込んでいるのを見たそう。その様子から、整理をしなくても何でも入るバッグをプレゼントさせて欲しいと申し出たと言われている。
そんな彼女に贈ったバーキンは、エルメスでいちばん最初に作られたバッグのオータクロアを原型にしたそうだ。
バーキンとオータクロアの違いとは?
バーキンの原型となったオータクロアは、1892年にエルメス初のバッグとして制作された。
エルメスは元々馬具工房として誕生したブランドだ。そんな歴史を持ったブランドらしく、馬具制作の技術を利用しつくられたオータクロア(haut-à-croire)は本来馬鞍の収納として作られた。そのためか、バーキンと比べて少し縦方向に長いデザインのバッグとなっている。
また大きさについては28、32、45、50といったラインアップで、バーキンよりも遥かに大きなサイズの用意となっている。したがって、出張などでたくさんの荷物を持つキャリアウーマンや旅行用バッグとして選ばれることも多いようだ。
日本映画に登場したオータクロア
ドラマ・映画の人気シリーズ「ストロベリーナイト」で竹内結子演じる主人公・姫川玲子は、真っ赤なオータクロアを持って刑事の仕事をしている。2013年に公開された映画の食事シーンの中でもオータクロアが登場している。これは姫川が自分自身で昇進祝いに中古で85万円のものを24回ローンで買ったというストーリーもある。
この映画がきっかけとなり、バーキンが中心だったエルメスの中古市場にも2013年以降、オータクロアの人気が復活しつつあると言われている。
バーキンの構造はどうなっているの?
ここで話をバーキンに戻そう。バーキンは、フラップを開けた前面にオープンポケット、後ろにファスナーポケットが付く構造になっている。飛行機の中でジェーン・バーキンが籐籠に物を押し込む光景を見たエルメスの社長は、何でもスムーズに収納と取り出しができるようにしたいと考えた。その想いで、敢えてバッグの仕切りをなくしたようだ。
しかしそんなシンプルなバーキンにも、フラップとマチ幅をしっかり調節するクロアやキーホールの金具なども付いている。底には鋲も付いているので、置いた時に汚す心配も少ない。沢山ものを入れて重量が増しても耐え、見た目も美しく保たれるようにデザインされている。持ちやすさやものの出し入れのしやすさ、丈夫さをしっかり考えて作られた形だ。
こうした細かなデザイン面の配慮により、単なるレザーバッグの域を超えた高級な仕上がりになったと言われているのだ。
エルメスバーキンの型番や品番はどのように調べるの?
バーキンを中心としたエルメスブランドのバッグには、グッチやルイヴィトンの商品検索には欠かせない「M40997」や「169946 FTAWG 8578」といった型番や品番の記載がない。
エルメス公式サイトにも掲載されていない
実際にエルメスの公式サイトの商品を見てみると、どこにも品番や型番が存在しない。また、別の販売サイトなどにも金具や価格といった情報のみが記載されている状態だ。
バッグ本体にも記載がない
バッグ本体を隅々まで見ても、ポケットの内側や裏側などに製造番号などが隠れていることもない。そう、バーキンには品番や型番は存在しないのだ。「一体どこに番号が書かれているのだろう?」といった疑問を持っていた方も多いだろうが、いくら探しても見つからないのはこのためだ。
型番のないエルメスバーキンは商品検索できないの?
多くのハイブランドにはあるのに、型番・品番の無いバーキン。ではどのようにして買取情報などの検索や収集をすればいいのか。商品検索ができないのか、心配に思う方も多いだろう。
確かにバーキンには型番・品番はないが、別の方法がある。それはこれから紹介していく商品名に書かれたキーワードを使うということだ。バーキンの商品名に書かれている数字や言葉の意味がわかると、自分の持っている品物の価値がわかりやすくなる。
商品名を使って商品の特徴や違いがわかる
バーキンならではとも言える情報のたくさん詰まった商品名。バーキンには型番や品番はない変わりに商品名から違いを表すことができる。バッグの売却をする際などもこの情報を使うことが多いため調べておいてほしい。
バーキンの命名規則に順ずるルールを理解することで、バーキンのサイズや色といった情報を得ることができる。メルカリやヤフオクなどでもこの商品名での記載はよく使用されている。
商品名が明確になることにより、買取価格などにも影響してくる可能性があるため売却の際にはおさえておこう。それぞれの命名規則をこれから紹介していきたい。
エルメスバーキンの商品名からわかること1:バッグの大きさ
ブランド専門店の買取実績ページなどを開くと、「バーキン」という言葉のうしろに25・30・35・40といった数字が書かれていることに気付くだろう。これらの数字は、バーキンのサイズを意味している。横幅の長さがセンチメートルで表されている数字なのだ。
ちなみにバーキン同様に人気の高いケリーやボリードについても、同じように数字によってその大きさが表される仕組みとなっている。
それでは、以下で各サイズの解説をしていこう。
バーキン25
エルメスバーキンの中で最も小さい25サイズは、カジュアルなパーティーバッグとしても使える位置づけとなる。
高さは20cmでマチは13cmのサイズだ。ブランド専門店などの写真で見ると、小さすぎて何も入らないような印象を受けるかもしれない。しかし13cmもの充分なマチのある実際のバーキン25には、実は長財布やコンパクトなポーチも入るほどの収納力があるのだ。
バーキン30
横幅が30cmとなるバーキン30になると、タブレット端末やノートなども入る収納力となる。バーキンのスタンダートなモデルと言ってもよいだろう。
高さは22cmでマチは16cm。このサイズは、通勤バッグとしてだけでなく、休日のデートやショッピングシーンでも活躍しやすい。そのためオンオフ兼用バッグを求める女性から人気の高い存在となっている。
バーキン30の素材として人気が高いのは、水濡れや傷擦れに強いヴォー・エプソンや、幅広いカラーに用いられているトゴのようだ。丈夫でおしゃれが楽しめるバッグが求められているのだろう。
バーキン35
コンパクトなノートパソコンなども入る35サイズは、日本で最も人気の高いサイズだ。
高さは25cm、マチは18cm。大きめのポーチなども容易に収納できるバーキン35には、エディターズバッグとしての使い道もある。
またこの大きさのバーキンには、前述の25サイズや30サイズと比べて周囲にソフトな印象を与えるという特徴もある。タイトスカートやパンツスーツなどのかっちりしたファッションに合わせても全体のイメージを柔らかに仕上げてくれる。
バーキン40
バーキン40は、エルメスで最初に製作されたサイズである。日本国内の正規販売店では、この大きさのバーキンが最大サイズだと言われている。
最大サイズというとだいぶ大きそうに思えるだろう。高さは30cmでマチは21cmある。しかし大柄の女性の多い欧米では、バーキン35よりも40サイズの方が遥かに高い人気があるようだ。
横幅だけでも40cmもあるこのバッグ。1泊2日ほどの旅行や出張などでもストレス無くしっかり荷物の入る大きさとなっている。
バーキン45
希少サイズとも言えるバーキン45。スタンダードな長さのハンドルだけでなく、ロングショルダータイプや限定モデルも存在している。収納力が非常に高いバーキン45には、男性用の旅行バッグやマザーズバッグとしての用途もある。
45サイズの流通量は非常に少なく、たくさんのバーキンが並ぶヤフオクでも滅多に出品されることのないサイズとなっているようだ。
エルメスバーキンの商品名からわかること2:バッグの色
バーキンの商品名において、サイズのうしろに書かれたキーワードは、バッグ選びに欠かせないカラーを表している。限定品や廃盤済みのものを含めれば、エルメスのカラーバリエーションは100種類を遥かに超える。その一覧表を見ても一般の人間にとってはイメージしにくいキーワードばかりとなる。
しかし将来的な高額査定を狙う上では、下記で紹介する人気色を買うことが必要不可欠となる。バーキンの購入予定があるなら、ブランド専門店で公開されているカラーチャートなどに一度目を通すことをお勧めする。
人気色は以下の通りとなっている。
エトゥープ
ブラウン系の王道とも言えるエトゥープは、多くの買取店が高額査定対象とする超人気色だ。エトゥープはオフィスカジュアルだけでなくデニムファッションなどとも好相性。これを最初に買っておけば、歳をとって洋服のなどの好みが変わったとしても、長く愛用し続けられるバーキンとなるだろう。
トゥルティールグレー
エトゥープをワントーン明るくしたトゥルティールグレーも、幅広いエルメスバッグに使われる人気カラーだ。この色の名は「灰色のキジバト」という意味を持つ。なんと登場から15年以上経った現在においても未だに買取市場で高く注目されている。
ブラック
日本人には馴染みのない色名称の多いエルメスにも、シンプルな黒や白、アイボリーといったわかりやすいカラーが用意されている。引き締まった印象のあるブラックは、斬新な色が苦手なファーストエルメスとしての人気も高い。色がシンプルなので、オフィスにも、お出かけにも、どこにでも持って行きやすく使いやすさが指示されている。
ブルーザンバジル
まだ発売されて間もない新作も、大半の買取店で大歓迎されるものだ。
例えば、2017年の春夏コレクションでは、トフィ、ブルーザンバジル、ブルーゼフィールといった3色が登場している。発売から時間が経っていない分、なかなか正規以外のルートで販売に出されることも少ない。だからこそ、新作のものを買取店は重宝するのだ。
秋冬コレクションでは、人気色のエトゥープやトゥルティールグレーにも似たグリアスファルトというカラーも登場している。
これから購入したいと考えている皆さんも、エルメス市場のトレンドに詳しくなれば、自分の理想に非常に近い色のバーキンとも出逢いやすくなるだろう。
【番外編】エルメスバーキンの色からわかるレザー素材
商品名からわかるエルメスバーキンのカラー名称は、バッグのレザー素材を調べる上でも欠かせないキーワードとなる。それは、カラーによって使われている素材が異なるからだ。
例えば、大変シンプルなブラックやトゥルティールグレーには、適度な目の大きさと柔らかさを兼ね備えたトゴという牛革が使われている。ブルーゼフィールはヴォーエプソン、トフィやホワイトはトリヨンクレマンス。
このように、使用されているレザーの種類は色によって異なるのだ。
カラーだけでなくレザーの見た目でも、バッグから与えられる印象は変わってくる。そのため、選ぶに当たってこちらも重要なポイントになることが予想される。
さらに、エルメス製品のレザーは材質によって見た目の印象だけでなく耐久性なども変わってくる。強く使い勝手の良い革を求めるなら素材バリエーションから色を選ぶという逆引きを行なってみても良いだろう。
カラーチャートの充実したサイトはある?
注目しておきたいポイントがわかったところで、カラーや素材はどのようにしたらわかるのか。こちらで解説する。
エルメス製品のカラーや素材バリエーションは、下記の2サイトで詳しく紹介されている。
高価買取専門店 MARUKA
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
これらのサイトに目を通すと、バーキンを中心としたエルメス製品にどれだけ多彩なレザーが使われているのかも容易にイメージできるようになる。またその中には特定のカラーが登場した年も掲載されているため、製造年と組み合わせた商品検索を行えば、より良い形で自分の気になるバーキンと出逢いやすくなると言えるだろう。
手に入れくいエルメスのバーキンでも商品名の命名規則などがわかれば、サイズや色などを判断して購入することが可能だ。また買取に出す際もスムーズにやりとりすることができる。ぜひ今回の記事を参考に気になるバーキンや手元のバーキンについて知って見てほしい。
バーキンの買取価格を比較してみた
