引っ越しやリフォームで畳が不要になった場合、畳はどのように処分したらいいのだろうか。
回収サービスや無料引き取りはあるのか。また、粗大ゴミとして処分する際の処理手数料はいくらになるのだろうか。可燃ゴミとして処理できるとも聞いたが、そのままゴミ捨て場に捨ててしまっていいのだろうか・・・。
そんな疑問の多い畳の処分方法だが、当コラムにて正しい畳の処理方法について紹介するので、ぜひ参考にしていただきたい。
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畳が要らなくなったら
家の畳が不要になった場合、畳はどのように処分するのが最適なのだろうか。
不要な畳の処分方法
要らなくなった畳の処分方法は大きく分けて4つある。
- 1.畳屋に処分してもらう
- 2.不用品回収業者に引き取ってもらう
- 3.可燃ゴミとして捨てる
- 4.粗大ゴミとして自治体に有料で回収してもらう
以上が畳の処分方法だ 。では、以下にて詳しい内容について紹介していこう。
畳屋に処分を依頼
「餅は餅屋」ということで、畳の処分も畳屋に処分してもらえばいいのではないか。
そう考える方も多いだろう。昔は畳の張り替えの時に無料で引き取ってくれることも多かったが、現在はほとんどの畳屋が有料で回収をしている。
畳屋はいくらで回収してくれるのか
畳屋ごとにサービス内容は異なっているため、古畳の回収のみでは請負ってくれない店舗もある。また、同時に新畳を購入する際も、平均1畳1,000〜2,000円ほどの処理費用がかかってしまうようだ。
古畳の回収のみでも、店舗によっては10枚で1,000円などという良心的な価格で承ってくれるところもあるが、そのような破格で営業しているところは滅多にない。中には出張費込みで1畳5,000円で回収しているところもある。
畳を新調する予定があるなら畳屋への依頼で問題ないが、古畳の処分のみなら、他の処分方法を検討した方が無難だろう。
不用品回収業者
不用品回収業者へ回収してもらうのはどうだろうか。
ただ、不用品回収業者を利用する際には注意点がある。それは、"無許可の業者を利用しない" こと。許可があるのか否かはホームページやチラシの会社概要の記載で確認ができるので、利用前には必ずチェックしていただきたい。
「一般廃棄物処理業許可」を受けた業者に依頼しよう
環境省でも発表しているように、家庭の廃棄物を回収するには、市区町村の「一般廃棄物処理業許可」の委託が必要となる。この許可を所持している業者だけが、家庭から出る粗大ごみや不用品の回収をすることが許されるのだ。
この資格を所有している業者は市町村ごとに限られていて、市町村によって一定の業者の数以上は取得自体ができないことになっている。そのため、この資格を所有している業者は自治体で管理されており、自治体へ問い合わせれば紹介してもらえるようだ。
また、不用品回収業者へ畳の回収を依頼した場合の費用は、1畳で平均2,000〜3000円ほどだった。
「産業廃棄物処理業許可」に注意
不用品回収業者の中には、一般廃棄物処理業許可ではなく、「産業廃棄物処理業許可」の免許を持つ業者も存在する。しかし、「産業廃棄物処理業許可」は、工場や企業の廃棄物を処理するための許可であるため、一般家庭から出る畳はこの免許では回収が不可となる。
一般家庭の畳を回収するには、「一般廃棄物処理業許可」の取得が必須となるのだ。まれに「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」のみで一般家庭の畳を回収していると宣伝している業者も存在するが、そのような業者は、回収したものを不法投棄などで処理している可能性が高い。
町中を "不用品の無料回収" の宣伝しながら走行しているトラックなどは無許可の場合が多いので注意が必要だ。
また、無料回収や安い回収費用と言いつつ、実際の引取り時には高額請求をされる事案などもあったため、不用品回収業者は必ず自治体に確認した上で利用しよう。
不用品回収 くまのて
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
不用品回収 くまのては回収する量によって料金が変わる明瞭会計の業者である。トラックにどれだけの量を載せるかでプランを選ぶことができる。どのプランにすれば良いのかがわからない場合は、スタッフがフォローをしてくれるので安心して任すことができるだろう。
プランには追加料金がかからないシステムとなっており、畳だけでなく他のものも処分してほしいというときも、契約したプランの量を超えなければ処分してもらえる。お得に不要なものをたくさん処分できるくまのてのサービスは非常におすすめである。
可燃ゴミとして捨てる
実のところ、畳は可燃ゴミとして処分することができる。
もちろんそのままの状態では大きすぎて回収はしてもらえないが、指定の可燃ゴミのゴミ袋に入る程度にカットすれば、可燃ゴミとして回収が可能なのだ。
無料で処分できる
カットした畳ならゴミとして処分できるので、処理費用は無料。手間はかかるが、何が何でも処分にお金をかけたくないというなら頑張ってカットするほかない。
手動のノコギリではなかなかキツいようなので、電動ノコギリを利用した方がよいだろう。
可燃ゴミとして処分する際の注意点
ゴミ袋で2〜3袋程度になるなら、そのまま処分して問題ないが、家中の畳を処分するとなるとそんな量では到底入らない。異常な量の処分となってしまうと、ゴミ回収業者の判断でゴミが回収されないこともあるようだ。
また、可燃ゴミ処理については自治体で許容範囲が異なる場合があるので、念のため、カットする前に自治体のゴミ収集担当の方へ相談しよう。自治体の許可が降りれば、後は回収を待つだけだ。
粗大ゴミとして処分
最後は粗大ゴミとして処分する方法だ。実は一番処理費用に差が出るのがこの方法。
1畳数百円で回収してくれる地区から、不用品回収同様に数千円かかる地区もある。また、自治体によっては「処理できないゴミ」として回収自体不可としているところもある。まずは自治体へ問い合わせて、地域に適した処理方法を確認しよう。
地方ごとの平均処理手数料
では、地方ごとの畳1枚(1畳)分の平均処理手数料を紹介していこう。
また、粗大ゴミは回収か持ち込みかで処理手数料も異なるが、今回は持ち込みの場合も含めて平均の料金を計算している。
- 北海道:500〜650円
- 東北地方:800〜1,330円
- 北陸地方:500〜1,000円
- 関東地方(東京都以外):1,000〜1,150円
- 関東地方(東京都):800〜1,200円
- 東海地方:800〜1,000円
- 近畿地方:400〜1,500円
- 中国地方:500〜800円
- 四国地方:300〜1,020円
- 九州地方:500〜700円
- 沖縄地方:300〜500円
自治体ごとに内容は異なる
地方ごとに平均価格はあれど、市町村ごとに細かく内容は異なるため、詳しくは自治体に確認していただきたい。また、地域によって、持ち込みであれば畳を粗大ゴミとして無料回収しているところもある。
島根県の松江市では、処分の量にもよるが、年に2回粗大ゴミの無料回収を行っているようだ。逆にいくつかの自治体では回収自体を行っていないため、購入先に相談するよう促されたり、不用品回収業者を紹介されるパターンもある。
やはりまずは自治体の環境保全部や粗大ゴミの担当部署に問い合わせる必要がありそうだ。
畳の素材ごとに処理費用は異なる
実は「畳」とひとことに言っても、素材の違いによりさまざまな種類がある。
ここまで紹介した畳の処理費用は、素材を限定せず、すべての畳を含めた平均の料金だ。そして、畳は素材ごとに処理費用が異なるようだ。
畳の種類
畳は大きく2つの種類に分けられる。
ひとつはすべてが天然素材でできた「本畳」と、もうひとつはプラスチックなどを含む「樹脂加工の畳」だ。従来は「本畳」が主流だったが、現在はダニやカビ対策にも強い「樹脂加工の畳」も多く普及されている。
樹脂加工の畳のメリットは、色褪せや変色が少なく、耐久性が本畳の2倍以上ある点。見た目や感触は天然の畳そのもののため、長期利用で考えるなら「樹脂加工」の畳がオススメなのだ。
樹脂加工の畳は安く処分できる
そして樹脂加工の畳は処理費用が安いこともメリットのひとつ。回収先にもよるが、一般的な本畳の処理費用と比べて、半額程度の費用で済む場合もある。そのため、自治体で畳の処理について問い合わせる際は、処分する畳の素材についても報告しよう。
樹脂加工畳は回収不可となることも
一般家庭から出た「本畳」は、畳を回収可能としている処理先なら基本的に回収可能。
ただ、「樹脂加工の畳」は、処理方法によっては回収が不可となってしまうことがあるのだ。一般家庭から出た場合は回収可能なパターンが多いが、事業所などで利用している場合は処理先によって回収を断られてしまうこともある。
そのため、ホームページに畳の回収可能などの記載があっても、「樹脂加工の畳」の場合は事前に問い合わせしておいたほうが安心だろう。
畳はリサイクルできる
ここまでは畳の処分について紹介してきたが、実は畳はリサイクルすることもできる。
本畳は長わらや破砕わらとして再利用され、家庭菜園や露地栽培の土壌被覆として用いられたり、雨や洪水による土壌の流出防止や雑草の繁殖防止などに役立てられるようだ。
また樹脂加工の畳は、発泡スチロール板やゴザなどに再利用される。他には、古畳を破砕したのちに溶融固化し、破砕成形することで、固形燃料を生み出すこともできるのだ。
リサイクルなら処理コストが削減できる
古畳のリサイクルを行う業者は限られているため、近所に業者がないと利用することが難しいが、もし利用できる範囲にあるのであれば、ぜひ活用していただきたい。
1Kgあたり数十円と格安のコストで回収してくれる業者も多く、財布にも環境にもやさしいという大きなメリットがある。見積もり無料の業者もたくさんあるので、まずはネットで検索してみよう。
まとめ
今回は「要らない畳の回収や処分費用はどのくらいなのか」についてまとめた。
処分の内容や自治体によって、処理費用に大きな違いがあることがよくわかっただろう。そして、何よりも大事なのが、自己判断で勝手に畳を処分しないこと。
お住まいの地域や処理方法でさまざまなルールがあるので、事前に対象の問い合わせ先にしっかり確認しよう。そして地域に沿った無理のない処理方法で、適切に処分するよう心がけていただきたい。

