不要になったiPhoneを売却したいけれど、どうしても個人情報の漏洩が不安。高価買取されても悪用されたら元も子もない・・・。完全にデータを削除し、安全にiPhoneを売却するにはどうすればいいのか。
今回のコラムではiPhoneのデータ削除について正しい方法を紹介する。なお、このコラムは2018年2月に執筆され、2021年2月と2024年1月に追記しているので変動する可能性があることをご留意いただきたい。
(2024年1月9日更新)
CONTENTS
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iPhoneを売るときにデータを消しておく必要があるのか
iPhone売却前には必ず自分でデータを削除する必要がある。そもそも、大抵の買取業者はデータ削除された状態でないと買い取ってくれない。
現在では、「安全にデータ消去します」と謳う買取業者は多くあるが、これは売却する人が自分でデータ消去した上で、さらに念押しで買取業者がデータを消去するという意味であり、自分で初期化しなくて良いということではない。自分自身でデータを削除して、さらに買取業者でも念押しをすることにより、個人情報漏洩の防止や悪用などの犯罪防止に繋がるのだ。
また、データ削除はデータをゴミ箱へ入れて終了、では終わらない。それだけではデータ復旧ツールにより、端末内に保存されていた連絡先、メール履歴、写真、WEBの検索履歴などがいとも簡単に復元できてしまう。そのため、根本からの削除、初期化が必要なのだ。
初期化前の注意点
データを削除する場合、Apple IDで iCloudにサインインした状態のまま、手作業で削除するのだけは絶対にしないこと。サインインしたままだと、iCloudサーバやiCloudにサインインしているほかのすべてのデバイスからもコンテンツが削除されてしまうのだ。iOSデバイス上で他の端末との共有機能を有効にしている場合には、事前にサインインしてこれらの機能を無効にしておこう。
iPhone初期化の事前準備
iPhoneを初期化する前には、以下の動作も忘れずにしてほしい。
1.ペアリングの解除
- Apple Watchとペアリングしているなら、デバイス同士のペアリングを解除する。
2.バックアップを取っておく
- iPhoneを初期化してしまえば、当然データは全て消えてしまう。初期化する前には、バックアップを取っておくことを忘れないようにしよう。バックアップはiCloudやiTunesにする方法などがある。
3.アクティベーションロックの解除
- アクティベーションロックとは、万が一デバイスが紛失や盗難にあった場合に他人に悪用されないよう、ロックをかける機能のことである。アクティベーションロックがONのままだと、新たに初期化する時や「iPhoneを探す」をOFFにしたい時などに、パスワードを入力しないと操作できなくなってしまうのだ。そのため、売却前に必ず解除する必要がある。
4.サインアウト
- iCloud、iTunes Store、App Storeからサインアウトする。
iPhoneを初期化する
以上の事前準備が完了したら、いざ初期化の手順へ進もう。
初期化はiPhone単体でする
iPhoneの初期化には "iTunesに接続して初期化" する方法と、"iPhone単体で初期化" する2つの方法があるが、前者は絶対にしないよう注意してほしい。今後も使い続けるiPhoneであれば、前者で問題ないが、売却する際には大問題。iTunesにつなげて初期化する場合には、自動的にiOSが最新バージョンになってしまうのだ。
実はiPhoneの買取の場合、iOSバージョンを最新の状態にアップデートしていると減額対象とする買取業者もある。購入時のバージョンは安定していることが多いが、最新版にアップデートするとバグがある可能性が高くなるからとのこと。
そのため、初期化する際には必ずiPhone単体でするようにしよう。
初期化の手順
iPhone本体での初期化は、「設定」画面から操作する。
- 1.「一般」を選択
- 2.「リセット」から「すべてのコンテンツと設定方法を消去」を選択
- 3.パスコードを入力
- 4.「iPhoneを消去」を選択
- 5.もう一度消去の確認を求められるので、問題がなければ「iPhoneを消去」を選択
- 6.iPhoneがAppleマーク画面になり、初期化が開始
事前準備や注意点は多いものの、初期化の作業はたったのこれだけ。注意事項をしっかり確認の上、初期化するようにしよう。
売却前にはアクティベーションする
買取業者に売却するなら、初期化後にアクティベーション操作をするよう求められることも少なくない。アクティベーションとは、iPhoneを利用可能にするための開始設定のこと。このアクティベーション操作をしていないと、減額対象となったり、業者によっては買取不可となることもあるのだ。
アクティベーションの手順
アクティベーション操作にはSIMカードが必要になるので、現在使用しているSIMカードを差し、「新しいiPhoneとして設定」する。
- 1.初期化が完了したiPhoneの電源を入れる…「こんにちは」と表示されたら右にスワイプ
- 2.「日本語」を選択
- 3.国または地域を選択「日本」を選択
- 4.キーボード…「次へ」を選択
- 5.Wi-Fiネットワークを選択…表示欄の中から該当のネットワーク名をタップ
- 6.パスワード入力…該当のWi-Fiのパスワードを入力→接続
- 7.位置情報サービス…「位置情報サービスをオフにする」を選択
- 8.位置情報サービスをオフにしますか?…「OK」を選択
- 9.TouchID…「TouchIDを後で設定」を選択
- 10.TouchIDを後で設定をあとで設定しますか?…「続ける」を選択
- 11.パスコードを作成…「パスコードオプション」→「パスコードを追加しない」→「続ける」
- 13.Appデータ…「新しいiPhoneとして設定」を選択
- 14.Apple ID…「AppleIDをお持ちでないか忘れた場合」→「”設定”で後で設定」→「使用しない」
- 15.利用規約…「同意する」を選択
- 16.Siri…「Siriを後でオンにする」を選択
- 17.診断…「送信しない」を選択
これでアクティベーションが完了。
しかし、SIMカードを抜いても自分の電話番号が表示されたままとなってしまうため、最後に電話番号を削除する必要がある。SIMカードを抜いたら「設定」から「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」の順に進む。これで電話番号も削除完了。
やっと安心して売却できる準備ができた。
データが復元される心配はないのか
個人で初期化できてしまうなら、もしかして復元も簡単できてしまうのでは・・と心配になる方もいるだろう。売却後にデータ復元による個人情報流出が起きたりしないだろうか。
復旧ソフトで復元できる?
以前、無料セキュリティソフトとして知られるAVASTを使用して、中古販売されていた20台のAndroidから以前の所有者のものと思われるデータを取得できたと話題になった。しかし、これらの端末は初期化し忘れていたわけではなかった。
実のところ、Androidは初期化しても完全なる中身の削除したわけではなく、データが見えないようにインデックス情報を削除しただけの状態になっているのだ。Androidの場合、初期化の作業以降に「端末を暗号化」する作業をしない限り、初期化後にデータ復元ができる状態になってしまっていたのだ。
iPhoneの「初期化」はApple公式の完全削除方法
iPhoneはiPhone3GS以降、データを「ハードウェアの暗号化」する仕様になっている。中身を全て暗号化することで、暗号キーがなければ内容が全くわからない仕組みだ。そして初期化により暗号化キー自体を削除してしまい、完全に復元不可能な状態にするのである。これはAppleが公表している公式のデータ削除の方法なので、iPhoneなら初期化さえすれば、完全にデータを削除できたと信じていいということだ。
データを完全削除してくれる買取業者
念には念を。「初期化」をしてもまだ心配な方は、初期化した上から専用ソフトでさらに強力な"データ削除" をしてくれる買取業者に買取を依頼しよう。しかし、データを削除してくれるからといって、初期化を省くことは危険。事前に端末を初期化してからデータ削除することで安全さが増す。以下でおすすめの買取業者を紹介するのでぜひ参考にしてほしい。なお、ここでの情報や価格は2024年1月時点のものであり、変動する可能性があることをご留意いただきたい。
高く売れるドットコム
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
高く売れるドットコムは、データの消去にNSA方式を採用している。NSA方式は米国国家安全保障局(NSA)で推奨されている消去方式。初期化されたデータの上からダミーを3回書き込むことで、ソフトウェアによるデータの復旧ができなくなるとのことだ。
同社は全国に10店舗あり、各店舗でも買取をしているが、遠方で店舗までいけない方は、全国に対応している宅配買取を利用しよう。査定料はもちろん、送料、またキャンセルの場合の返送料も無料。査定のみでも気軽に利用できるので、まずはお試しに見積もりを出してもらってはいかがだろうか。
公式サイトでiPhoneの買取価格を調査したが、2024年1月時点で買取価格の公開はなく、売却を検討しているなら問い合わせが必要だ。
BOOK-OFF
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
BOOK-OFFはiPhoneの全機種の買取をしていおり、買取を強化しているとのことだ。ブックオフは横浜市某所にあるブックオフの流通拠点に、専門のデータ消去センターを構えていおり、センター内で専門スタッフによる端末の検品がおこなわれ、再度デバイスを初期化。さらにダミーデータを上書きして、再度初期化する。パソコンのハードディスクを消去するのと同じように、1台1台入念にデータ削除を繰り返すことで完全に読み取れない状態にするとのことだ。
商品名 | 容量 | 買取価格 |
---|---|---|
iPhone15 | 128GB | 4.08万円~6.8万円 |
iPhone15 | 256GB | 4.62万円~7.7万円 |
iPhone15 | 512GB | 5.7万円~9.5万円 |
iPhoneSE | 64GB | 1.68万円~2.8万円 |
iPhoneSE | 128GB | 1.92万円~3.2万円 |
iPhoneSE | 256GB | 2.46万円~4.1万円 |
iPhone6 | 全て | 180円~300円 |
iPhone5 | 全て | 100円 |
カウモバイル
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
カウモバイルではデータ削除専用ソフトBlanccoを導入。Blanccoは、スマートフォンやタブレットに蓄積されたデータを復元できないよう消去するソフトウェア。個人利用ではなく、キャリアや販売代理店における導入を想定して設計されており、包括的かつ信頼性の高いデータ消去ソリューションを提供しているとのこと。
また、カウモバイルは本体変形やボタン不良、水没品(動作に問題がない場合)などのジャンク品も買取可能とのことなので、他店に断られてしまったiPhoneもぜひ一度相談してみてはいかがだろうか。
商品名 | 容量 | 買取価格 |
---|---|---|
iPhone15ProMax | 256GB | 13.85万円〜15.25万円 |
iPhone15ProMax | 512GB | 15.5万円〜16.9万円 |
iPhone15ProMax | 1TB | 16.5万円〜17.9万円 |
iPhone7 | 32GB | 3000円〜6500円 |
iPhone7 | 128GB | 3500円〜7000円 |
iPhone7 | 256GB | 3500円〜7000円 |
ソフマップ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ソフマップは、ラクマと呼ばれる買取専門のサイトから買取を受け付けている。iPhoneを買取後「記憶装置 商品化チーム」で、データ消去・動作チェック作業をする。デバイスをDFU(Device Firmware Update)モードにしてからデータを抹消することで、復元ソフトを使用しても復元できない完全データ消去が可能になるとのこと。ソフマップドットコムはホームページにて買取価格が検索できるので、買取前にぜひ価格を確認してみるといいだろう。
商品名 | 容量 | 買取価格 |
---|---|---|
iPhone15ProMax | 256GB | 16.5万円 |
iPhone15ProMax | 512GB | 19.2万円 |
iPhone15ProMax | 1TB | 20万円 |
iPhone7 | 32GB | 7000円 |
iPhone7 | 128GB | 8000円 |
iPhone7 | 256GB | 9000円 |
モバックス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
モバックスは、大阪市内や神戸市内の好立地で営業するスマホ買取店だ。パスコードロック・iPhoneを探すをオフにしていればデータ削除にも対応してくれる。店頭買取の他に、着払いで配送できる郵送買取も受け付けている。iPhoneの買取は強化中なので、まずは無料査定を申し込もう。以下は2024年1月時点で確認できたiPhoneの買取実績だ。
商品名 | 容量 | 買取価格 |
---|---|---|
iPhone14Plus | 512GB | 14.9万円 |
iPhone14 | 256GB | 7.8万円 |
iPhone13Pro | 256GB | 8.5万円 |
iPhone13 | 128GB | 6.3万円 |
iPhone12ProMax | 128GB | 6.2万円 |
iPhone12Pro | 128GB | 4.3万円 |
iPhoneSE第2世代 | 64GB | 1万円 |
フリマサイトを利用する
iPhoneを高く売りたいと考えるなら、買取業者ではなくフリマサイトを利用してみるのも手だ。業者買取の場合、買取金額は相場価格を考慮してつけられるが、フリマサイトなら自分で出品価格を決められる。機種によっては業者に買い取ってもらう倍以上の値段で買取が成立することもあるのだ。
ただ、このコラムを読んでいる方なら、やはりフリマサイトでは個人情報の漏洩や安全性を懸念するだろう。個人間の取引となると、信頼できる相手かどうかもわからない他人に自分が使っていたiPhoneを売るのは少々不安。初期化はしても、買取業者のような念押しのデータ削除があったほうが安心だ。
iPhoneの買取価格はヒカカク!で調査
最後に、買取業者のiPhone買取価格を調べるのに便利なヒカカク!を紹介したい。iPhoneをなるべく高く売りたいなら、最低でも3社以上の業者から見積りを取る必要があるがヒカカク!だ。
ヒカカク!なら登録された買取業者、最大20社の買取価格を一括で調べることができ、最も買取価格の高い業者と取引できる。簡単な登録で無料で使えるのでぜひ試してみてほしい。
まとめ
今回はiPhone買取依頼時にやっておきたいデータ削除方法について紹介した。
売却前には少々手間でもしっかりとデータ削除やログアウトをすると、安全にiPhoneを売却できることがわかった。すべての業者がデータ削除のサポートをしているわけではないため、心配な場合は今回紹介したような手厚い保証のある業者を選ぶといいだろう。信頼できる業者を利用し、ぜひ満足のいく取引につなげていただきたい。
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