東山魁夷は、昭和を代表する日本画家のうちの1人といわれるほど活躍した日本画家である。若いころから画家を志望し、東京美術学校（現：東京芸術大学）日本画科に入学。その後、ドイツに留学して、技法などを学んだ。
戦後、1947年に第3回日展に特選に入賞後、数々の賞を受賞し脚光を浴び、その後も、東宮御所や皇居宮殿の障壁画や、制作に10年と費やした奈良・唐招提寺御影堂障壁画「黄山暁雲」といった歴史に残る大作を制作。押しも押されぬ日本画家の大家となった。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
東山魁夷の作品の特徴は「風景」と「白い馬」
東山魁夷は、風景を独特の作風で多く描いており、「東山魁夷といえば風景画」と言えるほど、東山魁夷が描く作品の特徴となっている。
また、「白い馬」も話題に上がることが多い。東山魁夷がドイツ留学を終えると、日本は第二次世界大戦へ向かっていた。そんな時期、東山魁夷は絵の中に白馬や虹をよく登場させるようになった。
のちに、「苦悩と不安に包まれた世界に対する救いを願う気持ちの現れ」だっただろうと回顧。戦争を境に、白い馬が登場することはなくなった。しかし、ドイツ旅行へ行ったのを機に、再び「白い馬の見える風景」の連作として白馬が登場するようになった。東山魁夷の心情は、風景画の中に込められていると言えるだろう。
東山魁夷の代表作
「残照」リトグラフ
東山魁夷の初期の代表作品として、「残照」がある。「第3回日展」で特選を得た作品で、独自の表現を追求する転機を迎えることとなった。「道」リトグラフ
「道」はなんども道をスケッチし、制作に至ったとされている。その後、自分の進む道を見つけた節目の作品で、画家の心象が託されたものだと言われている。
「白馬の森」リトグラフor木版
これまで、風景の中に生き物を書かなかった東山魁夷が、白馬を登場させるようになった。自然と風景という新境地に至った代表作として、「白馬の森」が知られている。高度経済成長による、自然と人のバランス崩壊を危惧していた東山魁夷の想いが込められた１作と言えるだろう。
「緑響く」リトグラフor木版
「白い馬の見える風景」の連作の１つに「緑響く」がある。信州・八ヶ岳の「御射鹿池」がモチーフで、CMで取り上げられたことで広く知られた。
東山魁夷の絵画の買取価格相場・価値は？
昭和を代表する日本画家のうちの1人と言われる東山魁夷が手掛けた作品は、人気が高く、高額で取引される傾向にある。
日本画（油絵や水彩）の場合
日本画は、数百万円で取引されることも珍しくはなく、人気作となると数千万円、大作となると1億円以上で取引されることもある。
版画展などで販売される版画の場合
東山魁夷は、日本画のほか、リトグラフやシルクスクリーンといったなど版画なども手掛けている。こちらは、ある程度の数量を制作できるため、日本画より安い価格となっている。しかし、それでも数十万円で取引されている作品が多く、人気作ともなると100万円以上で取引されていることもあり、昭和を代表する人気の日本画家の片鱗がうかがえる。
東山魁夷の作品の価値を決めるポイントについて
前述のように高い人気を誇る東山魁夷の作品は高額で取引されることが多い。しかし、作品の内容や状態により取引価格に差が出ることがあり、思ったような価格で取引されないこともある。東山魁夷の作品の価値を決めるポイントがいくつかあるため、ここに記載していく。
人気の高い作品
東山魁夷が手掛けた作品の中でも人気の高い作品は、需要も高くそれに従い取引価格も高額となる可能性が高い。東山魁夷は、山や森の風景を描くとき青を特徴的に使用しており、「東山ブルー」と言われるほど東山魁夷独特の持ち味として人気が高い。東山ブルーを用いた作品は、取引価格も高額となる可能性がある。
東山魁夷のサインや落款がある作品
作中に東山魁夷のサインや落款がある作品は人気が高く、ない作品より価値が上がり、高額で取引される傾向にある。作品の価値を決める要素としては、内容や状態などのほうが影響が強い。サインや落款の有無はそれほど大きな影響はないが、愛好家は、やはり東山魁夷のサインや落款がある作品のほうを好む傾向にあるのである。
共箱、共シールがある作品
日本画は、桐箱などに収納される場合が多い。この桐箱に作者がサインや作品名などを書き入れたものを共箱（ともばこ）といい、作品と一緒に共箱もあれば、作品としての価値が上がる傾向にある。
また、共箱と同様に、作品の裏などに貼るシールで、作者がサインや作品名などを記載したものを共シールといい、こちらも、共シールがあれば、作品としての価値が上がる傾向にある。
状態が良い作品
人気の東山魁夷の作品といえど、状態が悪ければその分作品としての価値が下がり、取引価格も下がる傾向にある。作品状態がかなり悪いと取引を断られることもある。こうなってしまったら、修復して価値を戻さない限り、価値はないに等しい状態となる。
問題となる日焼けや破れ、シミ、さらには、絵具の落剝、ヒビ、カビなど、状態の悪化は、保管方法が悪かったために発生する場合が多い。状態を悪化させ作品の価値を下げないためにも、保管には細心の注意を払い、状態の悪化を防ぐようにしたほうがいいだろう。
鑑定証がある作品
作品の人気が高まるほど、また作品の価値が上がるほど、作品に見せるように作られる贋作が世に出回ることになる。東山魁夷もその例外ではなく、贋作が少なからず存在している。
言うまでもなく、贋作は東山魁夷の作品に似ているというだけで、作品としての価値は無いに等しい。贋作とわかって時点で、取引されなくなる。
東山魁夷が手掛けた作品として証明するものとして鑑定証がある。取引する場合は、鑑定証があったほうがいいだろう。
人気の高い東山魁夷の作品を扱う買取業者は多い。取引する場合は買取業者の中から1社選択する必要があるが、選択方法の1つとして、東山魁夷の作品の買取価格の高さがあげられる。
複数の買取業者から見積をもらい、それを比較して一番高額の見積を提示した買取業者と買取についての交渉を行えば、高額で取引できる可能性も高くなるといえる。
買取実績が豊富な専門家に鑑定してもらおう！
美術品・絵画買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
また、数多く存在する専門業者の中でも、美術品・絵画買取センターに依頼すると価値を最大限に引き出してもらえるだろう。同社には30年以上の実績を誇り、東山魁夷の作品に精通した鑑定士が在籍しているため、作品に秘められた価値を見極めてくれる。
買取実績として、「湖澄む」「早春の丘」などが上がっている。買取価格は不明だが、月に〜1作程度のペースで買取っているため、それなりの価格で買取ってくれると期待したい。せっかく東山魁夷の作品を売却するのだから、実績の豊富なショップに依頼して満足のいく取引を実現したいものだ。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
作品の価値を知るために無料で鑑定して貰おう。価値を知ってから売るかどうかは決めればよい。電話やメールで無料査定が出来る総合美術買取センターで問い合わせてみよう。
「白夜」 「静晨」「緑響く」などが買取実績として上がっている。こちらも買取額の詳細は不明だ。
古美術永澤
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
油彩・水彩・版画など、ざまざまな種類の絵画作品を積極的に買い取っている古美術永澤。作者の有名・無名を問わずていねいに鑑定をし、価値を見分ける目利きがある。買取方法は全国対応の「出張買取」と「宅配買取」、また店舗で月に2回程度、持込の鑑定会を開催している。さまざまな絵画や骨董品を買い取っているが、特に日本画や中国美術を得意としている。もちろん最新の相場も把握しているので安心して任せされるだろう。
公式サイトで、 「東山魁夷の作品を高く評価し買取しております」と公言しているため、高価買取を期待したい。最新の買取実績として、「早春のディアハーヴェン」と「潮音」が上がっており、やはり買取額は不明だ。
買取業者はしっかり選ぼう
美術品は、買取業者によって、査定額が大幅に違うケースが少なくない。東山魁夷は高価な作品が多いだけに、買取相場を把握するのは難しいが、「価値を決めるポイント」を参考にしつつ、複数の買取業者に出して、納得のいく金額で買取ってくれる業者を探すのが良いだろう。
高価買取をしてくれる業者というのは、やはり基本的に美術品や絵画の買取を専門としている業者である。知らず低い査定で納得して売却し、後悔してしまわないよう、注意してもらいたい。
