日本美術の発展に大きく貢献したことで知られる横山大観の作品は非常に高価なものが多い。買取業者に査定を依頼すると、贋作ではなく本物であれば高額な値段で買取してもらえる。数十万円の値段がつくことは当たり前であり、数百万、あるいは数千万円の値段がつくこともある。
横山大観とはそれだけ美術史において重要な人物なのだ。非常に価値の高い横山大観の絵画を売却する際には、相応の注意を払わなければならない。日頃から保管方法に気を配るのはもちろん、買取業者選びも慎重におこなうようにしよう。
横山大観の作品の買取実績がある買取業者をおすすめする。この記事では横山大観に関する基礎知識と、横山大観の日本画の価値、日本画を売却する際のコツ、そしておすすめの買取業者を紹介する。
本記事のポイント
- 横山大観の作風は当初、厳しい評価だった
- 現在は数百万〜数千万円で取引されることが多い
- 特に人気が高い題材とは?
CONTENTS
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横山大観とは
日本画の買取査定を買取業者に依頼する際には、自身もその絵画に対する理解を深めておく必要がある。無理解のまま買取業者を利用すると、無知につけ込まれて安く買い叩かれる恐れがあるためだ。横山大観の日本画作品の査定を買取業者に依頼する際にも、絵画および横山大観に関する知識を身につけるようにしよう。より高い値段で買取してもらえる可能性も出てくる。
横山大観の生い立ちと略歴
横山大観(本名:横山秀麿)は1868年に現在の茨城県水戸市で生まれた。父は水戸藩士の酒井捨彦であり、大観は長男だった。学生時代から絵を描くことが好きだったという。
1888年には、横山家に養子となったことにより、名字を「横山」と改めた。東京美術学校の受験の際には、のちに「近代日本画の父」と称される狩野芳崖などに師事。しかし鉛筆画の受験者数は非常に多く、受験者のほとんどが有名な師について何年も学んできたと聞くや、横山大観は急遽毛筆画での受験に変更することとなる。
戦略的転身によって横山大観は東京美術学校への入学を果たした。美術学校の卒業後は京都に移り、仏画を学ぶ。京都市立美術工芸学校予備科教員を勤めたのち、再び東京に戻り、東京美術学校の助教授の役についている。
しかし当時校長であり、横山大観にとっては恩師である岡倉天心の失脚を機に、職を辞した。
横山大観の画風である朦朧体とは
当初横山大観の作風は世間からあまり高い評価をされていなかった。線画が極端に少ない特徴的な絵画は、西洋の画風を取り入れた作品は保守的な層から「曖昧でぼんやりとしすぎている」と批判される。今でこそ横山大観の画風は「朦朧体」と定義づけられているが、当時は批判の意味が込められた言葉だった。
朦朧体は西洋の絵画における光の使い方を日本画の描写に取り入れた画風だった。物体の形態や構図だけでなく空気や光といったあらゆるものを、東洋的な線描写で表現するのではなく色彩の濃淡によって表現するのが特徴だ。当時の日本画界では先進的な表現であり、受け入れがたいものだった。
そこで横山大観は海外に渡り、自身の作品を発表する。世界の主要都市で展覧会を開催し、高い評価を受けた。欧米諸国で高い評価を受けたことにより、次第に日本国内でも横山大観の作風に対する評価の仕方は変わっていった。
日本国内での横山大観の地位は向上し、文部省美術展覧会(文展)の初代審査員も務めることになる。その後も日本美術の発展に貢献し、第1回文化勲章を受章した。1958年の没後も横山大観の貢献を讃え、正三位勲一等旭日大綬章が追贈されている。また、いくつかの作品は国宝や重要文化財に登録されている。
横山大観の日本画の価値
横山大観は日本美術史を語る上では欠かせない人物であり、「朦朧体」を確立したことによって近代美術の巨匠とも称される人物でもある。そのため横山大観の絵画や水墨画、掛け軸、屛風、襖絵は非常に価値や相場が高い。数百万から数千万円することもある。また、複製画であるリトグラフなどの版画でも人気が高い。
なんでも鑑定団で2,500万円の査定も
人気番組である「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)では、過去に横山大観の絵画が登場し、番組の中で2,500万円の値段がついたこともある。横山大観の作品の中でも富士山を題材にした作品は特に人気が高い。それに伴い値段も跳ね上がっており、数百万円の値段がつくものが多いとされる。
横山大観の有名作品や代表作品
- 「無我」
- 「生々流転図」
- 「夜桜」
- 「紅葉」
- 「鶉(うずら)」
- 「海暾」
- 「白衣観音」
- 「村童観猿翁」
- 「那智の滝」
- 「明暗」
- 「曙色」
富士山をモチーフにした作品例
- 「雲中富士」
- 「乾坤輝く」
- 「神国日本」
- 「正気放光」
- 「日本心神」
- 「霊峰飛鶴」
- 「群青富士」
買取業者を利用した場合
どうしてもオークションでは正確な値段で落札されないリスクが付きまとう。横山大観の絵画は非常に価値が高いため、オークションに出品するよりも価値をしっかりと理解した査定員に価格をつけてもらった方が安心だろう。買取業者の中には横山大観の日本画を400万円以上の値段で買取した実績があるものも存在する。
オークションの事例
非常に価値が高いため、買取市場でも高い値段がつけられることも珍しくない。過去にはネットオークションで「霊峰」が600万円で落札されたり、横山大観の肉筆画が20万円前後で落札されたこともある。横山大観はそれだけ日本の美術史において非常に重要な人物だったということだ。
日本画を高価買取してもらうためのコツ
横山大観の日本画は美術品の買取に長けた買取業者の利用をおすすめする。美術品の買取の際には、より高く売るためのコツが存在し、意識することで買取価格が変わってくることもある。以下では日本画を少しでも高く買取してもらうためのコツを紹介する。
付属品はすべてそろえる
絵画を購入した際についていた付属品などがあれば、すべてそろえた状態で査定に出すようにしよう。付属品が一つでも欠けている場合、査定額に影響を及ぼすことは少なくない。絵画が入っていた箱や説明書などがあれば一緒に査定に出す。
さらに額縁やアクリルといったものも重要だ。額縁が破損している場合は修理を施す必要がある場合も存在する。アクリルにほこりがついている場合は査定に出す前に払うようにしよう。
絵画に関する情報を整理しておく
査定に出す絵画に関する情報を理解していないと、安く買い叩かれてしまう恐れがある。買取業者の中には利用者の無知につけこんで正しい価格をつけないものも存在する。絵画を査定に出す前には必ず絵画に関する情報を理解するようにしよう。
絵画のタイトル、作者、描かれた年代、作風、技法、大きさなどを事前に把握するようにする。時代背景などを理解しておくとさらに査定の際に有利になることもある。あらかじめ絵画に関する情報を集め、整理しておくことでより安心して買取業者を利用できるようになるだろう。
鑑定書をつける
とても似ている言葉だが「査定」と「鑑定」はやっている内容が大きく異なる。「査定」は美術品の値段を定める行為であるのに対し、「鑑定」は美術品が本物かどうかを確認する作業だ。横山大観のような日本美術史の巨匠の作品は、偽物も多く出回っている。
偽物は当然買取してもらえない。万が一ネットオークションで偽物を出品してしまった場合はトラブルになりかねない。もしかすると犯罪とみなされてしまう恐れもある。売却する前に本物かどうかを確認するために鑑定をしてもらうことをおすすめする。
鑑定をした結果本物だと判定された場合、鑑定書がもらえる。買取業者の中には美術品の買取の際に鑑定書を求める業者も存在するため、なるべく鑑定書は用意するようにしよう。ただし、多くの買取業者は無料で査定をおこなっているが、鑑定には費用がかかることもある。
有料の場合、概ね2〜6万円ほどだ。
むやみに掃除をしない
通常買取業者を利用する際には、商品をきれいな状態にした方がいいとされている。汚れやほこりなどを落とした方が印象がよく、より高い値段がつくとされているのだ。しかし絵画は非常にデリケートな商品だ。
素人がいたずらに汚れを落とそうとすると、かえって絵画を傷つけてしまう恐れもある。誤って絵画を傷つけてしまった場合は当然価値も下がる。破ってしまった場合は激しく後悔することになるだろう。
汚れなどが目立ったとしても、むやみに落とそうとしないことをおすすめする。絵画の掃除はプロに任せるようにしよう。
正しい環境で保管する
不適切な環境下で絵画を保管すると、絵画が傷み価値が下がってしまう。日頃からカビが生えたり日焼けなどを起こしてしまわないように気をつける必要がある。絵画は湿気に非常に弱いため、湿気対策を施した環境を整えることも重要だ。
タバコの煙は絵画にとって天敵であるため、飾る部屋は禁煙にするようにしよう。飾らずに絵画を保管する場合も定期的に空気に触れさせなければならない。定期的に空気に触れさせることで劣化を防げる。
より高い値段で買取してもらうためには、品質を落とさないためにも正しい環境で保管するようにしよう。
「売りたい」と思ったときに売る
非常にデリケートな商品である絵画は、適切な環境下で保管しなければならない。絵画は時間が経てば経つほど価値が上がるもののようなイメージが強い。しかしそれは適切な環境で保管された場合に限ってのことだ。
一般家庭で絵画にとって最適な環境を用意するのは非常に困難を極める。一般家庭にある限り、絵画の価値は下がる一方なのだ。したがって「売りたい」と思った時が、最も絵画が高く売れるタイミングと言える。
時間が経つにつれて絵画の価値は下がってしまうので、価値が下がる前に売却するようにしよう。
出張鑑定を利用する
横山大観の日本画のような価値ある絵画は自宅から持ち出すことが難しい。自宅から店舗まで持ち出す過程で破損させてしまう可能性もある。多くの買取業者では店舗まで商品を送って買取をおこなう宅配買取のサービスも用意しているが、横山大観の日本画の場合はやはりおすすめしない。
非常に価値の高いものの買取を依頼したい場合は、自宅まで査定員に来てもらう出張買取をしてもらうことをおすすめする。
LINE査定に対応している買取業者
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
翠波画廊は横山大観の日本画の買取実績も豊富な絵画の買取業者だ。日本画だけでなく西洋の絵画なども取り扱っている。絵画の買取を専門におこなっているため、査定するスタッフの目も信頼できる。LINE査定から依頼してみてはいかがだろうか
豊富な販売ルートを持っているため、横山大観の日本画の高価買取も可能だという。
我楽洞
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
我楽洞も横山大観の日本画の買取実績がある買取業者だ。創業以来数多くの横山大観の作品を買取してきた。横山大観の作品の買取強化もおこなっており、LINEによる簡単査定も可能。
東京美術商協同組合に我楽洞は加盟しているため、初心者から通まで安心して利用できそうだ。横山大観の作品はどんなものでも全てが買取強化されている。
出張買取に対応している買取業者
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂では、横山大観の「皇國日本」「海濱乃不二」「三保の富士」などを特に高価買取実施中。買取相場として、「皇國日本」450万円、「海濱乃不二」800万円を提示している。
銀座と大阪に本店を構えている八光堂は、店舗の多い関東・関西だけではなく、全国の出張買取に対応している。
古美術永澤
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
横山大観の日本画の買取実績がある買取業者として古美術永澤も有名だ。過去に横山大観の作品を複数点買取している。リピーターも多く、買取後の販売ルートも安定しているので高価買取をしてもらいやすい。
日本美術の買取にとても強い印象があるのも特徴で、絵画だけでなく茶器や書道具などの買取もおこなっている。出張買取は全国対応で、依頼する際には電話で連絡を取る形となる。
まとめ
日本の美術史を語る上で欠かせない人物である横山大観の作品は、どれも高額な値段がつく可能性があるものばかりだ。数十万円の値段がつくことはもちろん、数千万円のものも存在する。売却する際にはかなり慎重になる必要がある。
なるべく横山大観の日本画買取実績がある買取業者を選ぶようにしよう。また買取に出す際には細心の注意が必要だ。誤った方法をとってしまうと買取価格が下がる原因になってしまう。
日頃から丁寧に保管し、価値を損なわないような配慮も大切になってくる。