骨董品と言われると古いお宝を想像する人が多い。古い陶器などが代表的ではあるが、実際は絵画や茶道具、おもちゃなども骨董品にあたる。
アンティークとも言われている骨董品だが、最高額はいくらになるのか世界高額ランキングTOP10を調査した。後半には、骨董品を買取に出す場合に役立つおすすめの買取業者と高額買取のコツも記載したので、ぜひ最後まで目を通していただきたい。
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骨董品とは
骨董品の種類は、絵画・陶磁器・茶道具・おもちゃなど幅広い。押し入れに眠るアイテムが思いがけない価格になることもある。また、骨董品と言われるものの定義は1934年にアメリカで制定された通商関税法が基準だ。
通商関税法によると、製造から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品が骨董品(アンティーク)となっている。この定義はWTO(世界貿易機関)でも採用されている。100年以上前に製造されたことが証明されればWTO加盟国間での関税は不要だ。
日本では前述した定義によりも、製造から数十年が経ったものも含めて骨董品と呼ばれることが多い。ここでは、通商関税法を元にした骨董品について取り上げている。
骨董品の世界高額ランキング
前述のとおり、骨董品には多種多様なアイテムがある。こちらでは骨董品の世界高額ランキングを独自調査した。どんなアイテムが高額の取引しているのか、チェックしてみてほしい。
第10位:鬼谷下山
骨董品世界高額ランキング第10位は、中国の青花磁器の壺・鬼谷下山だ。価格は約30億9286万円となっている。 2005年7月に開催されたクリスティーズ・オークションで落札された。
中国の元時代に制作されたもので、戦国時代に活躍した鬼谷子の故事が描かれた壺だ。鬼谷子は当時の思想家として有名な人物で、遊説の方法について書いた鬼谷子という書がある。元王朝の宝として認識されているため、高額取引になった。
第9位:青花魚藻紋十稜菱口大碗
第9位は、中国の青花磁器である青花魚藻紋十稜菱口大碗だ。2017年4月のサザビーズ・オークションで落札され、価格は約32億5000万円だった。
落札前は日本人が所有していた磁器で、宣徳時代のものだ。宣徳時代は元時代に発展した青花磁器をさらに洗練させ発展した時代だった。絵付けに使うコバルトは、西方ペルシャより輸入されたものを使用していた。
第8位:金の卵
第8位は、ロシア皇帝の宝飾品である金の卵だ。1887年に皇帝アレクサンドル3世が妻にプレゼントしたもので、価格は約34億円となっている。
革命前のロシアにあったファベルジェ工房が、ロシア皇室のために作った50個のイースターエッグのうちの1つ。サファイアが3つ、はめ込まれており、ダイヤモンドの装飾を開けるとヴァシュロン・コンスタンタン製の時計が出現する。
第7位:明代の茶碗
第7位は中国陶磁器の茶碗だ。2014年4月に開催されたサザビーズのオークションで落札され、価格は約37億円。
15世紀の明王朝時代に焼かれたもので、世界に17器しか残っていないと言われる。白地にニワトリの絵が描かれた小さな茶碗だが、残っている17器のほとんどが博物館に寄贈されているのだ。希少価値が高く、コレクターの間では中国陶磁器の聖杯の異名を持つほど。
第6位:バーチフォレスト(Birch Forest)
第6位はグスタフ・クリムトの絵画、バーチフォレストだ。2006年11月のクリスティーズ・オークションに登場し、落札価格は約41億9543万円となっている。
バーチフォレストは1903年に描かれた森の絵画だ。グスタフ・クリムトは帝政オーストリアの画家で、代表作には金箔を多用した「接吻」などがある。官能的なテーマを描く作品が多いが、風景画も描いていた。バーチフォレストもそのひとつである。
第5位:北宋汝窯天青釉洗
第5位は、中国の青磁である北宋汝窯天青釉洗だ。2017年10月にサザビーズ・オークションに登場し、落札価格は約42億5000万円であった。
青磁で作られた直径13cmの筆洗いで、北宋時代のものだ。希少価値が高い芸術作品とも言われている。その理由は、北宋汝窯天青釉洗が河南省の汝州市で焼かれたことにある。約20年ほどしか河南省で青磁の生産がおこなわれた期間がなかったことが価値を高める要因となった。
第4位:パイプを持つ少年
第4位はパブロ・ピカソの絵画であるパイプを持つ少年だ。価格は約108億円となっている。制作はフランスにあった住居兼アトリエの洗濯船でおこなわれたものだ。
パイプを持つ少年はパブロ・ピカソが24歳だった1905年に描かれた。パイプを左手に持った少年が花冠をつけた作品となっているが、作成当初は花冠をつけていなかったとされる。数ヶ月の制作休止期間を経て花冠をつけ完成させられたのがパイプを持つ少年なのだ。
第3位:アデーレ・ブロッホバウアーの肖像Ⅰ
第3位はグスタフ・クリムトの絵画であるアデーレ・ブロッホバウアーの肖像Ⅰだ。価格は約140億円となっている。
3年の歳月をかけて1907年に完成した作品で、138cm×138cmのキャンバスに描かれている。油彩と金彩を用いて作成された。ウィーンの銀行家であり実業家のフェルディナント・ブロッホバウアーからの依頼で、彼の妻アデーレをモデルに描かれている。
第2位:カード遊びをする人々
第2位はポール・セザンヌの絵画であるカード遊びをする人々だ。価格は約344億円である。ポール・セザンヌが1890年代に描いた5枚の中の1つで、約344億円の値段がついた作品は1892〜1893年にかけて描かれたもの。
近代絵画の父とも言われるポール・セザンヌは、20世紀の美術に大きな影響を与えた。本人の死後開催された回顧展には、パブロ・ピカソなど有名な画家があげられるのも納得だ。
第1位:サルバトール・ムンディ
第1位はレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画であるサルバトール・ムンディだ。価格は約469億1760万円で多くの人の予想を遥かに上回る金額となった。この金額は民間で売買された骨董品・美術作品で最高額となっており、2020年12月現在も記録は破られていない。
1500年頃、フランスのルイ12世のために描かれた油彩画だ。青いロープをまとったイエス・キリストの肖像画で、男性版モナリザやラスト・ダ・ヴィンチとも呼ばれる。
おすすめの骨董品買取業者
骨董品は絵画などの美術品や陶磁器などを取り扱う買取業者で買い取ってもらえる。全国には数多くの骨董品買取業者があるので、こちらではおすすめの業者をいくつかピックアップした。業者ごとに特色があるので買取依頼を考えている人はチェックしてみてほしい。
アジアアートギャラリー
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対策
アジアアートギャラリーは、骨董品・美術品の買取専門店だ。専門の鑑定士が在籍しており、豊富な販売ルートを持っていることが高額買取につながっている。また、買い取ったアイテムの修理を自社でおこなえるので、コスト削減ができることも高額買取が叶う理由だ。
買取方法は宅配・店頭・出張の3種類となっている。福岡県にある店舗は西鉄平尾駅徒歩1分とアクセス抜群だ。気になる買取金額の決定理由もプロの鑑定士に直接聞くことができるので、近くの人は足を運んでみてほしい。
ワールドギャラリー
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ワールドギャラリーでは、美術品はもちろん、おもちゃなどのコレクターズアイテムまで幅広く骨董品の買取をおこなっている。絵画や美術品の委託販売や代行オークションも依頼可能だ。年間の買取アイテムは1万点以上を誇り、査定の目も確かだ。
相場の動向やアイテムの市場ニーズを調べ、最新のデータを基準として買取ってくれる。買取方法は宅配・店頭・出張の3種類となっている。出張買取は日本全国対応なので便利だ。丁寧な査定をおこなっているが、スムーズな対応なので無駄に時間を取られない。
永楽美術
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永楽美術は、骨董品の買取をおこなう専門業者だ。特にアンティーク玩具と言われるブリキや超合金、プラモデル、ホーロー看板などの豊富な買取実績を持つ。真贋鑑定も経験を積んだスタッフがおこなうので安心だ。親切・丁寧をモットーに対応してくれる。
買取方法は店頭・出張の2種類だ。出張買取は全国無料。鑑定手数料もかからない。地域によっては即日出張可能となっており、すぐ売りたい人にもおすすめだ。家に眠るおもちゃがある人は、ぜひ相談してみてほしい。
古美術永澤
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古美術永澤は古美術専門の美術商で、毎年50万点以上の古美術を買い取っている。買取品目は骨董品なら絵画や茶道具、掛け軸や七宝など幅広いアイテムが対象だ。古美術買取を25年以上おこなう業者で豊富な経験と知識を持つだけでなく、代表者は骨董商であり、コレクターでもある。
買取方法は宅配・店頭・出張の3種類となっている。修行を積んだ目利きが出張してくれる出張買取が人気だ。天袋などの手が届かない場所にしまっているアイテムを売りたい場合にも対応してくれる。
くまねこ堂
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対策
くまねこ堂は掛け軸や書画、茶道具などを中心に幅広いジャンルのアイテムを買い取っている業者だ。骨董品や美術品のほとんどが買取対象となっている。古物商歴約30年の店主が買取対応をおこなう。1万件の買取実績を持ち、その経験と知識は信頼がおけるものだ。
買取方法は出張買取が中心となる。引越し準備中などで片付いていない部屋でも店主が価値あるものを探して査定してくれるので、思い立ったらすぐ依頼可能。査定金額に納得すればその場で即現金化される。スピーディーなうえ、出張費用も原則無料となっているのがうれしいポイントだ。
骨董品を高く売るコツ
最後に骨董品を高く売るポイントを紹介する。ちょっとしたテクニックで買取金額がアップすることもあるので最後まで目を通してほしい。
付属品をそろえよう
幅広いアイテムがある骨董品だが、付属品がついているものも多い。茶道具や陶磁器、おもちゃなどの箱や緩衝材と言ったものだ。購入時の状態に近ければ近いほど買取価格は高くなる。
また、保証書や鑑定書などがある場合も忘れずにそろえて買取依頼してほしい。特に絵画などの鑑定書がある場合は、本物である証明ができるのでスムーズな対応が期待できる。買取依頼前にチェックしたいポイントだ。
保存場所は慎重に選ぼう
骨董品は絵画や掛け軸などの紙を使ったものも多い。紙は湿気に弱くデリケートであり、一度汚れや破損が生じてしまうと基本的には修復が難しくなる。高温多湿を避けて保存するなど、保存場所に気をつけてほしい。
陶磁器やおもちゃなど紙を使った骨董品以外にも同じことが言える。骨董品を入手したら売却の有無にかかわらず、適切な保存場所を選ぼう。どのような骨董品でも、きれいな状態・価値が落ちないままの状態であることが理想だ。
セルフメンテナンスは要注意
絵画や掛け軸など素人がセルフメンテナンスするのは難しい骨董品がある一方で、陶磁器や漆器などの一部はセルフメンテナンスも可能とされている。表面についたホコリや軽い汚れは、柔らかいブラシなどで簡単に落とせることも多い。
ただし、セルフメンテナンスができるとはいえ、デリケートであることには変わりない。マスクと専用の布手袋をつけ、天気の良い日におこなうことが原則だ。また、ちょっとした手元の狂いから新たな傷をつけてしまう可能性もある。少しでも不安な場合はプロに依頼しよう。
業者選びも重要なポイント
数多くの業者が骨董品の買取をおこなっているが、高額買取を期待するなら業者選びも重要なポイントとなる。なぜなら、同じアイテムでも業者によって買取価格に差が出るからだ。買取業者は骨董品の買取実績があるところや専門の鑑定士が在籍しているところが望ましい。
また、複数の買取業者に査定を依頼し売りたいアイテムの相場をつかんでおくことも大切だ。買取方法や手数料の有無など、業者の特徴を比較して自分に合った業者を選ぼう。その際に便利なのがヒカカク!だ。
少しの手間で最大20社の買取業者に査定依頼ができ、査定額を比較できる。クチコミや買取方法などもチェックできるため、業者選びや相場把握にも活用できるだろう。手軽に業者比較ができるため、ぜひ活用してほしい。
まとめ
骨董品の世界高額ランキングを紹介した。骨董品には多種多様のアイテムがあるが、ランキング上位には絵画が名を連ねる結果だ。絵画以外にも骨董品はあるので、家に眠るアイテムがある人は買取依頼を考えてみてほしい。
思いがけない高額買取となることもあるので、買取依頼の際は今回紹介した高額買取のコツをチェックし、可能なものは査定依頼前に取り入れてみよう。なお、こちらに記載した情報は2020年12月現在、ヒカカク!で調査したランキングのため、ほかにもっと高額な骨董品があるかもしれない。
【参考サイト】
- ・CHRISTIE’S :サルバトール・ムンディ・バーチフォレスト
- ・Sotheby’s :カード遊びをする人々・パイプを持つ少年・北宋汝窯天青釉洗・明代の茶碗・青花魚藻紋十稜菱口大碗・鬼谷下山
- ・The New York Times
- ・Wartski
- ・CNN