海外で金を購入すると消費税分安くなる、金のレートの違いからお得、といったことがここ数年注目されている。しかし、本当に金の輸入はお得なのだろうか。
また、金の輸入で儲かるとしてもシンガポールは輸入先に最適なのだろうか。また、金の密輸件数も増えているが、問題点やその原因についても紹介していく。
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シンガポールで金地金を買うとお得なの?
まずシンガポールで金地金を購入するとお得かということだが、消費税分がお得なことは間違いない。シンガポールでは金に対して税金が課せられないので、日本で購入する場合と比較すると8%分お得になる。
金の密輸による逮捕者は年々増えている
8%もお得になるのならシンガポールで大量に金地金を購入し、日本で売りさばけば儲かりそうだ。しかし、もしこれが実現可能ならいち早く目を付けた人がこの方法で儲けており、また金密輸で逮捕される人もでないはずだ。
しかし、実際は消費税分で儲けようという人は少なく、むしろ密輸して逮捕される人が年々増えているのである。これは一体どういうことなのだろうか。
金を持ち込めるのは20万円分まで
実は外国から金を輸入できるのは20万円までと法律で決められている。また、この20万円というのは金だけの金額ではなく、国内に持ち込む物のトータル金額と定められている。お土産を購入する場合は20万円分フルで持ち込めるわけではないので、儲かる金額もより少なくなる。
仮に20万円フルで持ち込んだとしても、消費税分儲かる金額は20万円×0.08=1万6,000円。シンガポールまで往復する費用や、宿泊費用を考えると赤字になる可能性の方が高いのだ。少なくとも飛行機で移動すれば片道で予算オーバーとなる。
金の密輸者が多いのはなんで?
金の密輸件数はここ数年増えている。その原因は、消費税の増税にある。消費税が8%になった結果、元の5%よりも3%上がった。金の購入価格が少額であればそれほど問題ないが、たとえば1億円分購入すると3%でも300万円になる。
また、8%だと800万円なので、1億円分金を密輸すれば800万円得をすることになるのだ。消費税が上がった分、消費税分得をしたいと考える人が増えたため、金の密輸件数が増えたのである。
金の投資が注目されている理由
金の輸入にそれほどメリットがないことがわかったが、日本国内でも金への投資は再注目されている。その理由は、円安と日本経済への不安が原因にある。円安が進めば相対的に円と比べて金の価格が上昇するので、金に投資しておくと得なのだ。
金は資産価値を守るためには最適の投資
また、将来への不安から投資に注目する人が増えているが、その中でも金は守りの投資と言われている。総資産額を増やすというよりは、総資産額を減らさない目的で金に投資されるのだ。
金は他の投資商品に比べて価格の変動が小さいという特徴があるので、資産価値を守るための投資対象として最適だ。
結局金で儲かる?
シンガポールから金を輸入しても、日本国内で金を購入しても、結局のところ大きく儲けることは難しいと言える。金は保守的な資産運用に使うもので、儲けるために投資することはあまりおすすめしない。
儲けたいのであれば、別の投資商品を選択する方が効率的と言える。株<やFX、不動産とあわせて金投資を行うことで、資産を増やすための資産運用と資産を減らさないための資産運用をうまく組み合わせることが可能になるのだ。
金地金以外の金投資
金投資は金地金だけではない。金地金は延べ棒などの金の塊のことを指すが、他にも金貨や純金積立や金関連ファンドに投資する方法もある。
金貨・純金積立・金関連ファンド・金貨の特徴
金貨は外国政府が発行するもので、主にオーストラリア、カナダ、オーストリアなどで発行されている。
純金積立は最近注目されている金投資手法なので、詳細は後述する。
金関連ファンドは、投資信託の金バージョンのようなもの。プロのファンドマネージャーが金商品を中心に資産運用を代行してくれる。
金地金や金貨は現物の金に対して投資するという特徴があるが、純金積立や金関連ファンドは物理的なものに投資するわけではない。金地金や金貨の方が、物理的に保管する分金を保有している実感を強く持つことができるが、保管に費用が掛かるというデメリットもある。
金投資で資産運用なら純金積立?
金地金などの物理的な金に投資しても良いが、将来的に資産を守りつつある程度のリターンを期待するのであれば純金積立をおすすめする。また税金対策目的から純金積立を行う人も多いようだ。
純金積立のメリット
純金積立は毎月1,000円という少額から積み立てることが可能で、安定的な投資方法と言える。上述の通り、金で大きく儲けることは難しいので、金投資は資産を守りつつ地道にリターンを狙っていく投資だ。
そういう意味では、現物で金を保有できないものの、純金積立は金投資のメリットが大きい投資手法である。自動で積立が可能なので、手間も掛からない。また、純金積立で積み立てた純金は、金地金だけでなく金貨や宝飾品に交換することも可能だ。
手数料や年会費が必要
ただし、純金積立にはデメリットもある。まず年会費や手数料が掛かるというデメリットがあるので、少額の利益だと手数料と相殺されてしまう可能性もある。
具体的に掛かる手数料は金取扱会社によって異なるので、実際に投資する際にはなるべくお得な会社を選択する必要がある。
倒産すると返却されない
もう一つのデメリットに、倒産すると返却されない可能性があるということも覚えておかなければならない。金の保管方法が消費寄託であった場合、返却されるのは一部だけとなる。特定保管という全額返却保証付きの保管方法もあるが、だいたいの場合消費寄託になる。
特に純金積立は長期保有を前提とした投資になるので、長い期間の間に会社が倒産する可能性は十分あるだろう。世界的に経済市場の変化が激しい時代なので、投資に対して絶対的な保証はなく、またそもそも投資というビジネスの構造そのものが変化する可能性もあるだろう。
そういう意味では、投資信託はたしかに放置していても勝手に運用されるものの、ある程度意識して今の投資状況は良好かどうかを随時確認することをおすすめする。
純金積立の税金制度は?
純金積立のメリットの一つとして、ほとんど非課税になるというものがある。
消費税は売買で相殺される
まず消費税については、純金積立は金を売買するために消費税が掛かる。これは金を購入する際には消費税を払うが、売却する際には売却金額に消費税が上乗せされることになります。つまり、消費税は金の売買によって相殺されるのだ。
所得税の課税はなし
次に所得税に関してだが、所得税は課税されない。厳密には高額取引をすれば掛かるのだが、純金積立でそこまで高額になるケースはほぼないということである。具体的な控除額は、譲渡所得が50万円、雑所得が20万円になる。
金売却の利益は名目上譲渡所得か雑所得のどちらかに分けられる。5年以上の長期譲渡所得だと課税金額が半分に減額されるので、やはり金投資は長期保有の純金積立に向いている。
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投資で儲けたい人はどうする?
普通に働いていても収入が少ない、生活が苦しい、なんとか副業で挽回したい、将来が不安だ、と考えられている方は多いのではないだろうか。そもそもシンガポールで金を購入して消費税分儲けようと考えたのも、そういった収入面での不安からではないだろうか。
そして、金投資の結論としては、金で大幅に儲けるのは難しいということ。それではどうすれば儲かるのか、という疑問が出てくる。結論としては、株やFXのようにハイリターンの投資を検討することになる。
FXはここ数年注目されることが多いが、資産を一瞬で溶かす可能性も高いので、株で短期・長期分けて投資していった方が安全だろう。そこで、株式投資の基本や銘柄選びについて紹介する。
投資で儲けたいならまずは株式投資に注目
株の基本的な儲け方は、株価が上がりそうな企業の株を購入し、上がったタイミングで売却する方法だ。
株式投資に必勝法は存在しない
たとえば、最近何かと話題になっているライザップは4年間で株価が29倍になっている。
ライザップの成長にいち早く目を付けて株を保有していた人は、今頃かなり儲かっているということになる。株で儲けるための方法やリスク回避方法は巷に数多く出回っているが、もちろん必勝法は存在しない。
大きく損をしない方を選ぶ
チャートの基本的な読み方、損切りポイント、会社の業績の見方、といった基本を押さえ、堅実に投資していくことになる。株で大損を避けるためには大きく儲ける方法を考えるよりも、どちらかというと大きく損をしない方法を考えることの方が重要である。
たとえば、チャートが右肩下がりの場合は保有し続けずに損切りしてしまう。危険な銘柄を見抜く、といったことが重要。そのうえで、トータルで勝つことを考える。損切りはポイントを設定したらその通り忠実に行うことが重要だが、業績の見方には具体的なコツがある。
リスク回避を最優先に
その方法はいくつかあるが、まずは自己資本比率が重要になる。自己資本比率とは総資産のうちの負債と自己資本の割合のことだが、自己資本の割合が多い企業はそれだけ資金面で安定している。逆に負債が多い企業は危険と言える。
次に、営業キャッシュフローも危険な会社を見抜くための重要な指標になる。営業キャッシュフローは本業による活動から支払った現金を引いて求める。多少の赤字は良いが、赤字が何年も続くようだとその会社への投資は危険と言える。
このように、株式投資はリスク回避を第一に考えることが重要なのだ。
まとめ
金投資は保守的な資産運用なので、金地金を含め金で大きく儲けるのは難しいだろう。シンガポールから金を輸入しても、消費税で儲けられる金額は少ない。投資で資産を増やしたい方は、金で保守的な資産運用を行うと同時に、株式投資などである程度のリターンを狙っていく必要がある。