金を買取依頼に出す場合、手数料を取る業者と取らない業者があることをご存知だろうか。当然ながらこれら両者を比較した場合、同じ金を買取ってもらったとしても、手数料分だけの差額が生じることになる。
初めて金の買取依頼に出す場合であれば「ある程度の手数料くらい仕方がない」と感じるかもしれない。しかし買取手数料は査定金額の20%から30%という買取業者も多数存在している。また逆に手数料は一切不要という買取業者も存在する。 買取金額が30%違うとなると、かなり金額に違いが出るために注意が必要だ。
ここでは、金買取時になぜ手数料を取るのか、また事前に見分ける方法についてもお伝えしたい。

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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
金の買取手数料とは
金の買取手数料とは、業者によっては「査定料」や「見積料」などと記載されていることもあるが、買取査定金額から一定の割合でかかる手数料のことをいう。
金買取店では専門に査定を行う鑑定士がおり、その鑑定士が行う査定額に納得すれば買取られることになる。買取は決して無理強いをするようなものではないのだが、手数料とは査定を行った手数料などとしてかかってくるものなのだ。
すべての買取店において徴収されているものではない。完全無料としている業者も存在するということを理解しておこう。
冒頭にもお伝えしたが、これらの手数料については、20%から30%であることも珍しくない。中には手数料として法外な価格を提示してくる業者も存在する。
手数料が50%程度になることもあるというから、注意が必要だ。このような業者であれば、買取依頼するユーザーのことなんてまったく考えていないといえるのだ。間違ってもこのような業者に引っかかってしまうことだけは避けていただきたい。
インターネットで買取業者を探して、宅配買取などを利用する場合であれば、これら手数料についてもしっかりと確認しておかないと、自分が思った金額での査定とならないことや手数料に気付かずに損してしまうこともあるのだ。
特に2000年くらいからは金の価格が高騰したこともあり、買取業者が乱立している。よく分からない説明をされたり、小さな文字での説明しかなく見落としていたりする場合もあるので注意が必要なのだ。
なぜ手数料を取る業者があるのか
ここで手数料とはどのような意味合いを持ったものなのか説明しておこう。
金に含まれている不純物によって目減りするため
みなさんは金の精錬というものはご存知だろうか。
買取った金はどのようにされるかはその業者によっても違う。新たに加工を行うことのできる自社工場を持っている業者であれば、金に含まれている金属を電気分解し、純度の高い金に加工していくのだ。この作業を金の精錬と呼んでいる。
この精錬技術は上がっているとはいえ、不純物を完全に取り除くことはできない。市場に出まわる金のなかで、最高に純度が高い24金であっても約99%であると言われる。1%程度の不純物は必ず存在するのだ。
つまり金を精錬していくことによって、どんどん不純物がなくなっていき、買取ったときよりも少しずつ目減りしていく。そのためあらかじめ1%~数%程度の手数料を取っておいて、目減り分に充てているというわけだ。
例えば、金の相場基準で有名な田中貴金属工業であれば、金500g以上の買取においては、1件当たりの手数料は無料となっているが、100g以上~500g未満では16,200円、50g以上~100g未満では8,640円、20g以上~50g未満では4,320円、20g未満では2,160円と定められている。
もしも他の業者において手数料が記載されているとすれば、この田中金属工業の手数料を基準として考えてみるといいのではないだろうか。
金を売却するときの利益確保
金買い取り業者によっては、「見積もり手数料」「査定料」として20%から30%程度の手数料をとっているところが少なくない。先ほど説明した田中貴金属工業の手数料を考えると、かなり高額な手数料であることがお分かりになるだろう。
仮に先ほどの田中貴金属工業の手数料で言えば、 1g4500円で計算するとして10gを45000円で買い取ってもらうとすれば、手数料は2160円となる。よって買取料金として取得できる総額は42840円になる計算だ。
しかし査定料として20%取られるとしたら、手数料は9000円となる。計算すると36000円となる。かなり大きな開きとなるだろう。さらに重量が大きくなるとその額は大きくなるし、手数料がさらに30%、40%となればそれだけ料金も下がってしまうのだ。
このような手数料がなぜ発生するのかと言うと、買取店が他の金属買取専門店に売却するためのマージンを確保するためである。大手の貴金属会社のように自社工場を持っていれば、精錬を行うことができるのだが、多くの業者であれば買取った金を別の貴金属買取専門店に売却するしかない。
できるだけ利益を確保するためには、手数料という名目で確保するしかないのだ。買取金額そのものを下げてしまうと集客できなくなるために、仕方なく手数料という名目で利益を確保している状況であるのだ。
手数料が20%から30%というのは割と一般的ではあるが、中には色んな名目をつけて50%程度の手数料を取っている業者も存在する。そのような業者のサイトを見ると手数料が非常に分かりにくい記載がなされているために、買取を依頼する際にはしっかりと手数料をチェックしておくクセをつけておきたい。
なぜ手数料を取らない業者があるのか
金買取業者をいろいろと調べてみると、手数料を全く取らないという業者も存在する。
先ほど金には必ず目減り分が存在するということと、自社工場がない場合に利益の確保のために手数料を取らざるを得ないということを説明した。そのような状況の中でなぜ手数料を取らずに営業を行うことができるのだろうか。
実は手数料についてはそもそも決まりが定められていない。そのためどれだけ手数料をとったとしても、違法ということではないのだ。
また買取価格についても同様のことが言える。 多くの優良店は、国内で公表されている買取価格に沿って、自社の買い取り価格を設定しているところが多いが、 価格設定についても業者が自由に行なってかまわないのだ。
いくつかの業者において買取価格を比較してみると、業者によってバラバラであることが理解できるだろう。手数料を取らない代わりに、買取価格を低くしているという業者も当然ながら存在する。
しかし中には、国内で公表されている買取価格に沿って買取を行い、さらに手数料もとらないという業者が存在する。そのような業者の場合は、独自の販売ルートを持っているということが言える。
例えば金属の目利きができる業者である場合、金そのものの価値として買取り、指輪やネックレスの価値として販売するのであれば、当然金の買取り価格よりも高くで売却することができる。 つまりデザインなども含めて、その貴金属の価値を適正に判断できるのであれば、わざわざ金の手数料を取らなくても、自社で販売する際に十分差額は挽回できるのだ。
そのような業者に買取依頼した場合、通常の買取り価格よりもさらに高値で買取りをしてくれる場合がある。要するにその貴金属自体が持っている価値を見出して、買い取っているからだ。
どうせ買取を依頼する場合であれば、そのような業者に依頼するのがいいだろう。
買取手数料を取る・取らないでどれくらい金額が変わってくるのか
ではここで実際の買取り金額が、手数料の有無によってどれぐらい差が出てくるのか検証してみたい。あまりに大きい額になるために、手数料について敏感になることだろう。
しかし買取依頼をする人の中にはあまりにもこの手数料について何も疑問を感じていない人が多いので、しっかり読み込んでおいてほしい。
1gあたりの買取金額が4500円として計算してみよう。100gを買取依頼出したときの、受け取る金額を見比べてほしい。
【手数料20%の場合】
100g×4500円×0.8=360,000円
【手数料30%の場合】
100g×4500円×0.7=315,000円
【手数料50%の場合】
100g×4500円×0.5=225,000円
【田中貴金属工業の場合】
100g×4500円?16200円=433,800円
【取手数料を取らない業者の場合】
100g×4500円=450,000円
いかがだっただろう。
冒頭から何度もお伝えしているが、手数料を取る業者はすべて悪徳業者ではない。 手数料を取らない業者はとても少なく、田中貴金属工業のように自社工場を持っている業者も少ないのだ。つまり手数料20%から30%と言うと、ある意味適正価格とも言えるのだ。
仮に手数料が30%の業者だった場合、手数料を取らない業者と比べると135000円の差が生じる。同じ商品でこれだけの買取金額の差が出てしまうと、正直損した気分にならないだろうか。
このような状況を避けるには、自分自身でしっかりと情報をチェックするしかない。買取が成立してしまえば、キャンセルができない業者もたくさんある。
買取手数料を取る業者・取らない業者を事前に見分ける方法
後悔してからでは遅いので、買取手数料を取る業者と取らない業者を事前に見分ける方法についてお伝えするのでしっかりと確認しておいてほしい。
買取手数料を取らない業者の例
買取手数料を取らない業者とは、 どのような表示をされているのか、まずはみていただきたい。
【PR】おたからや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
おたからやは、貴金属・宝石・時計・ブランド品などの高級品の買取だけではなく、日用品である切手・お酒・食器・玩具など業界トップクラスの幅広いジャンルを取り扱う買取専門店である。
限度額無しで即日現金化を実現し、長年の実績と一流の専門知識に基づき、お客様の大切な品物を一点一点ていねいに査定する。他店で断られてしまったどのような状態の品物でも、必ず査定してくれるところも魅力の一つだ。
市場の動向を常に注視した適正かつ高価査定を徹底しており、自社運営のオークションや、幅広い販路を確保しているために中間マージンが抑えられることで高価買取が実現している。また、ホームページにも記載のとおり、査定料・出張料・手数料は全て無料。店頭買取はもちろん、遠方でも便利な出張買取サービスも充実しているため、場所を問わず利用できることも特筆すべき強みだ。
店舗数は全国1350店舗以上と業界最大級を誇っており、更には海外にまで店舗展開している。国内外に展開する買取トップブランドであるため、圧倒的な信頼のある売却が期待できるだろう。接客に関しても正確かつていねいでGoogle口コミでは4.8と高い評価を得ている。高価買取と安心感において、業界トップクラスと言える買取店だ。
買取本舗 七福神
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
こちらの「七福神」は、金やプラチナなどの貴金属の買取を積極的に行っている業者である。買取依頼をした中で成約した割合が、99.53%という高い数字を叩き出しているのは、安心できる材料になるのではないだろうか。
この業者の公式ホームページを見ると、「売却の際に手数料・査定料は一切いただいておりません。」とはっきりと記載されている。さらに買取価格がどのように決定するかについては、「1g辺りの単価×重さ=お支払い金額」と分かりやすく記載されている。
さらに「当社では手数料・目減りなどの理由をつけてお支払い金額を減額することは一切ございません」と記載されている。つまりこの業者はこれが買取の特徴で、謳い文句になっているのだ。
買取価格についても毎日表が更新されているので、買取金額がどの程度になるか予想しやすいと言える。
実際口コミを見ても、この業者については高い評価を得られているので、公式サイトに記載されている通りの買取を行っていると考えられる。
買取手数料を取る業者の例
買取手数料を取る業者の例として、冒頭にも申し上げた田中貴金属工業についてお伝えしたい。下記の公式サイトをご覧頂きたい。
田中貴金属工業
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
先ほども申し上げたが、田中貴金属工業は金買取りのスタンダードと言われているので、口コミを見ても評判はとても高い。店頭での対応も非常に紳士的であるという口コミも多いので、訪れた人も多いのではないだろうか。
さて上記の公式サイトを見ると、手数料がはっきりと示されている。
グラム数 | 手数料 |
---|---|
500g以上 | 手数料不要 |
100g以上~500g未満 | 16200円 |
50g以上~100g未満 | 8640円 |
20g以上~50g未満 | 4320円 |
20g未満 | 2160円 |

これだけ明確に手数料が書かれているのならば、安心して買取に出すことができるだろう。買取金額についても、田中貴金属工業が運営する買取サイト「RE:TANAKA(リタナカ)」において毎日更新されている。
買取価格が公表されている
まず基本的なところであるが、買取価格がいくらになるのか公表されていないところはおすすめできない。
「高価買取」「買取実績多数」「壊れたものや古いものでも買取可能」などと目を引く謳い文句が記載されているのだが、はっきりとした買取価格が記載されていない業者というのは意外に多い。もちろん買取価格がはっきりと公表されていないから、買取手数料など記載されているはずがない。
全国展開しているようなかなり多くの店舗数を抱えている業者においても、このようなところがあるから要注意だ。あなたの街にある、商店街やスーパーなどの一角にある買取業者が、実はかなり低い買取価格になっていることがあるから注意していただきたい。
買取価格が記載されていないということは、買取価格を自信もって公表できないということが言える。買取価格を公表してしまえば、集客できないと考えているから公表しないのだ。買取実績が多数掲載されていたとしても、それだけでは絶対に信用してはならない。
買取価格が毎日更新されているか
優良買取業者のサイトを見ると、何も買取価格については毎日更新されている。中には1日に数回価格を更新するサイトも存在する。このような業者では、リアルタイムで買取価格を確認することができる。つまり買取価格に自信を持っているということが言えるのだ。
さらに手数料が必要な業者であれば、「相場価格から手数料を引いた価格が買取価格となる」という旨の記載がはっきりとされているはずだ。手数料が必要な業者については、「相場価格」として毎日価格を公表し、実際の買取価格については手数料を引いて計算することになっているのだ。
手数料が無料、もしくは低価格になっているところでは、買取価格については必ずチェックしておいていただきたい。中には手数料を取らないが、買取価格自体を下げているということがあるからだ。
よくチェックするようにクセづけておく
店頭や公式サイトを見ると、 いかにも高価買取してくれると言わんばかりの目を引く文句が記載されているサイトも少なくない。 このような謳い文句に気を引かれるのではなく、きちんと細かいところまでチェックできるようにクセづけておいてほしい。
先ほど、手数料を取る業者と取らない業者をご紹介したが、優良店であればはっきりと分かりやすく記載されているものだ。どこ探しても買取金額や手数料が記載されていない業者であれば、そこは見送るようにしてほしい。
また査定料無料と記載されているにもかかわらず、別の手数料を徴収したり、買取価格自体をかなり低く見積もっているという業者もある。必ず詳しくチェックするようにしておかないといけない。
また金は一定の価格で取引されているというわけではなく、その日その日の相場によって売買が行われている。そのために出来る限り高値の時に買取依頼ができるように、買取価格についてもチェックしておいていただきたい。
多店舗展開しているところやリサイクルショップでの買取は避ける
貴金属の買取を行っている業者で、全国で100店舗や200店舗展開しているような業者も存在する。このような業者であれば、みなさんの住んでいる地域においても必ず存在するだろう。さらに便利な場所に設置されているので、よくご覧になっている方もおられるはずだ。
しかしこのような業者はおすすめはできない。金の買取りを優良店と同じようにしてしまうと、全く利益が出せないようになるからだ。 多店舗展開したりフランチャイズ展開するのであれば、かなりの利益を出さなければならない。ということはどうしてもそのしわ寄せは、買取依頼するお客の方にまわってしまうのだ。
またリサイクルショップの一角において、貴金属の買取を行っているショップがあるが、これについてもおすすめできない。まず専門の査定士がいると考えられないからだ。 アルバイト店員などが、簡単な教育を受けただけだから、かなり低い査定になってしまうことは間違いない。 どれだけ価値が高いことを説明したとしても、高値で買取ってくれることないだろう。
まとめ
金買取り時の手数料についてまとめてみた。
どうせ買取依頼を出すのであれば、1円でも高く買い取ってもらう方がいいのに間違いはないだろう。しかし買取に対するルールというものは明確に存在はしていない。
いくらで買い取ろうが、いくら手数料を取ろうが、法律違反にはならないのだ。ブラック業者であるとも言えない。
つまり損しないには、自分自身で防衛するしかない。
今回の記事をしっかり読んでいただいて、損することのないように買取依頼を出していただきたい。