トレーディングカード(トレカ)の歴史はマジック・ザ・ギャザリング(MTG)から始まったとされており、今でも世界中にMTGのプレイヤーやコレクターが存在する。さて、今回紹介するMTGのカードブラックロータスは、MTGをプレイしている方であれば知らない人はいないであろうカードだ。
単に強いカードというだけでなく、流通量が極端に少ないことから希少性がとても高い。では、ブラックロータスにつけられた最高値段はいくらなのか。また、現在の相場はどのようになっているのか徹底調査していく。
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MTGのブラックロータスとは
ブラックロータス(Black Lotus)はMTGにおける歴史の中で、並外れた強さをもつカードだと言っても過言ではないとされるカードだ。ブラックロータスのもつ効果を簡単に述べると、ブラックロータスを生贄にすることで好きな色のマナを1色3点加えられる。
MTGの世界では基本的に1ターンに1マナまでしか増えないので、ブラックロータスを使用すれば3ターン行動が早くなるのだ。強力な強さゆえに、ブラックロータスは基本的に一部のルールを除いて、使用できない禁止カードとなっている。
また、MTGの世界にはパワー9と呼ばれる9枚のカードが存在し、強力な力をもちすぎることから呼ばれるようになった。パワー9のカード9枚あるうちの1枚がブラックロータスだ。では、ブラックロータスが過去に収録されたパックとそれぞれのカードの違いについて解説していく。
ブラックロータスの代表的なカードは3種類あり、過去にMTGで3つのパックだけに収録された。
Limited Edition Alphe版:相場1,800~5,300万円
まず、最初にブラックロータスがMTGで収録されたパックは1993年8月に発売されたLimited EditionのAlpha版だ。しかし、パックの生産数が少なく、すぐさま完売。
Limited EditionのBeta版:相場300~800万円
次に収録されたMTGのパックは同じ年の10月に発売されたLimited EditionのBeta版だ。しかし、Alpha版と同様にパックの生産数は少なく、こちらもすぐさま完売した。
Unlimited Edition版(アンリミ):相場100~300万円
そして、最後にブラックロータスが収録されたパックは同じ年の12月に発売されたUnlimited Editionである。Unlimited Editionのパックは前述にある2つのパックに比べれば生産数は圧倒的に多いものの、25年以上たった現在では希少性が高い。
ちなみにブラックロータスのカードは、3種類以外にも存在し、Collectors' Edition(コレクターズエディション)などがある。コレクターズエディションですら晴れる屋の通販サイトではNearMintという美品コンディションが900,000円で販売されている。しかしこれは通常のカードとは異なるため、鑑賞用になっていて対戦では使うことが出来ない。
買取価格
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カード3種類の違い・見分け方
上記でMTGのブラックロータスが3種類のパックに収録されたことを紹介したが、すべてのパックでまったく同じブラックロータスが収録されたわけではなく、3種類ともカードに違う特徴をもつ。まず、大きな違いとしてLimited Edition Alpha・BetaとUnlimited Editionでは、カードの枠が違う。
Limited Edition Alpha・Betaはカードの端が黒枠なのに対し、Unlimited Editionはカードの端が白枠になっている。分かりやすい特徴があるので、Limited Edition Alpha・BetaとUnlimited Editionを間違えることはないだろう。
しかし、問題なのがLimited EditionのAlpha版とBeta版の違いだ。Limited EditionのAlpha版とBeta版はカードの作りがほんのわずかだけ異なり、とても判別が難しく、MTGを詳しく知らない方であれば同じカードだと錯覚してもおかしくないだろう。
Alpha版はカードの四隅が丸みを帯びているのに対し、Beta版は角張った丸みになっている。Alpha版とBeta版のカードは希少性が全く異なり、見分けがつきにくいからこそ注意が必要だ。鑑定のプロでも見間違えることがあり、BIGMAGICというカードショップではアルファ版としてベータ版を誤って650万円で販売してしまう事件が起き、Twitterで炎上した。PSAやBGSの鑑定品の場合はテキスト部にAlphaやBetaと明記されているので見間違えにくく、安心して取引しやすい。
アルファ版の四隅は丸みを帯びている
ベータ版の四隅は角ばった丸みを帯びている
買取価格
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手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブラックロータスの最高値段
ブラックロータスの中で最も価値が高いとされているのがLimited EditionのAlpha版で、最高値段は166,100$、当時の日本円で約1,900万円だった。166,100$という金額は、2019年2月にオークションサイトで落札された金額であり、MTG界で話題となったのは有名な話だ。
オークションサイトでは珍しいカードがたびたび出品されており、ブラックロータスも過去に何回か出品されたことがある。実はAlpha版のブラックロータスに1,900万円という金額がつけられる約半年前に、同じ状態であるAlpha版のブラックロータスには87,672$、当時の日本円で約970万円という金額がつけられていた。
おおよそ半年間の間に価値が倍増するのはトレーディングカードでよくあることだが、もともとの額が大きいだけにMTG界でもなかなか見ない金額だろう。ブラックロータスの価値は強さのほかに、イラストや希少さの付加価値も加味されている。購入する方の中には投資目的で購入する方もおり、今後さらなる高値が更新される日が来るかもしれない。
2021年1月にeBayで出品され、一時1億円以上に
2021年にGem MINTを意味するPSA10という海外鑑定機関の鑑定品最高ランクのアルファ版ブラックロータスが海外オークションサイトのeBayで出品され、一時は1億円を突破していた。こちらの入札は実際には行われておらず、最終的には7,000万円程度に収まると見られていた。最終的には5,000万円強の価格で落札されており、晴れる屋というMTG専門店の代表者でありYoutuberでもあるトモハッピー氏が落札できなかったことをYoutubeで残念だったと語っている。
【超速報】
— magi公式【MTGコレクション】 (@MagiMtg) January 18, 2021
本日、ebayでアルファ版ブラックロータスのPSA10が出品されており、オークションで既に1億円を突破したようです。
https://t.co/8qe6sKYkIm
ブラックロータスの相場
上記でブラックロータスの最高値段を紹介した。ブラクロータスの相場はカードの種類によって異なり、カードの状態が良いカードほど価値も高い。また、ブラックロータスは全部で20,000枚あるとされているが、種類ごとに存在する枚数も異なる。
約1,900万円という金額から想定するに、ブラックロータスの相場はMTGの中でも未知の金額になることが予測できるだろう。では、ここからはブラックロータスの相場が高い種類から順に紹介していく。
Limited Edition Alpha
引用:magi
ブラックロータスの中で最も相場が高いのはLimited EditionのAlpha版のカードだ。相場を形成できるほど流通しているカードでないので、推定相場はPSA9以上PSA10レベルの美品で最高値段の1,900万円前後。傷有りで500~1500万円程度と見られる。
Alpha版のブラックロータスは1100枚しか存在しないとされており、MTGのカードの中でもとりわけ希少価値が高い。実際のところ相場はあってないようなものなので、ブラックロータスに出せる最高金額が相場になるだろう。なお、カードショップによる買取相場はおおよそ900万円前後となっている。
Limited Edition Beta
引用:magi
ブラックロータスの中で次に相場が高いのはLimited EditionのBeta版のカードで、推定相場は300万円~400万円前後となっている。
Beta版のブラックロータスは、Alpha版よりも存在する枚数が多いとされているものの、希少価値は高い。なお、カードショップによる買取相場はおおよそ200万円~300万円前後となっている。
Unlimited Edition
引用:magi
ブラックロータスの中で最も相場が低いのはUnlimited Edition版のカードだ。推定相場は100万円前後であったが一番買いやすい金額だったこともあって約300万円近くまで高騰している。BGS9、PSA8レベルでも250万円程度にはなると想定しておいた方が良いだろう。2020年上旬まではPSA4~5程度もしくはPLD~HPレベルのロータスが80~100万円程度で買えたが、コロナの影響で高騰してしまった。インクド(ジャンク品扱い)ですら晴れる屋通販では170万円近い価格で販売されている。
Unlimited Edition版のブラックロータスは、上記の2種類と比べれば存在する枚数は圧倒的に多いが、それでも状態が良ければ1枚100万円の価値はあるだろう。なお、カードショップによる買取相場はおおよそ60万円~100万円前後となっている。
MTGをmagiに出品してみよう
MTGを売れるお店にはカードショップやリサイクルショップなどがあるが、必ずしも近くにお店があるとは限らない。そんなとき、近くにお店がなくてもスマホ1つでカードを売れるのがフリマアプリの良さだ。
今回紹介するのはトレーディングカード関連の商品だけを出品できるフリマアプリmagiである。MTGをmagiで売るのにはどのようなメリットがあるのか、2つ紹介していく。
好きな値段で出品できる
MTGをmagiで出品するメリットの1つ目は、好きな値段で出品できることだ。カードショップでMTGの買取はあらかじめ買取金額が設定されており、査定によって減額される場合があるだろう。
一方、magiを含めたフリマアプリでは自分で商品の価格を設定でき、好きな値段で商品を売れる。もちろん、トレカには相場があるので、相場からあまりにもかけ離れた金額だと売れることはないだろう。
なお、magiの出品価格は設定できる範囲が決まっており、現在のところ100円~999,999円まで。上記で紹介したブラックロータスのような超高額カードを販売できる設定金額にはなっていないが、大抵のカードは設定金額の範囲内に収まるだろう。
お店の買取より高く売れるかもしれない
MTGをmagiで出品するもう1つのメリットは、お店の買取よりも高く売れるかもしれないからだ。カードの価格には2種類の価格があり、買値と売値がある。お店で販売している商品の価格は売値であり、買取する商品の価格は買値だ。一方、フリマアプリで販売している商品の価格は売値であり、買値ではない。
さて、買値と売値の関係は売値が大きくないと、お店は赤字経営となる。お店での買値とフリマアプリの売値は上記の関係から、フリマアプリでカードを売った方が金額上は大きくなるのだ。ただし、フリマアプリでは取引手数料や送料などの手数料がかかる。
また、フリマアプリで店の売値と同じ金額で販売しても、実物のわかるお店で買った方が良いと感じてしまうので、店の値段よりもお得感を出すことが必要だろう。なので、必ずしもフリマアプリでカードを売った方が得するとは限らないので注意が必要だ。
まとめ
MTGのブラックロータスにおける最高値段と相場を徹底調査してみた。ブラックロータスの相場は時価であり、相場が安定することはない。当時、20,000枚は存在していたとされているブラックロータスだが、現在はその数が減少しつつあるとされている。
しかし、MTGでパワー9と呼ばれるカードは再録を禁じられたカードたちなので、この先数が増えることはないだろう。ブラックロータスは市場でもほとんど流通していないカードだが、稀にオークションサイトで出回ることがある。
しかし、トレカの高額カードには多くの偽物が出回っており、安易に購入するのは危険だ。特に、オークションのような素性のわからない相手との取引で、高額カードを購入するのはリスクも大きい。購入する際は慎重に判断してから購入してほしい。また、デュエルマスターズでもブラックロータスがカード化されており、こちらも人気のカードとなっている。相場に関しては【デュエマ】ブラックロータスの買取価格を10社徹底比較を参考にして欲しい。


