世界でも知名度の高い高級時計、ロレックスは、20世紀初頭に時計商社としてイギリスで創業したメーカーだが、多くの偽物やコピー品が出回っている。特に人気モデルのデイトナは、本物と見分けがつかないほどの精巧なコピー品が流通しているようだ。
ネットショップや質流れ品で買ったロレックスとなると、本物であるかどうか多少疑わしくもある。そして、買い取ってもらうときも自信を持って断言できる方は少ないだろう。そこで、以下ではロレックスのコピー品の見分け方を紹介していく。
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部品別の簡単な見分け方
それでは、パーツごとにどうやって見分けていくのか、まとめてみていこう。
ケース
本体のブレスレットを外すと時計側面の上下（12時側、6時側）に、通常はリファレンスナンバー（12時側） シリアルナンバー（6時側）が刻印されている。何も刻印されていなければ、コピー品である。
ガラス
現行モデルは、すべてサファイアクリスタルが使われており、ダイヤモンドの次に固いと言われている。すなわち、傷の付きにくい硬度があるので、ガラス面に傷がいくつもある場合は、コピー製品と疑うべきである。
日付
日付が変わったときにカチッと小さな音が出る。午前0時に日付は一瞬で変化するので、日付面が少しずつ変わるようであれば、コピー製品の可能性が高い。しかし、日付面の故障の可能性もあるので、そちらも考えてみよう。
針
秒針が、1秒刻みに動くのはコピー製品である。本物は、秒針が流れるように動く。
ブレスレット
ブレスレットナンバーがない場合は、コピー製品である可能性が高い。
より正確な見分け方
上記でまとめた方法などを用いながら本物かコピーかの判定は複数の要素をみて、総合的に判断する必要がある。より掘り下げた見分け方も紹介していこう。
製品全体に言えることだが、竜頭にはクラウンマークが刻印されている。このマークは正確にコピーするのが難しいことから、低品質なものが付いている場合はコピー製品である。
また、本物のロレックスに使われているムーブメントは一般的に8振動が基本だ。これは、1秒間に何回振動数が聞こえるかで見分けることができるのだが、アンティーク品などでは6振動のムーブメントが採用されているものもある。
8振動であればコピーではないが、一部8振動のコピー品もあると言われているので、確実に見分ける場合は裏蓋を開けてムーブメントを見るとコピー製品は、明らかに安っぽく造られている。
もっとも簡単な見分け方
ロレックスのブレスレットのパーツであるクラスプ（留め金）にもクラウンマークが刻印されているが、この部分の加工がきちんと出来ているかどうかがコピー製品であるかどうかを判別するのに一番わかりやすい部分だろう。
コピー品は質が悪くガタつきが多い。そして、クラウンマークの刻印も形状が甘く、ブレがあることが多いため、明らかにコピー品だということが簡単にわかる。
一つの判定目安は保証書
所有しているロレックスが譲り受けたものでなく購入したものであれば、必ず保証書(保証カード)が時計本体と一緒に箱に梱包されている。時計本体が本物である証明は、この保証書があるかどうかで一目瞭然だ。
たとえば、盤面などに宝石などが使用されているならば、その宝石が天然石である証明が記載されているはずである。腕時計の型番や生産の順番、どこで販売されたのかという情報がすべて印刷されていれば問題ないが、時折、保証書までコピーを作成しているものも出回っている。購入するにも販売するにも正規品でないと犯罪に触れるので十分注意が必要だ。
29,800円のロレックスは偽物
通常数十〜数百万円以上で販売されているロレックスだが、2021年5月時点では29,800円や30,000円台のロレックスをネット上で見かけることも多い。商品欄にわかりやすく「スーパーコピー」と表記している業者もあるが、中にはコピーであることを記載していない業者も存在している。
当然、定価の十分の一以下で手に入る価格のロレックスは偽物だが、精巧に作られているので見た目は本物と同じように見える。たとえば、コピーでは王冠のマークや文字盤の印字が雑であることも多いのだが、スーパーコピーだと本物と変わらないくらい丁寧に仕上げてあるのだ。
しかし、隅々まで確認すると本物よりも音が大きい点やブレス内側の「ROLEXSA」文字の下にあるべき「・」がない点など偽物を判断できるので購入後の判別に役立ててほしい。
シリーズ別の偽物を見分ける方法
ロレックスの商品にはさまざまなシリーズがあり、デザイン性や性能も少しずつ違う。ここでは、デイトナ、デイトジャスト、サブマリーナ、デイデイトの偽物と本物の見分ける方法についてそれぞれ解説していく。
デイトナ
ロレックスシリーズの中でもスポーツコレクションの人気モデルであるデイトナ。偽物も市場に多く出回っているが、デイトナのデザインであるベゼルロゴとインデックスに大きな違いがあることが多い。
まず、本物のベゼルロゴは文字の間隔や幅が均一であるが、偽物は文字の間隔がバラバラでフォントが縦に伸びている特徴がある。続いて、3・6・9時の文字盤にあるインデックスは、本物だときれいな長方形で夜光面積が小さい。
一方、偽物は形が四角形のような形で夜光面積も広い。すべての偽物が上記だけのポイントで見分けられるわけではないが、参考にしてみよう。
デイトジャスト
デイトジャストは実用性に優れたモデルで、防水性・日付機能・自動巻といった機能をもつ。日付表示はディスク式となっており、午前0時になると本物だとパッと切り替わるが偽物だと若干切り替わりが遅い。
また、デイトジャストⅡ116333モデルだと12時の場所に王冠マークがあり、本物は立体的で偽物は平たい印象となっていることが多い。ほかにも、偽物は文字盤の縁色が濃く、太い傾向にある。
商品によっては、偽物は9時の場所にあるインデックスが、夜光面積が少し狭くなっているということもあるのだ。ただし、インデックスの違いは肉眼ではわかりにくく、ルーペで確認する必要があるので、あらかじめ理解しておいてほしい。
サブマリーナ
サブマリーナはダイバーズウォッチであり、ビジネスウォッチでもある多目的で使用できるモデルとして高い人気を保持している。文字盤は水中でも見やすいように太めに作られているが、本物はしっかりと彫られており塗り方もきれいだ。一方、偽物はペイントしたようなイメージで、雑な仕上がりとなっていることが多い。
また、デザインであるベゼル外側の半円も本物だと形が均一で見た目も光沢がある。しかし、偽物は半円が不ぞろいでガタガタしており光沢がない。ほかにも、文字盤6時の位置に王冠マークの透かしがあるが、本物に比べて偽物はしっかり見えてしまうほど透かされていないのだ。
文字盤や各パーツの作りが本物と偽物とでは少しずつ違うので、隅々までチェックしていくことが大切である。
デイデイト
デイデイトは、18ctゴールドかプラチナのみを使って作られる最高級モデル。文字盤の12時の位置に、曜日表示があるデザインが特徴だ。この曜日表示は本物だと12時を中心として左右対称だが、偽物だと右や左に中心がずれている傾向にある。
また、本物は6・9時インデックスが長方形で、ほかの時刻インデックスは正方形だ。一方、偽物だと6・9時インデックスは四角形に近く、正方形であるはずのインデックスは長方形に近い形となっていることも多い。
ただし、スーパーコピーになると上記のデザイン部分もほとんど同じであることも多いため、あくまでも参考として判別に役立ててほしい。
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まとめ
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