日本の伝統的な衣服、着物。古くから日本で愛されてきた日本の民族衣装である着物は、現在でも成人式や結婚式など華やかな場を彩る衣装となっている。みなさんの家にも着物が1つはあるのではないだろうか。
着物の買取価格は二束三文という話がよくされている。これは間違ったうわさだ。着物はいくつかの査定ポイントを押さえたうえで正しい買取業者に出せば高額買取される場合が多い。今回は着物の買取相場・査定情報・おすすめの買取業者をまとめていく。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
着物の歴史
着物とは日本伝統の民族衣装だ。現代では洋服が主流となっているが、古来の日本では日常的に着る衣服として親しまれていた。平安時代ごろから今の着物に近い着物が登場した。そこから1000年以上もの間、日本の衣服として国民に愛されてきた。
平安時代までは華やかな着物は女性のもの、というイメージが強かった。しかし鎌倉時代、室町時代になると男女関係なく華やかな着物が好まれるようになってきた。特に戦国時代は個性あふれる着物が増えてきており、教科書に載っている戦国武将の着物も自身の権威を示すような着物が多いことが分かる。
江戸時代に入ると、江戸幕府が武士の制服として着物を指定した。そのため、江戸時代ごろから着物の機能性や技術は飛躍的に進化を遂げることになった。また、美術工芸品とも認知されるようになり、家の財産として着物を受け継いでいくスタイルが生まれた。
明治時代に入ると、外国の洋服が日本に進出してくる。そのため正式な場では洋服を着ることが義務づけられるようになった。着物は正式な場でも私生活でも着る衣服という認識から、あくまで私生活のときに着られる衣服として認識が大きく変わったのだ。
時が過ぎて現代。現代は洋服が主流になったが、着物が終わったわけではない。着物はセレモニーやお茶の席、成人式など晴れ着として着られるようになった。最近は京都を歩く際に着物をレンタルして着るのが流行っているため、着物は依然として一定の需要が存在していることがわかる。
着物の買取価格
「着物」と一括りにされることが多い着物だが、実はさまざまな種類が存在する。着物の種類によって買取相場が変わるため、着物の種類ごとに買取相場を紹介する。着物を売却する際の参考にしていただければ幸いだ。
礼装着
打掛・本振袖・黒留袖・喪服の4つが分類されるのが、最も格が高いとされる礼装着だ。礼装着はいわゆる正装にあたる衣装で、喪服や結婚式など人生の通過儀式に参加する際に着ていくことができる衣装だ。
本振袖は袖が長く、華やかな模様が特徴的だ。花嫁衣裳や成人式、結婚式の披露宴などに着用される。なお、袖は長ければ長いほど格式が高いとされている。
礼装着の買取相場は20,000円~70,000円だ。着物の状態によって買取価格は大きく異なるが、基本的には30,000円を前後するといった印象だ。礼装着は格式が高く高級なため買取価格も比較的高いのだ。
略礼装着
色留袖・訪問着・色無地・振袖などが分類される略礼装着。準礼装着ともいわれている。華やかな場所で着用するものとされており、具体的にはパーティーやお見合い、茶会などで着用される。
訪問着や色無地は日常で使われる衣服としても使うことができる。冠婚葬祭などのフォーマルな場で使える着物である上、お出かけで使うこともできるため、着物としての幅が広く、着る機会の多い着物と言えるだろう。
略礼装着の買取相場は3,000円~40,000円だ。色無地は単色で比較的おとなしい見た目であるため、買取価格は3,000円~8,000円が買取相場となっている。略礼装着の中で買取価格が高いのは訪問着・振袖だ。
リサーチしたところによると、訪問着・振袖の平均買取価格は10,000円~40,000円となっている。あくまでこれは平均買取価格であり、状態が良く人気の高い模様の着物だった場合、買取価格はもっと高くつくことがある。80,000円を超える買取価格で買い取られる着物もあるようだ。
外出着
付け下げ・小紋・お召・更紗などが外出着に分類される。外出着は着物の中でも最も着用する幅が広く、格のあるものから趣味や外出に着用できるものまで幅広い。
付け下げは、訪問着など略礼装着の次に格が高いとされる着物である。付け下げとは反物の状態で、着たときに模様が上を向くようにデザインされた着物だ。格式が高く、子供の入学式や卒業式にも着ていくことができる着物だ。
付け下げの派生で付け下げ小紋というものもある。小紋柄と付け下げを合わせたような着物で、付け下げより比較的カジュアルな場で着用される着物である。格式は比較的高いが外出にも着ていくことができる着物となっている。
外出着の平均買取相場は1,000円~15,000円ほどだ。付け下げが買取価格は一番高く、平均買取相場は5,000円~15,000円で買い取られる。礼装着や略礼装着と比べると、外出着は生産が楽なため買取相場は比較的安くなる傾向にある。
帯
着物を締めるための帯は大きく分けて3種類ある。礼装着・訪問着の帯になる袋帯、小紋や略礼装着に使われる名古屋帯、浴衣に合わせる半幅帯の3つがある。
帯の買取価格は3,000円~10,000円ほどだ。袋帯、袋帯と同格にあたる丸帯は買取価格が高く、買取相場は6,000円~10,000円ほどになっている。名古屋帯は3,000円~4,000円ほど。半幅帯は格が低いため数千円もしくは買い取ってもらえないということがある。
なお、フリマアプリ・オークションサイトで調べたところ、半幅帯は出品されており相場は1,000円~5,000円で取引されているのを確認することができた。もし買取業者で帯が買取不可だった場合はフリマアプリ・オークションサイトに出品すると良いだろう。
着物の査定情報
着物を査定に出す際、査定ポイントを押さえていないと買取価格が落ちてしまう可能性がある。せっかくの着物を売るのだから、できるだけ高い価格で売りたいというのが本音だろう。
着物の買取価格を二束三文にしないために、今回は着物の査定ポイントや査定情報をまとめていく。着物の売却を考えている方はぜひ参考にしてほしい。
保存状態に気を付ける
着物は保存状態が重要だ。間違った保管環境で保存することは、カビや虫食いの原因となってしまうため、保存状態・保管環境は常に気を配るようにしよう。
着物は基本的に桐箪笥で保管するようにしよう。なぜ桐箪笥で保管するのが良いかと言うと、桐箪笥は湿気を寄せ付けないためカビが生えにくくなり、着物を傷めることがなくなるのだ。
日本は比較的湿気が多く、夏もじめっとした暑さになっている。また、日本特有の梅雨もあるため長期間保管してるとタンスに湿気が充満し、カビが生えてしまう。桐箪笥は湿気を寄せ付けず、着物の保管に向いているため、保管するなら桐箪笥が良いのだ。
しかし桐箪笥は価格が高く、持っていない方もいるだろう。もし桐箪笥を持っていない方は洋服タンス、プラスチックケースに保管するようにしよう。天気の良いときにタンスの蓋を開けておけば、湿気を調節することができる。プラスチックケースや洋服タンスで保管するときは湿気の調節は忘れないようにしよう。
有名作家や人気な着物なら査定額が上がる
有名作家が作った着物であれば高価買取されることが多い。実際に例を挙げるとすれば北出与三郎や北村武資、京屋林蔵などが挙げられるだろう。有名作家の着物は市場流通量が少なく、買取業者も在庫が少ないため一定の需要がある。
もし有名作家の着物を持っている場合は一度査定だけでも申し込んでみると良いだろう。なお、着物が特産である三大友禅などの伝統工芸品であれば買取価格は大きく上がる。もしこのような有名作家の着物や伝統工芸の着物を売る場合、着物が本物であることを証明する証紙をできるだけつけるようにしよう。
複数の買取業者に査定を依頼する
だいたいの方が1つの買取業者に査定を依頼してそのまま買取を申し込むことが多い。しかし、できるだけ複数の買取業者に査定を依頼する方が良い。なぜなら買取業者によって査定ポイントや在庫状況が異なるからだ。
最も良いのは、複数の買取業者に査定を依頼しておいて、一番買取価格が高かった業者に買取を依頼するというのが一番お得なので、着物の売却を考えている方は複数の買取業者に査定を申し込むようにしよう。
着物をたたむ前にシワを伸ばす
着物は脱いですぐに着物をたたむと、シワがそのままになってしまい変な場所にシワができてしまう。そのため、一度ハンガーに掛けて風通しという作業をおこなうようにしよう。風通しはだいたい5分ほど風通しすればシワが残らない。脱いだら風通しは忘れないようにしよう。
乾燥剤・防虫剤を設置する
着物は非常にデリケートで、保管状態は大切になってくる。そのため、着物をタンスに保管するときは乾燥剤と防虫剤を設置するようにしよう。1種類の乾燥剤・防虫剤をタンスの4隅に設置して保管しよう。
乾燥剤・防虫剤は複数使用してはいけない。あまり複数の乾燥剤・防虫剤を使用すると、着物が変色してしまったり、シミになってしまう可能性がある。もし複数の乾燥剤・防虫剤を使っている方は着物が傷むので1種類に絞るようにしよう。
出張買取がおすすめ
みなさんは出張買取を利用したことがあるだろうか。出張買取は買取業者がおこなっている買取サービスの1つだ。買取業者に出張買取を依頼すれば、後日買取業者が家まで訪問して着物を買い取ってくれるというサービスだ。
着物は基本的に出張買取を利用したほうが良いといえる。着物はデリケートだ。宅配買取などを利用した場合、着物を送っている途中に着物が傷んでしまう可能性がある。そのため出張買取は着物の傷みを気にせず良いので便利なのだ。なお、出張買取は出張費無料の買取業者も多いため、ぜひ気軽に利用しよう。
おすすめの買取業者
着物を取り扱っている買取業者は非常に多く、着物を専門に取り扱っている買取業者もあればリサイクルショップのような幅広い買取ジャンルの1つとして着物の買取をおこなっている買取業者まである。
ここでおすすめしたいのは、着物を専門に取り扱っている買取業者だ。リサイクルショップよりも着物を専門に買取をおこなっている買取業者の方が、着物の相場や知識を理解しているため買取価格が高くつくことが多い。最後におすすめの買取業者をいくつか紹介する。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
着物、食器、切手を専門に買取をおこなっている買取業者、福ちゃん。BSテレ東で放映されている開運なんでも鑑定団でもテレビCMが放映されている買取業者で非常に信頼できる買取業者だ。
福ちゃんは自社クリーニングもおこなっており、普通なら外部委託するような作業を自社でおこなうことにより、コストを削減して買取価格として還元している。着物を専門に買取をおこなっていることもあり、着物の知識も豊富で買取価格も全体的に高いことで有名だ。
実際に着物の買取価格もホームページに公開されており、300,000円を超える買取価格で買い取られた着物もあることがわかった。経験豊富な査定員が買取をおこなってくれる上、査定額も納得いかなかったら断ることができるので気軽に査定を依頼しよう。
- 会社名
- 株式会社REGATE
- 本社所在地
- 大阪市中央区本町2丁目5番7号 メットライフ本町スクエア3F
- 営業時間
- 9:00~20:00
- 定休日
- 年中無休
ザ・ゴールド
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
全国に店舗を展開する宝石から着物まで幅広く買取をおこなう買取業者、ザ・ゴールド。梅沢富雄さんが出演するCMも放映されており、見たことがある方もいるのではないだろうか。親切・丁寧・わかりやすいをモットーに顧客満足度の高いサービスをおこなっている。
商品ごとに独自の販売ルートを展開しており、コストを削減することで顧客に買取価格という形で還元している。着物のプロも多く在籍しており、信頼できる査定員がいるため着物の買取価格も適切な買取価格となっている。
最新の市場流通量と市場動向を理解しているため、本当はもっと買取価格が高いのに安く買い取られてしまった…ということがない。そのため、ザ・ゴールドは買取業者の中でも信頼できる買取業者といえるだろう。
ザ・ゴールドは納得の査定額を売りにしており、もし納得できない買取価格だった場合は買取を断ることも可能だ。また、独自の販売ルートや大量取引先があることから買取価格は最高買取価格で買い取ってもらえることが期待できる。安心して一度査定に申し込んでみてほしい。
- 会社名
- 株式会社 マックスガイ
- 本社所在地
- 東京都中央区日本橋三丁目3番9号 メルクロスビル5階
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 年中無休
久屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
着物専門の宅配買取専門の買取業者、久屋。買取業者としては珍しく、宅配買取のみをおこなっている。宅配買取を専門におこなっているということは店舗維持費やスタッフなどの諸経費を削減しているということがわかる。
久屋は削減したコストを買取価格として還元している。久屋は宅配買取専門店ということもあり、宅配キットを無料で申し込むことができる。着物の梱包は分からないので不安という方でも宅配キットがあれば安心して買取を依頼することができる。
宅配キットには段ボール・申込書・テープと梱包に必要なものが全て入っているため、他に梱包材を用意したりする必要がない。そのため、無駄なお金がかからず、誰でも気軽に宅配買取を利用することができるのだ。ぜひ気軽に宅配キットを申し込んでみてほしい。
なお、久屋は全国どこからでも宅配買取をおこなっている。また、好きな時間に発送するだけなので手間がかからない。出張買取や店舗買取だと、時間をちゃんと作って買取に行かないといけない。しかし、久屋はメールで取引するだけなので非常に楽だ。
- 会社名
- 株式会社山徳
- 本社所在地
- 石川県金沢市長坂台1-38 山物ビル
- 営業時間
- 9:00~17:45
- 定休日
- 年中無休
まとめ
着物は日本で古来から続く伝統衣装だ。最近は海外でも注目を浴びており、着物を着るために海外から日本にくる外国人の方もいるほどだ。そのため、着物のレンタル業者は増えており、着物の需要はだんだん増えてきている。
また、アロハシャツは着物が元になっている。ハワイに移住した日本人が着物を切って半袖にして生活していたことで知られている。そのため、アロハシャツの柄はもともと着物がモチーフになっており、海外の方でも受容体のようなものができており、着物の美しさが等身大で伝わるのだ。
着物はデリケートな商品であるため、着物を保管する際は乾燥剤・防虫剤を4隅に置いて保管するようにしよう。なお、保管状態が悪くて買い取ってもらえなかった場合はフリマアプリ・オークションサイトに出品すれば、着物を売却できるはずだ。