陶器は買取市場のなかでも高額査定となる可能性が高い骨董品である。高額で売れる骨董品を売るときは、安易に売らないほうがいい。高く売れる分だけ損する可能性も高いからだ。
また、陶器は収集しているコレクターも多く存在しているので、陶器を買い取っている業者はネットの普及もあって、増加傾向にある。業者ごとで売れる金額に違いがあるので、リサーチはしっかりしたほうがいいだろう。陶器を売るのであれば、売る前にしっかり情報やポイントを掴んでおくことが非常に大事だ。
そこで本コラムでは、坂高麗左衛門(さか こうらいざえもん)にテーマを絞り、陶器を売る上で知っておくべき情報やポイントを述べていくので参考にしてほしい。
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坂高麗左衛門について
では最初に、本コラムで取り上げている坂高麗左衛門という人物について述べていく。
この坂高麗左衛門がどのような人物なのかを知っておくほうがいい。坂高麗左衛門を知ることは坂高麗左衛門の陶器の価値を知ることに繋がるだろう。陶器を売るとき、陶器を作った人物や作家のことをある程度は知っておこう。
坂高麗左衛門は、山口県萩市の萩焼の窯元であり、坂窯の当主が代々襲名している名跡
坂高麗左衛門は、山口県萩市の萩焼の窯元であり、坂窯の当主が代々襲名している名跡である。当代が探求した高い技術の陶器を第十三代まで世襲制で受け継いでいる名高い陶芸として、今でも非常に高い金額で販売されている陶器である。
坂高麗左衛門の陶器は、毛利輝元によって萩に連れてこられた、萩焼を創始した朝鮮人陶工の李敬が初代。そして名高い陶芸家であり、窯元である三輪休雪の三輪窯と共に萩藩の御用窯を務めた。萩焼の本流を代々受け継いでいた家柄。
毛利氏が萩に城を移した後、萩城下松本村に開窯し、二代藩主毛利綱広より“高麗左衛門”の名を賜り、今では坂高麗左衛門としている。以来、初代より坂高麗左衛門と名乗り、2004年当時の坂窯当主、十二代高麗左衛門まで窯が継承された。
しかし、十二代の坂高麗左衛門の転落事故により突然死去したため、以後約7年坂高麗左衛門の名跡は空位であった。だが、2011年4月に十一代の四女（十二代の義妹）が十三代高麗左衛門を襲名することになった。女性が坂高麗左衛門の名跡を継承するのは史上初めてのことであったため話題となった。今でも、坂高麗左衛門の陶器は人気・評価ともに高い。
坂高麗左衛門の陶器は積極的に買い取られている
坂高麗左衛門の陶器は、陶器のなかでも芸術性が高く、そして人気もある骨董品である。買取市場においても、坂高麗左衛門の陶器は人気があり、さらに名高い陶芸家である。坂高麗左衛門の作品には付加価値があり、さらに売れる金額は高くなる。
坂高麗左衛門の陶器は高い価値を持った陶器であるため、多くの骨董屋・質屋で坂高麗左衛門の陶器は積極的に買い取られているようだ。また、坂高麗左衛門の陶器を高額査定対象になっていることも多い。
坂高麗左衛門ほどの人物となれば、どの陶器も高い金額で売れる可能性は高いので慎重に売るべきだ。
坂高麗左衛門の陶器の査定情報
次は、坂高麗左衛門の陶器の査定情報について述べる。
坂高麗左衛門の陶器は高額査定が期待できる。だが査定におけるポイントを掴んでおいたほうがいい。なので、どのようなポイントが査定額に大きく影響してくるのか、査定情報において重要になるポイントをいくつか紹介していく。できるだけ高く売るために査定ポイントを把握しておくことは、減額を減らすことに繋がるので重要だ。
陶器買取では作者によって価値が決まる
陶器の査定で、最も査定額に影響するポイントは作者である。陶器買取において、作者は非常に重要なポイントになる。基本的に骨董品は、年代と誰が創作した作品なのかで大半の価値は決まる。買取市場においての査定額も、作者で決まると言われているので覚えておこう。
また、陶器買取ではコレクター向けの市場になっているため、人気のある作家や人物の作品は高く売れる傾向にあるようだ。つまり、買取市場では需要が高いものほど高く売れるのである。
上記で述べたように、坂高麗左衛門は国内で有名な陶芸家なので、坂高麗左衛門の作品は高額査定となる可能性は非常に高いだろう。
陶器の状態によっては大きな減額になる
陶器の査定では状態の良し悪しが重要なポイントになるようだ。陶器のような骨董品は、状態の良さが非常に厳しく査定される。この状態に関しては十分注意しておこう。
陶器は鑑賞用の骨董品として、価値が高いため、この状態によって価値が左右されるので状態の査定は厳しくなるようだ。作品の価値を損なう状態は減額になるだろう。また、状態が酷い状態の場合、買取不可になることもあるようだ。
陶器の保管状態には気を配っておこう。陶器は普段から陶器の手入れやメンテナンスを欠かさず、良い状態を保てるようにしておこう。では悪い状態についてだが、陶器の汚れ、ヒビ、キズ、デザインの擦れ、欠け、割れなどは大きな減額になる。なので、このような状態にならないよう、細心の注意を払っておこう。
鑑定書や保証書は一緒に売るべき
陶器の鑑定書や保証書にも価値があるので押さえておくべき。この鑑定書や保証書は査定額にも影響するようだ。なので鑑定書や保証書がある場合、忘れず持参して一緒に売るようにしよう。
陶器の査定では、鑑定書や保証書は多くの業者でプラス査定となるだろう。それだけ骨董品の鑑定は難しい。鑑定士によっても鑑定が違い価値や売れる金額は変わる。また市場に精巧な偽物や模倣品が多いという理由もあり、鑑定書や保証書が出せる鑑定士の鑑定書や保証書は非常に信頼が高くなるので、鑑定書や保証書に価値が出てくる。
この鑑定書や保証書を一緒に売ることで、査定額は上乗せになるので、鑑定書や保証書も忘れず一緒に売るように心がけよう。
付属品にも価値がある
そして、陶器の査定では付属品も査定額に影響するので押さえておこう。陶器を入れる木箱や作家の書物などの付属品は陶器と一緒に売るべきだ。これらの付属品も鑑定書や保証書と同じで、査定額へ上乗せになることが多いようだ。
その付属品のなかでも、共箱と言われる作家の本名のサインや印がある桐箱は非常に価値が高い。共箱の状態にも注意して売るようにしよう。
坂高麗左衛門の陶器の買取相場
最後に、坂高麗左衛門の陶器がどれくらいの金額で売れるかを述べていく。
できるだけ高く売りたいのなら、買取相場は把握しておくほうがいいだろう。売る前に買取相場をリサーチしてから、陶器を売るようにしたほうが、高く陶器を売ることに繋がるので大事なポイントだ。
相場は明確にはわからないので注意
では、ここで取り上げている坂高麗左衛門の陶器がどれくらいの金額で売れるものなのかを述べていく。だが、陶器の買取相場は調べても、明確な相場はわからないことがほとんど。なぜなら、多くの業者で実績や金額を公開していないからだ。そのため、実際に査定へ出してみないと買取額はわからないだろう。
基本的に骨董品の多くは明確な相場が掴めないので注意しておこう。この坂高麗左衛門の陶器を売る場合、必ずいくつかの買取業者で見積もりを出してもらうようにしよう。そして、各業者で提示された査定額を比較検討すべき。業者によって査定額は大きく変わるので、納得のいく金額を提示してくれた業者で売るようにしよう。
陶器買取において、業者選びで売れる金額は決まるほど重要なポイントになる。業者選びは非常に大事なポイントなのでしっかり押さえておこう。
坂高麗左衛門の陶器はどれくらいの金額で売れるのか？
ここで、最後にどれくらいの金額で坂高麗左衛門の陶器は売れるのか、そのことについて述べていく。
まず陶器の買取では、有名な陶芸家の作品は数十万〜数百万円で売れることが多いようだ。下記がその買取金額の一例となる。
- 松井康成 大壺…800,000円
- 加藤唐九郎 志野茶碗…1,200,000円
- 13代酒井田柿右衛門 濁手花瓶…650,000円
- 藤田喬平…600,000円
- 島岡達三 皿…400,000円
- 藤本能道 花瓶…250,000円
上記の買取金額からみて、本コラムで取り上げている坂高麗左衛門の作品は数十万円〜数百万円で売れる可能性が高いと言える。それだけ、坂高麗左衛門の陶器の価値は高い。上記の数十万〜数百万円の金額を目安に売ると損をする可能性も低いだろう。
まとめ
本コラムでは、坂高麗左衛門の陶器の買取相場・査定情報をテーマに、陶器を売るときに大事な情報やポイントを紹介した。
陶器のような骨董価値の高いものを売るときは、安易に売らないようにしよう。骨董品の多くは非常に相場が掴みにくいので慎重に売るようにしよう。そして、陶器の価値もわかりづらいので、必ず事前にリサーチはやっておくべきだろう。
とくに本コラムで紹介した坂高麗左衛門のような有名作家の陶器は高額査定となる可能性が高い。リサーチはより入念に行なうようにしよう。そして、坂高麗左衛門の陶器を売るときは、陶器の買取では信頼できる業者を選んで売ることが一番大事だと言ってもいいほど重要なポイントになる。業者選びは妥協せずしっかりやっておこう。
