古物市場と聞いても、大半の人はどういうものかよくわからないだろう。古物市場とは、中古品を扱う業者間の取引をおこなう市場のことを指す。利用する人のほとんどが中古のブランド品や家電、家具などを扱う業者で、基本的に一般人は参加できない。
しかし、業者以外にも個人として古物市場に参加している場合もある。そこで当コラムでは、古物市場とはどういうものか、一般人が参加するにはどうしたらよいか、そして札幌市の古物市場の情報について紹介していく。
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古物市場とは
古物市場とは、中古品を扱う業者間で取引するための市場だ。古物市場主と呼ばれる民間の企業・団体・個人などが開催者となって、各都道府県の公安委員会に開設の許可をもらって開催している。
さまざまな種類がある
古物市場で扱っている中古品は古物市場によって異なり、ブランド品や宝飾品、家電や家具、本やCD、DVD、雑貨、骨董品など、さまざまな種類がある。
そのため、古物市場に参加する場合は、自分が欲しい中古品を扱っている古物市場に参加するのが基本だ。そうすると目的の中古品を比較的安く入手でき、店頭などで再販できる。
古物市場で扱う中古品は、古物市場を開催する古物市場主に決定権がある。また、開催する場所や開催する日時、参加費、取引の際徴収する手数料なども古物市場主が決定するのが一般的だ。
古物市場は安く仕入れが可能
古物市場は主要都市を中心に存在するが、大きな会場で大人数が参加するオークションから、ビルの一室などにおいて仲間内でおこなわれる交換会、屋外でおこなう蚤の市など、古物市場の規模や方式もさまざま。
取引形式で一番多いのは、商品に対して複数の業者が値段を付け、一番高い値段を付けた業者が入手できる競り方式だ。
だが、業者が販売する商品を入手するための市場ということで、古物市場で取引される中古品の価格は、実際に店頭で販売される価格よりかなり安いことが多い。
また、古物市場での取引は現金が原則であるため、古物市場で販売できれば、その場で現金を入手できるメリットもある。
古物市場に参加するには
中古品を安く入手でき、また中古品を販売することで現金の入手も可能な古物市場は、参加することによるメリットは大きい。
古物市場は業者間で取引をする市場のため、一般人は参加できないが、3つの条件をクリアすることで参加可能だ。以下では、3つの条件について記載する。
古物商許可証を入手する
古物商許可証は古物の取引を商売にする場合に必要なもので、中古品を扱う業者は必ず持っているものだ。さらに、店外で中古品を取引する場合にこの古物商許可証の携帯が必要で、古物市場で取引する場合にも携帯する必要がある。
つまり、古物市場に参加するためには、古物商許可証の取得が必要になるのだ。情報をWEBで公開している古物市場でも、参加条件の1つに古物商許可証を所持していることを挙げており、参加を申し込む場合は古物商許可証に記載されている番号を連絡する必要がある。
申請すれば入手できる
古物商許可証は、各都道府県の公安委員会(窓口は各地の警察署)に申請をおこない、申請内容や条件に問題なければ、古物商許可証が交付される。
古物商許可証を取得する条件には、専門的な知識や特殊な資格といった特別なものはなく、一般人でもクリアできる場合がほとんどだ。
申請する手続きや時間、費用などが必要だが、古物市場に興味を持ち、参加したいと考えている場合は「古物商許可証」の入手は必須といえる。
行商が必要な場合も
古物市場で取引する場合、行商の許可が必要な場合がある。行商とは店舗以外で古物を取引することを指し、古物市場で取引する場合は行商となるのだ。
行商については、古物商許可証申請のときに「行商をする」「しない」を選択できるので、行商をすると申請したほうがよい。
古物市場主の許可を得る
古物市場に参加する場合は、古物市場主の許可を得る必要がある。
古物市場主は自分が開催する古物市場に参加する業者の名簿を作成したり、古物商許可証の携帯を確認したり、ルールに違反した取引をおこなっていないか監視したりなど古物市場全般の管理をおこなっており、古物市場主の許可なしに参加はできない。
古物市場はオープンではない
ただ、この古物市場主の許可が、なかなか取得できない場合が多い。古物市場の多くは閉鎖的な傾向があり、新規に参加したい業者など部外者に対してあまりオープンではない。
比較的オープンな古物市場は、開催場所や連絡先などをWEB上に掲載しているが、閉鎖的な古物市場はWEB上に情報を掲載するどことか、連絡先すらわからない場合もある。
前者は古物商許可証を持っていれば参加可能な場合も多い。しかし、後者は、すでに参加している業者からの紹介など、参加条件のハードルが高く、なかなか参加できない。
人脈を広げるのが大事
そのため、まずは情報を公開している古物市場で事前に参加条件などを確認し、条件に合致している場合は参加を申請して古物市場主から参加の許可を得るようにしよう。
参加可能な古物市場で中古品取引の経験や中古品の相場を把握しながら、ほかの業者とつながりを持ち、人脈を通じて参加する古物市場を増やしていくとよい。
古物市場を探す
古物市場に参加したい場合は、古物商許可証や古物市場主の許可が必要だが、その前に古物市場がどこで開催されているかを把握しないと何もできない。
前述のようにオープンな市場から閉鎖的な市場までさまざまだが、閉鎖的な古物市場は連絡先どころか存在すらわからないこともある。そのような古物市場を探すにはどうしたらよいか。
古物市場の情報は入手可能
実は、古物市場の情報は各都道府県の公安委員会から入手できる。前述のように古物市場主は、各都道府県の公安委員会に許可申請をおこなうため、公安委員会には古物市場の情報が集まっているのだ。
公安委員会が保持している古物市場の情報は、情報公開制度を利用することで入手可能になっている。この情報を元に、どこでどのような団体が古物市場を開催しているか把握できるだろう。
業者から購入もできる
ただ、情報公開制度を利用した古物市場の情報の入手は手間、東京など古物市場が多い場合は費用が高くなるなど、ややめんどうな場合もある。
そのような場合は、古物市場の情報をまとめたリストを販売している業者がいる。費用対効果を考えてリストを購入したほうが良いと判断した場合は、リストの購入も検討したほうがよいだろう。
札幌の古物市場まとめ
以下に札幌の古物市場の情報について記載していく。ここで記載されている古物市場の情報は、札幌に存在する古物市場の一部であり、そのほかにも古物市場が存在する。
古物市場によって入会費、年会費、参加費などの費用は異なるので留意しておこう。また、取引した場合、取引額の数%を手数料などの名目で、古物市場主に収める必要がある。取引は原則現金のみで、その場でのやりとりになる。
北海道古物商商業協同組合
- ・開催場所:北海道札幌市東区北48条東5丁目2-21物流センター
- ・ジャンル:家電、家具、機械工具、衣類、貴金属、骨董・古美術、自転車、オートバイ、自動車など
- ・入会金:組合員 30,000円
- ・年会費:組合員 15,000円
- ・参加費:1,000円、ただし入会していれば無料
- ・開催日:2日、7日、12日、17日、22日、27日
- ・公式サイト:北海道古物商商業協同組合
札幌リサイクルオークション
- ・開催場所:札幌市西区発寒14条3丁目3-53
- ・ジャンル:家電・家具・オフィス用品・厨房機器・雑貨など
- ・入会金:非公開
- ・年会費:非公開
- ・参加費:非公開
- ・開催日:非公開
- ・公式サイト:情報なし
※2023年12月時点では「臨時休業中」となっている。
札幌BJKオークション
- ・開催場所:北海道札幌市中央区南7条西6-289-6 カンエイビル1階
- ・ジャンル:ブランド品、貴金属、時計、小物、骨董品、美術品など
- ・入会金:なし
- ・年会費:なし
- ・参加費:19日、20日は3,000円、7日、22日は2,000円
- ・開催日:不定期
- ・公式サイト:BJK株式会社
NAMARAオークション
- ・開催場所:北海道札幌市中央区南7条西6-289-6 カンエイビル1階
- ・ジャンル:ブランド品、宝石、時計など
- ・入会金:30,000円
- ・年会費:なし
- ・参加費:3,000円
- ・開催日:宝石毎月7日、時計メイ付き20日、ブランド毎月最終日
- ・公式サイト:BJK株式会社
北海道絵画交換会
- ・開催場所:北海道札幌市中央区南3条12丁目 ホテルユニオン
- ・ジャンル:絵画など
- ・入会金:不明
- ・年会費:不明
- ・参加費:不明
- ・開催日:毎月14日
- ・公式サイト:情報なし
座オークション
- ・開催場所:北海道札幌市西区二十四軒1条4丁目1番地10号 二十四軒プレジデント1F
- ・ジャンル:ブランド品、時計、宝石、着物
- ・入会金:なし
- ・年会費:なし
- ・参加費:来場/2,000円、WEB参加/1,000円
- ・開催日:毎月21日
- ・公式サイト:座オークション
札幌古物中央市場
- ・開催場所:北海道札幌市中央区南5条東2-11-1シティビル2F
- ・ジャンル:ブランド品、時計、宝石、家具、家電、骨董品、美術品、衣類、古本など
- ・入会金:なし
- ・年会費:なし
- ・参加費:1,000円
- ・開催日:毎月10日
- ・公式サイト:情報なし
JU札幌オークション
- ・開催場所:北海道札幌市東区東雁来町259-16
- ・ジャンル:自動車
- ・入会金:不明
- ・年会費:不明
- ・参加費:買い手数料9,000円、売り手数料3,000円~6,000円
- ・開催日:毎週金曜日
- ・公式サイト:JU札幌オークション
豊平神社骨董市
- ・開催場所:〒062-0904 北海道札幌市豊平区豊平4条13-1-18
- ・ジャンル:骨董品、食器、家具など
- ・入会金:なし
- ・年会費:なし
- ・参加費:不明
- ・開催日:4月~11月まで毎月第4水曜日
- ・公式サイト:豊平神社
札幌以外の古物市場まとめ
次に、札幌から近い場所の古物市場をいくつか紹介していく。
USS オートオークション
- ・開催場所:北海道江別市角山71-9
- ・ジャンル:自動車
- ・入会金:100,000円
- ・年会費:なし
- ・参加費:なし
- ・開催日:毎週水曜日
- ・備考:古物許可証取得から1年以上、店舗で営業していることが入会条件
- ・公式サイト:USSオートオークション
TAA(トヨタ・オート・オークション)北海道
- ・開催場所:北海道千歳市泉沢1007-190
- ・ジャンル:自動車
- ・入会金:30,000円
- ・保証金:50,000円
- ・参加費:不明
- ・開催日:毎週木曜日
- ・公式サイト:TAA(トヨタ・オート・オークション)北海道会場
旭川リサイクル古美術親交会
- ・開催場所:北海道旭川市東旭川町下兵村362-10
- ・ジャンル:ブランド品、時計、宝石、家具、家電、骨董品、美術品、衣類、雑貨、カメラ、自転車、着物など
- ・入会金:なし
- ・年会費:なし
- ・参加費:2,500円
- ・開催日:第1、第3、第4木曜日
- ・公式サイト:情報なし
ホンダオートオークション(HAA)
- ・開催場所:北海道千歳市泉沢1007番245
- ・ジャンル:自動車
- ・入会金:35,000円
- ・年会費:なし
- ・参加費:なし
- ・開催日:毎週月曜日
- ・公式サイト:ホンダオートオークション(HAA)
旭川オートオークションプラザ
- ・開催場所:北海道上川郡鷹栖町8線西2号2番地
- ・ジャンル:自動車
- ・入会金:不明
- ・年会費:不明
- ・参加費:不明
- ・開催日:毎週金曜日
- ・公式サイト:JU旭川
まとめ
古物市場と古物市場への参加の方法、さらに北海道札幌市の古物市場の情報について記載した。古物市場に興味を持ったなら、まずは古物商許可証の取得から始めよう。
古物商許可証を所持する人数は年々増えており、ネットオークションで中古品を取引する場合や「せどり」をおこなう場合などでも古物商許可証が必要なので、持っておいても損をすることはない。
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大量の商材や安価な価格で仕入れができる古物市場は、中古品売買をおこなう業者にとっては有益な仕入れ先であるが、個人の買取利用も欠かせない存在である。
店舗の評判や利用客を増やすのは顧客であり、安定した店舗経営を目指すなら集客活動ははおろそかにできないポイントだ。
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