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メルカリで買ったものをまた売る/高く売ると違法?バレる?

読了目安:11分
更新日:2022/04/07
公開日:2022/04/06
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不要なものを出品して売る・欲しいものを安く購入する・手に入らなかったものまで見つけることができるメルカリ。スマホひとつで購入も販売も可能なフリマアプリだ。国内の8人に1人がメルカリで売買をしているというデータもあるほど、今やメジャーなサービスとなっている。

だがそれだけに、メルカリにはさまざまなユーザーがいる。上記のように単純に不要品を手放したり、安くアイテムを購入するためにメルカリを利用しているユーザーだけではない。その思惑は、人それぞれだ。そして、各人のメルカリの利用の仕方が、たびたび問題視されることもある。高額転売などが代表的な例だ。

高額転売とまでは言えなくとも、メルカリで購入したものをメルカリで売ること、さらに購入した価格よりも高値で売ることはどうだろう。もし、自分から商品を購入したユーザーが、より高い値段で購入品を売り払っていたら……。その事実に気がついとき、心中穏やかではいられない人も多いのではないだろうか。元々の出品者にしてみれば、決して気持ちのいい行為ではない。

しかし、上記の行為は法律上の問題はあるのだろうか。また、メルカリで購入したものをメルカリで売る・買値よりも高く売る行為は、バレるかどうかという点も論点としたい。

本記事のポイント
  • メルカリにおける高額転売の規定は?
  • 購入・売却をメルカリでおこなう転売は問題がないか
  • 売買する上で注意したい法律とは
自身でアンティーク古物を扱うかたわら、古物査定士認定協会広報担当をしているフリーライター。現在は『手続きドットコム 古物商』『和樂web』等で執筆をしているほか、古物商系企業で出資を目的として投資家向けに動画原稿を作成している。国語(中高)、書道(高)、司書教諭、司書免許所有。「日本の伝統文化の保持」に関する論文で受賞経験あり。 古物査定士認定資格証会員番号:1179026007

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メルカリで購入したものをメルカリで売ることは可能

メルカリに出品されていた商品を購入して、その商品をふたたびメルカリで販売することはできるのか。 もちろん問題はない。たとえば、メルカリで購入したゲームソフトをクリア後にメルカリに出品する。メルカリで購入した本を読み終わった後にメルカリで販売する。洋服を購入したものの、サイズが合わなかったり、似合わないといった理由で手放したいこともあるだろう。

メルカリで購入したものを手放したいときは、メルカリを使って売るケースが多い。メルカリは、購入だけではなく同じアカウントで販売もできてしまうからだ。利用料は出品料が発生せず、商品が売れたときの販売手数料10%がかかるのみと便利である。

そのため、メルカリで購入してメルカリで売るという行為は、非常にメジャーだといえる。こうした行為は、メルカリでも禁止されていない。メルカリが目指しているのは、必要なものが必要な人の元に届き、廃棄の少ない循環型社会である。企業としてのビジョンからも、上記の行為が問題になることはないと見ていい。実際に上記のような使い方をしているユーザーは、非常に多い。

神崎 なつめさん
すぐに手放す事情が生じた場合に、マナーとして手放す事情や以前に売ってくれた人への謝罪を商品ページに織り込む人も多いです。

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メルカリの購入価格より高値で売るのは違法?

メルカリで購入したものが不要になり、リサイクルショップに買取に出したとき、査定額が高くなることもあるだろう。また、別のオークションサイトへ出品したところ、買値より高値で落札されるケースもある。こういうケースが存在するように、入手時よりも高値で売却したとしても、まったく問題はない。つまり、違法性はないと言える。

しかし、メルカリ内でおこなった場合はどうだろうか。メルカリで購入したものをメルカリで高く出品するケースだ。メルカリの規約で禁止されていることもありえる。

以前は明確に禁止されていた

実は、数年前のメルカリ規約では、メルカリで購入した商品を購入価格より高値で販売する行為を明確に禁止していた。転売などの営利を目的としてメルカリ商品を購入し、著しく高い金額で売ることは、不正と判断される行為の事例としてあがっていたものである。出品価格が、購入時の商品代金+メルカリ手数料+送料+クリーニング代などをこえないようにと具体的な指摘もあった。

しかし、現在上記の項目は規約から消えている。販売価格は、原則ユーザーに一任されているといえるだろう。

営利目的の購入と判断されるとNG

一方、現在のメルカリ規約でも下記のような商品の購入は禁止されている。

  • ・購入意思のない注文
  • 転売などの営利を目的とした商品の購入
  • メルカリの判断でいたずら目的とみられる注文

この規約からわかるのは、はじめから転売目的でメルカリに出品されている商品を購入し、その商品を販売することはNGということだ。つまり、自分で遊ぶためにメルカリで購入したゲームをクリアした後に購入価格より高く出品するのは禁止されていない。

しかし、使用目的などではなく、はじめから転売する目的でメルカリで購入したものを 高く売るのは禁止と読み取れる。

神崎 なつめさん
メルカリは仕入先として考えると、かなり安く仕入れられるケースが多いため魅力的に見えることが多いです。しかし、上記の規約があることからも分かる通り、購入時の本人確認などがしやすいように設計されていません。古物商人の中には、メルカリで仕入れるために、「メルカリが本人確認しているから、ハンドルネームでOK」「1社員が一度購入し、会社に売るという形をとっているからOK」などの独自の解釈を展開しているケースもあるようですが、当然、警視庁では「不適切」という見解です。

営利目的の購入と判断されるのは?

場合によってはメルカリから営利目的の購入と判断されることもあるかもしれない。

法外な価格で販売する、古物市場などではなくメルカリで仕入れて高額で販売する、頻繁にメルカリ内で購入したものを購入価格より高く売る、上記の行為を継続しておこなう。このような場合、利益目的とみなされ、メルカリ規約の「転売などの営利を目的とした商品の購入」に接触してしまう可能性がある。

高額販売自体は禁止されていない

使用目的でメルカリを利用して購入した商品の高額販売は、現在禁止されていない。あくまでも転売目的でメルカリの出品物を購入することを禁止している。

実際に、人気があり品薄のゲーム機など、定価よりも高額でメルカリ転売されている商品が多数みられる。メルカリの運営者は、高額で出品されているだけで一律に規制することは現状考えていないと答えている。

ただし、自由な取引を尊重する一方で、需給のバランスが著しく崩れているケースについては放置できないという考えを示す。その対策として、相場とあまりにも価格がかけはなれている高額出品については、購入者側に対するアラート通知機能を実装した。高額転売を禁止するのではなく、購入者への注意換気をする方向だ。

神崎 なつめさん
2022年3月には、東京ディズニーリゾート(TDR)の商品が不適切に高額転売されていることを受け、オリエンタルランドと連携して対策が講じられる報道もありました。高額販売自体は禁止されていないものの、ゲーム機等でよく見られるような高額転売は歓迎されていないことが伺えます。

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覚えておきたい法律やメルカリ規約

メルカリで購入したものをメルカリで販売すること、高額な値をつけること。上記は、利益目的で購入したものでなければ、法律上も現在のメルカリ規約上でも問題ない。ただし、物事には例外があるものだ。そこで覚えておきたい法律について紹介したい。

チケット不正転売禁止法

国内でおこなわれるコンサートや映画などの芸術・芸能イベント、またスポーツイベントなどのチケットのうち、座席が指定されたもので、有償譲渡を禁止する旨が明示されたチケットの転売は法律で禁止されている。これを特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律という。ちまたでは、チケット不正転売禁止法と呼ばれるケースが多い。2019年6月から施行されるようなった比較的新しい法律である。

この法律が制定される前は、各都道府県の迷惑防止条例により、チケットの転売は、ダフ屋行為として取り締まられていた。しかし、インターネットでの転売は迷惑防止条例で取り締まることはできなかった。また、全ての地域で規制法があるわけではなく、罰則が異なっていた。そのため新しく制定された法律である。

これにより、特定興行入場券を不正に転売するとメルカリでも罰せられるようになった。仮に上記に違反した場合、1年以下の懲役、100万円以下の罰金、またはその両方が科せられる。メルカリで高額転売をした場合は、刑事罰のほか、出品の取り消しやアカウントが停止されてしまうだろう。

だが、行くつもりで購入したチケットが仕事や病気などの理由から不要になってしまうこともあるだろう。その場合、条件にあてはまるチケットなら、メルカリに出品することは可能だ。

  • 転売目的で得たとみなされるチケット
  • 記名式チケット、個人情報の登録があるもの
  • 使用が利用者本人に限定される
  • 手元にないチケット

上記の出品禁止チケットにあてはまらず、全体像が確認できるものは出品できる。たとえば、メルカリに出品されていたチケットを購入したが、予定の都合がつかなくなりメルカリにて販売するケースは大丈夫ということだ。

ただし、自分で行くために購入したチケットでも、購入した金額よりも高値で出品してしまうと転売目的と判断される可能性が高い。チケットに関しては、法律で取り決めがあることから、メルカリでも他のカテゴリーよりもかなり厳重に取り締まりをしている。それこそ、出品額・購入額に手数料や送料をプラスした金額以下に設定したほうがいい。

神崎 なつめさん
チケットに限らず、ブランド品の偽物や酒類、ワシントン条約に抵触するものなど、法律で売買自体が禁じられているものは少なくありません。

メルカリ規約は変更されることもある

メルカリを利用するのであれば、法律だけではなくメルカリの規約も守らなければいけない。現行の規約では、メルカリで購入したものをメルカリで売る、高額で販売をすることも禁止されていない。だが、以前はメルカリで購入したものをメルカリ内で高額販売することは禁止されていた。このことからわかるように、メルカリでは適宜規約の変更をしている。

規約の変更後に、メルカリの提供するサービスを利用した場合は、その変更に同意したことになる。メルカリを利用していくなら、Webサイトやアプリに掲示された規約変更内容は、常にチェックしておかなければならない。

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そもそもバレる?

メルカリで購入したものを再度メルカリで売ったり、高く売ることは、そもそもバレるものなのだろうか。メルカリでは、出品や購入が適正におこなわれるように、AIによる監視をおこなっている。

しかし、AIも万能ではないため問題のある出品などを検知できない、もしくは時間がかかることもある。そのため、絶対にバレるともバレないとも言い切れない。だが、メルカリでは問題のある出品などをユーザーが違反報告する仕組みもある。購入した金額よりも高く販売した場合、その出品者からクレームや違反報告される可能性もあるだろう。

まとめ

メルカリ内で購入したものをメルカリで販売することは、禁止されていない。購入した金額より、高く売ることも違法ではない。ただ、メルカリの規約として利益目的での購入は禁止されている。そのため、利益目的でメルカリで購入した商品をメルカリにて販売する行為は、規約に触れるといえる。

特にチケットの場合は、メルカリの規約だけではなく、チケット不正転売禁止法にも違反するおそれがある。その場合は、1年以下の懲役・100万円以下の罰則、もしくはその両方が科せられてしまう。

買値より著しく高値で出品した場合、転売目的で購入したわけではなくても、取り締まられる可能性もある。また、メルカリの規約は適宜変更されているので、今は問題がなくてもこれから先も問題がないとは限らない。常にメルカリからのお知らせには、注意を払っておこう。

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運営会社

会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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