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モーリス・ユトリロは、フランスの画家である。 母親のシュザンヌ・ヴァラドンも著名な芸術家であったが、アルコール依存症の治療の一環として絵を描き始めたという経緯があり、彼が描いた絵の多くが今でも高い評価を獲得している。
当コラムでは、モーリス・ユトリロの絵画の価値からおすすめの買取業者までまとめていく。興味がある人は、ぜひ最後まで目を通していただきたい。
本記事のポイント
- モーリス・ユトリロの三つの時代のうち、高額になりやすい時代の作品とは?
- 人気の高い作品とは?

CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
モーリス・ユトリロの作品の特徴や作風
モーリス・ユトリロは、フランス人ながらエコール・ド・パリの一員に数えられているが、他のエコール・ド・パリの面々との交流はほとんどなく、パリの街中の風景を描いていた。
彼が残した作品のほとんどが風景画だが、作品の傾向により印象派時代、白の時代、色彩の時代と区別されている。
- 印象派時代・・・シスレー回顧展の影響を受けつつも、奥行き・堅牢さを獲得した線、深められたデッサンなどの構図が特徴的。
- 白の時代・・・初期のパリとランスの大聖堂を描いていた時代で絶頂期と評される。
- 色彩の時代・・・白の時代に使われた光と明暗法の調和から生み出された統一感と硬い輪郭線で空間を構成した幾何学化によりバランスを保つ。

画家・モーリス・ユトリロの代表作
- 「クリニャンクールの教会」
- 「彼の祖母および彼の犬」
- 「モンマルトル、ノルヴァン通り」
- 「雪のモンマルトル」
モーリス・ユトリロの絵画の価値とは
アルコール依存症の治療の一環として絵を描き始めたという、画家の中でも異色の作家として知られるモーリス・ユトリロであるが、その絵画の評価は高く、世界的に人気がある。
油彩は非常に高額
モーリス・ユトリロはパリの街並みなどの風景画を描いていたが、人気の高い風景画の油彩ともなるとオークションなどで数百万円以上で取引されており、中には1,000万円以上の価格がつくこともある。
ただし、油彩は価格も高額で市場にはあまり出回らず、美術オークションなどで売り出されることが多いため、モーリス・ユトリロの作品で入手できる機会が多いのは、ポショワールやリトグラフといった版画だろう。
原画の落札例
- 「モンマルトルへの道」1,850万円(SHINWA AUCTION)
- 「郊外の通り」1,650万円(SHINWA AUCTION)
- 「郊外の教会」1,550万円(SHINWA AUCTION)
- 「Painted circa 1912 - 1913」839.5万円(SBI ART AUCTION)
価格に幅のある版画
モーリス・ユトリロは他のエコール・ド・パリのメンバーと同様に、多くの版画を制作した。名刷師ダニエル・ジャコメとの共作となる「霊感の村」という挿画本に使われたポショワールなど、評価が高い作品は版画ながらも十数万円〜数十万円で取引されている。
ただ、版画は内容により価格が異なることが多く、作品によっては数万円で入手できることもある。モーリス・ユトリロの版画の売却を考えている場合は、その版画が市場でどのような価値を持つか、事前に調査しておくと安く買い叩かれることを防げるだろう。
リトグラフ・ポジョワールの落札例
- 「サン=ピエール教会」8万円(ザ・コノサーズ)
- 「バスティーユの洗濯屋」8万円(ザ・コノサーズ)
- 「モンマルトルのモティーフ」8万円(ザ・コノサーズ)
- 「サン=ベルナールの館」8万円(ザ・コノサーズ)
リトグラフ・ポジョワールの販売例
- 「モンマントル」リトグラフ35.4万円(おいだ美術)
- 「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」ポジョワール43.6万円(おいだ美術)
- 「古きサンヴァン通り」ポジョワール27.8万円(おいだ美術)
- 「ノートルダム寺院」リトグラフ19.8万円(OROCHI)
- 霊感の村「サンベルナールの城」ポジョワール148,500円(アトリエ ブランカ)
高額で売却できるのはどのような作品か
世界的に人気があるモーリス・ユトリロであるが、手掛けた作品が常に高額で売却できるわけではなく、思ったより安く買取される場合もある。それは絵画の種類や状態によって価値が異なるためである。ここでからは、高額で売却が期待できる作品について記載していく。
人気の高い作品
モーリス・ユトリロが手掛けた作品の中でも、世間的な人気が高い作品はそれだけ需要が高く、売却価格も高くなる。前述の「霊感の村」という挿画本に使われたポショワールなどが人気があるが、特に白の時代と呼ばれモーリス・ユトリロが画家になってまだ日が浅い初期の時期に描かれた作品は、彼が残した絵画の中でも評価が高く、高額での売却も期待できる作品といえよう。

状態が良い作品
いくら人気がある作品でも、状態が悪ければ評価は下がり、売却価格も下がってしまう。正しい方法で保存しておかないと、日焼けやシミなど作品の状態が劣化する原因となる。日頃から保管方法には細心の注意を払って、劣化しないように心掛けよう。
作者のサインがある作品
作中にモーリス・ユトリロのサインがあれば、作品としての価値が上がるため売却価格も高くなる。
サインは作中のほか、額縁の裏側や梱包してある箱などにも書かれている場合があるため、所有しているモーリス・ユトリロの作品のサインの位置を確認しておこう。
エディションナンバー・サインの種類も価格に関わる
版画は複数制作できるのがその特徴でもあるが、エディションナンバー(限定数)がある作品は、エディションナンバー以上制作されないため、希少性が生まれて価値が上がる可能性がある。
しかし、版画には図柄と一緒に刷られる版上サインもある。版上サインだと価値が下がることもあるが、版画の多くが版上サインであることから、モーリス・ユトリロの版画の場合は、サインにより価値が高く評価されるだろうが、版上サインであっても大きく価値は下がらないだろう。
買取業者の選び方
絵画を売却する際にはさまざまな方法があるが、買取業者に売却する場合は、世界的に有名なモーリス・ユトリロの作品を強化買取している業者は多いことから、まずは買取業者の選択が必要である。
複数業者の買取価格を比較する
買取業者を選択する場合に目安となるのは、モーリス・ユトリロの作品の買取価格となる。最初から1社だけに決めてしまうと、価格を比較することができず買取相場を把握することができない。
そのため、複数の買取業者に売却しようとしているモーリス・ユトリロの作品の査定をしてもらい、得られた見積もりを比較して一番高額の見積もりを提示した買取業者に売却するのがいいだろう。
買取実績豊富な業者を選ぶべし
また、候補となる買取業者を見つける際には、その買取業者がモーリス・ユトリロの作品に精通しており、作品の売却について実績が豊富な業者を選択するのがいいだろう。実績豊富な業者は、作品価値はもちろんのこと、市場価値も把握しているため適正価格での見積もりを提示してくれるのだ。
買取業者によって価格が異なることも多いため、どの業者で売却するかは非常に大切なポイントである。そのため、業者選びはめんどうだと思わずに慎重におこなってほしい。
モーリス・ユトリロを売るならヒカカク!で賢く一括査定申込み
オークションサイトやフリマアプリなどを使うのは面倒、取引の際のトラブルも不安。 「ヒカカク!」は楽に高く売りたい時、様々な買取業者の買取価格を比較できる相場情報サイトだ。
モーリス・ユトリロのような有名作家の絵画を売るときは、複数の業者で比較してから売るのがおすすめだ。しかし、複数業者で見積もりを出してもらうには時間がかかり、多くの人はめんどくさくて敬遠してしまう。
また、オークションなどで売却しようとする人もいるが、オークションよりも買取業者のほうが専門家が鑑定してくれるため、高く売れることが多い。さらに、オークションへの出品はクレームが来ることも少なくない。
しかし、「ヒカカク!」ならそんな問題も解決できる。こちらから無料で査定依頼が可能だ。モーリス・ユトリロの買取を考えている人はぜひ利用してみてほしい。
絵画の買取におすすめの買取業者
最後に、絵画の買取におすすめの買取業者をいくつか紹介する。モーリス・ユトリロに限らず、絵画や美術品を売るときには、買取業者の選択が何よりも大事だ。業者選びは高価買取にもつながるため、しっかりと業者の特徴について理解しておくのがいいだろう。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
フォームやLINEから査定を実施している総合美術買取センターは、東京、名古屋、大阪、福岡の都市圏をはじめ日本全国を対象として出張買取をおこなっている。
出張買取といえば、強引な買取トラブル報告などが少なくないが、「作品のお引き上げにかかる送料や査定料、出張費用などお客様へ費用をご請求することは一切ございません」「クーリングオフ制度を導入しております」「電話やメールで後から営業するような行為は一切しておりません」と安心できる言葉がサイトで並んでいる。
花田美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
花田美術は、絵画や美術品の買取をおこなっている業者として人気だ。日本画や洋画、掛け軸や骨董品の買取を強化しており、どんな作品でも現在の市場価格と照らし合わせた上で、適正な価格で買取してくれる。鑑定士の実績も豊富で、査定結果の信頼性も高い。
買取は基本店頭買取のみとなっている。店頭では即査定をおこない、その場で現金払いされるため、スムーズに買取してもらいたい人に向いている。店舗は東京の銀座にあり、アクセスも便利で持ち込みしやすい。
LINE査定に対応している買取業者
おいだ美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
おいだ美術は、日本がや洋画、現代アートなどの作品を特に買取強化している業者だ。東京の銀座で20年の買取実績は他社よりも信頼性の高い鑑定が可能で、あらゆるジャンルの専門家が1点1点丁寧に査定してくれる。いつでも市場の適正価格で売れるのがうれしい。
買取は宅配・店頭・出張の3つの方法から選べる。どの買取方法でも査定料はかからず、即金・高価買取がウリの業者としても人気だ。また、買取以外にも委託販売などもおこなっており、最適な売却方法を提示してくれるのも魅力だ。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂は古美術の買取業者の中では大手である。モーリス・ユトリロに限らず、金額の大きい作品を多く買取実績としてあげている。LINE査定など、簡単査定のほか、店頭や全国の出張買取などにも対応している。
出張買取に対応している買取業者
ダッドアート
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ダッドアートは東京に構える絵画買取専門店だ。人気の作家からマイナーな作家まで幅広く買取をおこない、いつでも相場に適正な価格で買取してもらえる。創業33年の経験と実績を持ち、強い販売経路を持っているため他社よりも高額での査定が期待できる。
買取は宅配と出張のどちらかを選択して査定に出せる。しかし、絵画の買取で宅配を利用するのはリスクを伴うため、できる限り出張依頼するのがおすすめだ。査定から振り込みまでスムーズであるため、素早く売りたい人にも向いている。
翡波画廊
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
モーリス・ユトリロの作品を多く販売している翠波画廊は、同作家の作品の買取もおこなっている。「絵画で失敗したくない方」とサイトに大きく掲載しているため、自信のほどは高そうだ。
査定は来廊、無料フォーム、LINEのいずれか。買取は店頭、宅配、出張のいずれかとなっており、出張については「作品数が多かったり、サイズが大きい作品をお持ちの方」とある。
まとめ
当コラムでは、モーリス・ユトリロの絵画の価値からおすすめの買取業者までまとめてきた。絵画は買取に出す業者によって買取価格が変わるため、売ってから後悔したくないのであれば、事前に業者比較をおこなうのが大事だ。適当に業者を選ぶと売らなければよかったと思いかねない。
モーリス・ユトリロを売ろうと思っている人は、ここでの買取情報を生かし、少しでもお得な価格での売却を狙ってみよう。