日本最古の古銭は、683年頃に発行された「富本銭」とされている。和同開珎が日本最初の貨幣とされていたが、富本銭は1998年に飛鳥池遺跡から発見され、和同開珎よりも古くから使用されていたものとして知られた。銭は日本だけでも1300年以上の歴史があり、その種類も多種多様だ。
そんな古銭だが、持っていても価値がわからずタンスの肥やしに…という方もいるのではないだろうか。古銭は種類によっては高値がつくこともあるため、お手持ちの古銭ももしかしたら高額のものかもしれない。
そこで当コラムでは、古銭の価値と高値で取引されている古銭をランキング形式で紹介していく。手元に古銭があれば、ぜひ参考にしてみてほしい。
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古銭の種類
古銭はバリエーション豊かで、その種類は膨大だ。また、日本最古の銭が富本銭といってもそれもまた明確ではなく、多くの謎に包まれている。まずはそんな古銭のほんの一部を紹介する。
穴銭
「穴銭(あなせん)」とは、コインの中央部に穴が開いているもののことを示す。例えば、寛永通宝、永楽通宝、天保通宝などが穴銭の部類に該当する。現在の硬貨では5円、50円などのことを指す。
穴銭といっても数多くの種類が存在するため、100円ほどの価値のものから、数百万円以上で取引される古銭もあるようだ。中でも筑前通宝、盛岡銅山などの希少な穴銭は、高額査定が期待できるだろう。
絵銭
「絵銭(えせん)」とは、本物のお金ではなく、おもちゃのお金である。表や裏に絵柄が描かれていることから絵銭と呼ばれ、子供の遊び道具や記念品として作られた。
大黒 背大福、桃猿駒、水戸虎銭、五位堂銭 菊、などの種類が存在する。状態の良いものだと10万円以上の値がつくこともあるため、本物の硬貨ではないが、貴重な古銭と言えるだろう。
古紙幣
江戸時代の日本では各藩が発行する藩札などの地域通貨が流通していた。これが古紙幣だ。
その後明治時代になり、廃藩置県が行われると古紙幣は政府によって回収され、代わりに太政官札といわれる政府が発行した札や通商会社が発行した札などが使用された。
古紙幣はシワやシミの少ない、状態の良いものほど高額買取される傾向がある。
4. 大判
大判とは楕円形の延金である。16世紀以降に作られ、大きさはおよそ縦長143ミリ、幅84ミリとなっている。主に「金の時価×グラム数」が買取価格となる。
しかし、その希少価値からそれ以上の数百万円以上の高額で買い取られることも少なくない。
5. 小判
小判は、1573年から江戸時代にかけて使用された楕円形の銭である。
大判よりも小型で、正徳小判、慶長小判、元禄小判、宝永小判などは価値の高い小判として知られている。中でも正徳小判は正徳4年に4か月間だけ作られた小判で、250万円を超える値がつく。
6. 銀判
銀判とは、幕末ころに一部の藩で鋳造された地方貨幣である。主に東北地方で作られ、盛岡銀判、秋田銀判、会津銀判などがある。
これらの銀判は、模造品が造られていたこともあり、どちらも当時作られたものではあるが本物と偽物の2種類が混在する。そのため、鑑定が難しいと言われており、真贋のある専門家に依頼するべきだろう。主に3万~20万円ほどの値がつくようだ。
7. 記念コイン
記念コイン(記念硬貨)は、国家的な行事や出来事があったときに製造されるコインだ。
日本で最初に作られた記念コインは、東京オリンピックを記念した「東京オリンピック記念硬貨」である。古銭としての歴史はまだ浅いので、現時点での価値はあまりないようだ。
8. 銀貨・銅貨
銀貨・銅貨は、それぞれ銀と銅を原料として作られた銭である。現在の50円玉、100円玉が銀で、10円玉が銅で作られており、明治以降に作られた銀貨、銅貨の価値は大量生産されていたため値も低めだ。
また、日本国内のものだけでなく海外の銀貨・銅貨も取引されているようだ。
9. プルーフ貨幣
プルーフ貨幣は、コレクション用のコインとして作られた銭である。流通用とデザインも同じで使用することもできるが、観賞用として表面が綺麗に磨かれているのが特徴だ。
プルーフ貨幣はセットであるほど高値で買い取られやすく、これから価値が上がると言われているので大切に保管しておこう。
高額の古銭ランキング
古銭といっても色々なものがあり、種類や希少価値によって値段が大きく変動することがわかった。続いて高額の古銭をランキング形式で紹介する。
5位:博多御公用丁銀 300~400万円
博多御公用丁銀は、豊臣秀吉が朝鮮出兵した際の戦費や報酬として使われたもので、歴史的価値の高い銀貨である。
丁銀は取引の度に切って使うという特性を持つ。そのため完全品として残っているものが僅かであることも高額査定に繋がるだろう。
4位:括袴丁銀 400~500万円
括袴丁銀は、徳川家康の上覧用として造られた銀貨である。ナマコのような特殊な形状をしているため、鑑定士による鑑定をしてもらわないと価値が分かりにくいこともあるようだ。
また、この銀貨は、量目によって価値が決まる「秤量貨幣」という特徴も併せ持つ。そのため、同じ括袴丁銀であっても重量や見た目の差異が生じることもある。
3位:天正菱大判金 後藤祐徳墨書 700万円
天正菱大判金は、贈答用として造られた大判である。通常の古銭のように貨幣として商いに使われなかったものとして有名だ。そのため、発行数がたいへん少なく貴重なものだ。
また、天正菱大判金のような金貨は古美術品としての価値も併せ持っている。そのため、2015年にはスイスのチューリッヒでオークションにかけられた実績も存在している。
2位:明治3年旧20円金貨 2,000万円
旧20円金貨は、明治3年に発行された硬貨だ。発行枚数がたったの46,139枚という、たいへん希少価値の高い金貨だ。
特に明治3年、明治9年、明治13年、明治10年、明治25年の20円金貨は、かなりのレアとなっている。そのため、お手持ちの金貨は何年に発行されたものなのか確認してみよう。
1位:慶長大判金 2,000~3,000万円
慶長大判金には、慶長笹書大判金、慶長大判金、慶長大判金(明暦判)という3つの種類がある。特にこの慶長大判金は、最も価値の高い慶長笹書大判金で2,000万円~3,000万円もの高値が付く大判だ。
江戸時代の後半には回収や鋳潰が行われたため、残存数の少なさという意味でも話題性の高い大判となった。
古銭の買取におすすめの業者
2,000~3,000万円以上のかなり高額古銭もあるようだ。しかし、業者によって買取価格も大きく異なってくる。そこで、高額買取が期待できるおすすめ業者を紹介していくので、ぜひ参考にしてほしい。
七福本舗
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
七福本舗は、古銭からブランド物、ゲーム、カメラなどの買取を行っている買取業者だ。買取方法は、店頭・宅配・出張買取の3種類である。出張費・手数料が無料だが、買取価格に満足しなかった場合のキャンセル料はこちら側の負担となるので注意しておこう。
古銭買い取り福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古銭買い取り福ちゃんは、総合買取専門業者だ。中でも、この古銭買い取り福ちゃんは古銭を専門的に扱っている部門となっている。
買取方法は、店頭買取・宅配買取・出張買取の3種類用意されているが、古銭の量が多いなら出張買取がおすすめ。量が多いと店舗に持ち込むのも、宅配買取のための梱包作業も難しくなってくる。
さらに、かなり高額なアイテムになってくると、外に持ち出すのが少し不安である。出張買取であれば古銭を家の外に持ち出すことなく取引が行えるので、心配もいらない。
古銭買い取り福ちゃんでは、海外などにも販売経路を豊富に持っているので、他の買取業者で買取を断られてしまった古銭や記念コインでも買い取ってくれるだろう。専門の査定士が在籍しているので、査定額も信頼できるはずだ。
おたからや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
おたからやは、貴金属、宝石、ブランド時計、ブランドバッグ、切手、骨董品、絵画等の買取を行っている買取業者だ。買取方法は店頭買取、宅配買取、出張買取の3種類である。手数料など、すべて無料なので、気軽に利用できるだろう。
店舗件数は買取業者の中でもトップレベルであり、全国に店舗を構えている。そのため、なかなか他の買取業者が近所になくてもおたからやならあるなんて言うことも。店舗買取も安心して持ち込めるだろう。
すべての商品に専門の査定士がついており、厳しい目で査定してくれるので、安心して買取してもらうことができる。特に、とにかく他者よりも高額査定するという自信があり、査定額がいくらであってもその場で現金支払いしてくれるという。大手だからこそ実現できる高額査定であると言っても過言ではないだろう。
買取専門店大吉
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取専門店大吉は、様々なジャンルのアイテムを買い取っている業者だ。買取方法には宅配買取、店舗買取、出張買取の3種類がある。店舗は全国に300店以上あるため、近所に大吉を見つけることができるだろう。
ホームページでは全買取方法での買取の流れを丁寧に記載しているページがある。そのため、買取が初心者であっても安心して買取依頼ができるだろう。ぜひ実際に利用する際はチェックしてみてからにしてみてほしい。
古銭を買取してもらう際の注意点
次に古銭を買取してもらう上での注意点をいくつか紹介していく。古銭は状態によって値段も変動するので、注意するようにしてほしい。
古銭を綺麗にしない
古着などを買取に出す際には、少しでも綺麗な状態の方が高く買い取ってもらえる印象がある。そのため、アイテムをできる限り綺麗にした状態で買取してもらうのが高額買取のための絶対条件となる。しかし、買取してもらうアイテムが古銭となってくると少し条件が変わってくる。
磨いたり、薬を使って洗浄してしまうと古銭の表面を傷つけてしまう可能性があるのだ。そのため古銭は無理に綺麗にしようとせず、そのままの状態で保管しておくのがよい。査定前などにも、古銭を直接掃除やメンテナンスをすることは危険な行為となるため、避けた方がいいだろう。
付属品をそろえて買取してもらう
古銭のケースや保証書などがあるなら、査定の際一緒に出すとよい。ケースや箱に入っていたものは、セット品として買取してもらうことができる。
さらに、保証書がついているものは、価値が上がり高額査定が見込めるのだ。保証書は何を買取してもらうにも重要となるため、持っているようであれば必ず持ち込むようにしてほしい。
複数の業者に査定してもらう
古銭は販売経路の確保や鑑定が難しいものといえる。販売経路が十分にないと古銭を買い取っても高額で再販売するルートがない。そのため、古銭の買取価格はどうしても低くなってしまうのだ。よって、買取店選びにおいて、しっかりとした販売経路の有無は重要となってくるのだ。
また、査定士によっても査定額は大きく異なってくるようだ。実績のある大型買取業者や古銭を専門に行っている業者の方が、プロの鑑定士のレベルも高くなる。そのため、査定額も数万円程度変わってくることもある。
買取依頼のタイミングを見計ろう
古銭の買取にはタイミングも重要となってくる。古銭コレクションの流行は定期的にあるので、古銭ブームに乗って買取してもらうと高く買い取ってもらえるだろう。
また、記念コインなどは、イベントがあると製造される。そのため、イベントが開催される記念コインや、その前に造られたコインにも関心が高まる。
近年の大きなイベントは、2020年の東京オリンピックだ。その影響で1964年に行われた東京オリンピックの記念コインも注目されるだろう。
まとめ
今回、高額買取される古銭について紹介した。古銭といっても多種多様で値段や希少価値もさまざまである。そのため、素人目ではなかなか価値を判断できない。古銭の買取してもらおうと考えている方はぜひ一度、プロによる鑑定を受けてみてはいかがだろうか。
その際は、いくつかの買取業者に査定を依頼してみてほしい。どこの業者で査定してもらうかで、査定額に大きく差が出てくるだろう。多くの古銭は歴史的価値のあるものなので、ぜひ条件のいい買取を実現させてみてほしい。