家に大事に保管してある着物、祖母から貰ったものなど忘れたままになっていないだろうか。思わぬ高価な着物かもしれない。一度、査定して貰うと良いのではないだろうか。今回は、着物の買取情報について総括的にまとめている。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
着物とは何か
「着るもの」との意味から衣服と同義語として使用される場合もあるが、一般に着物とは和服の羽織、襦袢(じゅばん)、長着を指す。着物は長年受け継がれ、育まれてきたものであり、世界に誇る日本伝統の文化ともいえる。現代の日本の着衣としては洋服が一般的だが、日本の生活や文化にとけこみ易く、機能的かつ実用的な面があることから需要はある。
着物の歴史は、平安時代に遣唐使が廃止され、日本独自の服装に変わっていったことに始まる。朝服から公家の男子は束帯(そくたい)を、女子は十二単(じゅうにひとえ)を着用するようになった。鎌倉室町時代は武家男子は直垂(ひたたれ)を、女子は衣袴(きぬばかま)を着用するようになった。
室町時代末期に現在の着物の原型が出来上がったといわれている。そして安土桃山時代に入り、染色技術が飛躍的に進歩したことから繍箔(ぬいはく)、摺箔(すりはく)、絞りなど緻密な細工を施されたものが着用されるようになった。江戸時代に小袖が完成し、着物と帯という一般的なスタイルになった。明治以降、開国により他国の文化が伝わることで服装の欧米化が急速に進み、着物の文化は廃れていった。
着物を高く売る方法

Kimono / Jun Seita
着る機会が無いものの、大事に着物を取って置いてある、保管に手間がかかるので何とかしたいという場合、売ってしまうというのは選択肢としてかなり大きいものだろう。着物をどのように売るのかというと、個人オークションやフリーマーケット、リサイクルショップ、古着屋、質屋、着物買取専門業者などが挙げられる。
ただ引き取ってもらうのではなく、高い買取を希望するならば、それにはその着物の状態が大きく関わってくる。着物の状態を良いままにしておくためには手入れや、保管方法が重要となってくる。
保管・お手入れの方法
ここからは、着物の保管に必要な手順やお手入れについて紹介していく。

おさらい-Kimono and Sensu- / sakura_chihaya+
正しいたたみ方でたたむ
お手入れの基本はまずきちんとたたむことである。美しく保つ為には正しいたたみ方をすることが重要となる。汚れないように畳紙の上でたたむように心がけよう。折り目を正しく、長方形になるようにきちんとたたむこと。刺繍は箔のあるものはその部分に白い布や和紙を当て、変色や箔落ちを防ぐこと。
湿気を避け、重ねる場合も4枚までにする
湿気を避けることも重要となる。たたんだ着物は1枚ずつ和服用の畳紙(たとうがみ)に包んでから収納をする。収納場所としては虫を寄せ付けにくい性質のある桐の箪笥や衣装箱が良いとされている。そして通気性の良い上段から上質な着物をしまっていく。箪笥や衣装箱の底に白木綿を敷き、互い違いに着物をいれていくことで型崩れやシワを防ぐことができる。この時に重ねる枚数は4枚程度としておくこと。あまり重ねてしまうと型崩れの原因となる。一度シワがついてしまうと取ることが非常に難しいので、細心の注意を払って欲しい。シワは買取してもらう時にもマイナスポイントとなる。
素材に気を付けて別に別にしまうのがベスト
着物と帯は別々にしまうことがベストだが、他に方法が無ければ着物の上に帯を乗せる。ゴムを使った小物類は化学変化で金箔や銀箔を黒く変色させる原因となるので、着物や帯とは別にしまう必要がある。変色は買取を拒否されてしまうことがあるので注意しておこう。
防虫・乾燥材は生地にあったものを
桐の箪笥が無いという場合は防虫剤で対処することもできるが注意点がある。数種類の防虫剤を使用するとシミや変色の原因となるので、生地にあった防虫・乾燥剤を1種類だけ使用するようにしなくてはならない。シミは買取の際にマイナスポイントとなるだけでなく、買取を拒否されてしまう原因にもなるので特に注意を払って欲しい。また、防虫剤を置く際は着物や帯に直接触れないように箪笥や衣装箱の四隅に置くことが大事である。利用するのは重要なことだが、匂いが移ったりすることで買取の際に値段が下がってしまう原因にもなるので気をつけたい。
このようなことに気をつけて保管をしておくと着物を良い状態で保つことができ、高い値段での買取が期待できるだろう。
着物買取専門業者が最高値の場合が多い
特に着物買取専門業者にはプロがおり、着物の流通ルートも確保してあり、高く売ることができる点がメリットと言える。業者によってはインターネットで買い取りを行っているところも多く存在する。気軽に申し込るのも良い点だ。
保管状態および国宝級の品かどうかが決め手
着物にシミやシワがなく状態が良いものや、防虫剤の移り香などが無かったり湿気でカビが無いなど保管状態がしっかりしているもの、丈が十分にあること、畳紙に綺麗に入っているなどの条件が揃っていると高額で買い取ってもらう事ができる。
また、人間国宝の着物や有名な袖などは、それを証明できる落款や証紙があれば更に高額での買い取りが見込める。価値がわからないものや古い着物は一度、出張査定を行ってもらうことで、意外な掘り出し物があるかも知れない。
アンティーク品や工芸品は高値がつくことも
大正や昭和初めの着物で保存状態の良いものはアンティーク着物として高く買い取ってもらえることがある。昭和モダン、大正ロマンと呼ばれる特徴的な柄が、昨今のレトロブームによって高く評価されて、高い値段の買取につながっているのだ。しかしこれはブームに乗っている側面があるので買い取ってもらうのならばなるべく早くするべきだろう。
工芸品は地域による独特な伝統技術を用いた手法で作られたものが多く、その希少性の高さが高い値段での買取へとつながっている。言うなれば地域限定のレア商品だ。京都府の「京友禅」「京小紋」、沖縄県の「琉球紅型」「宮古上布」、徳島県の「阿波正藍しじら織」、山形県の「置賜紬」などがある。
査定基準まとめ
着物が高く売れる条件について詳しくまとめていこう。
保存状態が良いか
汚れやシミのひどい着物は買い取ってもらえないケースもある。買い取ってもらえるにしても査定額は大きく下がることになる。汚れやシミのある着物はメンテナンスに出す必要が出てくるのでその分評価が下がるという訳である。
素材が正絹かどうか
また、素材が正絹かどうかも決め手となる。基本、素材が正絹以外の着物は買い取り対象外となっていることが多い。ウールや化学繊維の着物でも買い取ってくれるケースもあるが、値段は期待できない。新しいものであるならば値段がある程度つく場合もあるので、買い取ってもらうならば早めにしたほうが良い。
色や柄の人気
着物の柄にも流行り廃りがあり、旬を過ぎた柄だと査定額も下がる。但し、古典柄といわれる流行に左右されない柄は安定した人気を誇っており、高値での買い取りが期待できる。
大きさ、落款や証紙
着る大きさが現代人に合ったものかということも場合によっては関係する。人間国宝などの有名人の着物や有名な袖などは、落款や証紙があることで高い査定が見込める。
おすすめの買取業者を紹介
最後に、着物の買取を行っているおすすめ業者をいくつか紹介しよう。
スピード買取.jp
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
汚れていたり、古い着物でも買い取りを行ってくれる点が便利といえる。柄や色が古い、シワが付いている、証紙・証明書がない、習い事で着用していたが今は使っていない、箪笥にしまったままの付け下げ、大量の着物など柔軟に対応して買い取りを行ってくれる。全国に店舗を構えているので、出張訪問などもしてくれる。
わそう時代屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
一部買い取りできない商品はあるものの、不要になった着物、箪笥に眠っている着物、帯、その他を買い取ってくれる。明治・大正・昭和初期の着物、帯などは多少汚れがあっても買い取ってくれる点が便利といえる。店舗への持ち込み、出張での買い取り、郵送での買い取りに対応してくれている。
着物なんでもん
買取を申し込むと梱包セットが送られてくるので、それで送って査定をしてもらう。着物だけでなく、和装関連の小物の買取も行っているので、着物と一緒に眠っているものがあれば送ってみるといいだろう。キャンセルになっても別で値段がかかることがないので気軽に申し込める。買取の事例もホームページに掲載されているので参考にしてほしい。
着物なんでもん買取プレミアム
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
出張買取、宅配買取、持込買取を行っている。シワやシミがついてしまっていても買い取ってくれることがあるので、買い取ってもらえなさそうだと思っていたものでも一度査定してもらうといいだろう。査定は無料なので利用してみるといいだろう。
着物買取 福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
出張買取を行っている。出張料、査定料、キャンセル料などが全てむりょうなので気軽に利用できるのが特徴だ。電話受付も行っているが、LINE査定もおこなっているので、まずは気軽に相談することからはじめよう。
買取は出張買取がよい
着物は予想外にデリケートにできている。天候などにも左右されやすく、また糸のほつれなども買取の値段を下げる原因となっている。出張買取ならば着物を動かさずに済むので、着物のコンディションを悪くすることなく査定してもらうことができる。出張料金が無料の買取業者もあるので、そこには注意して業者を選択しておきたい。
まとめ

着物 Kimono / themonnie
着物は海外からの注目も浴びている。「KIMONO」ブームが起こっており、着物の形を模した洋服などが注目されている。また、着物のリメイク品を求める外国人客も増えている。着物をリメイクしたドレスなどがある。日本人用の丈だと外国人には少し小さくなってしまうので、リメイク品の方が需要が大きいようだ。今着物の需要は拡大しているといえるだろう。
国内においても東日本大震災などの災害の影響で着物が無くなってきていることで需要が高まってきている。東日本大震災による着物の被害は甚大で、東北地方にあった着物のほとんどが失われることとなった。その為、国内でも特に東北からの需要が大きいと言える。
今まで中古の着物と言えば、そのまま古着として着まわされる形が多かったのだが、最近では着物としてだけでなく、バッグや巾着などの小物やアクセサリーとして形を変えての需要も出てきている。その為、以前は価値が無かったような着物でも今では価値が出てきているといえるだろう。着物を買い取ってもらうなら、今がよいタイミングなのではないか?