数あるオートオークションの中で、圧倒的なシェアを誇っているのが「USSオークション」だ。USSの会場は全国に19か所に及んでおり、衛星放送やインターネットであれば、毎日日替わりで行われる会場ごとのオークションを閲覧することができる。
オークションに出品されている車両台数は5万台で、年間239万台というから驚きだ。1週間に約2万台の取引が行われているのだ。
法人会員は約5万社にのぼり、まさに日本を代表するオートオークションといっても過言ではない。
中古車販売ディーラーであれば、大小を問わず、誰しもがそのオークションに参加したい。しかし、様々な情報によると会員になるには、かなり条件は厳しいと聞く。
ここでは、USSオークションを閲覧する方法について詳しくお伝えしていきたい。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
USSオークションとは
USSオークションは、日本を代表する中古車オートオークションだ。会員数は年々増えている傾向にある。出品者数がかなり豊富で、オークションには最新技術によって参加することができるから、とても快適に利用することができるのだ。
圧倒的な取り扱い台数から、希望する中古車情報は容易に得ることができる。日本の中古車相場を握っているのは、USSオークションであるともいえるだろう。市場シェアは35%に達するといわれている。
会場は全国に19か所存在する。会員になると、札幌、東北(宮城)、新潟、群馬、東京、JAA(東京都江戸川区)、埼玉、横浜、静岡、北陸(石川)、名古屋、R名古屋、大阪、神戸、HAA神戸、岡山、四国(愛媛)、福岡、九州(佐賀)のどこで行っているオークションも参加することができる。
会場の設備はとても整えられている。会場でエントリーしたのちに入場する。会場では、自身で出品している車両のリストを確認することができる。出品した車両の登録した指値リストを印刷することもできるので大変便利だ。退出の際には、仮計算書を出すことができるので、管理も手軽で簡単だ。
会場の席ごとに、オークションの状況が映し出されるモニターが設置されている。車両の検索や指値の登録、売買結果などリアルタイムで検索することができる。
大型の立体駐車場が設置されており、車両を下見することもできるようになっている。
USSオークションはどのような流れで行われているのか
USSオークションは、全国19の会場でオークションが行われている。全国の19会場の開催日は曜日で決まっており、例えば札幌は毎週水曜日、東京では毎週木曜日、大阪では金曜日といった具合だ。
どの会場も曜日が違うために、衛星放送やインターネットであれば、毎日オークションに参加することができるのだ。各会場においても、多くの中古車販売業者が集結しており、とても活気あるなかでオークションされている。
USSオークションでは、どのような流れでセリが行われているのだろうか。
オークションに出品する予定の中古車販売業者は、前日の午前中までに会場に搬入しておかねばならない。搬入をすると、自動車検査員によって評価が行われることになる。評価は10段階で、厳しく公平であるとの評判だ。評価を終えると写真撮影が行われ、そのままデータベースに登録される。登録された車両については、いつでも衛星放送やインターネットにおいて確認することができる。
オークション当日では、会場にエントリーすることによってオークションに参加することができる。会場に設置してある専用端末で、データを検索することができる。
購入希望者は、各会場に設置されてある大型の駐車場で保管されている出品車両を下見することができる。衛星放送やインターネットを利用している会員でも、下見代行を依頼することができるので大変便利だ。車の気になる箇所も遠隔操作によって確認することができるのだ。
セリのスピードは大変早く、約20秒に1台成約していくというから驚きだ。車種別にセリは運営されており、一度に4台から10台ものセリが行われている。
落札された車両は一週間後には落札した業者の元に搬入されることになる。 それまでに落札金額などのやり取りを行うことになる。車検証や印鑑証明などのやり取りも必要だ。
USSオークションを閲覧するには
USSオークションは、入会しなければ閲覧することはできない。
USS オークションには「現車オークション」「衛星TVオークション」「インターネットオークション」の3種類が存在するが、いずれにおいても現車オークション会員にならなければ閲覧することはできないのだ。
そのため、一般の個人はもちろんのこと、中古車販売業者であっても会員にならなければならないのだ。
購入する業者や個人のためにも、もっと広く開放すべきではという意見も存在するが、中古車オークション自体が中古車販売のプロだけが参加できるように門戸を狭くしているのだ。
どんな業種であっても、仕入れ販売を行う際には「目利き」が必要になる。その車両の状態がどのようなものか、中古車市場においての人気はどうか、 あらゆる角度からその車両について吟味し、本当の価値が中古車をオークションによって決定するのだ。 一般の人や経験の浅い業者であればこのようなことはできない。
目利きが出来るプロだけが参加することによって、中古車市場を守っているといえる。プロの業者だけが厳しいチェックを行うことで、常に公平な判断ができるのだ。
中古車を売買する一般の人にとっては、常に適正な相場の中で中古車の購入や販売を行うことができる。また中古車販売を行うディーラーにとっても同様だ。
入会する条件については後述するが、「 公安委員会から古物商許可証を受けてから1年以上経過している」という条件がついている。これはまさに中古車の売買において経験者だけが参加できるという意味なのだ。つまりUSSオークションを閲覧するにはプロでなければならないと理解することができる。ある意味当然といえば当然だろう。
USSオークションの入会方法
USS オークションを閲覧するには、条件を満たした業者が入会手続きを行わなければならない。どのような業者であっても、この条件を必ずクリアしなければならないのだ。
様々な中古車オークションがあり入会の条件もそのオークションによって若干違いはあるが、特にUSSオークションの場合、入会はかなり厳格であるといわれている。
他のオークションであれば、一般個人が副業で中古車販売を行っている一般個人が入会手続きを経て参加しているということも多い。
しかしUSSオークションの場合、一般個人ではなかなか超えることのできない条件となっている。どのような条件なのか見ていきたいと思う。
公安委員会から古物商許可証を受けて1年以上経過している
どのような業種であっても、中古物品の売買を行うためには公安委員会から古物商許可証を受けなければならない。この許可書を受けずに売買してしまうと、 法律違反となってしまうのだ。
古物商許可証自体は、その取得にそれほど難しいものではない。地元の警察署に出向き、必要な手続きを取ることで、許可を得ることができる。
ただしここで問題となるのは、「1年以上経過している」ということだろう。つまり「今から中古車販売ディーラーを営もう」という業者がUSSオークションに参加することはできないのだ。
とはいえ、USSオークションは冒頭から述べている通り、かなり多くの中古車の売買を毎週行なっているという実績があり、これから中古車販売を本格的に行っていこうという業者であれば、 是非とも参加しておきたいオークションであるのは間違いない。
そのため、古物商許可証については出来る限り早く許可を得ておくことをおすすめする。1日も早く1年以上経過するようにしておくためだ。
中古車展示場と事務所を設置しており営業活動をしている
常設されている中古車展示場と事務所を持っていることが条件となっている。また営業活動を継続して行なっていることも必要となる。
中古車展示場というと、大手の中古車販売ディーラーなど、広々としたスペースに中古車が並べられているイメージをしてしまうが、そこまでの必要はない。
個人で行う中古車販売業者であれば、1台もしくは2台ぐらいが限界であるということもあるだろう。自宅の駐車場を展示場として転用していることも少なくないと思う。
中古車展示場はそれでも可能だ。自宅を事務所とすることも可能なので、駐車場付きの一戸建てであれば特に問題ないといえる。
連帯保証人を用意する
USS オークションの入会において、最もハードルが高いといえるのがこの「連帯保証人を用意する」ことであろう。さらにこの連帯保証人は、不動産を所有していなければならず、入会の申し込みの際には不動産所有の証明書類まで提出しなければならないのだ。
正直、仲の良い友人というレベルであれば、このような書類を提出してまで連帯保証人になることはまず無理だろう。中古車販売の車両によっては、かなり高額になるものもあるので一般の人であればまず躊躇することになるからだ。
実際この条件がクリアできないとして入会できない業者がかなり多く、仕方がなく入会条件が緩やかな中古車オークションに流れている実態があるのだ。
多くの業者はこの条件を満たすために、「保証人代行サービス」というものを利用している。保証人代行サービスとは、保証人が見つからない業者に対して保証人を代わりに行うというとても単純なサービスだ。
不動産有りの保証人代行であれば、一名あたり10万円程度で利用することができる。
また保証人の問題ではないが、USSオークションに参加したいという業者自体が過去に金融トラブルなどを起こしている場合であれば、かなり入会は厳しいという情報もある。金融トラブルは全てクリアにした上で申し込みを行うべきだ。
保証金10万円を預託
入会時には保証金として、必ず10万円を預託しなければならないことになっている。
USS入会手続きの流れと必要書類
まずUSS公式サイトより入会資料を請求するところから始める。
【入会資料請求】
「入会資料請求フォーム」に業者名や所在地、電話番号、古物商許可証の番号など、必要事項を記入して送信するだけだ。
- 入会資料請求フォーム
- http://www.ussnet.co.jp/start/request.php
【入会申込書を提出】
入会申込書を最寄り会場や送付によって提出する。
ちなみに衛星放送やインターネットでの閲覧を希望している業者は、必ず会場に参加することができる「現車オークション」の登録が必要になる。入会申し込みをする際には、必ず「衛星TVオークション」「インターネットオークション」も申し込んでおくようにしよう。
入会申込書を提出する際には、所定の申込用紙以外にも必要書類があるので必ず確認しておこう。申込用紙以外で必要になる書類は以下の通りだ。
- ・申込みを行う本人と連帯保証人の不動産所有の証明書類
- ・古物商許可証の写し
- ・営業所、自動車展示場、看板などの写真、営業所所在地の地図
- ・代表者、担当者の顔写真
【資格審査】
以上の書類を提出することによって、資格審査が行われる。
入会申込書を提出してから、初回USSオークションを利用できるまでに1ヶ月ぐらい必要になるから、余裕をもって申し込んでおこう。ただし急いでいるような場合であれば、担当者に伝えてみるといいだろう。
【審査結果の通知】
通知結果が送付されてくる。ただしこの時点ではまだ審査結果が送られてくるだけで、オークションに参加する資格は得られていない。
入会するための保証金10万円を振り込み、会員登録を行わなければならない。
会員登録の際に必要になる書類があるので準備をしておくようにしよう。必要になる書類は以下の通りだ。
- ・会員契約申込証書
- ・印鑑証明
- (契約者分および連帯保証人分を各一部、法人会員の場合は商標登録謄本一部)
会員登録が行われると会員カードとIDカードが交付されオークションの参加が認められるようになる。
まとめ
USSオークションの閲覧方法についてまとめてみた。
USSオークションは、中古車販売業者のプロだけが参加できるもので、一般の個人や入会してない業者が閲覧することはできない。
ただし一週間で5万台以上も登録されているオークションで、年間では239万台にのぼるといわれていることから、利用価値はとても高いといえるだろう。
入会においては、ハードルが高いと言わざるを得ないが、これもUSSオークションのステータスであると言えないか。 入会のハードルについてはうまくサービスなどを活用することによって乗り越えることもできるので、検討してみるといいだろう。