まだまだ景気が良くなったという実感が得られないこともあるので、中古車市場は大きな人気となっている。
車好きの人であれば、中古車買取業を始めたいという人も少なからずおられるのではないだろうか。
中古車においても新車同様にさまざまな車種から選ぶことができ、走行距離が少なく経年劣化がそれほど見られない車両であればとてもお買い得であるといえる。
新車販売ではディーラーにかなわないものの、中古車市場であれば個人でも利益をあげることができ、やり方によっては事業拡大していくことも可能なのだ。
ここでは自動車買取のお店を開業するための方法やその資金について詳しくお伝えしたいと思う。

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自動車買取のお店を個人で開業するメリット
自動車買取業を始めたい人は、今までも自動車関連で働いていた人ばかりで、そもそも自動車に対して一般の人よりも熱い気持ちを持っている人がほとんどだ。
「いずれは自分の店を持ちたい」という人であれば、自動車買取業のメリットは大きいといえる。そのメリットについて2つの視点からお伝えしたいと思う。
今すぐ始められる
自動車買取業を始めたいという人は、今までにその経験があってもなくても、自動車に関する知識に長けている人ばかりである。そもそもベースに自動車に関する知識があるために、自動車買取業に参入することはそれほど大きな障壁にはならないはずだ。
手続きとして必要になるものはあるが、それほど難しいものではなく、費用負担もそれほど必要にはならない。
車両を確保しておくための駐車場や事務所が必要にはなるが、自宅の駐車場を活用することや、自宅の一室を事務所にすることで費用負担を抑えることができる。
個人事業主として、副業で始めている人もたくさんいる業界なので、サラリーマンとして働きながら週末起業として経験を積むこともできる。経験の中で売り上げを高めることができるならば、いずれは独立し事業拡大することも可能なのだ。
仕入れルートを確保できれば事業拡大も可能
自動車買取業で成功させるには、ニーズのある中古車をいかに確保できるかにある。中古車自体のニーズは高いのだから、うまく仕入れすることができるのであれば、利益率も高いので大きな収益を期待することもできる。
個人で自動車買取を行う場合、最初は自宅の駐車場などに車両を確保することになるから、せいぜい数台の販売を行うことからスタートすることになるだろうが、マーケティングを行い、どのようなニーズがあるのか分析することができれば、すぐに事業拡大につなげていくことができるだろう。
どのような方法によって開業することができるかについては後述するが、個人で身の丈に合った開業方法であっても十分に活躍できる余地は高いのだ。
自動車買取のお店を開業するための準備
自動車買取のお店を開業するにあたって、必ずしておきたい準備についてお伝えしていく。これらは法に関するものになっているために、きちんと理解して取り組んでもらいたい。
もしもこれらの手順を踏まずに自動車買取業を行ってしまうと、法律違反となる可能性も高いので注意が必要だ。
古物商許可証を取得する
自動車買取業を継続して行うためには、必ず「古物商許可証」の取得をしておかねばならない。古物商許可証を取得することなく自動車買取業の営業を行っている場合には、古物営業法違反として3年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い罪に問われることがあるから注意が必要だ。
古物商許可証とは、中古車を始め中古商品の売買を業として行う者すべてが許可を受けて携帯しておくべきものである。中古商品もしくは新古商品の売買を行う者を「古物商」と規定されており、公安委員会において許可を受けるために警察署に出向いて申請を行わねばならない。
中古商品は盗品が含まれていることが多く、これらを取り締まるために古物商は許可制として公安委員会が管理している。公安委員会のホームページにも古物商の情報が掲載されており、常に責任ある立場であることが分かる。
営業所がある地域の警察署にて申請をしなければならないが、手続きはそれほど複雑ではなく個人においても可能なレベルである。必要な費用や書類等については後述するが、許可までに早くとも40日程度要するので早めに申請することをおすすめする。
開業届
自動車買取店の経営を考えているのであれば、税務署に開業届を提出しておく必要がある。納税は国民の義務なのだ。
開業して1か月以内に提出しておかねばならないもので、提出しておけば確定申告の際には65万円の控除を受けることができるメリットがあるので忘れずに提出しておくようにしよう。
開業届とは正式には「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」と呼ばれているものである。
開業した地域にある税務署に出向いて手続きを行うものであるが、手続き自体は難しいものではなく10分程度で終了する手続きだ。またどうしても出向いて手続きができないという人であれば、書類送付やインターネットでも可能であるために国税庁や税務署のホームページで確認するといいだろう。
自動車リサイクル法における引取業の登録
自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)とは不要な自動車による公害をなくしリサイクルを促進するための法律で、自動車買取業だけではなく、車両の所有者すべての役割を示した法律だ。
この引取業の登録とは、車両の所有者から廃車を引き取り、解体業者などに引き渡す役割を担うために行う登録だ。不法投棄や不適正処理を行う業者をなくし、環境にやさしいリサイクルを促進させるための仕組みなのだ。
おおむねすべての車両が対象となっている。すぐに廃棄処分を行う車両を引き取ることはないかもしれないが、自動車買取業を行う上でいずれ必要となる登録であるために、当道府県または保健所設置市長において登録を受けるようにしておこう。
自動車リサイクルシステムへの事業者登録
廃棄自動車を車両の所有者から引き取り、解体業者などに車両を引き渡したあと、3日以内に公益財団法人自動車リサイクルセンター(情報処理センター)に対して報告しなければならない義務を有している。
この報告については電子情報で行う必要があるが、事前に自動車リサイクルシステムへの事業者登録をしておかねばならない。
無登録や無許可で廃棄自動車を取り扱った場合には、自動車リサイクル法違反として1年以上の懲役または50万円以下の罰金という重い罪に問われる可能性もあるから注意しておこう。
- 参考:自動車リサイクルシステム
自動車買取のお店を開業するための方法
自動車買取業を始めるための準備が整えば、いよいよ開業を本格化させることになる。ここでは具体的にどのようなポイントを押さえておくべきなのかお伝えする。
自動車買取のための事務所や土地を用意する
自動車買取を始めていくには、営業活動を行うための事務所や車両を保管しておくための土地が必要となってくる。
ただしこれらの事業を行う際に、最初のうちは「買取」「販売」の流れがうまくできないことも多いだろう。しかしその流れがしっかりとしたものになれば事業拡大のチャンスは大きくなる。
事業拡大のチャンスが来たときには、車両を確保するための土地が必要になるが、それまでは自宅の部屋を事務所として活用し、自宅の駐車場を車両のスペースとして活用するのはどうだろう。
費用負担を抑えることができ、その分を車両の買取に回すことができる。実際、副業や週末起業として経営されている人は自宅で開業している人が多いので参考にすればいいだろう。
自動車買取の方法をいくつか持っておく
自動車買取業を繁盛させていくためには、うまく車両を買い取って、整備した中古車を販売していくという流れを作っていく必要がある。まずは買取をうまく行うことが大事になってくる。
自宅で買取業を始めるような場合、知名度が高まるまでは買取の依頼に相談することは期待できない。そのため、専用サイトなどを作成し集客を図らねばならない。
集客が思うようにできるまでは、ヤフオクなどのオークションやメルカリなどのフリマアプリを活用することも一つの手段だ。個人での出品も多く、出品数も豊富にあるので必要な車両の購入を検討すればいいだろう。販売の場として活用することもできる。
また自動車オークション(オートオークション)への参加も検討するといいだろう。日本各地で開催されており、かなり豊富な車両を買取することができることから、効率よく仕入れを行うことができる。ただし登録にはハードルの高いオートオークションもあるので、オークション代行業者を活用することも手段として持っておこう。
保険やローンの代理店登録
自動車買取業を行うなかで、自動車の販売を行う際に「自賠責(自動車賠償責任保険)」への加入が必要になることが多く、また購入の際にはローンを活用したいというユーザーも少なくない。
これらの取り扱いができるようにするには、おのおのの代理店登録が必要となってくる。これらの登録が事業拡大のための要件にもなるので、必ず登録しておくようにしておこう。
中古自動車査定士の取得は必要か
自動車買取業を行うために「中古車査定士」という資格が存在する。この中古車査定士とは、日本自動車査定協会(JAAI)が行っている技能検定で、「小型車」「大型車」の2種類において正しい査定の知識を持っていると認定されるものである。
中古車といえども資産価値は高く、適正な評価が必要な業務であるため、これらの知識を有しているとアピールするためには必要な資格であるといえる。必ず必要になるものではないが、顧客に安心感を与えるためにも取得しておくことをおすすめする。
フランチャイズか個人事業か
自動車買取業の始め方については、フランチャイズか個人事業か選択することができる。
フランチャイズであれば、車両の整備の知識を有しているが、買取のことはそれほど詳しくないという人などであれば、そのノウハウを利用することができるというメリットがある。すでに販売ノウハウがパッケージ化されているために、その中ですぐに開業することが可能だ。ただしフランチャイズ契約において、月に数万円、年間で数十万円必要になることもあるから吟味して契約するようにしよう。
ノウハウを有している個人であれば、個人事業でチャレンジしてみるといいだろう。
自動車買取のお店を開業するときの資金
自動車買取のお店を実際に開業するには、どれくらいの資金が必要になるだろうか気になっている人は多いだろう。しかも個人事業として開業するのであれば、使える資金もそれほど多くはないはずだ。
ここではできる限り少ない資金で開業できることを考えてお伝えしていきたいと思う。
古物商許可証の取得費用
古物商許可証は必ず取得しておかねばならないものであるので、開業前に必ず警察署に申請しておくようにしよう。
取得費用については、警視庁のホームページで調べてみると手数料として19000円必要となる。警察署の会計窓口で支払う必要があるが、都道府県によっては収入証紙で支払うことになっているところもあるので確認しておくようにしよう。
またそのほかにも住民票、登記されていないことの証明書など役所などにおいて取得する費用を有する。必要書類については、営業する地域にある警察署のホームページで確認するようにしよう。
事務所や土地の費用
車両を確保しておくための事務所や土地については、個人事業で行う場合においては自宅の部屋を活用し自宅駐車場を保管スペースとすれば必要経費を削減することができる。
駐車場の確保が必要になる場合においても事務所だけは自宅を活用し、近所のできる限り安い駐車場を見つけて借りておくといいだろう。月に1万円~数万円程度の出費は仕方がないだろう。
自動車買取の費用
自動車買取店を開業すると、最初に買取からスタートすることになる。
個人事業で行うのであれば、中古車を購入したいというユーザーを見つけてから買取を進めていくことができればベストである。どれくらいの資金でどのような車種を希望しているのか確認ができれば、その仕入れに必要な金額を用意しておけばいいのである。
車種にもよるが、数十万円から100万円程度は少なくとも必要になるので開業の際には確保しておきたい。
オークションやフランチャイズに参加する費用
個人で参加することのできるヤフオクなどインターネットオークションやメルカリなどのフリマアプリであれば、登録にかかる費用は無料である(ヤフオクにおいてすべての機能を活用する場合であればヤフープレミアム会員代金として月額462円が必要)。個人事業で最初のうちは活用することになるから登録しておくといいだろう。
オートオークションに参加するには登録する企業にもよるが、保証金が10万円、入会金が5万円程度必要になる。ただしオートオークションに参加するにはハードルが高く個人事業では難しいので、オークション代行業者を活用することも検討しておこう。落札代行手数料が車両1台につき数万円程度必要にはなるが、事業の幅を広げることができるようになる。
買取業をフランチャイズで行う場合であれば、加盟金、販売手数料、オークション代行手数料などが必要となる場合が多い。加盟金は10万円~100万円程度、販売手数料やオークション代行手数料は車両1台につき数万円程度になることが一般的だ。各社の契約内容を確認しながら進めていくといいだろう。
まとめ
自動車買取のお店を開業するときの方法や資金についてお伝えした。
個人でお店を開業するのであれば、自宅を事務所兼車両の保管場所として活用するのであれば、それほど多くの資金を要することはない。必要となるものは古物商許可証だけでスタートすることができるため、申請に必要な費用と車両の購入費用さえ確保しておけば誰でも手軽に開業することができるのだ。
自分の身の丈にあった開業方法でスタートさせることができるということがお分かりになっただろう。あとは「買取」「販売」の流れを作っていくだけで事業拡大することができる。自分のカラーを存分に出して、ぜひとも成功を収めて頂きたい。
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