大判小判の買取金額は「何の種類を掘り起こしたのか?」によって大きく異なる。コレクター達が大注目している天正菱大判金や佐渡小判金などの有名大判小判を掘り起こせば、最低でも300万円~700万円もの高額査定が期待できるだろう。
しかし、これに対して流通量の多い嘉永一朱銀、万延二朱金、天保一分銀などを買取店に持ち込むと、数百円~という安すぎる査定額になってしまう。枚数や誰が作らせたものか、などは価値に大きく関係してくる。とはいえ、安いものでも大量に持っているのであれば買取に出す価値はあるかもしれない。
Fishpool gold coins / Lawrence OP

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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
まだ大判小判が眠っている地域も存在する
過去に大判小判の発掘が行われた場所の中には、「まだ数枚が見つかっていない」という地域も存在する。1961年に最上川で見つかった小判は、文政小判が23枚、文政二分金が9枚、文政南鐐二朱銀が358枚という非常に価値ある内容だった。
しかし当時の発掘では、飛脚が落とした古銭のうち72両と1分しか見つからなかったため、残りの7両と3分が未だに最上川の中に眠っていると言われている。
このような形で埋蔵金に関する情報は、さまざまなメディアで取り上げられている。その中でも「まだ見つかっていない大判小判の情報」に着目すると、発見した時に高値買取が期待できる貨幣と出逢いやすくなる。また発掘における労力を最小限に抑えるためにも、インターネットや書籍などを活用してターゲットを絞ってみて欲しい。
大判・小判の金としての価値
戦国時代から、金の価値が広がり始めたと言われている。大判・小判も、金の塊を叩いたり、伸ばしたりすることで形成され、貨幣として機能していた。とはいえ、市場で流通している金貨は小判のみで、大判は一般的に贈呈用に用いられたとされる。
大判・小判は、古さや希少性だけでなく、金としての価値も高いのだ。
大判小判は偶然の発見が多い?
全国各地で大判小判を発見した事例の大半は、工事現場で「たまたま見つかった」というものである。またこの他には、公園や河川で遊んでいた子供たちがキラキラとした大判小判を発見したという事例も多く見受けられ、日本国内では「大判小判=偶然見つかるもの」という固定概念が存在する。
しかし実際は、埋蔵金発掘を本格的に行うトレジャーハンターによって、作為的に見つけられた大判小判も多数存在している。国内に限定すれば、まだトレジャーハンターによって発見されたケースが報告されていないが、いつか埋蔵金を掘り起こす人もいるかもしれない。
トレジャーハンターの仕事
トレジャーハンターが公に露出していることは少ないため、実在しているか疑う人もいるだろう。
しかし、ネットニュースでは、八重野充弘さんをはじめとした実在のトレジャーハンターを観測できる。チームを作ってトレジャーハントしている人たちなどもいるようだ。趣味でトレジャーハンターをするには、それなりの出費があるため、趣味程度ではできない現実があるためであろう。

トレジャーハンター倶楽部とは
「トレジャーハンター倶楽部」などは、移動費用や宿泊費は団体側で出資してくれるという。費用の負担はないため、始めてやる人は個人ではじめるよりも、団体に所属するのがいいかもしれない。
「トレジャーハンター倶楽部」で発見があった場合は、メンバーで分配されるようだ。歴史のある団体でいうと八重野充弘氏の創立した、「日本トレジャーハンティング・クラブ」は歴史あるトレジャーハンター同士の連絡組織だ。宝探しを健全な趣味と捉えている人を進んで募集している。
日本の有名な大判小判と買取相場(2021年時点)
日本の大判小判で過去に見つかった有名なものを紹介しよう。
天正大判(天正長大判):数十万
豊臣秀吉が天正16年に作った金板型の貨幣。文禄元年(1592年)以降に使用された「長大判」と呼ばれるものは、現存する世界最大の金貨幣として有名だ。
見た目が美しいこの大判は、美術品としても評価が高い。世界で確認されているのはわずか6枚で、そのうちの1枚はスイスのチューリッヒでオークションにかけられるほど貴重だ。
金としての価値だけでも5兆円以上すると言われている。価値が高いことから、長い期間をかけてハンターたちが探すも一向に見つかっていない。
徳川埋蔵金:不明
360万両あるとされる金貨だが、一向に見つかっていない。一時期、徳川埋蔵金を研究する人達により赤城山(関東地方北部、群馬県のほぼ中央に位置する山)にあるとされたが、それでも特定に至れないままだ。
慶長大判金(明暦判):200〜1000万以上
江戸時代の明暦3年に起きた明暦の大火で、江戸の街は大半が焼けてしまい、大量の金貨だ溶けてしまった。溶けた金銀を鋳造し直された大判が、明暦大判と呼ばれる。古銭としての価値があるだけでなく、美術品としても非常に価値が高い。
正徳小判(しょうとくこばん):100万〜
新井白石による通貨吹き替えの際に鋳造された小判。当時徳川の命によって、高品質のものが求められていたが、より高品位である後期の慶長小判の品位にその品質が足りず、わずか4カ月ほどで改鋳となった。それゆえに、正徳小判は希少である。
大判小判を掘り出したらすぐに買取店に行くべきか?
日本国内で大判小判を掘り出したら、遺失物法に基づき警察署に届け出る必要がある。工事中に発掘した場合も、「埋蔵物発見届」を提出する。また誰が見ても明らかに希少価値が高いと判断できる慶長大判金(1枚2,000万円~3,000万円)などの場合は、文化財保護法が関係することもあるため注意が必要だ。
埋蔵金は法律上「遺失物」として扱われるため、民法第241条に従う必要がある。もし、6ヵ月以内に所有者が見つからない場合、発見場所が他人の土地なら、発見者と土地所有者で折半となる。全部が自分のものになるわけではないということだ。
仮に6ヵ月以内に、持ち主が特定された場には、所有者に返還しなければならない。発見者には最低5%~最高20%の「報労金」が支払われることになる。
このような実情から考えても、トレジャーハンターとして大判小判の発掘を行う際には「古銭に関する知識」と「遺失物法や文化財保護法などの法律知識」の両方を勉強しておくべきと言えるだろう。

家から出てきた場合はどうするべきか?
私物の場合でも、注意が必要だ。高価なものだった場合、自分の所有する土地から出たものであったとしても、埋蔵文化財は国民全体の享有財産とみなされるため、文化財保護法の規定による手続きが必要となる。該当するかどうかは、「埋蔵文化財包蔵地等照会書」を文化財保護課に送り調査してもらうことになる。
文化財的価値がされると判断されると、教育委員会や文科庁の手に渡る。だが、流通量の多い嘉永一朱銀(数百円〜10万円)、万延二朱金(数千円〜10万円)、(8000円前後)など、数千円〜数万円で買い取ってもらえるようなものであれば、該当しないだろう。
自分の手に大判小判が手に入ったり、遺失分から見つかったりしたら、買取りに出そう。買取りに出す前に、掘り出した古銭の買取相場を調べる時には、ヒカカク!内で公開している買取業者の一覧を情報材料として活用してみて欲しい。
大判・小判を買取りしてもらえる店
いざ大判や小判を発見して買い取ってもらおうとなったとき、どこで売却すれば良いのだろうか。この記事では、4つの買取業者を紹介する。
おたからや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド品や美術品、宝石、古銭、切手、ホビー、ギターなど様々な品物を取り扱っている買取専門店の「おたからや」では、大判・小判も買取している。
買取方法は店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの方法を用意しており、いずれも買取してもらう側が負担する費用は一切ない。店舗も全国にわたってあるが、持っていくのが困難な場合は、出張に来てもらおう。おたからやにはその道に精通したスタッフが在中しているため、大判・小判の価値についてしっかり見極めてくれる。
査定にかかる費用負担もないため、もし手元に大判・小判があってその価値を知りたいという読者がいれば、ぜひおたからやに買取・査定申し込みをしてみてほしい。実績の多い専門店であるため、しっかり価値を見極めてくれるだろう。
店舗も拡大中で、2017年に入って半年で20店舗以上がオープンしている。多数メディアにも取り上げられており、知名度も高い。おたからやはどこよりも高く買取りすることを謳っているため、大判小判の査定をするのにもオススメだ。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取を頼もうと思ったら、サイトに記載されている古銭買取対象店舗に行く必要がある。関東圏は対象となる店舗がそれなりにあるが、一部の件では取り扱いがない。
鑑定が必要になるため、その場で査定額がわかったり、古銭が戻ってくるわけではないようだ。2〜3日程度、詳細な鑑定が必要なものは1ヶ月程度を要することもあるらしい。もちろん、長く鑑定してもらったからとはいえ、査定額に納得がいかなければ返却してもらうこともできる。
取得には通常1〜2ヶ月かかるが、「日本貨幣商協同組合の鑑定書」があれば高い評価をつけてもらえるとのこと。検討してみてはいかがだろうか。
なんぼや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド品、時計、宝石、金をはじめとした買取を行っている「なんぼや」では、大判・小判の買取価格実績を掲載している。こちらを見ると「24金の小判」など、金としての価値を強調している印象がある。
同ページには、金相場速報や金・貴金属買取の詳細リンクなども貼られているため、金をまとめて査定に出したい場合には良いかもしれない。
査定方法は電話・もしくはLINEでおこなえる。出張買取・宅配買取を行っているほか、駅から便利な立地に買取専門店を置いているため、あまり歩きたくない人でも買取をお願いしやすいのではないだろうか。
バイセル
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
「バイセル」では、古銭の高価買取をうたっており、買取実績が多く並ぶ。コラムを多く執筆しているため、大判の買取相場に関する記事なども上がっており、売却の際に参考にしやすい。
また、「保存状態が買取の査定に左右するため、自分では磨かない」といった細かな注意喚起も多くされている。大判・小判の売却を考えたときに、まず目を通してみても良いかもしない。
買取方法は、店頭買取、出張買取、宅配買取のいずれか。買取について、電話だけでなく、メールやチャット相談から問い合わせることも可能なようだ。