高値で売買できる骨董品を探す際には、骨董品作家に着目してコレクションを行う方法がおすすめである。買取価格に自信のある業者では、高価買取対象になる作家一覧を公開している。また、作家に関する知識を深めることができれば、コレクション時の商品選定がしやすくなるため、売買における迷いを軽減するためにも、骨董品作家への着目はメリットの高い方法と言えるだろう。
今回は、これから骨董品コレクションを始める皆さんにために、近年の売買で良い買取実績が多く存在している注目の骨董品作家を10人紹介する。
los angeles antiques show / Deidre Woollard
本記事のポイント
- 多く買取業者で効果買取で取り上げられている作家の一例
- 絵画やアンティークコインなど高額な骨董品は様々にある
- 買取業者などの取引事例も紹介

CONTENTS
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北大路魯山人
芸術家と美食家という変わった顔を持つ北大路魯山人の作品は、国内の高級割烹や料亭、旅館などでも多く使われている。また会員制食堂「美食倶楽部」では、提供される料理の器を魯山人自ら作っていたという変わったエピソードもあるため、「料理を引き立てる器」を求めて多くの料理人や宿泊施設経営者が彼の作品に注目している。そんな北大路魯山人の絵皿や花生けには、外国人コレクターが好むようなユニークなデザインが多く施されている。
また大正~昭和時代に作られた作品の中には1,000万円を超える高額査定も多く見受けられるため、骨董品投資目的の皆さんにもコレクションのメリットが高い陶芸家と位置づけて良さそうだ。
北大路魯山人の買取実績・買取相場・落札事例
- 「いろは屏風」5,000万円(iART)
- 「貴人葡萄」1,350万円(Shinwa Auction)
- 「雲錦鉢」1,100万円(Shinwa Auction)
- 「染付 福雅美生活 皿額」600万円(Shinwa Auction)
- 「染付詩文花生」250万円(Shinwa Auction)
- 「信楽蹲壺」85万円(八光堂)
- 「志野ぐい呑」85万円(緑和堂)
- 「志野芦絵鉢 茶道具」67万円(ヤフオク)
- 「志野半筒形茶碗 黒田陶々庵識箱」50.1万円(ヤフオク)
- 「唐津」30万円(緑和堂)

金重陶陽
備前焼の陶工として初の人間国宝となった金重陶陽は、岡山県を代表する人気陶芸家である。備前焼の復興に尽力した金重陶陽は、人間国宝となるたくさんの弟子を排出することにも成功している。金重陶陽の作品には、水差しや花入れといった実用性の高いものが非常に多いため、近年相場が高まっている茶道具のコレクターにとっても嬉しい作家と言えそうだ。
そんな金重陶陽の作品には近年コピー品が急増しているため、売買による損をしないためにも、箱書きの確認や信頼できる鑑定士から購入することを心掛けるようにして欲しい。
金重陶陽の買取実績・買取相場・落札事例
- 「象水滴」45万円(八光堂)
- 「備前擂座花入」35万円(八光堂)
- 「備前徳利」20万円(八光堂)
- 「備前茶碗」15万円(八光堂)
- 「抱瓶」15万円(エコリング)
- 「備前宝瓶」12万円(八光堂)
- 「備前酒呑」11.1万円(古裂會)
- 「備前平皿」10万円(八光堂)
- 「備前湯呑」10万円(エコリング)
- 「備前菓子鉢」6万円(八光堂)
- 「備前酒呑」5万円(八光堂)

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川合玉堂
代表作品「行く春」が重要文化財に指定されている、日本を代表する有名画家である。東京国立博物館や東京国立近代美術館にも多くの作品が展示されているため、一般の骨董品や美術品と比べて多くの人の目に触れる機会の多い作家と位置づけられる。東京都青梅市には、全国のファンや地元の有志によって作られた「玉堂美術館」もある。
川合玉堂の円熟期・60代の掛け軸は、50万円~60万円ぐらいの査定が付くことが多いと言われている。これに対して最も勢いのある昭和20年代の作品には、100万円を超える高額査定実績も多く見受けられるため、「どの年代に作られたものか?」を重視するだけでもより良い骨董品投資のできる作家だろう。
川合玉堂の買取実績・買取相場・落札事例
- 「緑蔭水車」600〜1,000万円予想(オークションハウス)
- 「湖畔晩晴」70〜100万円(アート買取協会)
- 「山家晩秋」55.8万円(ヤフオク)
- 「ひよどり」20〜30万円(アート買取協会)
- 「春雨」4万円(日本画ギャラリー オークション)

谷文晁
江戸時代後期に活躍した、日本画家である。「公余探勝図」や「青山園荘図稿」といった4つもの重要文化財を排出している谷文晁は、自らが営む画塾「写山楼」にて渡辺崋山や立原杏所などの育成にも尽力した。
そんな谷文晁の作品は、55歳~70歳ぐらいが最も勢いがあり、高額査定の対象になりやすい特徴がある。また長男の谷文二と一緒に描いた「カラス文晁」という落款の付く掛け軸には、70万円~80万円もの鑑定額も見受けられるため、合作であっても十分な価値のある作家と言える。
谷文晁の買取実績・買取相場・落札事例
- 「双幅 赤壁・桃源」35万円(八光堂)
- 「双幅 孔雀」20万円(八光堂)
- 「青緑山水図」10万円(八光堂)
販売例
- 「青緑秋景山水図」85万円(松本松栄堂)
- 「富士見西行図」65万円(松本松栄堂)
- 「寒江独釣図」45万円(松本松栄堂)
- 「江山烟雨図」15万円(秋華洞)


生野祥雲斎
別府竹細工を語る上で欠かすことのできない生野祥雲斎は、竹工芸の分野で初めて人間国宝になった著名作家である。大分県にある別府市竹細工伝統産業会館には、生野祥雲斎によって作られた数多くの作品が展示されている。モダニズムが採用されている昭和10年代の花籠には、生野祥雲斎らしいセンスと安定感、技量が相まって、人気テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)では、300万円の評価額が付いている。古いものはあまり出回っていないことを評価した価格だと考えられるが、古く希少な生野祥雲斎の作品は高額査定になることもあるかもしれない。
生野祥雲斎は、多くの買取店で高額査定の対象となっており、飾る楽しみ、使う楽しみ、売る楽しみの三拍子が揃った作家として高い人気があるようだ。
尾形光琳
重要文化財「風神雷神図」で知られる尾形光琳は、世界中の骨董品ファンが注目する江戸時代の画家である。掛け軸や屏風といった装飾的大画面を得意としている尾形光琳は、その画風を「琳派」として江戸の文化に定着させることに尽力した。
また後年の尾形光琳は、扇子や団扇、水墨画などへの挑戦もしているため、手頃な骨董品の売買を好む人にも購入可能なカテゴリの豊富な作家だ。そんな尾形光琳の作品には贋作が非常に多い難点があるため、購入の際には信頼できる鑑定士にサポートを仰ぐことが理想とされている。
尾形光琳の買取実績・買取相場・落札事例
- 「団扇」1,500万円~3,000万円予想、2021年7月3日開始(SHINWA AUCTION)
- 「枯木鵯画幅」168万円(古裂會)
- 「銹絵梅図火」80〜130万円(i ATRオークション)
- 「布袋画幅」18.111万円、状態考慮(古裂會)
- 「雪中芦画幅」12.38万円、状態考慮(古裂會)

加納夏雄
明治貨幣の原型デザインをしたことで知られる、幕末から明治時代に活躍した金工師である。加納夏雄の代表作品は、清水三年坂美術館や東京国立博物館に収蔵されている。廃刀令によって多くの金工師が廃業に追い込まれた時代には、海外で需要の高いシガレットケースや花瓶を作っていたため、良い形での転向が彼の世界的な人気を生み出したと考えられる。
そんな加納夏雄の買取実績の中には、明治4年に交付された一円銀貨や、鮮やかな龍図によって世界的なコレクターから注目されている20円金貨といったアンティークコインもある。近頃ではアンティークコイン投資が活況状態となっているため、骨董品の売買に難しさを感じているなら、加納夏雄デザインの金貨や銀貨を購入してみても良いかもしれない。
相場の目安
- 旧20円金貨(明治25年)??? ※入手困難につき取引事例は少ない
- 旧20円金貨(明治10年)1,200〜2,000万円
- 旧20円金貨(明治3年)300〜500万円
- 新1円銀貨10〜50万円程度
- 半銭銅貨〜1万円程度
- 二銭銅貨〜1万円程度
加納夏雄の買取実績・買取相場・落札事例
- 「旧20円金貨」(明治13年)3,600万円〜入札(東京国際ヌミスマティクス・オークション)
- 「「旧2円金貨」(明治13年)2,100万円〜入札(東京国際ヌミスマティクス・オークション)
- 「旧20円金貨」(明治3年)420万円(東京国際ヌミスマティクス・オークション)
東京国際ヌミスマティクス・オークションにの高額アイテムは入札開始価格であるが、美術オークションであるため相場を外した設定額ではないはずであり、「旧20円金貨」(明治3年)も相場内に収まっていることから、事例として紹介した。
森川杜園
「奈良人形中興の祖」と呼ばれることもある、奈良一刀彫の有名作家である。江戸末期の職工から近代彫刻家への過渡的な存在として、日本の美術全般に大きく貢献した森川杜園の作品は、40代~60代に作られたものに高い価値があると言われている。特に奈良の歴史を語る上で欠かせない「鹿」をテーマにした彫刻を始めた40代以降は、森川杜園の作品全般に強いパワーと勢いが生まれているため、単純な売買だけでなくコレクションや鑑賞する楽しみも高い存在になると考えて良いだろう。
リアリティの高い鹿の一刀彫の中には、200万円を超える評価額が付いた作品もある。また、本人と断定できず、少なくとも手伝ったものと判断された金剛力士像も、3400万円の評価額がついた。こちらに関しては、状態が悪いことを考慮した評価額とのことだ。
人気テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の評価額例
- 「金剛力士像」3400万円
- 「一刀彫」240万円
柴田是真
漆工芸の分野で近世から近代への橋渡し的役割を担った、名高い蒔絵師である。古満寛哉や谷文晁に師事した柴田是真の作品の中には、東京国立博物館収蔵の「四季花鳥図」や「鍾馗に鬼図」といった屏風や掛け軸などもある。また絹本淡彩という技法を使った「Moonlight」はボストン美術館に収蔵されているため、日本文化を好む富裕層を中心に世界のコレクターが柴田是真の作品に興味を示している。
そんな柴田是真の掛け軸にも落款まで上手く真似たコピー品が多く出回っているため、作家の印やサインだけで真贋を判断するのではなく、信頼できる鑑定士に確認してもらうことが必要だ。
柴田是真の買取実績・買取相場・落札事例
- 「明治時代に作られた印籠」約3900万円(ボナムス)
- 「五節供画三幅対」42万円(古裂會)
福井誠山
磯井如真ともに讃岐漆器の再興に尽力した、人気の蒔絵師である。鯉香合や茶入れといった小さな作品が多いため、蔵や倉庫を持たない人たちでもコレクションのしやすい作家と言えるだろう。また人気テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」では、福井誠山の作品としては珍しい屏風も出品されている。
漆画や屏風などの大きな作品は、50~80万円前後で売買されているため、高価買取を期待する皆さんにも嬉しい作家であると言えるだろう。
人気テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の評価額例
- 「風炉先屏風」80万円
高額で買取される作家の骨董品を買取してもらう際には
高額で買取してもらえる骨董品の作家がわかったところで、次はより高額査定・買取につなげるためのポイントや減額されないためのポイントを紹介する。ぜひ、「買取してもらいたい!」と言った骨董品が自宅にあるという方がいれば、ぜひ参考にしていただきたい。
買取してもらいたいアイテムの状態を確認する
まずは、自分の持っている骨董品の現状の状態を事細かに確認してみてほしい。どのくらい傷がついているのか、汚れているのか、というポイントをよく抑えることが重要だ。買取してもらう際には、そのアイテムが 誰によって作られたどのようなものであるかということはもちろん、それがどのような状態なのかというポイントについても詳しく査定段階でチェックされる。
かなり人気で希少性の非常に高い骨董品であれば、どんなに汚れたものや傷ついてしまっているものでも買取してもらうことができるだろう。しかし、あまり希少性も高くないものともなれば、あまりに廃れていては買取NGとされてしまうケースも考えられる。買取業者側もやはり、より良い状態のものを次のユーザーに届けたいため、査定段階でこのようなポイントは密に確認されてしまう。
自分で修理しようとしてはいけない!
より高額で買取してもらいたいがために、自力で傷や汚れをどうにかしようとすることは骨董品というジャンルにおいてはNG行為だ。というのも、素人が下手に手を加えてしまうと、せっかくの骨董品にさらなる傷がついてしまったり、余計におかしなことになってしまうケースが多発しているからだ。
一円でもいいから高く買取してもらいたい一心で手を加えたものの、それが原因で大幅な減額をされてしまう恐れがある。そのため、プロでもない限り自力で壊れてしまった、汚れてしまった骨董品の手入れをするのは控えておこう。ほこり丸かぶりなど、少し乾拭きすれば大丈夫と言ったものでも、自分で行う際には細心の注意を払っていただきたい。
買取業者を選ぶ際には複数の買取業者に査定を依頼してから
では、実際に買取業者を選ぶとなった際には、必ず複数の買取業者に査定を依頼してからにしてほしい。いくつかの買取業者に査定をしてもらい、買取価格の見積もりをもらってからでないと、買取相場がわからないためとても安い値段で買取されてしまう事態に陥ってしまう。せっかくもっと高額で売れるはずのものなのに安く買い取られてしまっては勿体無い。
いくつかの買取業者に査定してもらうことは買取価格を見るだけでなく、そこの買取業者のサービス内容や雰囲気を見ることができる。いくつかの買取業者を見比べて、どこの業者が自分に一番あっているのかをよく吟味してから買取してもらってほしい。
買取相場を把握するために、査定してもらうのはめんどくさい!という方は、一括査定を行なっているウェブページで一括査定してもらったり、オークションでの買取の相場を確認して見るのも一つの手であるということを覚えておいてほしい。>価値のある骨董品は、必ず価値をしっかりと評価してくれるところで買取してもらい、損のない取引を行なっていただきたい。
オススメの買取業者の紹介
ヒカカクオススメの骨董品の取り扱いを行なっている買取業者をご紹介しよう。
【ヒカカクおすすめ店】総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
専門の鑑定人が複数在籍し、各ジャンルに応じた人が鑑定しているという総合美術買取センター。買取に納得できない場合に、8日以内であれば返品可能なクーリングオフ制度も導入しているようだ。
満両
満両は美術品や骨董品の買取を専門的に行なっている買取業者だ。このジャンルに詳しい鑑定士が在中しているため、しっかりと買取してもらいたいアイテムの価値を見出してくれるだろう。買取方法も最もメジャーな三種類を用意してくれているので、利用しやすい買取業者であると言えるだろう。
LINE査定に対応している買取業者
思文閣
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
昭和12年に創業以来80年以上もの間、骨董品・美術品の買取を行っており、実績は国内トップクラス。買取の方法も現金買取だけではなく、骨董品や美術品の愛好家のみが集まる入札会への出品も可能な他、品筋から買取り方法を提案することも可能だそうだ。確かな審美眼を持った鑑定士による鑑定が行われると記載がある。
本郷美術骨董品館
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
創業より130万件以上の鑑定実績を誇り、買取ナンバーワンに 。骨董品買取におけるジャンルの多さがこの実績に繋がったと言える。本郷美術骨董館では、掛け軸、絵画、陶器、中国美術、骨董、茶道具、中国切手、現代美術、アンティーク品など、ありとあらゆる分野の骨董品に対応している。27人もの鑑定士がそれぞれ得意な分野で持ち込まれた骨董品に応じて鑑定・査定を行うため、安心して買取依頼が出来る。
出張買取に対応している買取業者
アート買取協会
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
絵画など美術品に特に強みを持っている骨董品・美術品買取業者のアート買取協会。作家や作品の価値に精通した鑑定士が、幅広い情報網を駆使して鑑定・査定を行っている。創業以来15年以上美術品の買取に特化した営業をしており、法人・企業・公官庁のみならず、同業の買取業者からの問い合わせも多く、買取実績は、年間3万件を超え、取扱作家数も国内外で1,200人を超え業界随一を誇る。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
創業40年。骨董品、美術品の買取を行っている東証マザーズ上場の全国規模の会社。宮城県、富山県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、広島県、福岡県に店を展開している。八光堂で高額買取対象となる作家の一覧がホームページに記載があるが、かなり多岐にわたる。
まとめ
本物であれば数十万円~数千万円の高価買取が期待できる、世界的に人気の骨董品作家を10人紹介してみた。他にも、数千万円等、かなり高額で売買される作家は非常に多く存在する。
ここで紹介した人気作家は贋作も多い傾向があるため、骨董品の売買で失敗しないためにも、信頼できる鑑定士のいる骨董品店からより良い作品を購入する習慣を持つようにして欲しい。また骨董品投資で高い利益を出している人たちは、「好きこそ物の上手なれ」とも言えるほど歴史的背景を勉強している傾向があるため、鑑定士とのコミュニケーションを通して作品の知識を増やすことも将来的な高価買取に繋がる良策であると言えるだろう。
東京都品川区にある総合美術買取センターは、当サイトではベスト3に入る人気店で、おすすめの鑑定業者である。電話、メール、LINE、訪問などのさまざまな査定方法と買取方法を選ぶことができ、スピード査定、スピード回答も行っているため、急ぎの人にもおすすめの買取業者である。骨董品を高い金額で売りたいならば総合美術買取センターの無料見積もりを依頼してみてはいかがだろうか。
買取価格
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ウイルス
対策