パワーストーンは、昨今生活に馴染んできているものである。アクセサリーとして身につけたり、インテリアとして飾ったり、あるいはクリスタルウォーターとして、飲料水として取り入られたりと幅広い使い方をされている。中でも、水晶は知名度が高いストーンと言えるのではないだろうか。
ここでは、水晶とはそもそもどんな石なのか。さらには、水晶の天然石とイミテーション品との見分け方にはどんな方法があるのかなどを紹介していく。
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水晶とはそもそもどんな石なのか?
水晶は石英とも言い、二酸化ケイ素が結晶化した鉱物のことである。六角柱状の美しい結晶をなすことが多く、石英の中でも、無色透明なものを水晶というのが一般的だ。
水晶は結晶として形成される長い期間に、さまざまな物質(鉱物や土、水)などが含まれていくため、天然の無色透明の水晶は希少である。無色透明の水晶は、大きければ大きいほど貴重であり、また希少価値も高いとされている。古くから日本では、水晶は玻璃(はり)とも呼ばれて、珍重されてきた歴史がある。
色付き水晶
一方で、不純物の混じった色付き水晶も、現在ではパワーストーンとして多く出回っている。色付き水晶として有名なものとしては、紫水晶(アメシスト)、黄水晶(シトリン)、紅水晶(ローズクォーツ)などがあげられるだろう。
紫水晶は、水晶発生過程で母岩に鉄が含まれることにより、発色していると言われている。さらに紫水晶に加熱することで、黄水晶になるのである。紅水晶に関しては、不純物として、チタンや鉄、マンガンなどが含まれていることから、発色が起こっていると言われている。
変わり水晶
また、水晶にはその他、形状や包有物が特殊な、変わり水晶というものもある。水晶の中に鉱物が含まれていることで、柱状に見えたり針状に見えたりするものから、結晶の生成過程で一時的な成長条件の変化が起こり、水晶の中にもう1つ水晶が入って見えるようなものなど。種類はさまざまだ。
これら変わり水晶は、コレクターからの人気が高いようである。
水晶の産出
水晶は、日本国内でも各県で産出されており、岐阜県、愛知県、山梨県など産出したものが特に有名である。中でも山梨県では、武田氏が治めていた頃から、金山発掘に並行し水晶鉱山も存在していたようである。
明治から昭和にかけて、山梨県の乙女鉱山では、水晶の発掘が盛んにおこなわれ、輸出もされていた歴史がある。しかし、現在、水晶の発掘を目的として稼働している鉱山はない。
本物と偽物の違いとはどこにあるのか?
本物の水晶と偽物の水晶の違いは、一般的な感覚で言ってしまえば、天然に作られたものであるのか、人工的に作られたものであるのか。であろう。ただし、天然の水晶であっても、研磨などの加工はほどこされていることが多いため、どこまでを天然と呼ぶのかは、解釈に差が出るところかもしれない。
一方で、工業用に人工的に作られているものも、水晶には違いないため、その点も定義を困難にしている。
天然水晶とは
天然の水晶は二酸化ケイ素を主成分とし、結晶化しているものである。結晶化されているため、硬度は高く、熱伝導が良いなどの特徴がある。
同じように二酸化ケイ素を主成分としているものに、ガラスがあるが、ガラスは結晶していないため、その硬度、重さ、熱の伝わり方などの面で水晶と異なる。成分は同じであるが、結晶されていない、つまり、原子、分子が規則的に配列されていないのである。
人工水晶の種類
流通している人工水晶には、天然水晶のくずや粉を溶かして、ガラスと混ぜて固めた、練り水晶。あるいは、そもそもガラスやアクリル製などの水晶とは呼べないものが出回っているケースがある。
その他、水晶の粉末を溶かし人工的に結晶させた、合成水晶というものもある。合成水晶は人工的に結晶させているため、結晶構造を有している。そのため、天然のものと見分けるのが特に困難なのが、この合成水晶だ。
合成水晶は、工業用に大量生産されるものが多いが、宝飾用として流用されているものがある。これがいわゆる偽物と言われているのだ。見た目上は天然の水晶と同等か、中にはそれ以上に美しく見えるものもあるという。
合成水晶で多いのは水晶玉
合成水晶は、水晶玉状になっているものが多いようだ。ブレスレット状であっても、球状になっているものは、合成水晶の可能性が上がる。逆説的ではあるが、合成水晶を棒状の原石のような形に形成するのにはコストがかかることや、また工業用の用途からは離れるため、球状以外の合成水晶があまり見られないためである。
しかし、ガラス製のものであれば、その範疇ではない。水晶クラスター(母岩の上に柱状の水晶が集合したもの)の中には、ガラスでできたものがある。
では、どのような方法で、天然水晶と人工水晶を見分ければ良いのだろうか。
天然水晶と人工水晶の見極め方
天然水晶と合成水晶は見極めるのが難しいと言われている。一方で、ガラスと天然水晶を見極めるのは比較的簡単にできるようだ。
触ってみる
天然の水晶と人工の水晶とでは、触ったときの感触が違うと言われている。ガラス玉との比較が顕著のようだ。水晶は触ったときに硬質で、冷たく感じるらしい。水晶は、触っても熱伝導性の高さから熱がすぐに逃げるためだ。
一方ガラス玉は触ったときに滑らかで、しばらく触っていると温くなってしまうという。とは言え、水晶も外的環境により、温度が変化することも考えれるため、目安の一つとしてとどめておくのが良い程度だろう。合成水晶などの場合では、特に分かりづらいようだ。ひっかいてみる
尖った形の水晶に限定した方法だが、ひっかいてみることで、見分けることができる。ガラスと水晶では硬度が違う。平均的なガラスがモース硬度4であるのに対し、水晶はモース硬度7だ。
例えば、ナイフなどでひっかいてみると、ガラスにはひっかき傷がつくが、水晶にはつかないというような違いがある。ちなみに、モース硬度10がダイヤモンドで、これ以上硬い物質は発見されていない。
氷を使ってみる
厚手の氷とガラス玉、そして水晶玉を用意。厚手の氷の上にガラス玉と水晶玉を置いてみる。その後、20~30分放置し、それぞれ置いた部分の氷の変化で、それぞれ違いが出ると言われている。ガラス玉よりも水晶玉の方が、より深く氷に沈んでいるのだ。
これは水晶の方がガラスよりも熱伝導が良いため、氷が早く溶けるのである。厚手の氷を必要とし、さらにガラス玉という比較対象がなくてはできないのが難点ではあるが、このような方法もあるのだ。
髪の毛を見てみる
球状の水晶に限定した方法である。髪の毛を白い紙の上に貼りつけ、水晶玉をその上に置き、上から覗き込む方法だ。水晶であれば、水晶を転がしてみているうちに、髪の毛が2本に見える角度があるのである。
水晶は六方晶系の結晶のため、光の屈折が起こり、それにより見極める方法だ。これはガラス玉や練り水晶を、水晶とを見極めるのには、適している方法と言える。ただし、人工的に結晶させた合成水晶玉を見極めることはできない。
偏光板を使う
2枚の偏光板を用意する方法もある。偏光板を2枚重ねて明るい空に向ける。手前の偏光板を1枚回し、最も暗くなる位置を探す。その後、2枚の偏光板を3センチほど間をあけて持ち、その間に水晶玉を入れる。水晶玉をあらゆる方向に回し、観察する方法である。
観察のポイントは水晶玉の中に虹色の同心円状の輪が見えるかどうかだ。虹色の輪があれば、水晶であると判断できる。偏光板を通った光が、水晶玉の中で複屈折し、偏光面の回転が見られるのである。一方ガラス玉の場合は、黒い十字は見えるが、虹色の輪は見えない。
中身を観察してみる
大き目の水晶玉であれば、背景を暗くし、角度を変えながら水晶の内部を観察する方法もあるようだ。天然水晶であれば、内部に層状になった模様や、雲のような形の模様が観察できることがあるという。
亀裂などが一切ない大きな水晶というのは、天然ではまずないと言われているため、人工水晶である可能性が高いようだ。
値段で見極める
天然水晶の水晶玉は直径10センチでも10,000円以上すると言われている。ゆえに、見た目が整っていて、あまりにも安価な水晶は、人工水晶である可能性が高い。
そのほかの方法
あまり現実的ではないが、フーリエ変換赤外分光光度計を使った波形の比較によって、天然水晶か人工水晶かは判断できるようだ。あるいは、顕微鏡で観察すると、人工水晶では特徴的な包有物(インクルージョン)が見られる場合があるという。
とは言え、そうした機器を使用できる環境にない限り難しい方法である。
自分で見極める方法には、以上のようなものがある。しかし、一番確実なのは、目利きに鑑定してもらうことであるのは、言うまでもない。
水晶の売買のポイント
では、水晶を買ったり売ったりする際には、どのような点に気をつければよいのだろうか。
水晶を買うなら
水晶を買うのであれば、信頼に足りる店での購入をおすすめする。天然水晶であるか否かにこだわりがないのであれば、構わないが、そうでない場合には、なるべく鑑定書のついているものを購入しよう。
また、可能であれば、どのような宝石の処理をおこなっているのか(エンハンスメント)について、店に詳しい説明をしてもらった方が良いだろう。加工過程を明かすことができれば、信頼に足る店だと言える。ただし、そういう店はそう多くないようだ。水晶を買う際には、しっかりと見極めておこう。
また、店舗ではなく、ヤフオクやメルカリなどで購入しようと思う場合には、出品者に、鑑定書の有無などをしっかりと確認しておくようにすると良いだろう。実物を見ることなく購入する場合には、細かく問い合わせておくことがやはり大切になってくる。
水晶を売りたいなら
水晶を店舗で売る際には、査定とともに、真贋の鑑定がおこなわれる。天然水晶であればより良いが、中には、人工水晶であっても買い取ってくれる店はあるようだ。
複数か所で見積もりを出してもらい、納得できるところで買い取ってもらう方が良いだろう。特に鑑定人(コンシェルジュ)の技術などは、店舗によって異なる場合も考えられる。いくつか査定をしてもらい、場合によっては、さらに価格交渉をすることもおすすめだ。
店を探す際には、比較サイトなどを参考にしてみるといいだろう。口コミや評判も合わせて調べておくことで、安心して売ることができる。
水晶の買取をおこなっている店
「おたからや」「ネットオフ」「ジュエルカフェ」などが、水晶の買取をおこなっている店としてあげられる。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
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手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
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手数料
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ポリシー
ウイルス
対策
「ネットオフ」は宅配買取に特化しているようだが、その他の2つは、店頭買取、出張買取もおこなっているようである。
その他全国展開しており、店頭、出張、宅配すべての買取をおこなっている「なんぼや」という店もある。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ここでは、鑑定書がなくても、買取が可能だという。また、「なんぼや」では色付き水晶の買取もしているため、特に女性に人気があるようだ。
なお、ホームページによれば、宝石がとれてしまい裸石(ルース)状になっているものも、一部欠けているものも買取可能だそうである。
いずれの店も、まとめ売りで買取価格をアップさせているところが多い。そのため、手放したい宝石などがあるようであれば、一緒に売った方が、買取価格が良い場合がある。検討してみると良いだろう。
そのほかの方法
自分自身でヤフオクやメルカリなどに出品することも可能である。その際も、天然水晶か人工水晶かは価格を大きく左右するだろう。鑑定書付きのものを売るのであれば、問題はない。
しかしそうでない場合には、前もって鑑定してもらうことも視野に入れておくと良い。本物であることが証明できれば、高い値がつく場合もある。
あるいは、店舗では断られがちな人工水晶であっても、オークションでは買い取ってもらえる可能性もあるだろう。オークションの性質上、必要としている人がいれば、売ることが可能である。
さらに、オークションでは、コレクターと直にやり取りするケースもあるため、自宅に眠っていた水晶が、思いがけず高値がつくこと可能性もある。身に覚えがあるのであれば、売ることが考え、綺麗に保管しておくことのも一つの手だ。
いずれの方法にせよ、価格相場をしっかりとチェックしておくことは必要である。そうすれば、相場感覚をつかむことができ、安価に買い叩かれることはなくなるだろう。
まとめ
水晶の偽物と本物の見分け方をご紹介した。天然水晶と合成水晶は見極めるのが難しいが、ガラスと天然水晶を見極めるのは比較的簡単にできるようだ。
以下、見極め方をまとめたので確認してほしい。
- ・触ってみる
- ・ひっかいてみる
- ・氷を使ってみる
- ・髪の毛を見てみる
- ・偏光板を使う
- ・中身を観察してみる
- ・値段で見極める
詳細は、上述した通りだ。
また、水晶を買いたい場合は比較サイトを、売りたい場合は買取をおこなっている店もあるので、検討すると良いだろう。今回いくつか買取店を紹介したので、そちらを参考にしていただければと思う。