中古品を販売するためのネットショップとしてよく利用されているのが、Amazon、楽天、Yahooショッピングの3サイトである。Amazon、楽天、Yahooショッピングは、それぞれ販売に役立つシステムやサービスが用意されており、誰でも参入しやすいシステムが利用者の獲得に繋がっている。
この記事ではAmazon、楽天、Yahooショッピングの中でどれが最も中古品販売で売上をあげやすいのかについて、各サイトの特徴も含めてまとめた。まだ利用したことがない方は、この機会にそれぞれのサービスやシステムを知っておくと良いだろう。
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中古品販売におけるAmazonについて
通販サイトの中でもトップクラスの利用者数を誇るAmazonは、中古品販売でも人気が高いサイトである。Amazonマーケットプレイスに品物を出品することで、個人でも簡単に中古品販売がおこなえるので初心者にとっても非常に使いやすい。
Amazonの強みは、サイト利用者数が膨大であることだ。2016年におこなわれた調べでは月間約5千万人の利用者が確認されている。利用者数が多いことで集客をしなくても買い手を引き込みやすいのは販売業者にとって嬉しいことである。
また、アマゾンプライムで一定数の会員を確保しているため集客が安定している。Amazon内ですでに販売している商品なら出品用の写真を撮ったりする必要がない、というのも利用のしやすさに繋がっているだろう。
Amazonの出品システム
Amazonで中古品を販売する際は、大口出品と小口出品のどちらかを選ぶことになる。それぞれの違いや詳細は以下の通りだ。なお、基本成約手数料とは、商品を販売する度に引かれる料金のことであるが商品カテゴリによっては、個別で成約手数料などの費用が掛かる。多く品物を販売する場合は、成約手数料の無い大口出品の方がお得だ。
大口出品
- ・月額登録料:4,900円+税
- ・Amazonで販売されていない商品:出品可
- ・基本成約手数料:無
- ・自身の住所や電話番号の表示:非公開可
小口出品
- ・月額登録料:無料
- ・Amazonで販売されていない商品:出品不可
- ・基本成約手数料:100円+税
- ・自身の住所や電話番号の表示:非公開不可
Amazonでの出品手順
出品にいたるまでの手順(Amazon内に販売商品がある場合)は次の通りである。詳しくはAmazonの公式ページを参考にしてほしい。
- 1.Amazon公式ページで販売者登録を済ませる
- 2.出品する品物のバーコード番号(JANコード)で商品検索をする
- 3.検索結果の中から該当商品をクリック
- 4.商品ページ内のマーケットプレイスに出品するを選択し、出品画面に移動
- 5.出品物のステータスや販売金額、数量などの必要情報を設定し出品完了
Amazonは便利なFBAが利用可能
Amazonで中古品販売をおこなうことのメリットは、FBA(フルフィルメント by Amazon)という発送、梱包、カスタマー対応を肩代わりしてくれるサービスが利用できることである。出品者側は規定に沿って品物を発送するだけで良いので、各対応に時間を割く必要がない。自己発送とFBA利用の具体的な違いは次の通りだ。
自己発送の場合
- ・発送や客対応は自分自身でおこなう
- ・場合によってはFBAに頼むより料金を安くおさえることが可能
- ・納品書の作成なども自身でおこなう
FBA
- ・発送や客への対応をAmazonに任せることができる
- ・FBA利用時はAmazon物流拠点への送料や手数料が必要
- ・プライムマークが付与されることにより、購入者が安心しやすい
- ・購入者がお届け指定便を利用できる
FBAを利用するとAmazonに手数料を支払う必要があるが、発送や顧客対応をAmazonに任せることができるので出品の手間が大幅に省けて便利である。
中古品販売における楽天について
楽天の経営する楽天市場は、1億以上のアカウントが登録されている大市場だ。インターネット通販全体の中で約27%のシェアを獲得したデータも確認されている楽天市場は利用者が多く、中古品を販売する場としても有益なサイトである。
2018年の国内ECサイトの流通総額は約3兆4,000億円というデータがあるが、そのうち約4分の1の金額が楽天市場に流れていると考えると楽天市場のすごさを実感できる。また楽天の幅広いサービスと活動は、ネットを普段利用しない層にも認知されているので購入者が立ち寄りやすい側面もある。
楽天市場ならではのサービスが満載
楽天市場はネットショップ初心者にも優しいシステムが整っているので、メリットがいくつもある。楽天を使う4つのメリットは以下の通りだ。
- ・アフィリエイト宣伝により集客ができる
- ・キャンペーンが豊富
- ・海賊版や偽物への徹底した取り締まりがされている
- ・売り上げアップに役立つサポートが充実
楽天市場で出品している商品は、アフィリエイト広告によって宣伝が可能だ。自分自身で広告を出して宣伝することの他に、楽天ルームやブログなどによって第三者があなたの出品商品を宣伝してくれることもある。気軽に集客ができるシステムは、販売者にとって心強いだろう。
また楽天スーパーSALEなど、ポイントが倍になるようなキャンペーンが頻繁におこなわれていることがある。キャンペーンの中には、お買い物マラソンという複数店舗で商品購入しなければ達成できないキャンペーンも存在するため、消費者の購買意欲が高まる楽天市場の仕組みを効果的に使いながら売上をあげられる。
新品や中古品を問わず販売業者の悩みの種となっているのが、偽物や模造品、海賊版の蔓延だ。偽物や模造品、海賊版の存在は本物の販売効率や価値を大きく下げてしまうため、流通度合いによっては多くの店舗を赤字に追い込む要因になる。ところが、楽天では海賊版や偽物を徹底取締りしているのが大きなメリットである。各ブランド、及び商品権利者や海外流通促進機構(CODA)といった権利団体などの1000を超えるグループが取り締まりに協力しているので安心して商品の販売がおこなえる。
楽天はショップ運営者のためのマーケティングプログラムを用意していることも、有効なサービスの一つである。楽天大学では、動画を通してネットショップ運営のノウハウや注意点が紹介されているほか、カンファレンスや楽店EXPOのような出店者が集う企画も多数おこなわれている。
その他にも専任のショップコンサルタントが担当するサービスも存在している。コンサルタントには、売り上げやトラブル対処法についての相談ができるので、一人で中古品販売をしたいけど不安を感じる方は楽天市場に出品してコンサルタントの指示を仰いでみてはどうだろうか。
楽天は人によって好みが分かれる点もある
楽天、及び楽天市場で中古品販売をおこなうと、ここまで紹介してきたような魅力的なサービスやプログラムが受けられる。しかし、これから紹介するように好みが分かれる点も存在するため、利用を考えるならばしっかりと考えてほしい。
- ・他サイトに比べると出店料が高め
- ・宣伝の自由度が少ない
楽天は中古品販売に役立つサービスが多く用意されているため、出店費用が他サイトと比べるとやや高めである。出店プランはいくつかあるが、一番低い金額でも19,500円〜なので販売初心者からすると参入しにくい印象を受ける可能性がある。
また楽天のショップ運営の場合は、利用客のメールアドレスを保存することができない。メールアドレス情報を取得できないため、直接顧客に連絡を取ることができない。配信量に応じて有料だが楽天のメルマガ機能を使えるので、顧客にお役立ち情報やセールス情報を送ることは可能だ。
中古販売におけるYahooショッピングについて
最後に紹介するのは、Yahooによって提供されているYahooショッピングである。楽天と並ぶ大市場としてご存知の方は多いだろう。2017年3月時点で、店舗数51万店超えというデータが公式発表された。同時期の楽天市場出店数は約44600程度であるため、あくまでも当時の計算になるが、Yahooショッピングの店舗数は楽天市場の約10倍程度と考えられる。
Yahooショッピングのサービスの特徴
Yahooショッピングのサービスの特徴は次の通りである。
- ・ECコンサルタントが付きショップ運営をスムーズに進められる
- ・利用客のアドレスを収集できるのでメールマガジンの配信などがしやすい
- ・クーポンの割引額を独自で設定可能
- ・入金間隔を短くできる
- ・商品ページにSEOなどの工夫ができる
楽天市場と同様にショップ運営の際に頼りになるコンサルタントサービスが受けられる。コンサルタントから膨大な市場を有効活用できる提案も期待できるので、中古品販売が上手くいかないときや困りごとがある場合は気軽に相談できるだろう。
利用客の迷惑にならないことが大前提だが、メールアドレスを利用して固定客の確保をおこないやすいのはYahooショッピングの魅力の一つだ。定期的なキャンペーンの開催とメールマガジンを組み合わせることで、より効果のある集客が期待できる。
Yahooショッピングではクーポンの割引金額を自身で設定し、発行することが可能だ。そのため、オリジナルのキャンペーンも気軽に開催できる。前述したようにメール配信などと結びつけると効果的な運用が可能だ。自分自身の思うようにお店を展開したい人にとって、素晴らしいメリットに感じるだろう。
Yahooショッピングの入金サイクルはオプションにより変更可能である。Amazonで販売した場合は売り上げの入金は基本14日に1回だが、Yahooショッピングならば月6回の入金頻度に設定することが可能だ。詳細は公式ページで確認してほしい。また、Yahooショッピングでは、商品ページのレイアウトやSEOが自由に設定可能でテンプレートからもスタイルが選択できるので、専門知識がなくても安心だ。
Yahooショッピングの好みが分かれる点
Yahooショッピングは自由度が高く、魅力的な点が多いネットショップだが、これから紹介するように好みが分かれる点も存在するためネットショップを始める前に一度考えよう。
- ・初期費用は基本無料だが商品が販売されると手数料が掛かる
- ・出店をすると営業メールが来るようになる
Yahooショッピングは初期費用が無料のため参入しやすいこともあり出品者にとって嬉しい点だが、販売にするとき掛かる手数料が目に付く方も多いだろう。ときには8%前後が引かれてしまうケースがあるので、取り扱う商品によって手数料を確認することが大切だ。手数料の詳細はYahooショッピング公式サイトで確認してほしい。
初期費用が無料だから仕方がないと割り切れたら良いが、Yahooショッピングに出店すると融資や各案内、宣伝のメールが来るようになる。有効的な案内がないとは言い切れないが、人によっては煩わしさを感じやすい要素だ。
中古品を売るならどれが良い?
Amazon、楽天、Yahooショッピングには、それぞれ使い勝手の良いシステムや便利なサービスが用意されている。内容は違うものの、利益を上げるのに役立つという点はどれも共通しているため、どこが中古品販売に適するのかを言い切ることはできない。
梱包や発送などの対応に時間を掛けたくない方はFBAが利用できるAmazonがおすすめで、宣伝や集客力に期待を寄せるなら楽天市場での出品が良いだろう。商品ページ構築、ショップ運営の自由さを望む方はYahooショッピングを選択すると良い。
それぞれ手数料や費用が掛かるシステムも存在するが、販売数や販売ジャンルによっては無料で出品をおこなうサービスよりも利益率が良いだろう。各サイトのサービスを見比べて、どのサイトが自身の運営スタイルに適しているのか比較検討してほしい。
まとめ
AmazonはFBAや商品登録がしやすく発送や顧客管理が楽なことが大きなメリットで、楽天は出品に役立つキャンペーンや膨大な利用者が期待できる。また、Yahooショッピングではカスタマイズしやすい商品ページやキャンペーンのしやすさなどどれも販売に役立つ魅力的なサービスであるため、どのサイトが中古品販売しやすいのかは断定できない。販売するジャンルや個数、予算によって利用しやすい場所は変わるので、好みや目的に応じて自分に合ったネットショップを探してみてほしい。








