突然の辞令が出ても国内であれば、ある程度何をすればよいのか想像がつくが、海外赴任で海外への引っ越しを伴う場合はちょっと事情が異なる。赴任先の国によって、持っていけるものや必要なものも異なってくる。
使っているものをそのまま持っていけるわけではないため、日本の家を引き払った後、残していくものの保管場所も考えなくてはならない。海外赴任が決まった後、家財道具の処理をどうするか、解説したい。
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海外赴任が決まったらまず確認すること
海外赴任の辞令が出たら、引っ越しの準備をする前に確認しておきたいことがある。
企業によっては、帯同する家族の人数やポジションで、引っ越し費用でカバーできる範囲が変わってくることもある。
会社に確認することもあれば、現地に確認することもあるが、家財道具をどうするかにも大きくかかわることなので、最初に確認するようにしたい。
海外への引っ越し費用は、会社から出ると思われるが、高額になるため限度額が設定されていることも多い。どのくらいの荷物を持っていけるかで、家具や家電の処分の量や仕方も変わってくる。
引っ越し時に送れる家財道具の量
引っ越し先にもよるが、船便で送る荷物と航空便で送るもしくは携帯する荷物の最大量は確認しておきたい。
船便で送る荷物は、国によっては何か月か後に届くことも多いので、長期的に使う予定のものや、航空便では持っていけない大物を送ることになる。
季節違いの衣料品なども船便に入れることが多い。春に引っ越しであれば秋物や冬物の衣料品、冬物の寝具などは船便になる。
船便で送る荷物に関しては、コンテナ1本分まで、あるいは段ボール換算で100個までといった上限が設定されている企業もある。
すぐに必要になるものは、航空便で送るか自分が移動する際に持っていくことになる。DHLやUPSといった海外宅配便で荷物を送る分も一部補助が出る企業もある。飛行機に乗る際に無料で預けられる量以上に、余分に受託手荷物として持っていく分の費用が補助金として出る可能性もある。
移動の際のチケットの種類によっても、運べる荷物の量が変わってくる。
例えば、全日空便で日本からヨーロッパへ移動の場合、ステイタスがビジネスであれば、家族4人×32kg×2=248kgの荷物を飛行機に預けることができる。これは、段ボール15個分近い荷物だ。
赴任時に出る補助金の額
海外赴任時には、電化製品などの買い替えが必要になったり、移動してから家を探すことになったりする場合も多い。
企業によって、会社が負担してくれる部分、補助金が支給される分野や金額はまちまちである。どの部分にいくらの補助が出るのかを確認しておきたい。
具体的には、赴任先での住居に関わる負担額、家財道具の購入に対する補助金の有無と額、日本に置いていく家財道具の保管に関する補助の有無などである。
家財道具の購入に関する補助金
赴任一時金、引っ越し補助といった名目の場合もあるが、赴任先での家財道具の購入に充てられる補助金があるかどうかも確認したい。特に気に入っているものや思い入れのあるもの以外は現地で購入する方が楽である場合も多い。
日本に置いていく家財道具の保管に関して
すべての家財道具を持っていくのは難しい、また、海外赴任の期間が比較的短い場合には、帰ってきた時のことを考えるとすべてを処分するわけにもいかない。そういった場合には、日本で家財道具を保管しておくことになる。保管の費用を負担してもらえるのか、海外赴任手当の中から保管費用も賄えるのかも確認したい。
海外赴任者が多い企業であれば、提携しているロジスティック企業があり、保管場所を指定されることもある。そのような場合、どの程度のスペースを確保できるのかもわかると嬉しい。
現地での住居事情
現地での住居事情は、必ず確認したい。会社に確認することは、赴任先の住居に関する規定など。現地での生活情報に関しては、自分でも確認したい。
企業によっては、赴任先での住居も前任者から引き継ぎという場合がある。そういった場合、家財道具も譲ってもらえる可能性がある。どういったものが不要なのかわかると、処分するものも決めやすい。
赴任先の住居事情についても確認しておきたい。国によっては、家具付きあるいは白物家電付きのフラットが多いところもある。両方ついているなら、自分が持っていきたいもののみに集中することができる。
白物家電などの電化製品については、電圧がどうなっているのかも確認したい。電圧が異なる場合は、変圧器が必要になる。基本的には海外に持っていく場合、現地の電圧を100Vに下げるダウントランスの変圧器が必要となる。
パソコンなどの電源には、変圧器がついているとはいえ、日常的に使い続けるなら変圧器を通しておいた方が良い。赴任先でも使いたいけれど、向こうでも売っているはずだから、あちらで買えばよいという思い込みは危険だ。
日本では当たり前のものでも、意外と海外に出ると手に入らないことがある。赴任先で購入しようと思っているものに関しては、現地の生活情報を掲載しているサイトやブログなどで確認したい。
これは購入したいと思うものの現地語での呼び名がわかっているなら、その単語を入れて検索してみるのもおすすめだ。全く出てこないようなら、売られていない可能性もある。いくつも出てくるなら、大体の価格も調べられるので参考になるかもしれない。
海外赴任時の家具・家電の処理方法
海外の赴任先に引っ越す際には、日本国内での移動とは異なり荷物を取捨選択する必要がある。
会社がどのくらいの荷物の配送をカバーしてくれるのかを確認して、その範囲内で引っ越すのがベストだ。どういったものを持っていく必要があるのか、基準を決めてそれ以外のものは日本に置いていくか、処分するかになる。
海外赴任に持っていきたい家具・家電製品
海外の赴任先に持っていきたいものを決める基準は、何よりも「自分にとって必要なもの」である。
海外での生活事情は行ってみないとわからない部分があるものの、生活するのが自分たち家族であることはどの国であっても変わらない。自分たちの生活に絶対必要なものは、是非持っていきたい。また、住む物件によっては備え付けの白物家電が揃っているケースもあるため、その場合は持っていくものをかなり減らすことが出来るだろう。
持っていくのにおすすめの調理家電
- 炊飯器
- ホームベーカリー
持っていくのにおすすめの美容家電(一部女性向け)
- ドライヤー
- コテ
- ストレートアイロン
- バリカン
- ヘルスメーター
持っていくのにおすすめの生活家電
- 布団乾燥機
- パソコン
- タブレット
- デジタルカメラ
持っていくのにおすすめの家具
- ダイニングテーブル
- コーヒーテーブル
- 収納
- メタルラック
また、「海外で手に入りにくいもの」も持っていきたい。
最近は、イケアが世界中にあり、収納家具などは手に入りやすくなっている。しかし、細かい所まで気を使って製造されている日本製品にはかなわないものも多い。小物の整理をする棚や裁縫箱のようなものは意外と海外では手に入らないことがある。高機能商品については、海外ではなかなか手に入らないことが多い。
お気に入りの家具類もそれほど大きいものでなければ持っていきたい。国によっては、羽毛布団なども手に入らない場合がある。
赴任先の状況も調べた方がよいだろう。暑い国に赴任だから、羽毛布団はいらないと一概に決めることはできない。というのも、駐在員が暮らすコンドミニアムでは全館冷房の所も多い。意外と冷房が効いていて室内が寒いということもありえる。
逆に、寒い国では暖房が効きすぎて、真冬でも室内では半そでを着ているという所もある。
こたつなども日本以外では手に入らない国も多い。日本の炊飯器は海外では手に入らないと思った方が無難だ。気に入った機能が付いているものであれば、是非持っていきたいところだが、日本のものはそのままでは海外では使えないことが多い。
変圧器が必要になるが、炊飯器などの熱処理をする電化製品は電力をかなり使うため、パソコンなどで使う変圧器よりも高圧のものを持っていく必要がある。
炊飯器に限らず、美顔器なども同様だ。細かいものだが、調理家電についてもかなり高電力に対応する変圧器が必要になる。
海外赴任中は、日本食店がたくさんある所でなければ、自分で食べたいものを作るしかなくなる。お好み焼きやたこ焼きなどが無性に恋しくなることもあるだろう。そういった際に、たこ焼きプレートがついているホットプレートがあると嬉しい。
これらは、個人の好みの問題なので、自分と家族の生活にとってどれが必要なのか、よく考えて選びたい。
海外赴任時に家具・家電を保管しておくなら?!
持っていくことはできないけれど、日本に帰ってきたらまた使いたい、使う必要があるというものは、保管しておくことになる。
保管しておくものを決める際には、費用を計算して、この額を払っても置いておきたいものかどうかを考えたい。
家電製品などは、何年か置いておくとそれだけで劣化していく可能性もある。帰国時に買いなおすとしたらかなりの費用がかかるものに関してはやはり預けておく、というのもありだとう。
かなり使った冷蔵庫などであれば、新しい機能が付いたものが出ているだろうから、帰国時に買いなおした方が良いという判断もできる。
預け先としては、次のような場所が考えられる。
持ち家の場合
家を持っている場合は、短期間であればそのまま置いていくのがベストだ。長期の予定であれば、家具付きで貸すのもおすすめだ。更の状態で賃貸するよりは高い価格に設定できる。ただし、使用状況がどうなるかは借り手次第となる。
実家などに預かってもらう
実家のスペースが広ければ、実家に預けるというのはベストだ。費用もそれほどかからない。配送費が必要になるかもしれないし、預かり料を支払うとしてもそれほど高額にはならないだろう。
赴任が長期にわたる場合、やはりこれは持ってきたかったと思うことがあるかもしれない。そういった場合にも、実家に預けていれば取り出しが簡単だ。
業者に預ける
トランクルームや貸倉庫といった業者に預ける場合には、当然ながらある程度の費用が発生する。通常ワンルームあたり、月額いくらで設定されていることが多い。ワンルームにどのくらい入るかは業者によって異なっている。また、立地によっても価格は大きく異なる。
価格だけでなく、楽器や電機製品などを預ける場合には、温度や湿度の管理状況も気になる。預けるものの種類と、量に応じた業者を選びたい。
業者に預ける場合、途中で取り出しが可能かどうかも気になる所だ。引っ越し業者が行っている寄託倉庫サービスはトランクルームなどに比べると割安だが、途中での取り出しが不可なところもある。
ただし、クロネコヤマトのスマート保管(https://www.y-logi.com/service/kaigai/houjin/smart-hokan.html)のような新しいサービスも始まっている。
これは、海外赴任時に、海外への荷物の配送、残していく荷物の引き取り、保管、帰国時の引き渡しまで、一連の荷物の流れを一括管理するサービスだ。
家財保管中は、24時間定温低湿で管理されている。事前に記録しておけば、梱包単位で取り出しも可能。その際は、サイト上から依頼し、カード決済できるので、面倒もない。一時帰国中に受け取ることも可能だ。
海外赴任時に家具・家電を処分するなら?!
赴任先に持っていけない、帰宅してから使うこともないだろうという家具や家電は処分するしかない。処分の仕方は、できるだけ費用がかからない方法を選びたい。
売ってお金に換える
処分する際には、まずは売ることを考えたい。大型の家具や家電製品は、不用品回収業者やリサイクルショップなどで見積もりを取ってもらうのがおすすめだ。
まとめて引き取ってもらうことも可能だろう。小型のものであれば、フリマアプリを使って売ることも可能だ。
無料で譲渡する
処分費用を考えると、配送料を持ってもらえるなら無料で譲るというのも場合によっては考慮したい。配送料を持ってもらえるのなら、友人や親せきに譲るのもよし、フリマアプリを使って、相手を探すのも良い。
捨てる
捨てるにも費用がかかるので、これは最終手段といえる。自治体ごとに異なっているが、粗大ごみの回収場所まで運んで捨てるのが、一番安上がりだ。
ただし、持っていけないものもある。自治体の引き取りサービスは予約が必要となるので、早めに依頼したい。
まとめ
海外赴任が決まったら、まずは赴任先の住居事情を確認したい。合わせて、会社にどういった項目にどのくらいの補助金が出るのかを確認したい。
その内容次第で、手持ちの家具や家電を、持っていくものと日本に置いていくもの、処分するものの3つに分類する。
日本に置いていくものは実家などの預けられない場合には、トランクルームや倉庫などを利用する。処分する際には、できるだけ売る、売れなければ譲る、それでも残ったものは粗大ゴミに出す。
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