買取店・リサイクルショップにとって新規の顧客を獲得することは欠かせない。いかにして宣伝広告を行って、売りたいと考えている品物がある人に目を向けてもらうかをよく考えることが安定経営をするために必要になる。どのような視点で宣伝広告を行っていくのが適切なのだろうか。買取店・リサイクルショップが顧客を獲得するのに合理的な方法が三つある。三種の神器として考え、三つを同時に駆使して積極的にマーケティングを行っていくのが賢明だろう。
この記事を監修した専門家
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
客が来ない・買取客を増やしたい
買取店をやっている方が読み手になっている想定で説明していこう。コロナの影響で「人が来なくなった」、仕入れを強化したいので「とにかく宣伝したい」という気持ちはよくわかるが、ひとまず広告を出していけば客が来るという考え方は甘すぎる。
自社から3C分析!ターゲットを考えよう
そのためには自社のターゲットはどこなのか、自社の強みはどんな所なのか、どんなビジネスを広げたいのかといった戦略をしっかりと立てよう。いわゆる「3C分析(自社の強み、競合環境、顧客が求めているものそれぞれを掛け合わせて、戦い方を考える分析方法)」をすると良い。
3つの要素が合わさった末に自社の戦略を描くことができる。
自社(Company)
- 自社の強みは何か
- 高く買取できる
- アポ率が高い
- 出張での収益性が高い
- 対応エリアが広いなど
顧客(Customer)
- 顧客ニーズは何か
- 高く売りたい
- 早く売りたい
- まとめて売りたい
- フリマアプリ疲れ
競合(Competitor)
- 競合の強み・弱みは何か
- 知名度はあるが満足度が低い
- 店舗の立地が悪いがMEOに強い
- 買取額が高いが事前見積もりが不正確
やみくもにすべてのターゲットに対して集客の施策を実施していくことはおすすめしない。自社で対応できる(対応すべき)顧客なのかどうか3C分析をベースに考えるべきだ。なぜならお金も時間も限られているはずだからだ。10億円あれば全部やっても良いと思うが、大体のお店がまずは月に10万円とか、少し大きめの企業で30万とかそういった予算で集客の施策を検討しているはずだ。
研ぎ澄まされた戦い方の例
・SEOにとにかく投資をして、自然流入を獲得し、店舗に集客する
・路面店であることを活かし、近隣の電柱に広告を張り巡らし、道からの集客に専念する
・とにかく限られた区域でビラを配り、認知を上げつつ来店を狙う
・「ヒカカク!」などに広告出稿を行い、あくまで集客部分は外注化し、買取サービスのオペレーション改善と販路の確立に専念する
・「壊れた腕時計」、「ビックリマンシール」、「レトロゲーム」、「万年筆」など特定の買取領域に強い専門買取サービスを実施する
リサイクルショップや専門買取店の成功事例・資料
出張買取を増やす方法・広告の方法は?
- ①大型商品の入口商材を増やす:パワーラック、ランニングマシーン、ベビーカー、家具、家電、バイク、自転車、レコード、パソコンなど
- ②査定の問い合わせから3分以内にアポ予約の電話を折り返す
- ③(商材名)+出張買取+(地域名)というワードでSEO、リスティングをかける:「家具 出張買取 豊島区」など
- ④該当エリア内でチラシを配る
- ⑤引越し業者や引越しにまつわる企業と提携する
- ⑥不用品回収業者と提携・同行し、家具や家電などをアポ時に一緒に引き取る
- ⑦オフィス撤去や店舗閉店の案件を狙って広告、アポどりを行う(総合窓口などからテレアポが可能)
- ⑧副業で便利屋を行い、様々な生活の悩みにこたえる中で出張買取も行う
- ⑨ヒカカク!に登録して集客・広告を行う
ヒカカク!の出張買取アポ獲得イメージ
- ・定性的な目的:出張アポを量産する方向性で検証を行う
- ・定量的な目標:申込からのアポ率(申込母数1,500件を想定)
- upper 20% 1日分の依頼件数からのアポ件数8件 月間240件
- proper 10% 1日分の依頼件数からのアポ件数4件 月間120件
- ・方法:
- ターゲット…1都3県の家電全査定
- ・ユーザー対応:
- ①全メールに対してアポ打診の自動返信
- ②案件として状態の良いものは即時電話し詰める
- ③不通のものはSMSでリマインド
出張買取狙いでチラシ広告をばらまく場合のシミュレーション
チラシ配布…受電による高齢女性をターゲットにした施策。催事で高齢女性(60代〜)が資産を持ってることが把握できたため、その層をターゲットとする。
- ・新聞の折り込みチラシ
- 配布費用:1枚あたり3〜5円
- 配布枚数:10,000~20,000枚程度配布
- エリア:新聞販売店単位で決められる
- 例:目黒区10,000部配布
- 費用:80,000円(印刷、配布込み)
- 某社のチラシ広告は15,000枚(催事)で20名来店→0.14%の来店率
- 出張であれば来店よりも低いハードルで獲得を見込める
出張買取という収益を上げやすいビジネスモデルにおいて自社の施策を見直すなら以下の記事をチェックしよう。
買取店・リサイクルショップの宣伝方法
集客をするための宣伝戦略を考える上で重要なのがターゲットを考えることである。ターゲットの特徴を理解し、行動パターンを推察した上でどのような方法で宣伝広告を行うべきかと考えると合理的な方法を導き出せる。
買取店・リサイクルショップでは買取を促進することで十分な数の在庫を抱えて販売していくことが重要になる。一般の人が品物を売りたいと考えたときに自分の経営している買取店・リサイクルショップを選んでもらうには、利用しやすくて高く売れる可能性がある買取店・リサイクルショップがどこにあるかと探したときにすぐに目に留まるようにすることが必要である。
現代社会では何かを探したいというときにはインターネットを活用するのが当たり前になっているため、積極的にインターネットを使った宣伝施策を展開するのが良いと考えられるだろう。
引用:Googleマップ
MEO対策も大事だが、買取店・リサイクルショップの集客方法としてSEO、ブログ、広告の三種の神器を活用することがまず基本的には合理的である。その詳細について確認した上で、できるところから積極的に利用していくと良い。
SEOによる集客
SEOとはSearch Engine Optimizationの略であり、検索エンジン最適化と略される。
情報を探すときに一般の人はGoogleやYahooなどの大手の検索エンジンを利用することが多い。その検索結果が表示されたときにトップに近い位置にあるほどリンクをクリックしてもらえる可能性が高くなる。検索で上位になることと並んで重要なのが検索に引っかかることである。
この二つの観点から、自分が経営している買取店・リサイクルショップの顧客候補となる人が検索したときに結果リストにできるだけ高い確率で上位に表示させられるようにすることがSEOの基本となる。
例えば、冷蔵庫の買取を考えている人がどのようなキーワードを入れて検索するかを考えてみるとSEO対策とは何かがわかりやすいだろう。「冷蔵庫買取」というキーワードで検索する人もいれば、「リサイクルショップ冷蔵庫」、「冷蔵庫売る」、「家電 高く売る」、「家電 売るならどこ」、「家電 処分」などといった様々な組み合わせのキーワードを使う人もいるはずである。
SEO対策には投資が必要
どのような形で検索したとしても上位に表示されるようにするには、ユーザーの検索意図を理解した上で買取店・リサイクルショップが扱っている品物や買取に関するキーワードをできるだけ言い換えて多様な関連語や共起語を使ってページ作成をしたり、自社のサイトドメインの力を引き上げること、ページの読み込み速度を改善すること、サイト制作時に正しい表記方法でのHTMLでの制作をすること、サイテーションの獲得、専門性のあるコンテンツを充実させること、日々GoogleアナリティクスやGRC、サーチコンソールを監視するメンバーの体制等が重要になる。
変動する検索アルゴリズム・評価基準に対応
また、検索エンジンがどのようにして上位のサイトを決めているかは個々に異なるが、クリック数の多さだけが評価基準ではない。そのキーワードがどれだけ使われていて、関連ページの中でも使用されているか、サイト内にどれだけの関連ページ群を持てているのかどうか(トピッククラスターモデル的な構成)という観点でも評価されている。このような観点でページの内容を書き換えるのがSEO対策の基本だ。
ただし、単純にキーワードの工夫をするだけでなく、一次情報や専門家の知見を取り入れながらコンテンツを充実させて検索エンジンで引っかかりやすいキーワードを自然な形で豊富に並べられるようにしたり、関連ページの多さを優先順位の決定に用いる検索エンジンへの内部リンク対策(サイト内でページ間のリンクを設置し、あるべき導線によってユーザーの遷移をいきわたらせる設計)をしたりすることも欠かせない。
外部リンク・被リンクを増やそう
内部リンクだけでなく外部リンクの有無も評価基準となる検索エンジンもあり、他サイトとの連携も行っていく方が良い。それによって被リンク数も増えて検索で上位に表示されやすくなるという期待も持てる。被リンクは自社努力で集めにくいが、SEOには一番今でも効果があると専門家に言われている。被リンクを獲得していくには既に自社に言及のあるブログやサイトに対してリンクを設置することをお願いしたり、何らかのニュース性のある活動をすることで取材を受ける、取り上げられるといった方法もあるだろう。考えてみると10も100も方法があるように思う。
このように対策を講じていくと買取店・リサイクルショップを探している顧客がページを目にしてくれる可能性が高まり、買取依頼を受けられる頻度も高まっていくのである。
SEOでの集客は以下の記事で詳細に解説しているので是非見て欲しい。
リサイクルショップや専門買取店の成功事例・資料
ブログやTwitter、Youtubeによる集客
ブログはインターネットを活用する集客方法として積極的に活用されるようになってきた。Amebaやライブドアなどの無料ブログサービスに加え、WordPressやMovable Typeのように有料で秀逸なブログを作り上げられるサービスも利用できるようになっている。
ブログ運営のメリット
買取店・リサイクルショップを経営するときにブログで集客するメリットはコンテンツの自由度の高さである。基本的には自由な構成で好きな内容の記事を書くことができるため、単純に買取店・リサイクルショップとして何を取り扱っているかを伝えたり、販促のために買取商品の紹介をしたり、キャンペーンなどで買取強化を行っている品物についてリストアップしたりすることもできる。
アップロードすれば直ちに公開されるので、普段から見ている顧客に売りたいという気持ちを持たせるのに有効である。また、買取店・リサイクルショップの比較検討をしているときに、どのような買取店・リサイクルショップなのかを知ってもらうのにも適している情報発信方法だろう。
どんなお店なのか「お客様に調べられている」という意識を
一般の人が買取店・リサイクルショップを探すときには高く売れるだけでなく信頼性があるかを重視する傾向が強い。確かに健全な形で経営をしていて期待を裏切らないかどうかをブログで確認することはよくある。誠実に経営していることをアピールする場としても活用できるだろう。
ただし、本格的にマーケティングにブログを利用しようと考えたら十分に戦略を練ることが必要になる。ただ、日々思ったことを徒然なるままに書いていても効果が上がらないことが多いのである。
ブログによる集客方法でも重要なのはターゲットを重視してコンテンツを検討することである。品物を売りたいと考えている人がターゲットになるのが買取店・リサイクルショップ経営の場合には明らかだが、ブログを通してどんなメリットがある買取店・リサイクルショップなのかを伝えなければあまり意味がない。
ブログには目的を定める
それに加えて一つ一つの記事に目的を定め、明確に読み手に伝わるように書くのが望ましい。今回の記事のテーマは出張買取に強いことだとして、たった一つの家電を買い取るために自宅まで訪問した例を紹介したり、店頭での交渉がしやすい例として他店の見積もりを持ってきて交渉した人に礼を重んじて対応した話題を上げたりするのは効果的である。
具体例を挙げ、参考になる写真を入れて信憑性を高めつつ、内容を理解しやすいように仕上げるとアピール力も高くなるだろう。そして、サービスの内容について毎回必ず触れるようにし、買取店・リサイクルショップとしての強みを明確に伝えられるようにブログを書くことが重要になる。
TwitterやYoutubeも活用しよう
また、ブログだけでなくSNSも自由に情報発信できる点で優れている。ブログと同様の考え方で書くことができるが、SNSはブログに比べると効果の持続時間が短い傾向がある。
検索エンジンで長期的に見つけてもらえる可能性が低いからであり、タイムリーな情報を提供するには適しているが、長期的な集客を考えるならブログを活用した方が合理的である。これらの方法はブログだけではなくTwitter、Youtubeなどでも同様にコンテンツ配信をすることによって集客を行うことも出来る。
Youtube内での検索などでの競合性はまだまだウェブメディア、つまりはGoogleなどの検索結果に比べれば低く、上位を獲得するチャンスがあると言える。ロレックス買取、カメラ買取等でGoogle1位を獲得するのは難しくとも、Youtube内では1位をまだとりやすいといったことである。まだまだ黎明期なのである。
腕時計専門店のベルモンドなどはTwitterのフォロワー数が約5,000人にも上り、多くの腕時計ファンの人にフォローされることに成功している。一度フォローされてしまえば、常にTwitterで買取キャンペーンの告知や新商品の入荷情報などを告知できるので非常にコスパが良い。尚、フォロワー数の獲得は日々の更新もだが、RTキャンペーンなどの手法を使うことで1フォローあたり100円以下で獲得することもできる。
それ以外にもウォッチ買取応援団という時計専門のYoutubeチャンネル運営を行っている業者や、タナクロ、トイズキング、リアルクローズのように社長自らがYoutuberになって動画配信を行っているケースもみられる。当社が展開するmagiという事業においてもトレカYoutubeとしてmagi公式チャンネルを複数運営して来た。
動画編集の費用相場
動画制作自体は編集コストだけで言えば1本あたり2~3万円程度で作成することができ、高品質な記事コンテンツを作るのと変わらない費用感で作成できる。クラウドワークスなどを活用して、編集者を見つけることで、安く動画制作を依頼することも出来るし、編集はスマホの編集アプリなどを活用する手もあるだろう。
広告による集客
集客方法として広告を利用するのはマーケティングの基本だが、インターネットを活用するWEB広告は特に重要になってきている。買取店・リサイクルショップの集客方法としてもやり方次第で大きな効果を上げられる可能性がある。
WEB広告に関連するサービスが多岐にわたって提供されるようになってきたため、状況や目的に応じて適切な広告を選ぶことも重要になっている。
ディスプレイ広告・バナー広告
昔からよく用いられているのがディスプレイ広告・バナー広告である。ディスプレイ広告はバナー広告の掲載契約や露出先が自由になっており、自動化されたものという理解が近いと言えるだろう。
バナー広告のメリット
バナー広告については外部サイトからの被リンク数を増やすのにも適している。これまでは一般的にnofollowというタグが設置され、有料リンクは被リンクに換算されていなかったが近年のアルゴリズム変更で評価上で少しは計算されるように変わっていると言われている。バナー広告は月額料金が定められていて定額で利用でき、月間クリック数なども解析しやすくなっているので効果測定をしやすいメリットがある。また、バナー素材さえあれば運用担当者の知識もそれほど細かく要らないのが特徴だ。
ディスプレイ広告のメリット
他方でディスプレイ広告はGoogleなどが提供している自動配信型のバナー広告であり、出したい量を設定した効率性で適量表示させるなどといった使い方が可能であるが、運用には多少の技術が必要となる。リターゲティング(ヤフーリスティング)・リマーケティング(Googleリスティング)広告といって自社にアクセス履歴のあるユーザーセグメントのみに配信をしたり、目標コンバージョン地点までの成果報酬型での配信も出来るといった自由度は魅力である。
デメリット
デメリットはバナー広告の場合は掲載のみでお金がかかり、成果に応じての請求ではないため赤字になる可能性がある点、ディスプレイ広告で言えば掲載する広告のクリエイティブ・データが表示回数ごとに視聴者に飽きられていき、広告効果が一般的には逓減していくと言われている。これを回避するには常に新鮮な広告バナーや動画を制作し、流し込んでいく必要があるため、運用コストも大きくなってくる。
アフィリエイト広告
外部サイトからの被リンク数を増やす方法としてA8.netやバリューコマース、LinkShare、レントラックスなどが提供しているASPシステムを経由してのアフィリエイト広告も効果的で、一般の人に紹介記事を書いてもらえるのが魅力だろう。
メリット
クリック数やサービス利用数に応じて広告料がかかるが、逆に成果が上がらない広告に対して費用を払う必要はない。ポイントサイトやお小遣い稼ぎサイトなどにも広告在庫は共有されるので、一気に他の媒体での露出も狙うことができる。費用対効果が上がりやすい広告方法として有用である。
デメリット
質の低い申し込みが連発されるリスクもあるので、自社で不正な申し込みをはじく運用体制も必要だ。また、成果型である一方報酬をしっかり上げなければブロガーやアフィリエイトメディア側に掲載されず、上げれば利幅が縮まるということもあるので、意外と獲得ボリュームをしっかり稼ぐことは簡単ではないと思っておいた方が良い。
買取に強いアフィリエイトメディア
- A8.net
- バリューコマース
- レントラックス
- アフィリエイトトマト
- アクセストレード
- JANet
当社ではA8.netに初期費用や月々の成果報酬を支払う形で出稿しており、またセレスという企業経由でポイント系のお小遣い稼ぎサイトにも出稿している。ポイント稼ぎ系のサイトはインセンティブを強くしすぎると実際には売るつもりのない人の査定依頼などが増えてしまい、意味のない依頼が増えてしまうので成果地点や単価設定に注意した方が良い。
また、A8.netでもブランド腕時計の依頼、スマホの買取依頼など、報酬のルールとしてカテゴリ程度の制限までしかできないため、高すぎる報酬にすると露出は増えるものの以来の質が伴わないという可能性もある。やり過ぎは注意だ。システムの都合上、依頼がたくさん出た上で非承認にすることでCPAを調整することはできるが、報酬に繋がりにくいプログラムであると優良メディア側には数値的な開示がされるため、知られてしまい、掲載されにくくなったり、既存で掲載しているメディア側での表示優先度が下がるなどの可能性はある。
当社のアフィリエイトプログラム運用の裏側を解説
当社では事前に報酬の承認条件を明確かつ細かく表示しており、その上で、承認作業を行うことでメディア側へのヘイトが溜まらないように運用している。これまた人的に行う必要はあるので監視コストもかかってしまうということではある。また、ブランド系、古着系などの競合が多いプログラムでの出稿はなかなかメディア側に掲載して貰えないため、成果に繋がるには相当なやり込みが必要である。
リサイクルショップや専門買取店の成功事例・資料
WEBメディアでの記事広告
まとめサイトを利用するキュレーション型の記事作成やキュレーションサイトへの広告出稿も買取店・リサイクルショップの比較検討、相見積もりが重視されるようになっている現代では重要な集客手段になる。厳密にはバナーの出稿であればディスプレイ広告を通じて行えるケースもあるが、当該項目においては記事広告という記事の形で自然に広告できる手法を一つの方法として取り上げている。
メリット
買取や特定の商材に関する専門的なまとめサイト・WEBメディアで広告として表示されれば興味のある人にリンクをクリックしてもらえる可能性が高い。まとめサイト・各領域の専門的なWEBメディアの活用は情報収集の手段として広まってきているため、宣伝効果も高い方法となっている。
例えば、時計を買取したい場合は大黒屋が運営するウォッチモンスターという時計専門のまとめメディア、バズやSNSで拡散を狙う場合はしらべぇ、農業系なら農家向けの専門メディアであるマイナビ農業、地域限定ワード狙う場合はおでかけメディアのaumo、Pathee、買取に関して全般的に認知を広げたいのであれば当サイトの「ヒカカク!」などが有効であろう(当社でも時計買取の強化を行うことも出来る)。
これらは専門的なコンテンツを制作する傾向にあり、ページ自体をかなり顕在化したニーズを持っている人が見ていることから濃いユーザーを獲得しやすいという点、ネットで検索された時に引っかかるページとして長期投資になる点、SNSで思わず記事が拡散され、話題になるかもしれない点がメリットだろう。また、広告運用をするという視点・運用コストはそれほどかからない。専門知識が要らないのだ。
デメリット
契約したまとめサイトやWEBメディアの契約体系にもよるが、掲載した一回きりの効果で終わってしまう場合があったり、掲載していても毎月かなり少しずつの結果しか出ないといったデメリットはあり得る。突然広告費を投じようとしても効果的に使うことが出来ないチャネルである場合も多いので、中小企業にとっては適しているが、大企業的に広く認知を広げたり、かなり高い目標に向かって事業を進めて行きたい場合は不足感があるかもしれない。
媒体の選び方
こういった記事広告で安い媒体は安かろう悪かろうとなってしまう傾向にあるため、基本的には1本5~10万円以上の媒体を選定した方が良い。普通に聞いたことのある媒体に広告資料を請求するとわかることなのだが、相場として1記事100万円などで普通に販売されていることも多い。100万円は大金である。失敗すれば丸損だ。これらは正直値段が高い割に、投資としては結果が見えにくいので、おすすめはできない。ただ単に認知を上げたい、儲かりすぎているので利益を残したくないなどの目的であればよいかもしれないが、地域限定で買取しているリサイクルショップなどにとっては、全国規模での認知やネットでの認知・話題性などは重要ではないだろう。
リスティング広告
一方、WEB検索に関連してリスティング広告も検討する価値が高い。リスティング広告は検索エンジンで結果リストが表示されたときに出る広告で、関連する検索キーワードを使った人に対してのみ表示できるという特徴がある。
「〇〇買取」、「〇〇売りたい」などと検索をしているということは既に顕在化しているニーズに対して訴求することができ、サイト流入からのナーチャリングが必要なく、いわゆるCVR(コンバージョンレート…サイト内で目標達成して貰える確率)が高く見込めるメリットがある。モノを売りたいという明確なニーズを持っているであろうユーザーに訴求できるという意味では買取業界、買取店・リサイクルショップにとって非常に相性の良い広告手法であるだろう。新しく開店したお店でも今この瞬間から次々にユーザーを獲得できるという点も魅力だ。
性別や年齢、居住地域などの属性を指定して表示することも可能なのでターゲットを絞って宣伝広告ができる。また、リスティング広告ではSEO対策でカバーしきれていない顧客を獲得できる可能性も高く、もともと買取店・リサイクルショップを利用しようと考えていなかった人にも興味を持たせられることもあるのがメリットである。
リスティングでの集客は以下の記事を参考にして欲しい。
SNS広告、Youtube、インフルエンサーマーケティング
他にもSNS広告もよく用いられるようになってきた集客方法で、FacebookやTwitter、Instagram、LINEやTikTokなどにフィード広告などを入れることができる。SNSの利用が広まっている影響で宣伝効果が高く、特に若年層をターゲットにして買取店・リサイクルショップの経営を行いたいと考えているときには有効な広告方法である。
Facebookであれば特定のFacebookページにいいね!を押している人や年齢層などでターゲットを選定することができる。Twitterの場合は特定ワードをつぶやいている人や特定アカウントのフォロワーに対して広告出稿が可能だ。また、LINEの場合はLINEアカウントの登録を促す広告を実施できる。Instagramではストーリーズでの広告出稿やインスタグラマーへのPR投稿依頼などが基本だろう。
また、Youtubeであれば動画での広告出稿も長尺で行うことができるため、当社でもクライアント獲得のための動画広告を出稿している。尚、テレビCMなどを展開する前にテストマーケティングを行ったり、テレビと同じCMをYoutubeでも出稿するなどの利用方法がある。知名度の高いYoutuberに出稿を行ったり、案件動画という座組で広告する方法もある。
ビラ・チラシ広告
店舗を構えており、近隣の住民に直接来店を促す目的またはエリア限定での出張買取の問い合わせ数拡大目的でのビラ広告は非常に有効であると考えられる。やはり買取に出したいという人は世代的に30代以上の人が多く、ネット広告などよりもビラを信じているという人が一定数想定される。そのため、ビラに入っているお得な情報はしっかり確認しているという人も多く、10%買取額アップキャンペーンのクーポンなどを付属させたビラ、0120からはじまるフリーダイヤルでの問い合わせ番号の明記などが効果的であるだろう。電話さえかけて貰えば店舗来店への誘導なども比較的簡単に行うことができる。
どのような範囲に配るべきか
現実的にビラを見て来店してもらうのが狙いであれば徒歩10分圏内を対象としてビラを配ることをおすすめする。それを超えてしまう場合は自動車の利用が想定されるなど例外的な区域であり、競争が激しくないなどの条件が必要だろう。また、集合住宅、事務所の入っているビル、一戸建てなど目的別にチラシの配り先を限定することも可能だ。例えば家電量販店などは、週末の予定を決める金曜の夕方以降にチラシを配りチラシを見られやすくすることで週末の来店、購買意欲を促すことができる。買取に関しても出来れば休日の手前などに配るなどすると日々平日は仕事で忙しい人にもしっかりと情報伝達できるのではなかろうか。
自社でアルバイトなどに依頼しない方が良い理由
自社スタッフなどに任せる場合は、通常業務に支障をきたす可能性があるので、おすすめしない。土地勘のない人であれば相当な時間をロスしてしまう可能性があり、本来の買取業務の担当として配置しておく方が良い。また信頼できない学生などをいきなりバイトに配置するのも、適当に配られてしまうリスクを考えると避けた方が良いだろう。ポスティングはプロである業者に依頼すべきでしょう。
ポスティング業者の選び方
基本的には公式サイトが最新化されており、費用感が安いまたは自社の配り方に合っている、サービスが充実している、知名度があるといった点から最適な業者を選定するのが良いでしょう。お客様に選ばれるポスティング企業であればこれらの条件を満たしているはずです。
ラジオCM
主に車で聴かれることも多いため、自動車ドライバーを狙って自動車を買取する事業者などに適しており、少し買取店・リサイクルショップの買取り品目からはズレてしまう可能性があるが、選択肢としてはラジオで広告を流すという手法も存在する。テレビに比べると安価に出稿出来たり、イヤホンやヘッドホンなどオーディオ系商材の買取など一部の商材とは相性が良さそうだ。
テレビCM
テレビCMというと日本全国で1億円以上出稿しないといけないというイメージがあるが、現在は都道府県ごとに放送できるように地方のテレビ局や広告代理店が存在しているので500万円程度からCM出稿することは可能である。地域限定でビラと合わせ技でCM放映などをすることで、単にビラを配る場合やリスティング広告を出稿する場合に比べて認知度が高まっている分、より多くの顧客を刈り取ることができる可能性がある。要するに既に広告出稿している場合に、その広告の効率性をさらに高めるために実施するものだと考えておいた方が良い。何もやっていない所から突然テレビCMだけを始めるという手法は成功しにくいだろう。投資額としては大きくなりがちなため、既存の広告手法で成果が出た先にさらなる成長方法として検討するのがおすすめである。イメージ的には月間で1,000万円規模のWeb広告、ビラ広告などを既に実施している状況でさらに効果を高めるために行うのがおすすめだ。
また、テレビCMといっても全国放送する方法もあれば、地域を限定する方法、番組の枠のみを選んで限定する方法などで細かい出稿ができるようにもなっている。できれば店舗や出張エリアが重なる地域での出稿が望ましい。当然ではあるが、東京、大阪などは高くなるし、札幌、福岡、名古屋などもジャンルごとに人気の業者が既にCMを出稿しているケースもある。GRPと呼ばれる視聴率の単価だけがとにかく安い地域を選ぶなら石川県や東北地方などの地域を狙うのが良い。
相談先ごとの実施できる内容・費用感まとめ
- ノバセル、テレシーなどの企業にCM相談を行い、運用型のCMを出稿する(予算数百万円から出稿できる)
- 地方のテレビ局や広告代理店に相談し、テレビCMを出稿する(予算数百万円から出稿できる)
- 電通や博報堂などの有名広告代理店に相談し、テレビCMを全国規模(地域限定)で出稿する(予算3,000万円以上などの規模から出稿できる)
テレビCM制作費用・実施全体の費用感イメージ
尚、CMを放送するにはCM自体の製作費用として最低でも数百万円、代理店などに制作を依頼すると1,000万円~数千万円、芸能人を起用する場合はキャスティングフィーとして知名度に応じて数千万円単位でかかってくる。ノンタレントでモデル起用のみ、もしくはCGなどで映像を作成する場合で数百万円程度でCMを制作することは可能だ。スニーカーフリマアプリのモノカブなどのCMなどはそれぐらいの費用感で作成できたのではないだろうか。よって、CM制作費用だけで合計1億円などかかってくる可能性がある。
買取企業のテレビCMのタレント起用例
- なんぼや:関根勤
- バイセル:坂上忍、木村佳乃
- ブランディア:菜々緒
- ザゴールド:梅沢富美男
- 福ちゃん:中尾彬&池波志乃夫妻
- エコリング:菅生大将
- ブックオフ:寺田心、松本穂香
- ゲオ:伊藤寧々
加えて広告出稿のメディア枠(局の番組ごとの枠のどこでCMを流すかを選定し、代理店経由で買い付ける)自体を買い付ける必要があり、この枠の購入でも上述の通り数百万円~数千万円は最低でもかかってくるのだ。日本全国で有名タレントを起用したCMを放送するとなると数億円規模の広告投資となる計算になる。
地域情報メディアや比較サイトに出稿
地域別に買取店としての情報を登録できるポータルサイト
- エキテン
- ジモティー
- ローカルプレイス
- サンゼロミニッツ
- Eパーク
買取比較サイト
- ヒカカク!
- おいくら
- 査定の窓口
- ピアゾ
- カイトリマン
これらは基本的に無料登録から掲載を始めることができ、追加課金することで露出強化できるような仕組みだ。無料登録でも検索に自社の公式サイト以外に登録したページなどが上位に上がるケースもあるため、馬鹿に出来ない。出来れば無料登録しておくことをおすすめする。
各社、有料プランについても存在する。お店に行ってみないとなかなかブラックボックスで実情が分からないという悩みを持っているユーザーはあらゆる方法で店舗のクチコミ・評判などを検索する傾向にもある。自社サイト以外への露出や評判の改善についても力を入れて行きたい。
ヒカカク!への掲載がおすすめ
「ヒカカク!」は査定依頼の問い合わせ1件あたりの費用が発生するが、月々の固定費がかからない集客サービスとなっている。初期費用も安く、手軽に欲しい商材の査定依頼を受け取って買取ビジネスの規模を拡大していくにはおすすめの広告サービスとなっている。また、単にお金が一旦かかっていく広告というより、成果連動型のパートナーシップ的な商品であると見ることも出来るだろう。
エキテンへの掲載
エキテンは地域の店舗情報を基本的に充実させていくような媒体となっており、ひとまず無料で店舗ページを作成することができる。オールジャンル食べログのようなサイトである。エキテンドメイン内に自社のページを作れるので、Googleの検索結果にHITしやすくなるだろう。ただし、反響がどんどん出てくるという利用の仕方をするには有料課金が必要だ。また、エキテン内での表示優先度を高めるようなサービス、店舗予約をとるようなサービスも展開している。
おいくらへの掲載
おいくらは上場企業であるマーケットエンタープライズが提供する買取ポータルサイト。出張買取の集客に使いやすくなっており、大型の家具・家電などのお問合せが多い。出張買取の開業を考えていたり、リサイクルショップで店頭買取よりも出張査定に力を入れていく場合は使うメリットがある。市区町村ごとに見積もりの依頼が電話やメールで届くようになっており、反響単価は比較的高めになっている。個別の商材で見ると、問い合わせ反響単価自体は「ヒカカク!」の方が安いように思う。
リサイクルショップや専門買取店の成功事例・資料
媒体掲載をいきなり検討するよりも、まずはどのように買取店がビジネスを成功させているのか、ビジネスモデルを研究してみるのも手だ。以下の記事では比較サイトに強い買取店の施策内容を無料でダウンロードできる資料を用意している。
まとめ
このように多様なWEB広告があるが、WEB広告に必ずしも限定してしまう必要はない。世の中にはインターネットを使用するのが習慣化していない人もいて、新聞の折込チラシやポスティングの方が効果的な場合もある。買取店・リサイクルショップとしてターゲットを誰にするかを考え、費用対効果が高い広告方法を選ぶのが重要となる。
集客の次はリピーター獲得が重要
尚、店頭にお客様を集めることはまだ買取ビジネスの入り口に過ぎない。来店していただいた上で満足度の高い接客を行うことでリピーターになって貰うことを目指そう。記事の中で出てきたSNSやLINEアカウントの運用も大事にはなるだろう。買取成約時にフォローやLINE登録で+500円などの施策も実施するとよいだろう。また、以下の記事が参考になる。
買取の営業トークを学べるページ
mixiコミュニティでの質問回答が参考になる
最強の営業トークコミュの貴金属買取の営業トークというページで、どうしても出張買取で貴金属が「ない」とお客様に言われてしまう人への回答が参考になる。
こんにちは。私は21歳で貴金属買取の営業に入社しました。
入社して1ヶ月と1週間です。
3週間目くらいで慣れてきてぼちぼち買取できるようになってきました。しかし、最近になって買取0『アポ数0』の日が続き悩んでます。
基本的に自分の役割はお客様から貴金属をだしてもらって査定までもっていくことです。
やはりどのお客様も貴金属を持ってるはずなのに『ない』を連発します。
私『貴金属どうされてますか?』
客『ない。』
私『金色、銀色してるもとでしたら何でもいいんです。』
客『ない。』
こんな感じのパターンがほとんどです。
何か言い回しを変えたらいいと思うのですが、今考え中です。
そこで、何かアドバイスを下さい。
よろしくお願い致します。
新参者ではありますが、私なりに教えますね
自身が伝えたい流れ書き出し【アウトライン化・トークの骨子を確認】
そこに人間らしい【言葉】を肉付けすること
※ヘンに謝ったり、また話し過ぎたりしないこと
自身の「身分」「何しにきたか」「何か売りたいのかどうか」という、要するに「お客さんのアナタに対する不信感」を払拭した後で「笑いなど、打ち解けること」を考えなさいね。
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例(対個人)
こんにちは~
お忙しいとこすみません。僕○○という会社の○○って言います。
今回はセールスじゃないんで安心してください。
実は○○町の皆さん限定で貴金属の高価買い取りキャンペーンをやってます。
お知らせしたら、すぐに帰りますんで玄関先までお願いします!すみません。
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お忙しい中有難うございます。僕○○の○○と言います。皆さんと同じお知らせだけしたらすぐ帰りますね。
(ココで何かをホメ、打ち解ける。例としては「家」「子供」など)
あぁすみません…でですね、今このご近所さん順番に【○○町限定での高価買い取りキャンペーン】ってのをやっていまして、今なんと…査定をさせていただくと…あったら便利!ティッシュをプレゼントとしてるんですね(ここで笑いを誘う)
以下ここまでやれればとれるよ
引用:mixi
「打ち解ける→笑いをと→しれっと自分にとってのセールスを行う」といった手順の持ち運び方が巧みな技なのだと思われる。