BtoB向けの古物市場の需要は高騰しており、オンライン参加型が主流となりつつある。業者によっては、卸売業者や店舗からの仕入れが難しく悩んでいる人も多い傾向にあることが、需要増加の要因だ。
そこで今回は、オンライン参加ができる古物市場をいくつか紹介していく。各市場によって仕入れ方法や手数料などが大きく異なるので、その違いをしっかりと理解して今後の仕入れに役立ててほしい。なお、今回紹介している情報は2020年2月時点のものである。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
モノバンク
モノバンクは日本最大級のオークションで全国から800社以上の参加がある。以下では、具体的な特徴や手数料について解説していく。
BtoB向けのオークション形式
BtoB向けのリアルタイムネットオークションでは、スマホやパソコンがあればオンラインでの参加が可能だ。オークション実績は20年で、買い手と売り手は世界中から集まるほど 需要が高い。
対象の古物は家電や宝石、ブランド品などがあり、曜日によって対象商品が変化する仕組みだ。対象商品は事前下見や入札登録が可能でメリットが高い。事前下見は動画で商品を詳しく確認でき、入札登録をしておけば落札しやすくなる。
オークションの落札順位で同額となった場合は一番最初に入札した人が落札権利を得るため、オークション開始前に入札登録しておいたほうが、落札順位のトップとなりやすい。
年会費や入会金は有料
仕入れや出品をする際は、年会費12,000円、入会金20,000円が必要となる。さらに、出品後に成約できれば成約手数料が3~8%発生する。落札した際も落札手数料が3~5%発生する仕組みだ。
手数料のパーセンテージは商品によって異なるが、家電品だと新品と中古では成約手数料3%に対して、新品は5%と高くなる。家電品の落札手数料は新品・中古のいずれも3%の落札手数料が発生するので覚えておこう。
- 取扱品目
- 家電品等・宝石類・ブランド品・時計など
- 手数料
- 成約手数料→3~8%/購入手数料→3~5%
- 開催日
- 毎週金・土曜日/開催していない日もあり
- 会費
- 入会金20,000円/年会費12,000円
グッズステーション
グッズステーションはネット向け商品を取り扱っている古物市場である。取引社数は4,000件以上と人気だ。
高品質の商品を安く仕入れられる
仕入れ業者向けに販売している商品は、独自ルートを利用して仕入れている。商品はすべて正規輸入ルートを使用し「各国の検品・国内での検品・独自検品」と厳しいチェックをおこなうことで、高品質な商品を販売。
ネットショップで販売できる商品が多く販売されていることも大きな特徴で、パソコンや家電、ペット用品など販売商品の種類が多い。仕入れにはスマホやパソコンがあれば簡単に利用できる。 また、需要の高い商品・高利益の商品などの情報を発信するスポットメールも便利。最新の情報をもとに仕入れ商品を検討できる機能はうれしいサービスである。
会員登録が無料
仕入れをおこなうためには会員登録が必要で、登録にかかる必要は無料である。商品を仕入れる際の手数料も発生しないため、ネットショップで商品を購入する感覚だ。送料は基本的に無料であるが、沖縄や離島の場合は費用が発生する可能性もあるので注意しよう。
手数料に関してのデメリットはないが、商品の納期は商品ごとに違い、配送日を選ぶこともできない。そのため、仕入れ日時をコントロールできない点は事前に理解しておくべきポイントである。
- 取扱品目
- 家電・カメラ・パソコン・文房具・ジュエリーなど
- 手数料
- 送料無料/沖縄・離島は費用負担の可能性あり
- 開催日
- 平日のみ
- 会費
- 会員登録無料
NETSEA
NESEAは卸売業者と仕入れ業者をつなぐプラットホームサイトである。登録されている仕入れ業者は40万社以上で、オンライン上の売買が可能だ。ネイル用品や子供服、パソコン、家電などさまざまなものが販売されている。
セキュリティ面が強く安心した仕入れが可能
仕入れで利用する場合は、一般での参加が不可となり、個人事業主や法人のみ参加が可能だ。利用するためには会員登録が必要で、審査に通らないと利用できないのもポイントである。さらに卸業者から直接取引できないなどの規制が厳しく設定されてるのも特徴で、セキュリティ面がしっかりしている。
仕入れ業者(バイヤー)にはバイヤーステータスというものがあり、通常はビギナーで上位ランクがプレミアムバイヤーである。大きな違いはプレミアムバイヤーになると「Paid後払い」が利用可能となる。 さらに、プレミアムバイヤーだと卸業者側からの信頼度も上がり、ランク制限された商品の仕入れも可能となる。
仕入れ側の手数料は無料
商品を仕入れる際に必要な会員登録は手数料無料である。ただし、商品を仕入れた際の送料は、各卸業者によって異なるため費用が発生する場合もある。
- 取扱品目
- 家電・AV・パソコン・アパレル・家具など
- 手数料
- 購入者手数料無料
- 開催日
- 年中無休
- 会費
- 入会金・月会費無料
PCαAuction
PCαAuctionは、東証一部上場企業のAUCNETが運営している、中古パソコンやデジタル関連機器などの古物市場である。オークション形式での販売で、サポートが手厚いのが特徴だ。
世界規模のネットワークが強み
オンライン参加型のオークションを開催しており、自宅やお店から簡単に仕入れがおこなえる。オークションは、毎週水曜日から金曜日にかけて開催しており、4,000点規模となっている。600社を超える世界規模のネットワークが強みだ。
豊富なデータが蓄積された相場検索機能を利用できるのが特徴で、最適な仕入れ、値付けができるだろう。入札は24時間可能で、成約手数料が低率なのも魅力だ。
サポート体制の充実
出品されている商品は、世界的に有名なデータ消去ソフト「Blancco」を使用してデータ削除をおこなっているため、情報漏洩の心配がない。個人取引の場合、消したはずのデータがパソコンやスマホに残っていることもあるので、安心して取引できるのはうれしいサービスといえる。
なお、入会金は不要だが、年会費は60,000円となっている。詳しくは直接問い合わせてみてほしい。
- 取扱品目
- 中古PC・スマートフォン・タブレット機器・家電など
- 手数料
- 要問い合わせ
- 開催日
- 毎週水曜日から金曜日にかけて
- 会費
- 入会金不要/年会費60,000円
エコリングTHEオークション
エコリングTHEオークションは、月間約70,000点以上の商品が売買される大型古物市場だ。専門業者から副業での仕入れをしたい人まで、幅広い人に利用しやすいシステムが強み。
取扱ジャンルが幅広い
買取業者であるエコリングが、個人や企業の人から買い取った商品を出品するため、取扱ジャンルが豊富である。パソコンや家電、ブランド品などの掘り出しものが点在しているので、仕入れ次第では高利益となる可能性が高い。
出品や落札はパソコンやスマホなどから簡単におこなえ、オークションはオンラインで開催されるので自宅や会社から参加できる。オークション参加に必要なアカウント開設には、古物許可証が必要なので事前に準備しておこう。
出品や落札でのキャンセルには要注意
オークションの参加には入会金30,000円と年会費20,000円が必要だ。また、出品する側は1商品につき500~2,000円の手数料が発生する。ただ、50,000円以上からは2,000円以上の手数料はないため、高額商品を出品するほどお得である。
入札は最低金額が1,000円からと決められており、1,000円単位で値幅が上昇するため手数料でマイナスとなりにくいのも特徴だ。 また、途中で契約を解除した場合はキャンセル料が発生し、落札会員だと商品価格の10%+手数料、出品会員だと商品価格の20%+手数料なので注意しておこう。
- 取扱品目
- パソコン・家電・ブランド品・貴金属・アクセサリーなど
- 手数料
- 10,000円まで500円/11,000円~49,000円まで1,000円/50,000円以上2,000円
- 開催日
- 【リアルタイム】毎週水・金曜日/【タイムリミット】毎週水~火曜日
- 会費
- 入会金30,000円/年会費20,000円
古物市場を利用する際のポイント
古物市場を利用して商品を仕入れる際、知っておくとお得なポイントを紹介していく。
相場を把握しておく
まず、「古物市場=商品が安く手に入る」は絶対ではないことを理解してほしい。そのため、仕入れをおこなう際は、事前に仕入れる商品の市場相場を把握しておくことが重要である。
たとえば、A商品の単品価格は一般のショップよりも高いが、1ロット(100個)単位だと価格が下がる場合がある。その場で大量に買えば安くてお得と判断して落札すると、「相場よりも高かった」というケースもあるのだ。 そのため、古物市場の安売り価格で判断するのではなく、市場相場との価格差をみて判断してほしい。
参加費が必要の場合あり
古物市場では主催者によって参加費が必要である。参加費は開催日の当日のみ必要なケースや、年会費が必要なケースなどがある。また、参加費に加えて購入した合計金額の数パーセントの手数料を設ける場合もあるのだ。
確かに古物市場は、一般のショップで商品を購入するよりも安価に手に入る可能性が高い。しかし、商品の仕入れ値+参加費や手数料が発生することを理解しておこう。 古物市場の中には、入会金や参加費が必要のない場合もあるため、手数料を抑えたい人は参加費無料の市場を選択するのもおすすめ。

ある程度の資金が必要
古物市場に限らず、仕入れをおこなう際はある程度の資金を持っておくことが大切。古物市場では多くの場合、仕入れ額に加えて古物市場の参加費が加算される。また、商品の落札するスピードが早く、商品によっては相場よりも高値で落札してしまうこともある。
ほかにも、大量ロットでの購入だと相場以下の価格で手に入る商品も多い。つまり、あらゆるリスクを想定した仕入れをするために、資金が必要というわけだ。精神的にも資金がギリギリだと焦って落札し、失敗するケースもあるので注意してほしい。
参加資格の有無
多くの古物市場では、古物商許可証が参加するために必要である。オンライン参加の場合でも、会員登録の際に古物商許可証の提出がないと登録できない場合が多い傾向にある。加えて、主催者の承認が必要なケースもある。
主催者の承認が必要の場合は、事前に参加申込みを主催者にとっておかなければならない。主催者側の意図としては、業歴や参加条件を絞ることで新規の悪徳業者を参加させないことができるからだ。条件は厳しめだが、参加条件を満たせば少ないライバルとの競争なので勝ちやすい。

仕入れ先は複数がベスト
利益を伸ばすためには、仕入れ先を複数持っておくことが大切。複数もっておくことで単純に安い商品を手に入れやすくなるからだ。また、仕入れ場ごとにルールや雰囲気などが異なるため、少なからず経験が必要となってくる。
最初から仕入れ先を少なくすると、ほかの仕入れ先の相場感や雰囲気がわからないため、できるだけ多くの仕入れ先を持っておくと長い目で見ると利益を出しやすい。一人での利用が難しい場合は、仕入れ先の情報を知っている人と一緒に利用してみよう。

まとめ
パソコンやスマホで参加できる古物市場には、オークション形式や販売形式などが存在することがわかった。古物市場ごとに、対象商品・特徴・手数料なども大きく違うので、自分に合った場所を見つけることが大切だ。
また、古物市場で仕入れをする際にはポイントがいくつかある。今回紹介した内容は、仕入れ前に理解しておきたい情報ばかりなので、失敗する前に確実に把握し実践してほしい。
参考サイト:エコリングTHEオークション