骨董品というと、単純に古い物、人が使った物という「中古品」とは一線を画していて、何か高尚な物という感じがする。そのマニアックな世界で商売をして利益を得るにはよっぽどの熟練した経験と知識が必要で、素人には無縁だというイメージまで湧いてくる。しかし実際にはどうなのだろうか。
ここでは骨董品や骨董市とは何かという点から、骨董品を扱って利益を得るにはどうしたらいいかというポイントまでご紹介していく。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
骨董品とは?
そもそも骨董品とは何なのだろうか。漠然と「古くて価値のあるもの」というイメージを持っているという人がほとんどではないだろうか。では、ここで改めてどんなものが骨董品と呼ばれるのかについて見ていこう。
骨董品とは、具体的にどんなものか
骨董品とは何なのかをあえて定義するならば、「古い」「希少価値がある」という2点を併せ持つ、古美術や古道具のことをいう。単に古いだけ、人の手がついていない新品ではないというだけの「中古品」とは、「希少価値」という面で差がある。ちなみにアメリカでは「骨董品」と呼ぶための明確な定義を「製造から100年以上経ったもの」としていて、WTOでも採用されているのだという。近年よく聞く「アンティーク」という言葉もほぼ同義だと考えていいだろう。
具体的にどんな物が骨董品になる?
美術品や家具、日用雑貨、食器、装飾品、衣類、おもちゃなどありとあらゆるものが骨董品となり得る。つまり、古くて希少価値のあるものであれば、物のジャンルは問わないということだ。中にはとんでもない価値がある「掘り出し物」が眠っていることもあり、扱うには相当の「目利き」が必要だとされている。
絵画
時折ニュースでも有名画家の絵画が高値で落札されたという話を耳にすることもあるだろう。もちろん画家本人が描いた本物の絵画であれば高値がつくとが期待されるが、実際は贋作も数多く出回っている。絵画には、日本画や油彩画、水彩画、版画、デッサン、水墨画やパステル画などがある。
茶道具
日本の伝統文化の1つに茶道があるが、その歴史は平安時代までさかのぼられる。茶道具はその昔、戦果をあげた武将への褒美としても与えられた貴重品だ。茶道具には水注や水差(水指)、蓋や柄杓を置くための「蓋置」、香を入れる「香合」、棚、茶席に飾る茶花を入れる「花入」などがある。希少価値のある茶道具には、数千万円の値段がつくことも珍しくない。
陶磁器
陶磁器は、土を原料として形を作り、窯に入れて焼き上げた器のことを指す。陶磁器は700~800℃で粘土を焼いた「土器」、アルカリや鉄を多く含む粘土を1,200~1,300℃で焼いた「炻器(せっき)」、吸水性のある粘土質の素土に釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を塗り、1,200℃前後で焼いた「陶器」、陶石を原料とする「磁器」の4種類に分類される。
おもちゃ
希少価値があり、かつ保存状態の良いおもちゃは貴重であるため、高値で取引されることも多い。昭和のブリキ製おもちゃやカード、シールなど、昔懐かしのおもちゃが高い価値を持つこともある。
骨董品を売却する
骨董品を処分するには、捨てる・譲る・買取店に売却するという方法のほか、骨董市で個人に売却するという方法がある。今回は売却する方法のうち、骨董市に出品して売却する方法を見ていこう。
骨董市とは
主に神社仏閣のお祭りなどで、骨董品屋や一般の人々が各々の所持する骨董品を持ち寄り、フリーマーケットのような雰囲気で出店するのが骨董市と呼ばれる。出店業者の数や種類によって形態は多々ある。趣味で骨董品を集めている一般の人が気軽に立ち寄れるものもあれば、業者の買い付け場所状態となっているようなものもあり、雰囲気も多種多様となっている。
実は今、この骨董市が密かなブームにもなっており、大規模な骨董市では出店ブースが500を超えるものもあり、1日では見切れないほどだ。骨董市の開催は、土日のことが多く、場所は神社の境内から大学の敷地まで様々だ。また、開始時間は日の出というところもあれば、朝5時6時というところもあり、比較的早めと言えるだろう。
骨董市で出店するために1・自分に出店資格があるか確かめる
骨董市は、実は全国あちらこちらで年間を通して開催されている。ただし規模やターゲット層、目的などに違いが見られ、それに合わせて出品される品物もそれぞれで毛色が違うということもしばしばだ。
ただし、これらの骨董市で出店する際には「資格」が必要なことがある。たとえば「古物商許可証」を持っている人以外はあらかじめ出店お断りと明記されている骨董市もあるのだ。古物商許可証とは、古物商、つまり「中古物品を扱う店」で働く人であれば必ず取得しておかなければならない免許。出店にこの免許の保持を条件とされるということは、業者も集まる規模の骨董市だということだ。
もちろん、古物商許可証を持っていない一般の人でも出店可能な骨董市もたくさん開催されている。ただしその場合は出品物に制限や指定があるなどということもある。いずれにしてもしっかりと確認をしておきたい。
骨董市で出店するために2・規約をしっかり確かめる
骨董市は壊れ物や値打ち物が集まることの多い場なので、主催者側も細かく規則やルールを決めて告知してくる。当然これらを守れない出店者は出店申込や出店自体を取り消され、設置物や出品物の撤去を言い渡されることになる可能性もあるので注意したい。
取り決めされている内容は多岐にわたる。出品物の年代や種類などの方向性、「人々や文化の交流の場にする」などのコンセプトのような大きなものから、ブースの使用料金、店舗の設営の仕方、車で来る場合の許可の取り方、出店中古物商許可証はどこに提示しておくか、などの細かいことまで決められていることがほとんどだ。これらは申込前に遵守する誓約を求められ、出店中にもしそれが破られた場合はすぐに退場させられ以後の出店も禁止されることもある。各会場によって取り決めは異なるため、ひとつひとつの事項をしっかり確認しておきたい。
オークションで出品する方法
骨董市の中には、実際に店舗を構えて品物を並べる方法のほかに、オークションに出品するという方式を取らせてもらえるものもある。その場合は準備や最低出品価格の取り決めなど、事前に主催者側と打ち合わせしておかなければいけないことも多いので、よりいっそうの綿密な確認が必要となる。
インターネットで骨董オークションに出品する場合は、まずは現物ではなく写真を主催者に送って鑑定してもらい、最低出品価格の取り決めなどを行ってから現物の発送という流れになるが、高価な品物であればあるほど主催者との信頼関係が重要となってくるため、かなり上級者向きと言える。オークションに出品する際は、最初は顔の見える主催者との取引の方が安心できるだろう。
骨董品売買で利益を上げる
骨董品を売買するのであれば、やはりより高く売却したいというのがあるだろう。では、骨董品売買で利益を上げるためにはどうしたら良いのだろうか。
「価値が下がらない」「安く仕入れて高く売る」
骨董品を扱うという行為には、素人が手を出してはいけないイメージがつきまといがちだ。どうしても、価値のあるものを目利きできるかどうかに全てがかかっているかのように思えるからだ。
もちろん、長く商売をしている骨董屋には自然と儲かる仕組みができてくるものだ。たとえば、ある骨董品を骨董屋から購入した所有者が数年後に亡くなるとする。するとその相続人は骨董品の価値がわからず、所有者が購入したときよりも安価で同じ骨董屋に売りに来る。骨董屋はその差額で儲かる。これを繰り返すだけで自動的に儲けになるという仕組みで、業界でも「キャッチボール」と呼ばれているのだそうだ。
しかし、もちろん初心者でも骨董品売買で儲けを出すことはできる。骨董品は「価値がそうそう下がらない」ためだ。どういうことかというと、たとえば一時的な流行り物であれば、大量に在庫を抱えてしまうと流行が過ぎた途端に不良在庫となってしまう。しかし骨董品であれば価値が激しく上下することはないため、在庫を抱えたとしても不良在庫となることはそうそうなく、売ればそれなりの現金化が見込めるのである。
とはいえ、骨董品で利益を出す方法は、いかに安く仕入れて、高く売るかということに尽きる。それでは次は、この2点をきちんと踏まえた上で、初心者でも利益を上げられるポイントをいくつかご紹介していこう。
商品のカテゴリーを絞り込む
一口に骨董品といってもいろいろある。あれもこれもとさまざまなジャンルに手を広げすぎると、市場の動向や客の管理も大変になってくるし、考えるべきこと、やらなければいけないことがどんどん増えてしまう。また時計や壷、雑貨などのような小さい物ならいいが、大型の家具などとなると在庫を抱えておくスペースも必要になってくる。骨董品の中でも扱うジャンルやカテゴリーを絞り込んで、それに集中して商売を行いたいところだ。
海外の商品をうまく利用する
日本では高く売れるのに、海外では安く売られているという物はけっこう多い。このことを利用して、海外から安く骨董品を輸入して、日本で高く売りさばくというスタイルが理想だ。しかし、これには綿密な調査が必要だ。どんな物が高く売れて、それはどこで安く手に入るのかということをじっくりと調べるためには、時には忍耐力も必要だろう。また、海外のどんな国で生産された物が日本では高い価値と人気を得ているのかということも調べておきたい。一般的にはイギリスやフランスのアンティーク家具や雑貨は日本で人気が高いといわれているそうだ。
また、この逆もしかりである。日本で売られていたり先代から譲り受けた骨董品が、実は海外で大変な人気があるという場合だ。特に最近は中国の骨董品が注目を集めている。日本のあらゆるオークション市場に中国の古物商が参加し、とんでもない落札価格をたたき出して買い求めているのだという。この背景には中国の歴史的事情が関係しているのだが、現在、中国骨董品の「買戻し」は国家プロジェクトとされて動いているのだそうだ。
骨董品を高く売るコツ
できるだけキレイな状態で売る
骨董品を売りに出す前にしておくこと、それは掃除だ。ほこりや汚れをキレイに取り除き、なるべくキレイな状態で持っていくのが望ましいだろう。品物の価値で価格が決まるとはいえ鑑定するのは人だ。この一手間をかけることで鑑定時の印象を高めれば、その分が価格に反映されることになる。ただし、シミや傷をゴシゴシこすってしまうと、逆に汚れが広がったり傷が付いたりしてしまう可能性がある。シミや傷は無理にキレイにしようとせず、お店に相談するように。また、売却の予定がある場合は日頃から丁寧に取り扱うことを心がけるといいだろう。
箱・袋などの付属品を揃えておく
それぞれ購入時には箱や袋、包み紙や布などがあるだろう。これらを捨てずに、購入時そのままの状態で売るようにすると良い。箱などは品物の保証書のように重要なものになってくる。それらがあるとないとでは、買取価格にも大きな差が出てしまうのだ。
不要になったらすぐ売りに出す
骨董品は、その状態で買取価格大きく変動してしまうものだ。「まだ売るには早いかな…」と眠らせておいては、放っているうちに徐々に劣化が進んでしまい、買取価格も下がってしまうだろう。今後、飾ったり使う予定がないものは早い段階で鑑定に出してしまう方が良いだろう。
新品のものは未開封のままで
未開封・未使用のものは、それだけで買取価格が高くなることもある。開封したりせず、もちろん箱や内装もそのままにしておく方が良いだろう。
迷ったら一度鑑定に出してみる
「これは売れるのかな?」「値が付くのかわからない……」という品物でも、意外と高く買い取ってくれるというケースもある。もし迷ったら、捨ててしまう前に一度鑑定に出してみるといいだろう。押し入れに眠っている品物が意外なお宝になる可能性もあるのだ。
まとめ
骨董品と聞くと、素人の入っていく世界ではないようなイメージがあるが、実は初心者でもポイントを絞れば利益を上げることも難しくなさそうだということがおわかりいただけただろうか。興味があるなら、ぜひ骨董品の世界に足を踏み入れてみてはいかがだろう。
骨董品も買取品目にあるヒカカク!
流行りに左右されない骨董品は、国を越えたコアなコレクターも多い。また、骨董品を好む人は店主の人柄や、会話を楽しんで顧客になる傾向が高い。
骨董市などの催事場で実際に来場者と顔を合わせるのも大切だが、インターネットで店舗の特色や取り扱い商品をアピールするのも顧客獲得にはかかせない活動になるだろう。
また、得意分野の商材買取にも、不特定多数の人の目に留まるインターネットは便利な方法だと言える。当サイト、ヒカカク!では売却意欲の高いユーザーが集まっているほか、口コミ評価によってさらなる集客を呼び込める仕組みになっている。
効果的な広告活動を模索しているなら、ぜひ掲載業者募集案内をチェックしてみてほしい。